僕の鼓膜が癒される。君と笑って、君と歌って

 2018年9月19日、日付回って昨日、僕たちベランパレードのセカンドアルバム「スクラップ イン マイ ルーム」が発売した。これから先僕は何枚のCDを出して何曲の新曲を書くのか分からないけどこの日のことを忘れないと思うしこの7曲のこと、忘れないと思う。昔、先輩が言ってた。10年後歌っても恥ずかしくない歌を作り続けなきゃいけないって言葉、あの頃は難しい顔で聞いたけど僕がおじいちゃんになっても恥ずかしくない曲が作れたと思う。人間でいれる間は持っていたい。アルバムが完成しみんなに聴いてもらうまでに前作から2年かかってしまった。苦しかったかと聞かれたら思わず頷いてしまいそうになるような日々だったような気がするけど楽しくなかったかと聞かれたらとても楽しかったって思います。
たくさん楽しかったし、嬉しかった。トーキョーコーリングでライブをする為に鹿児島空港に向かう車内。助手席に座っていてやけに後ろが静かだなと思って後ろを見たらゆりえちゃんがイヤホンをつけたまま本当に静かにポロポロと泣いていた。うまく言えないけどそういう2年間を過ごせてそういうアルバムが出来たんだなと思った。僕はメンバーに恵まれている。

 トーキョーコーリングはたくさんの人がきてくれてみんなが本当にいい顔をしてライブを見てくれた。僕の歌は本当に素晴らしいから、僕の歌で笑える人はもちろん素晴らしいです。きっと幸せになる。責任は持たないけど。今回はメンバーは先に宮崎に帰って僕は一人で東京のレコードショップの挨拶回りをした。売り場を一つ一つ見るたびに「本当にあるんだなあ」となんだかのんきにぼんやりとそんなことを思っていた。一人で回るはずだったのにpodoのユウキさんが付いてきてくれてずっと笑わせてくれた。「podoのCDが置いてないよ。おっかしいな〜」と毎回ぼやいていた。日本人は全員podo
を聴いてほしい。

 今回はインタビューもたくさんの方にしていただいた。今回インタビューってのが初めての経験だったから映画の「アイデンティティ」みたいにものすごく怖くて雑な人がきたらどうしようなんて思っていたけど、完全に真逆で本当に歌詞の隅々まで聴いてくださったんだなとお話をしながら感動した。好意というか温もりを感じた。ありがたかった。思わず嬉しくなっちゃって歌詞のこだわりとか本当にいろんなことを話した。何を話すかも全く考えてなかったのにいくらでも話せそうで、ずっと話したかったんだなと思った。インタビュアーの方に「あびさんの歌は他人に甘くないし、その分自分自分にも甘くないですよね」と言われてそうなのかもなととてもしっくりときた。嬉しかった。甘いお菓子を一緒に頬張りたい。でも悪いことしてる気持ちになることは否定したくない。セーターが地肌に触れてチクチクするような感じもあるのならちゃんとあるがままにしたい。きっとファンタジーを鮮やかにするのは悲しさと冷たさだと思う。

こんな日だからかもしれないけどいろんな人の笑う顔が頭に浮かぶ。このまま眠ったら絶対悪夢見なそう。でも寝たくないな。幸せだ。

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あれが多分君の家、その前の坂道、錆びたママチャリ、爆速で

ジャケットが完成した時からもうずっと落ち着かなくって、早くみんなに見て欲しいって気持ちと独り占めしたいって気持ちでずっとムズムズとした日を過ごしてた。
発表したらもういてもたってもいられなくなって部屋を出てへんなTシャツと短パン、靴下におっさんサンダルで徘徊している。鍵と携帯しか持ってこなかったけど小銭くらい持ってくれば良かった。

もうツイートでも散々言ったけど、僕はバンドを始めるまで漫画家になりたいと思っていた。もしかすると音楽を聴いていた時間より漫画を読んでた時間の方が長いかもしれない。18歳くらいの頃の僕はもうそれは頭がおかしくなるくらい好きな女の子がいて、自転車で2時間くらいの道のりをママチャリで爆走し、好きな子に会いに行ったりしていた。厳密には家を見に行っていただけ、いや、もっと厳密に言えば多分ここがあの子の家だろうという家を予想し、なんの確証もないのに何度もその家を見に行っていた。今考えると怖すぎる。タイムマシンがあるならそのときにまず戻りたい。戻って全力で止める。そもそもなんでその家をその子の家と思ったのかも全く思い出せない。

今ならとてもよくわかる。そんなことをしてもお前が苦しいだけだし、迷惑なんだよ、と分かる。でも当時の僕にとってはそれが間違いなく全てだった。好きな子は若いのにめずらしく全然絵文字を使わず句読点をしっかりと使ってメールを打つ子だった。他の女の子と全然違う生き物みたいに思っていた。僕は絵文字を使わなくなった。

なんの話だよ、これ。
とにかくそんな時、今話せば確実に笑い話。笑って聞いて欲しい話。だけどバンドを自分でやってみようと立ち上がることができずにいた頃の僕にとって、音楽や漫画が本当に僕の心を支えてくれた。
本物かどうかもわからない好きな女の子の家にボロボロママチャリで向かう途中、急な坂道で漕げなくなって自転車を押して坂を上る時、こんなに苦しい気持ちが一生続くのかとほんとに弱気になった。そんな時に大好きな漫画の中の僕よりモテない男は「そういうもんだよ。大丈夫だって」って言ってくれた。
爆音で銀杏BOYZを聴いたら坂道登りきれるような気がしてた。

今はそんなこともめっきりとない。僕は26歳になったし、今年なんて絶対一生忘れないだろうと思ってた好きだった人の誕生日もすっかり忘れてた。嬉しいことだと思う。寂しいことではないと思う。

バンドをして歌うようになった。ライブハウスにはへんてこな人がたくさんいて安心する。とても悲しそうにしている人もいる。なんで悲しいかなんて全然興味ないし聞きたくもないんだけどそれでも僕がバンドをやることに意味ってあると思える。嬉しい気持ち。


なんになりたいとかは特にない。
忘れられないようにとか、そういうことも今は思わない。明日楽しみにしていることは明日が来たらちゃんと怖がらずに終わらせたい。野菜は腐るまでに食べ切りたい。また新しい楽しみが来るって思います。


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まだ旅立ってもいないのに

毎日のようにブログを更新してやろうと思ったのに気がついたら一週間経っていた。なんというか上手くいえないけど面白い。そして今僕はこのブログを携帯からではなくパソコンから更新しようとしている。ブラインドタッチとか全く出来ないし全部人差し指で入力していたんだけど最近ちょっとタイピングが早くなったと思う。中指も使うようになったのである。

昨日は新宿JAM改め西永福JAMの開店記念であたらしいJAMでライブをした。
新しいJAMは駅からもとても近いしなによりとても綺麗だった。入り口はなんと信じられないが自動ドアだった。とても信じられなかった。トイレも当たり前に綺麗でもう便器に座ったらお尻がはまってしまうトイレじゃなかった。でもトイレのドアが立て付けが良くないみたいで閉まらなくて笑っちゃった。
JAMのメアリーは恥ずかしそうにしてた。ちょっとだけ照れていたんだと思う。
出演はピンクシガレットとアルキツカレテと僕ら。僕らに彼女は「好きに汚して帰ってください」と言った。やっぱり場所って人なんだなと思う。新築のいい匂いの中にJAMの匂いがちゃんとして僕はたまらなく嬉しかった。

人が会うことって汚し合うことだと僕は思うから自分についた汚れを否定しないで済むような場所や人を選んでいけたらいいなと思う。もし誰かが僕らのことを選んでくれたなら綺麗にはしてあげれないけどふさわしい汚れになれたらいいな。西永福JAMが一番適した速度で少しずつ汚くなっていくのがとても楽しみ。できるだけ、できれば悲しくならないような汚れだけがしみついていったら最高だな。

毎日の楽しみはサウナのあとに飲む瓶の牛乳。整骨院の先生の大きな手。たまに届くライン。好きな人がまるで好きな人のままで存在し続けているという事実。次のライブが決まっているということ。読みたい漫画があること。口ずさめる歌があること。

超幸せかもしれない。


 
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