こんにちは、1年漕手のアーガイルです。
東京大学に入学し、この漕艇部と出会ってからはや半年が経つと思うと、少しだけ感慨深いものがあります。この半年間を振り返ると、今まで味わったことがない目新しい体験をいくつもしてきた気がします。
ブログの内容は自由と伺っているので、この機会に、今日までの半年を振り返って、一番自分の心に残っている言葉について書いてみようと思います。

それは「ボートに番狂せはない」というお話です。
スポーツの世界では時たま、「ジャイアントキリング」と形容されるような、弱いと思われていた側が勝利を掴む試合が見られます。自分が観た2015年のラグビーWC、日本対南アフリカ戦もまさにその一つかもしれません。しかし、ことボートにおいては時の運はないのだと言います。どういうことでしょうか。

話は8月後半、浅野杯の頃に遡ります。
東大漕艇部の新人が最初に迎える山場が、この浅野杯です。
今振り返ってみると、浅野杯に向けての練習期間中、自分は無意識に「本番こそは」という言葉に頼っていた気がします。
自分さえ知らなかった底力が湧いて、いつもはバランスの取れない艇が安定する。息を切らして進む2000mが今日だけは短く感じる、そんな淡いイメージを抱いていたかもしれません。

そして至ったレース当日、結果は目標としていたタイムに届かず、自分の浅野杯は不完全燃焼のまま幕を閉じることになりました。レース終了後、当日朝の開会式で審判長の方が仰った言葉が自然と脳裏によぎりました。
「ボートの勝敗には必ず理由がある。練習で出せない結果を本番に出せるはずは絶対ない。器具の故障に至るまで、本番の結果は日々の積み重ねに原因がある」 (表現が一部異なるかもしれません、大目に見ていただけますと幸いです……)

浅野杯の芳しくない結果は、夏休み、ひいては入部してからの練習不足の反照だった、そう考えると、悔しさが増すものの、レース結果を自分ごととしてやっと腹落ちさせることができました。
艇が安定しないのならフォームを見直し、日々ストレッチに取り組む。疲れてペースを保てないのなら、ランやエルゴで体力・精神力をつける。日々の積み重ねが自分を形作るのは勉強でもスポーツでも一緒です。そんな凄く基本的で当たり前のことに改めて気付かされた出来事でした。
結果というのは変えられないものです。しかしその捉え方を変えることはできます。
得た学びを以て日々の練習へと活かし、いつの日か浅野杯を自分にとって前向きな思い出へと昇華させられるよう頑張っていきます!

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