2019年11月09日

「峰不二子の像」について

Lupin the edシリーズの「峰不二子の嘘」を視聴。ハード&アダルトな劇画路線をアニメ化した作品なのですが、きっと原作からして、それなんでしょうね。次元大介がルパンに掛ける言葉がカッコいい。そして峰不二子が峰不二子らしさを発揮してこそ、魅力的に映る。ごくごく当たり前の事か。

峰不二子は子供好きであろうか? そんなワケはない。あのキャラクターですからね。「ママになってあげるから暗証番号を教えなさい」と、いたいけな少年をダマしているように見える。が、やはり、少し戸惑いますね。少しは母性がらしいものがあって欲しいものかもよ、とかね。他方、短いアニメ作品なのに、その少年を振り切るシーンで吐いたセリフは「おお!」と感じました。

「これだから子供は嫌いなのよっ! 強くなりなさいっ! 男なんだから。泣けば大人が言う事を聞いてくれると思ってるんでしょうけど、そういうのは辞めなさいっ!」

と、結構、きつめに子供を叱るシーンがある。母性というものとは少し違うのかも知れませんが、もしかしたら、そういう厳しい事を言える事こそが、本来的な母性の在り方かも知れない。そういう言葉は突き刺さるような厳しさを持っているが、裏返せば、ぐうの音も出ない正論の可能性がある。「言う事をきかない我が子に対しても声を荒らげる訳にもいかないので、ストレスが溜まってイライラしている」という現状のセオリーがホントに正しいのかどうかは、よく分からないところがありますしね。

しかし、そういう部分を描いてくるとは…。基本的には峰不二子という像は、色香を武器にして相手を出し抜くツワモノであり、それが正体なのでしょう。で、それを如何なく発揮している。「色香」&「裏切り」。

思えば、この「峰不二子」というアニメキャラクターは、或る種のセックスシンボルだよなぁ…と思う。きっと「うる星やつら」の「ラムちゃん」あたりが、青い性をバックボーンにしてアニメの中の萌え要素に於ける重要な位置にあるのだと思いますが、それに先駆けて劇画チックにセックスシンボルになっていたのが峰不二子のような気がする。はち切れんばかりのバストに、くびれ、甘ったるい声、そして裏切り。

峰不二子を峰不二子たらしてめているものは「色香」と「裏切り」ですが、実は後者の要素が優れているような気がする。色気のあるキャラクターは幾らでも濫造できそうな気がしますが、あの裏切りによってミステリアスな度合いが増し、それが魅力になっている。

ユングの本を読んでいたので「原型」という部分に留意すると、おそらく、あの峰不二子には型があって、とんでもなく色香があり、ついつい甘い顔をしてしまうが、いつも裏切られるじゃないかという原型があるような気がする。男性の中に、美女に対しての、そういう「綺麗なバラには毒がある」的な原型としての像があり、その像を絶妙に踏襲しているとか。思わせぶりな態度で、やきもきさせるが、結局は裏切られる。しかも常習なのだ。肉感的ツンデレ。

次元大介は「どうせ、また今度も裏切らるだけだぞ」と冷静に忠告する。テレビアニメ版のルパンであれば峰不二子の色香に「ふーじこちゃわぁぁぁん」となるが、ハード&アダルト路線では、さすがにそうはならない。

しかし、よくよく考えてみると「裏切り」が冴えるんでしょうね。男性が抱く像として、このセクシーな裏切者の像は、パンドラ的で、色香に靡いてスケベ心を出せば、まんまと出し抜かれる。戒める型のセクシーシンボルになっている。ああしたアニメーションのキャラクターでこそ、輝きそうなキャラクターっぽい。実写版だったなら、誰が演じたらハマるのだろうって考えたくなるけど、まったく思い浮かばない。



ussyassya at 01:38│Comments(0)雑記 

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