令和6年度東京大学運動会漕艇部

東京大学漕艇部ブログ

ふつうのブログ

お花見代表クルーより、冬場の振り返りと意気込み(山茶花・forte・東風)

今回は3人が書いた原稿を繋げ合わせた超大作です!是非最後までご覧下さい!!
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みなさん、こんにちは。新3年漕手の梶谷知歩です。

3/30, 31に開催されるお花見レガッタに、女子ダブルスカル 山茶花 の整調で出漕する予定です。バウは、女子部主将の磯崎さんです。

磯崎さんとのダブルでレースに出るのは、磯崎さんが2年、私が1年の時の新人戦以来となります。昨シーズン、そして、06年度が始まってからの冬場を経て、各々がどのように成長し、ダブルとしてどれほど変化しているのか、楽しみです。

特に、この冬場は、今年度の女子部の目標、「自分と人に向き合う」の下で、練習に取り組みました。
「自分と向き合う」に関しては、各々がシングルスカルやエルゴ、ウェイトで自分に向き合ってトレーニングを継続することで、着実にレベルアップしたと思います。

個人的には、ボートへの好奇心に加え、昨年の冬場よりも、トレーニング自体に面白さを見出しました。淡々と動き続けること、その中で、ちょっとのチャレンジを楽しみ、積み重ねていくこと、それを継続すると、ふと、以前よりも確実に強くなっている自分に気がつきます。その瞬間が、めちゃくちゃ面白いです。

また、06年度の漕艇部の取り組みのおかげで、栄養やストレッチへの意識も高まりました。それも相まって、冬場のトレーニングを面白がりながら、効果も高く、継続できた気がします。
一方、「他人と向き合う」に関しては、正直にいうと、自分ごととして捉え始めたのは、年末年始あたりです。そこから、自分なりに他人と向き合ってみたつもりですが、何か変化はあったのでしょうか?
気になります。

こうして冬場を経て、レースシーズンが始まりますが、お花見レガッタの目標は、Final A に進出することです。目標を達成できるよう、これからは、2人で向き合いながら、船を進めてまいります。
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こんにちは!お花見レガッタにforteで出漕いたします、新2年漕手の田中日奈子です。

初めての冬場を乗り越えて1番感じたのは「成長するのって楽しい🤩」です。
冬場は久保杯以外は基本ずっとシングルを漕いでいて、その中で多くのコーチの方々からたくさんフィードバックをもらって漕技は初めの頃と比べて上達し、艇速も確実に速くなりました🚣
またエルゴで出せるワットも漕げる距離も上がり、2000ttのタイムも9月末と比べると大幅に更新出来ました。自分の体で自分の成長を直に感じられて振り返ってみるととても達成感があります✨

今回お花見レガッタにはシングルで出ます。1人でレースに臨むのは初めてなので少し緊張しますが冬場で確実に成長した自分を信じて最後まで全力で漕ぎ切ります🌸
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皆さん、こんにちは。お花見レガッタに女子シングルスカル東風で出漕いたします、新2年漕手の松澤翠子です。

この冬は、自分と向き合う期間でした。
一人で水上に出るシングルスカルは自分の漕ぎを直に感じられます。ダブルスカルの際には分からなかった課題に気づくことができましたし、自分に合う漕ぎといったものを見つけることができたように思います。1回1回、練習を重ねる毎に、自分の成長を実感し、ローイングをより楽しめるようになりました。

一方、私は久保杯あたりから腰を痛めてしまい、まともに漕げない時期が続きました。いつ練習を再開できるか分からない不安を抱え、うっかり痛みが出ているにも関わらずに漕いで、悪化してしまうこともありました。これまではただがむしゃらに練習をしていましたが、この冬の期間を通して、自分の体調と相談しながら調整することができるようになってきました。これからも継続的に良い練習が積めるよう意識していきたいと思います。

お花見レガッタは初めてシングルスカルで出場する大会となります。緊張もありますが、身につけたものを最大限発揮できるよう励みたいと思います。
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いかがでしたでしょうか?それぞれのクルーの応援よろしくお願いいたします!

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お花見クルー代表より、冬場の振り返りと意気込み(淡青・天寵)

お花見レガッタに8+「淡青」で出漕する新4年漕手の飯塚大貴です。

厳しい冬の練習を超えた東大漕艇部の現在位置は一体どこなのか、
この4ヶ月で、、
・補食を意識して体重が5kg増えた
・私物を整理して練習に集中する環境を整えた
・毎日欠かさずストレッチして、怪我しない強い体を手に入れた
・勝つのに「ふさわしい」練習を自らの意志で作り上げた
各々がそれぞれの形で成長した。この冬の練習の量、質でシーズンの結果は大きく変わるに違いない。この部で3回目の冬を過ごしたが、間違いなく最も充実したものだった。
ただ、レースをしていない今は何者でもない。我々が最高代になってちょうど半年だが、何者でもない。ここからが本当の勝負となる。
これからも変わらず、マネージャーのサポートを土台にしながら、4つのぶれない軸を持って、さらなる熱量でボートと日々向き合う。
最後は自分で成果を掴み取る、そんなシーズンにしようと思う。
まずは3月末のお花見レガッタに向けてクルー9名で結束して練習していきます。

応援よろしくお願いします。

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こんにちは。お花見レガッタに8+「天寵」で出漕する、新3年漕手の宮原翔です。

この冬の期間についての振り返りをすると、個人的な部分ではありますが、自分は年末に身体に不調をきたしてしまい、練習を中断せざるを得ない状況となっていました。そこからしばらくは練習量を減らして身体を回復させていましたが、ついにお花見レガッタへのクルーボートでの出漕と、それに向けてのクルーでの練習に参加できるところまで戻ってきました。

一時は練習に復帰することはもう出来ないのではないか、と悲観的になってしまい悩むこともありましたが、同期や先輩、担当してくださったコーチの方など様々な方に助けていただき、気を取り直して自分にできることを最大限行うことができました。

ここからレースまでは、勝つこと、そしてそのために0.1秒でも艇を速く進めることのために、自分に何ができるかを考えて行動し続け、クルーの勝利に貢献できるよう努めます。

(写真は同期とサイゼリヤで夕食を取った時のものです。)
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安野さんとのお食事会

ご無沙汰してます
暖かくなる気配と共に艇庫にやってきた私の天敵『スギ花粉』に鼻と目をやられている、M1の美濃です

現在東大漕艇部は、男子部女子部共に3/2に行われた2000TTを境に、オフシーズンからオンシーズンへ移行し、3月末のお花見regattaに向けて始動しています
長い冬が明け、これから令和06年度の戦績が積み上がっていくことを想像するとワクワクして、武者震いのする思いです

さて、本日は3/3(日)に開催していただいた安野先輩とのお食事会について書き記したいと思います
安野先輩は、この東京大学運動会漕艇部の大先輩で、OBOG会である淡青会の理事長を務めておられる方です
今回、安野先輩から「選手のモチベーションアップ」と「現役とOBOGとの交流促進」のため、ご厚意でお食事会にご招待していただきました!
(本当にありがとうございます!)
会場は京王プラザホテル・スーパーホテルブッフェ
学生の身ではまず立ち入ることのない、特別感のある雰囲気に思わずテンションが上がりました

お食事会


食事はブッフェ形式
肉厚ローストビーフ
サーモンのカルパッチョ
パルミジャーノの上でその場で作ってくれるパスタ
キラキラ輝くデザート

お食事会


目の前で焼いてくれる牛タンのデミグラスステーキは絶品でした
(というか目の前で焼いてくれてる時点で涎が出そうでした)
参加した部員はみんなほぼ全種類の料理を皿に乗せてしまっていましたね(笑)
私のお気に入りはラムチョップです
肉厚で臭みがなく、この日だけで8-9本くらい食べてしまった記憶があります

お食事会

デザートのついでに2本追加で持ってきた時は、後輩に「流石にそれは、、、」と突っ込まれました。写真の皿には、デザートの中にラムチョップが2本紛れ込んでます

美味しい食事と共にする安野先輩とのお話しはとても楽しく、特に先輩の漕艇部での活動を通した経験談は新鮮で、今の漕艇部との違いを感じつつも、メンタリティや重要な考え方には通ずるものがあるように感じ、たくさんの気づきがありました
また安野先輩は現役部員の現在の部内でのお話も笑顔で聞いてくださり、まるで恩師に現状報告をする元生徒のような気分になりました。より良い報告ができるよう、今後の部活動も精力的に取り組んでいきたいと思います

お食事会

後輩のBe Real。安野さん、お付き合いいただきありがとうございます

私は2019年度入学ですので、コロナ禍前に対面で開催された最後の淡青会総会に参加できた一番若い代です
当時はそうした全体の交流会に加え、現役部員激励会や東商戦後の合同交流会など、交流の場が多くありました
コロナ禍。
そうした交流文化が一度途絶えてしまったことが、非常に悔しく思っておりました
しかしついに、昨年の淡青会総会も4年ぶりに部員全員が対面参加する形で開催!
さらに今回こうして安野先輩のご厚意で、新しい形で先輩方との交流をすることもできました
とても嬉しく思います
今回このような場を設けてくださった安野先輩には本当に感謝しております。ありがとうございました
今後も皆さんのご支援ご声援を胸に、部員一同東大漕艇部を盛り上げていきたいと思います

今年も頑張るぞー!

お食事会
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マネージャーの仕事紹介 「サポート」

こんにちは、2年マネージャーの奥村美羽子です。今回はマネージャーのお仕事である、サポートについてお話ししたいと思います!

サポートのお仕事とは、体に痛みや不調がある選手にたいして、アスレティックトレーナーの方とコミュニケーションをとりながらケアをしていくことが主な内容です。毎週選手達から体の調子について報告をしてもらい、不調がある選手については、アスレティックトレーナーの方に直接艇庫まで来ていただいてケアやストレッチを行っています。私自身、2年生になってからサポートという仕事に関わり始めたため、まだ不慣れなこともたくさんあり、毎日新鮮な気持ちで活動しています🤩
アスレティックトレーナーの方から不調の内容について解説していただいた時などには、毎回初めて聞く筋肉の名前や、トレーニング器具の名前があり、日々新しい知識を身につけています。

サポートのお仕事を通して、定期的なコミュニケーションの中で選手についてより深く知ることができたり、アスリートとしての体づくりにも詳しくなることが出来て、とても楽しいです!今後もより選手をサポートしていけるように頑張っていきます!

最後までご拝読いただきありがとうございました!

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マネージャーの仕事紹介 「ご飯作り」

こんにちは!3年マネージャーの松本実裕です。寒くなったり暑くなったり、天気も気まぐれですが、皆様いかがお過ごしでしょうか!

今回はマネージャーのお仕事の一つである「ご飯作り」についてお話ししたいと思います。

ご飯作りは楽しいです。
もちろん料理をすること自体が楽しいという人もいらっしゃると思いますが、私の場合は別の楽しさを感じています。

いかに効率よく的確に美味しいご飯を作れるかという、自分との勝負。段取りを頭の中で組み立て、周囲の様子を見ながら臨機応変に満足するパフォーマンスを発揮できた時はとても楽しいです。もともと私は臨機応変だとか効率性といったことは不得意で、苦手意識が強く、初めの頃は不安なことも多かったです。(割と自分のそういうところが嫌いでした、笑)しかし、経験を積む中で少しずつ成長していく実感、上手にできたときの達成感は何とも言えない快感です。今では苦手意識も払拭され、以前まで少し嫌いだった自分の一部を、今では好きに、自信のある特徴にすることができました。

また、見たこともない大きさの鍋、調理器具、材料に囲まれて大量調理をすること。これもまたご飯作りの醍醐味だと思います!初めて厨房に入る新入生は皆口を揃えて「こんなサイズのお鍋旅館でしか見たことない…」と言っています(笑)

ご飯作りというお仕事をはじめとして、ボート部では今までになかった体験、自分を好きになれるきっかけを見つけることができました。こういった発見やスキルアップが、ご飯作りの楽しみの一つかなと私は考えています。

長くなりましたが、ご拝読いただきありがとうございました。花粉にも重々気をつけながら、日々精進してまいりましょう!

この春、皆様とお会いできる機会を楽しみにしております!

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幻の京大戦合宿点描

※この点描はほんの少しだけフィクションを含みます。

「今日1日、宮原に話しかけられてはいけません。その場合あなたは朝の5時からまた1日を繰り返すことになるでしょう」

ある冬の木曜朝5時、頭の中にフワッとそのメッセージが浮かぶ。何の通知だろうか。携帯のようにディスプレイに示されているわけではないのに、なぜか理解できる文字列。いや、理解はできない。5時からまた1日を繰り返すってなんだ。馬鹿にしているのか。大体、宮原というのは遠路遥々この地『SAITAMA』にやってきた陽気な関西人の同期だが、入部以来ずっと同じ部屋で寝泊まりしていることから(今も向かいのベッドでぐっすり寝ている)話しかけられることを避けることは不可能に近い。そこまで考えて、先ほどのメッセージ(?)は昨夜見た「源頼朝&北条政子と餅つき大会する夢」の名残みたいなもんだろうと判断した。本当に悪質なイタズラ、というか何というか。そんなことより、今日は早朝練習が5時半からだから5時20分に起きるつもりだったのに、変な通知のせいで5時に起きてしまった。早起き戦士にとってこの20分寝られるかどうかは、かなりデカい。朝から最悪の気分だ。変なメッセージに余計なリソースを割いてしまったし。時計を見ると、針は5時5分を差している。ここから15分寝るかどうか。私は迷う間も無く3秒で眠りについた。

5時20分にかけたアラームが鳴る。5時20分という過去の自分からしたら信じられない時間ながらも、体は即座に活動を開始する。慣れって怖い。私のアラームはオーソドックスなやつだ。その他の同部屋メンバーの上田や宮原のアラームも鳴っている。バイト先に家の鍵を忘れて西友で一晩を明かした上田だが、アラームは私と同じオーソドックスタイプのようだ。長崎から来た彼は常にマイペースである。どのくらいマイペースかというと、シングルスカルのレース直前にスタ練で沈するくらいだ。宮原のアラームは和やかな朝の感じを演出した音楽なのだが、それで起こされる時のなんとも言えない気分は計り知れない。1回あのアラームを味わってほしい。実は我がT2部屋にはもう1人同期が寝泊まりしている。三村だ。三村は毎朝起床タイミングを攻める。そのため、彼のアラームが鳴り出すのは最低でも5時25分からだ。睡眠への貪欲さと躓いた時に咄嗟に出る声の高さは部内で随一だろう。5時23分、乗艇準備を終えた私は部屋の外へ出て、一階の食堂へ向かおうとした。そこへ後ろから声がした。

「今日寒すぎひん?」

宮原だった。その瞬間に朝の謎のメッセージが蘇る。私が思わず後ろを振り向き、そのトサカのような寝癖が視界に入った、と思った直後には私はベッドの上に戻っていた。目の前で起こった出来事を把握できないまま、慌てて時計をみると時間は5時で日付も変わっていなかった。本当に時が巻き戻っている。ふと、ここで私は思う。何か思い切ったことをしても、宮原に話しかけられればチャラになるのでは。例えば、夕食のデザートのみかんを上田から奪うとか。エルゴのバンパーを全部10にするとか。私の中で色々な想像が膨らむ。未来は多分明るい。宮原に見つからないようにしながら、適度にイタズラして遊び尽くそう!まずは絶対まだ起きていない三村の顔に油性ペンで落書きしようと思い、三村のベッドを覗き込むとそこには三村の姿はなく、宮原が寝ていた。驚きの余り甲高い叫び声をあげそうになった。心臓がバクバクしてる。夜の間に入れ替わったのだろうか。いや、そんなはずはない。1回目の今日は宮原は俺の向かいのベッドで寝ていたのだから。恐る恐る私の向かいのベッドを覗き込むと、何食わぬ顔で惰眠を貪る宮原の姿があった。その場に立ち尽くした私は底知れない恐怖に包まれる。この部屋に宮原が2人存在する...!もう1度三村のベッドを覗くとやっぱり宮原が寝ている。「人類宮原化計画」というワードが頭に浮かぶ。人類補完計画より普通に怖い。世界の標準語が関西弁になってしまう。地球を揺るがす大事件だ。それは絶対に食い止めなければならない。まずは、現状把握だ。最悪の事態を考えながら上田のベッドを覗くと、彼はM化せずにすやすやと眠っていた。こいつの寝顔でこんなに安心する日が来るとは。まだ三村以外のM化の事例は確認していないが、M化が起きるきっかけが私のタイムリープだったらM化はまだ1人しかいないだろう。これは、「三村原」に話しかけられてもアウトなのだろうか。色々疑問はあるが、一旦避けるべきなのは間違いない。

食堂に降りてみると早起きの人が数人いた。時刻は5時10分。まだ、宮原が起きてくるまで10分ある。早朝練習前の補食のおにぎりを作りに厨房に行くと梶谷がいた。フェリーで北海道に帰ったり、荒川岸辺の雑草を三つ編みにする彼女だが、おにぎりは丁寧にサランラップに包んで作るようだ。その太陽のような笑顔から繰り出される毒が怖面白い。おにぎりには最近は醤油をかけている。これをすると同期の亀山曰く「焼いていない焼きおにぎり」になるのだ。めちゃくちゃ認めたくないのだが、本当に的を射た表現でなんか負けた気分になる。噂をすれば影で、亀山が降りてきた。高身長+猫背&青シャツ+オレンジ短パンが特徴的な彼だが、早朝練習前は特に猫背である。巷では「有酸素能力の高いオタク」と言われている。そしてこの早朝練習前の時間に、私は強力な対宮原の仲間を手に入れた。Jrキャプテンの康誠(こうせい)だ。宮原と同じ学校から来て、二外に中国語を2人とも選択し(ここまでは偶然)、2人とも落単している(必然?)。彼は普段は包容力高く、穏やかだが他に誰もいないときにはお風呂で大音量で音楽を流して男子風呂をディスコに変えている。1回だけディスコに同伴したことがあるが、風呂の壁に反響する『灰色と青』がめっちゃ心に染みたのを覚えている。1回時が巻き戻っていること、そしてT2部屋に宮原が2人いる事実を見せるとをアツく語ったところ、今日1日宮原を康誠がマークしてくれることになったのだ。

早朝練習の前には選手全員がロビーに集まることになっている。いつもは眠たげな雰囲気が漂うこの時間だが、この日は違った。なぜなら、宮原が2人いるのだから。そして片方の宮原は自分が三村であることを強く主張している。私は亀山の影に隠れて様子を伺っていたが、「三村原」の口調はいつも通りだった。フォルムが宮原になるだけでソウルの部分は変わらないらしい。フロアは熱狂し、わったん主将はあんぐりと口を開けている。冷静なたなけん副将の提案でひとまず「三村原」の両ほっぺたに青い養生テープを貼ることで2人の宮原を区別することになった。「三村原」には三村のソウルが入っていて無問題そうなので、彼は特別避けないことにした。当の宮原はみんなに取り囲まれて戸惑いつつもこの状況を楽しんでいるようだ。彼は中高6年科学部という文化部出身で、主にべっこう飴を作っていたらしい。大学に入るまでは運動経験が全くなかった彼だが、エルゴでは底知れぬ根性を見せてくる。産声のようなめちゃくちゃ辛そうな叫び声を上げていて、こちらが心配になるくらいなのに絶対に引くのを止めない。その根性がどこから来ているのかずっと不明だったが、今回の事件でわかった。地球を揺るがすほどの大いなるものから供給されているのだ、と。そしてその大いなるものの影響でこの珍事件が発生してしまっているのだろう。

冬は小艇期間で私と宮原を含む多くの人がシングルスカルで練習を積む。その日の早朝練習もシングルスカルだった。風呂の時間が宮原と被らないように、1番に出艇して真っ先に岸つけした。ここまではパーフェクトだ。まだ宮原は2周くらい残っているはず。船を片付けているとバンチャ帰りの神山姉さんがやってきた。私のことを「りおワールドの住人」と言ってくるが、彼女のワールドの方が私よりも遥かに濃いだろうと密かに思っている。ちなみに、彼女はエルゴのレートを無限に上げることができる。スマホをいじりながら田中りお、もう春だぜ、春なんだぜとかなんとか言ってるなと思ったら再びバンチャしに戻っていった。風呂を3分で終わらせ、爆速で浅野艇庫の2階へ避難。Wi-fiがギリギリ届かないのが玉に瑕だが、おそらくこの場所ならば遁世することが可能だ。シングルは体力を結構使うのでこの時間に寝てレストを取らないと午後練が不味いことになってしまう。人気のなさに落ち着きながら、私は床に倒れ伏した。

起きてまず自分の身がベッドの上にないことにホッとする。時は戻っていない。時計を見ると時刻は11時半だった。結構眠ったことになるが、ちゃんとお昼時に起きるあたりで積み重ねてきた人類の歴史を感じる。この人類の歴史を宮原に塗り替えられては困る。協力者・康誠に宮原が今何をしているのかLINEで聞くと、「T2で玉置浩二の『田園』を歌ってる」と返ってきた。元気そうで何よりだ。康誠に宮原を30分スマブラで引き止めてもらうことにし、その間悠々と昼食をいただくことに決定。食堂に行くと養生テープを貼った「三村原」が先輩方に取り囲まれていた。どうすれば元のフォルムに戻れるのかを議論しているようだ。五十嵐もその輪に加わって笑っている。彼はイメチェンのために立派な髭を生やしている野性味溢れる十条ボーイである。ウェイトと癖が強い印象があるが、自転車の鍵に弟の写真入りキーホルダーをつけるなど弟思いの一面を持つ。今日の昼ごはんはシチューだ。ご飯にシチューをかける文化はここに来て初めて知ったものだが、これがめちゃくちゃに合う。どれだけ急いでいてもシチューは1杯以上おかわりすることを決めている。午後は午前とほぼ同じなこともあって、スムーズに物事が進行した。テキパキしすぎて人との関わりがほぼなかったのが寂しい。午後の会話は永田に「テキパキりお、テリオじゃん」と言われただけだった。あだ名がムネなのだが(むねよしから来ている)自分のプロテインのことをムネテインと呼び、私のプロテインのことをリオテインと呼んでいる。彼の胸板の厚さは東大漕艇部の誇りである。

そんなこんなで、宮原を避け続ける1日は終幕に向かおうとしていた。時刻は夜20時45分。風呂、食事、休養全てで宮原を避けるようにし続けた結果、いつもよりも意識高く動けたような気がする。普段もそんくらいやってくれ。21時になれば消灯時間であるため、皆眠りにつく。そうなってしまえば、あとはさっさと自室の布団に戻って寝るだけだ。私はこの世界を絶望の結末から救ったのだ。ある種の達成感が湧き上がり、疲労で火照った体を包み込む。これが、「ととのう」ということなのか。

ガチャリとドアが開く。私と同様に宮原を避ける同志がきたのだろうか。そう思って、私はアメリカンな挨拶を心の中に用意した。

「お、りおここにおったんか。探したで。スマブラしようや」

意識が急激に闇に飲み込まれていくのを感じる。頭の中を関西弁がぐるんぐるんに回り、酩酊しているかのようにその場に崩れ落ちていく。私はこの世界を救うことはできなかった。時間にしてほんの0コンマ何秒かの世界で思いを馳せる。こいつは消灯してからもスマブラしようとしているのか。1日の私の努力が水の泡になってしまうのか。結局世界は関西弁に支配されてしまうか。計り知れない諦念に囚われ、無力感のまま落ちていく。最後に「宮原が浅野に向かった、きをつ」という康誠からのLINEが目に入り、次の瞬間にはもう明け方のベッドの上にいた。

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「入試直前、東大ボート部員からの激励メッセージ」

受験生の皆さん、こんにちは。1年漕手の松澤翠子です。

ついに明日は二次試験ですね。きっと、不安でいっぱいになっていることと思います。一方で、ここまできていまだに実感がわいていない人もいるかもしれません。実際、私は後者の人間でした。大丈夫ですよ、本番にはちゃんと緊張しますw。

今回は、東大試験での松澤の失敗談を書きたいと思います。
受験前日、下見のために私は明大前駅で乗り換えて駒場東大前駅に向かいました。調べた通りのホームに行き、適当に到着した電車に乗りました。しかし、その電車は「駒場東大前」のアナウンスを流すことなく終点についてしまいました。そうです、私は「急行」に乗ってしまったのです!「駒場東大前」には「各停」しか止まりませんので、皆さん注意してください。
あくまで前日だったので良かったのですが、これが当日だったらと思うとぞっとします。皆さんはこのような間抜けなミスはしないかと思いますが、本番に何が起こるかは分かりません。念には念を入れて準備することをオススメします。

最後に、皆さんはここまでたくさんの努力をしてきたことだろうと思います。
積み上げてきた実力をすべて示すことができれば絶対に大丈夫です。
部員一同、応援しています!

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写真:来宮神社御神木
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「入試直前、東大ボート部員からの激励メッセージ」

こんにちは。2年漕手の永田能義です。いよいよ二次試験本番ですね。ほとんどの人が緊張されていることと思います。緊張するのはこれまで頑張ってきた証です。緊張している自分を客観視して、ぜひ自信に変えてください。

試験中は、分からない問題にあたることもあるかと思います。分からないものは分からないので、できる問題で確実に得点することに集中しましょう。また、平均点が大幅に下がるなど、入試は何が起こるか分かりません。ある科目の出来が悪いなと思っても、それにとらわれずに、次の科目でいい点をとることを考えましょう。

これらは一般的によく言われることで聞き飽きたかもしれませんが、実践できるか否かで結果は本当に変わってくると思います。冷静さは常に保ちながら最後まで戦ってください。

皆さんが今までの成果を存分に発揮できることを祈っています。

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入試のために上京する人に向けて、注意点・体験談

 2年漕手の田中康誠です。今回は、「入試のために上京する人に向けて、注意点・体験談」について話せればと思います。前回は1年の岡が同様のテーマで書いてくれました。(http://blog.livedoor.jp/ut_rc/archives/53472730.html )こちらと、他部員が書いてくれたアドバイスの方も是非参考にして頂ければと思います。さて、僕が奈良から東京へ入試を受けにきたのももう2年も前で、もう東京に染まってしまったと言っても過言ではありません。関西弁も抜けてきましたし、最近はなんの抵抗もなく「マック」と口にしてしまいます。そんなやつにあの時は自分も大変だった〜こうすりゃいいよ〜とか言われても、響かないかなと思ったので、少しデータの力やらなんやらをお借りしようかと思います。
 
 東大は一例にすぎませんが、まずは一番気になるであろう出身地域別の合格率をみていきましょう。以下の表の通り、実は地方勢の方が合格率が高くなる年があるのがみて取れると思います。地方によっては年度によって上下が激しいですが、母数が多い割に近畿の合格率が安定して高いのが印象的です。これをみてわかるのは、東京、首都圏が有利とはいえない、ということです。
 もちろん、わざわざ地方から東京へ来て受験するのだから十分な実力が元々あるのでは、とか、受験者の偏差値別で見れば結果が違うのでは、とかは引用元にも書いてますし、これをみた多くの人も感じたかもしれません。でもそんなこと気にするのは大人になっても大学受験に囚われてる物好きだけでいいでしょう。
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(出典:https://juken.y-sapix.com/articles/28257.html
 
 それに、「地方 受験 不利」で検索してみると、でてくるのは受験勉強中の情報の遅さとか、周りの理解の得られなさとかそういう類のものがほとんどでした。受験当日が不利という話はほとんどなく、割と言葉のニュアンスによる先入観が大きいのかもな、と少し発見でした。たしかに、よく考えてみれば受験当日に首都圏の受験生と地方勢の受験生で差が生まれるのってほとんどないですね。差が出るところとすれば会場に入るまでで、会場に入ってしまえば全く条件は平等なわけです。弁当とかも、模試とか普段からコンビニ飯な人も多いのでは?そして会場にたどり着くまでですが、近くのホテルをとっている人が多いでしょうし、慣れない乗り継ぎをして実家から会場へ向かう首都圏の学生の方がむしろ不利なのではとも思います。寝床が慣れないとかもあるかもしれませんが、受験前日に平気で寝られる人はいないです。実家でも寝れないもんでしょう、しらんけど。

 長々と書いてしまいましたが最後に、、、
周りがそこまで東大志向でなかったり、はたまた東大志望と宣言したら笑われるような環境の中で覚悟決めて努力し続けて、地元を離れて、戦いに来た君は最高にかっこいいぞ!!あとは席に座れば、昨日までの自分が支えてくれるはず。応援しています。
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立教大学合同練習の振り返り

こんにちは。3年漕手の飯塚大貴です。

昨日2/16(金)に立教大学さんとの合同練習を行いました!

まず午前中は強風の影響でエルゴを一緒に引くことになりました。他大学の選手と並んでエルゴを引く機会は自分にとってはとても新鮮で、隣に負けないように頑張ろうという気持ちと、同じrowingの競技者としてこの練習をやり切ろうという気持ちで、普段より力強くドライブできました!

練習後には立教大学の艇庫を見学させていただきました。特に選手が食事をとる食堂が東大よりもアットホームな雰囲気で魅力的でした。あといい匂いもしました。

次に昼食に交流会と、立教大学の方とお話しする機会が続きました。大学生らしくキャンパスライフの話をしたり、普段の練習メニューの話だったり、ボート部の組織運営の話だったりと、こういった機会にしかできないような話が尽きませんでした。

午後は予定通り乗艇練習を行うことができました。少し風が強くなかなか漕ぎづらくはありましたが、全員で声を掛け合って楽しく練習することができました。特に女子部は、普段は人数の関係でなかなか乗らないエイトで練習でき、充実した様子でした。

最後は全員で夕食を食べて解散となりました。昼食、夕食はともに両大学のマネージャーが合同で調理してくれて、とてもおいしかったです!

1日が終わる頃には、東大、立教、選手、マネージャー問わず様々な人と交流することができました!
立教大学さんからお声掛けいただいてこのような貴重な機会を作っていただきありがとうございました!また、調整に動いてくださった両大学関係者の皆様ありがとうございました!

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