週刊文春12月19日号では、とうとう首相補佐官と不倫疑惑にある厚労省大臣官房審議官との不倫デートを報じました。なんと、6ページも割いている。単なる不倫であれば、こんなに大きな記事にはならないのですが、和泉洋人首相補佐官と大坪寛子審議官は、iPS細胞ストック製造事業を公益財団法人として独立させようとしている山中伸弥教授に対して、本年8月9日、

「法人化した場合は(これまで年間約10億円支出してきたが)国費を充当しない」

と発言したことは、地味にニュースになっていました。が、その出来事のあった直後、補佐官と審議官とは、京都・貴船神社で腕を組んでデートしている現場と、12月7日に一緒に東京・丸ビルで仲良くデートしている現場との写真と、凡その会話まで再現して報じている。最低でも4ヶ月以上、この問題を追っていた週刊文春、その執念が現れた記事になっていました。

言ってしまえば不倫そのものなんて、どうだっていい。問題は、このテイタラクそのものにある。実際の経緯からすると、山中伸弥教授が法人化を目指している京都大学iPS細胞研究所への研究開発費は継続される事が既に決定しているが、その騒動を起こした8月9日、和泉補佐官と大坪補佐官は京都で一緒に完全にデートをしていたという事が一つ。

週刊文春もいやらしいですなぁ…。つまり、山中伸弥教授に「国費は充当しません」と言った後、そのまま、二人の京都デートを撮っていたのだ。どこで何を買って、何を注文していた、まで。

土産物を買い、喫茶店では66歳の男が「あ〜ん」とばかりに52歳の女の口にかき氷を食べさせ、恋愛成就の神社へ行って、嗚呼、高級官僚、嗚呼、上級国民。えげつないことに、「あ〜ん」しているところまで丸囲いの写真が掲載されている。

その後も、この和泉補佐官と大坪審議官の不倫をマークし続け、8月31日の銀座の蕎麦屋での手握りデート、そして12月7日に丸ビルで和泉氏(66歳)が大坪氏(52歳)の頭の上に顎を乗せて背後からハグしたという話まで、必ずしも羨ましくもないであろう、不思議な不倫記事になっている。

それにしても、この徹底取材ぶり、久々に週刊文春の怖さを垣間見た気がする。

不倫は不倫で、勝手にしてくれという話でもあるが、この記事に6ページを割く意味というのは、長期政権化によって、異常事態が発生している事を如実に表わしているからでしょう。「桜を見る会」に係る話で疑いが出たが、森友・加計問題からずーっと継続されたまま放置されている、いわゆる「アベちゃん政権」の内幕の暴露になっている。

単刀直入に言えば、この和泉洋人首相補佐官は首相補佐官として7年目であり、もう、周囲は安倍首相の覚え愛でたい和泉洋人補佐官に萎縮している。そして、その和泉洋人補佐官の愛人だからという理由で、大坪審議官が和泉洋人補佐官の虎の威を借りるようにして、医療関連の予算配分や関係各所の人事に口を出すようにまでなっているという、かなり、深刻な内部腐敗が描かれている。

ここから着色文字で、文春から引用します。

安倍政権の長期化に伴い、官邸の権力は強大化した。そこでは、官邸主導の御旗のもと、安倍首相に近い一握りの人間が「総理のご意向」を振りかざし、行政を歪めた疑いが何度となく浮上してきた。その最たるものがモリカケ問題だ。和泉氏と大坪氏の関係においても、牋打楡権の縮図瓩垣間見える。

「大坪氏の常套句は『補佐官が仰っているから』。今年七月、大坪氏は厚労省大臣官房審議官に就任するなどスピード出世を果たしますが、昇進するにつれ、医療関連の予算配分や関係各所の人事などに口を出すようになった。象徴的なのが、今年九月の『日本医療研究開発機構』(AMED)の人事です」(前出・厚労省関係者)

AMEDは、文科省、経産省、厚労省など各省庁から医療関係の補助金を集約して、各研究機関などに配分する医療分野の司令塔だ。理事長は前慶応大学医学部長の末松誠氏。約三百人のスタッフには大学の研究者のほか、省庁からも職員が配置されている。

「そのAMEDで統括役を務めていた厚労省出身の泉洋子氏が、今年九月末の人事で近畿厚生局長に異動になったのです。後任の統括役には、大坪氏と近しい人物が充てられた。通常のプロセスでは、厚労省の医系技官トップである医務技官から理事長にまず打診をし、理事長が受け入れる意向を示した段階で、改めて審議官が人事案を持参します。しかし泉氏の人事では、九月初旬に大坪氏がいきなり末松理事長に人事案を伝えたのです。末松理事長は反対しましたが、大坪氏は『これは通告です』と言い放ち、有無を言わさぬ姿勢だったそうです」(同前)

「補佐官に代わって私が言う」とばかりに関係各所を牛耳る大坪氏。今回のiPS細胞ストック事業の予算削減案も、複数の関係者が「和泉氏ではなく、大坪氏の仕掛けだ」と口を揃える。

「大坪氏は和泉氏の威光を最大限に生かし、ノーベル賞のスター学者の事業にもメスを入れることで、自らの力を誇示しようとしたのではと囁かれています。実際、八月九日には和泉氏が山中氏に示した予算削減に関する資料の原案は、大坪氏が作成したものでした」(同前)

八月末には、専門誌「薬経バイオ」が、八月九日の面談で大坪氏が「iPS細胞への補助金なんて、私の一存でどうにでもなる」と恫喝したと報じ、波紋を広げていた。



実は、つい先日、前原喜平氏に係る読売新聞提灯記事騒動について語る中で、あの記事を掲載する前段階で、おかしな出来事があった更に隠されていた事に気付いた。当時、前原喜平氏は文科事務次官であった訳ですが、文科省の後輩を通して読売新聞記者から奇妙な、脅しを受けていた。その文言は、

「和泉(洋人首相補佐官)さんが話をしたいといったら、応じる気はあるか?」

であった訳ですね。で、それを前原氏が無視したので、読売新聞が連載漫画「コボちゃん」の脇に相応に大きな記事で前原喜平氏の「出会い系バー通い」の記事を掲載した。(仮に、前原喜平文科次官が和泉洋人首相補佐官に会いに行ったら、その場でシメてやろうとしていたって事だろうね。さながら反社だ。)

しかし、後に週刊文春に、その出会い系バーで前原氏と会っていた女性が登場、出会い系バー通いは、援助交際うんぬんとか性風俗うんぬんというものではなかった。ホントは読売新聞政治部が、首相官邸に忖度し、怪文書を出されてはならぬとばかりに水面下で、前原喜平氏に脅迫的行為をしていた疑いが強い。実際に、そのように作用していたのだから、取りようによっては、立派な恫喝であり、ジャーナリズムとしては世紀の大失態を犯した。事実の揉み消しに加担した形で動いていた事が発覚した。しかも読売新聞社内にしても政治部が、わざわざ社会部の社会面に「出会い系バー」の記事を強引に捩じ込んだというのが実相であった。

で、今回のケースでも、山中教授に「来年から国費は出しません」と告げに行った本年8月9日のケースでも、この和泉首相補佐官が文科省に対して「文科省の人間は同行しなくていい」旨、連絡していたという。つまり、予め、大坪氏と京都でデートの予定だったので、余計な人間に同行されないようにしていたって事ですワな。

読売新聞のように「官邸主導」と言えば聞こえはいいが、実際に起こっている事はモリカケ問題から一貫して「公私混同」による混乱ですな。しかも、狡猾なことに隠蔽を得意技にしている。国会を空転させているのは、実は無能な野党にのみ問題があるのではなく、常に隠蔽したり、バレバレの嘘でも強弁を続ける官邸の態度にこそ、大きな責任があると捉えるべきではないのか。

安倍政権というのは、単純に閣僚の人事が「お友達内閣」というだけではなく、実は、忖度が起こり易い構造を持っている。それは「内閣官房参与」というポストも歴代最多の15名となっており、この内閣官房参与は首相の一存で任命できて、しかも内閣府の本庁舎に部屋とデスクが用意されているので、いわば「安倍総理の分身」として作用する。この内閣官房参与は各省庁の幹部ではなく一般公務員扱いだが、総理の分身として作用するから思いの外、大きな権限を持っているという。忖度せざるを得ない訳だ。官邸主導のカラクリとはコレだ。

そうして次から次へと、忖度が生まれ、ゴマすりが横行し、虎の威を借るなんとやらが跋扈する伏魔殿になっていると考えれば、少し前に火を噴いた「桜を見る会」に於ける、巨大シュレッダーで名簿が細断された理由や、データも早々に廃棄したので復元は不可能、バックアップも存在してないという異常事態の理由も想像がつくところでしょう。

総理がとか、閣僚がとか、政権そのものが、というよりも、実は「政府そのもの」が、デタラメになってしまったって事だろうなぁ。



週刊文春は、「和泉・大坪氏による山中教授への恫喝があった」というニュアンスで報じている。山中教授を直撃している。

――その場で恫喝発言はあったのですか?

「発言の詳細については、水かけ論になってしまうと思いますので」


と、山中教授は直接的な言及を避けた。しかし、8月9日の異常なシチュエーションは浮き彫りにされている。

8月2日の時点では山中教授が東京で和泉補佐官の元へ足を運んで、打ち合わせをした。その際、和泉補佐官は「大坪さんに任せているから、大坪さんを研究所に行かせます」という返答であった。この文脈から、山中教授にしても8月9日に大坪寛子審議官が京都へ来るものと思っていたが、この9日になってみると大坪審議官に和泉補佐官も同伴していた。休暇をとっての不倫旅行ついでに、京都大学iPS細胞研究所へ来たという事だ。

そして、普段は、山中教授はお金の話だから記録を取る為に議事録をつくることにしていたが、この9日、カップルでやってきた和泉補佐官と大坪審議官から「一人だけと話したい」という申し出があったので、山中教授、和泉補佐官、大坪審議官という3人だけの室内となり、その場で、国費の打ち切りを切り出したという。

山中伸弥教授が「税金を自分たちの研究に使用させてもらう話だから」、と議事録を採るよう心掛けていたという、そうした真摯な姿勢であったのに対して、和泉首相補佐官らの不倫デートがてらに研究所に立ち寄ってみましたというオラオラな姿勢というのが、一連の問題を象徴している。誠実さや真摯な態度の著しい欠如、末期的な症状だ。全人格的な腐敗にして、組織的な腐敗なんだろうなって思う。

資料を出せだってよ、うっぜぇなぁ。早く、早くシュレッダーにブチこめっ!

隠せ、隠せ、バレたら負けだっ!

はい、証拠なんてありませーんっ!

野党のばかちん議員の言う事なんて、ワシらは聴きませーんっ! 知りませーんっ!

っていう精神なんでしょうねぇ。彼等の高額な給料にしたって自民党から出ているのではなく、税金から出ているのに。