2017年06月15日

いつまで支え続けるのか?

早起きしてしまったので株取引用のソフトを起動させて、「どれどれ」と眺めながら思いついてしまったんですが、率直な感慨として、

「現行の世界秩序というのは、あと20年ぐらいは持つの?」

という疑問が浮上してしまいました。

考えてみると、もう切迫していますよね。

トヨタ自動車は株主総会とやらで「電気自動車や自動運転の開発で立ち遅れているという批判を受けたという。異業種からの参入に備えて競争力を強化する必要性があるということになり、M&Aを含めて更なる競争強化に努めることという方針を口にした」という。また、先週、もしくは先々週の経済ニュースであったと思いますが、日本国内のコンビニエンスストア、その9割は上位3社(セブン、ファミマ、ローソン)が占めるようになったという。今後の展望としては、セブン、ファミマ、ローソンによる三國志のような状況になる事が予想される。

これらを【〈帝国〉】の理論に当て嵌めると当て嵌まりまくっているよなというのが一つ。つまり、際限なく戦い戦い戦い続ける事になるという事実が先ず一つ。それと、附随してですが、コンビニ業界のように3社なら3社によるシェア争いが展開されるようになると、実は競争は激化するであろうと指摘するのも【〈帝国〉】なんですよね。知り合いのコンビニのオーナー店長は「ウチのシステムは10年で更新があって、更新契約したばかりなんですけど、次から次へと近所に競合店をつくられてしまって…」とボヤキが出始めている。

コンビニ業界を歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」に例えるなら、織田氏と島津氏と伊達氏あたりが近隣の小国を平らげ、愈々、その三か国によって覇権争いが展開が起こるという局面。自動車産業を取り巻く環境は米国の動向も関係しているし、電気自動車の登場で異業種からの参入もあれば、更には自動運転技術が確立されるのではないかという風になってきてしまっている中で、Google社も参入しているので、こちらは次世代の大きな大きな潮流を作るというところまで行ってしまうのかも知れない。

思えば、これが【〈帝国〉】の原理であり、欲望を膨張させ続ける事で成立している資本主義原理でもある。しかも、それを制御する為に資本の移動を危険視し、つまりは自由貿易は行なうにしても戦前のように資本がぴょんぴょんと国境を越えてしまうという意味でのグローバル経済幻想が始まってしまった事とも深く関係しているんですよね。もう、実体経済というのは、基本的にはあまり関係なくなってしまっている。大きな大きな、大局観からするとね。

目先はどうか。米国の経済指標の解説には「実体経済の回復には黄色信号である」ぐらいのコメントが発表されている。ここまでトランプ政権は株価を牽引してきたところがあったのですが、ここのところ平行線という感じですかねぇ。で、実体経済の回復という部分は、マネー資本主義からの脱却という意味では重要視すべきなのですが、やはり、堅調に、そして順調に回復してゆくと言う事は、難しい局面に立たされている事が予想できてしまうんですよね。となると、やはり、「金融資本主義やで」となってしまい、無限に膨張することを義務付けられた欲望原理によって今後も世界は運営されてゆくという事になる。

身近なところでは既に破綻は始まっているのにね。「わたらせ渓谷鉄道」なる鉄道が脱線事故から復旧したというニュースがあり、その映像に目を止めたのが数日前でした。群馬県と栃木県との間で運行されている路線との事でしたが、乗客の一人は「(復旧したから)これで買い物に行けるようになった」とインタビューに答えていました。その言葉のウラには、つまり、電車に乗らないと買い物も出来ないという、その人の住んでいる住環境が隠れているワケですね。電車に乗らないと日々の食料の買い物も出来ないような不便な場所に誰が好き好んで住むだろうかという話になるし、過疎化は過疎化を進行させ、また、現役世代の場合は安定した雇用も期待できないから何かしら人口が集積している都市に生活拠点を移さざるを得ないという選択に到っている。ホントは間断なく続けられた経済合理性という名前の絨毯爆撃を受けて、そこに出来上がってしまった限界集落のようなものでしょう。仮に企業城下町で地場産業が確立しており、その産業が堅実に生き残れていたならば、その集落の過疎化は食い止められた筈だから。それに気付かずに、市場開放バンバンザイ、グローバル化以外に道はないと言い続けて、その路線を推進し、それに沿った通りの今日的な状況というのが、今であるワケですし。

もう、末期的な症状になっているようにも思えるんですけどねぇ。ホントは大昔からグローバル経済にはクエスチョンが掲げられていたし、近年で云えば「ユニクロ栄えて国滅ぶ」という論文がありましたが、現状の、そして現行秩序体制として「正しい」と思われている路線には実は未来的な展望がないんですよね。少子化の大きな原因にしたって、ホントはごくごく単純な次元で今という時代に対しての順反応として少子化が起こっていると考えるべきで、ホントの事を言ってしまえば再分配には何の意味もないと思う。結婚したいと欲し、可能な者が結婚する。子供についても欲する者、もうけることが可能な者が子供をもうけるというのが、極めて極めて物事の本質であって、それ以上のナニモノでもない。5歳の子、10歳の子として、その将来というものを考えてみると、おそらくは希望らしい希望はなく、そんな時代に生まれ、このまま行けば雲の上に君臨するグローバル大資本の下で、労働奴隷として一生を過ごすことになるのかも知れないなって思う。いわゆるブラック企業のような問題が登場したのも必然であっただろうし、バカみたいな自己啓発ブームに乗せられて、つまらない人生を送ることになってしまうんだと思うけどねぇ。

ああ、労働奴隷は誇張に聞こえるかも知れませんがワープアの話ってホントに怖くないスかね? 働いて休息してアマゾンやヒャッキンで買い物して、また働いて寝て、働いて寝てコンビニとヒャッキンを往復するだけの生活。そんな生活していてもロクに貯金も出来ないという生活を何年もしていたら、ホントに発狂しちゃう気がしません? 気のせいかも知れませんが男性も女性も、そんなタイプの…。

ホントは、過疎化の問題なんてのは地場産業を念頭に置くべきで、それは即ち、地元の資本家が地元の人々を雇用して文字通りに地域一帯となること、その産業こそが地場産業ですが、もう、猫も杓子もチョビヒゲをはやらかしたうさん臭さ全快のエコノミストたちの言説に唆され、まんまと郷土の魂を売り払い、郷土をファスト風土化させ、今日ともなるとテレビ発の消費者至上資本主義が繰り広げている。そして、多くの日本人は、オメデタイことに、その、お客様至上主義的な言説に危機感もないままに浮かれている、それだけ、という状況でしょうからねぇ。

次は、日本列島そのものがファスト風土化する番だろうからねぇ。産業らしい産業もなく、働き口もなく、現状の生活を維持する為に条件の悪い仕事に就いて、スマホだけが生き甲斐で、日々の生活費を稼ぐ為だけに生きる事になる。救いは、そういう時代に生きる者は「自分たちは幸福であるに違いない」と見事に洗脳が完結されているであろう事ですかねぇ。

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この記事へのコメント

1. Posted by ぽち   2017年06月15日 11:27
実家のある東京多摩地区は23区と隣り合わせ、都心から20〜30分以内ですが、多分高齢化がかなり進んでいます。
多分というのは無責任ですが、たまにしか帰りませんので。
20年〜30年くらい前の勢いはもうありません。

先日のメロンぱんちさんのポストにあったヤマトのブラック化とアマゾンの関係のように、既存のインフラを利用してタダノリするビジネスの横行からコトは始まっているように思います。

グローバル化も、本来は50年、100年かかって作り上げたビジネス形態、インフラの資産、ヤマト運輸でいえば全国にある営業所、配送センター、そして配達をしてくれる従業員、といった長年の投資のうわずみだけを掬っているビジネスで経営者と株主以外の人に長年にわたって貢献はしてくれないモデルでしょう。

経済や流通の専門書を読んでいませんのでこんなことは常識かもしれませんが、実生活で感じる窒息するような感覚があります。

でもアマゾンなどは、利用者として便利なんですよね、この矛盾です。

2. Posted by メロンぱんち   2017年06月15日 17:17
ぽちさん>
現実問題としては、そういう消費行動になってしまいますよね。しかし長い目でみると…というヤツで。

食べログにしても紹介して儲けるシステムですし、印刷のラクスルにしても実はブローカーなので自社工場を持っているワケでもないそうで、なんだか実体経済そのものがどうも雲行きが怪しいんですよね。。。

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