個人的に色んなタイプのマウスを使ってみるのが好きなもので、今回はこれまで使用してきたマウスの紹介と感想を書いてみようと思います。
もしマウスの買い替えなどを検討されている方がいれば参考になれば幸いです。

①有線式3つボタンマウス
僕がこの仕事に着いた頃は既にペンタブは登場していましたが、僕を含め3DCGアニメーションをする際に使っている人は周りでは見かけませんでした。(モデラーさんなんかは普通に使っていたような気がする)
また会社で使っていたDELなどのメーカーのマウスも基本これだったこともありしばらく(10年くらい)このタイプのマウスを使っていました。

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アマゾンや家電量販店で探しても中々見つからなかった時期があり、そのころにアマゾンで探すと1個5千円とかしてた記憶があります。
今では大分価格も落ち着いていてアマゾンでも普通に買えるようになりました。CG業界だけでなくCADソフトを使う人たちにも需要があるようです。
「3つボタンマウス CAD」で検索すると色々見つかります。

使い心地は抜群ですが唯一有線という点だけが残念でした。

②ワイヤレス3つボタンマウス
有線式3つボタンマウスの弱点であるコードを無くしたまさに完全体とも言えるマウス。アマゾンで2000円弱~の値段で買えますが中国製が多いです。
カナダから帰国後はこのマウスを使って仕事をしていました。

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安い・軽い・中ボタンが押しやすい・ワイヤレスでコードが邪魔にならない・充電式かつ充電中も使える・USBレシーバーをPCに刺せばすぐに使える・さらにスクロールホイールをサイドに装備したことでブラウジングも快適という非の打ちどころがないマウス(多分ほめ過ぎ)。
使い始めの頃はサイドのホイールが親指に当たるのに違和感を感じていましたがすぐに気にならなくなりました。
3つボタンマウス派におすすめの一品です。

③ペンタブ
今のアニメーターの主流はこれじゃないでしょうか。カナダにいた時も使っている人多かったです。

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使用感としては軽くて手首への負担が一番少ない様に感じました。実際腱鞘炎対策としておすすめされることもある商品です。
また手の動きを繊細に伝えてくれるので細かい作業にも向いていると思います。
僕も持っていますが使用するのは基本的には絵を描く時だけです。理由としてはあまりに手の動きを素直に伝えてしまうのでそこが個人的には邪魔に感じることが多いためと、タブレットのサイズにもよりますが手首の移動幅がマウスより大きくなるためです。どうしても使わないといけない状況にでもならない限りはCGアニメーション時には使っていません。

④エルゴノミクスマウス(ロジクール)
人間工学を元に設計されたマウスで形は色んなものがあります。

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ロジクール MXV1s MX Vertical
縦型のワイヤレスタイプです。手にフィットする感じがとても良くて使用感としても手首の負担が少なくなったのを実感出来ます。
問題は中クリックをどうするかでしたが(ホイールを押し込めば中クリックにはなるんですが使用感が好きではないのでホイールを使う案はなし)、キーバインドを弄れるので親指側にあるボタンに中ボタンを登録して使っていました。
結果としてはMayaのオペレーションにおいて中クリックというのはかなりの頻度で使用します。その度に親指を移動させてクリックするのはちょっとストレスに感じました。試しにホイールを押し込んでも使ってみましたが結構硬めになっており中ボタンとして使うのは個人的には難しいと感じました。
ですが縦型マウスというもの自体は良いものと感じたのでもう一個試してみました。

⑤エルゴノミクスマウス(サンワダイレクト)

サンワダイレクト エルゴマウス 
上記ロジクールの縦型マウスに味を占めてさらに良い縦型マウスはないものかと探し回ってたどり着いたのがこのマウス。

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通常の左右ボタンと並んでカスタマイズ可能なボタンが付いています。このボタンは一々指先で押さなくとも人差し指や薬指の関節で押せるように設計されておりここを中ボタンとして登録すれば問題は解決・・・と思ったんですが、デフォルトのカスタマイズ機能では中ボタンを登録することが出来ないことが判明。
そこでサードパーティー製のツールを使って問題を解決しました。
x mouse button control
まずマウスのカスタマイズ機能で中ボタンにしたいボタンに「進む」あるいは「戻る」機能を登録。次にこのツールを使って「進む」あるいは「戻る」ボタンを押したら中ボタンに変換されるように設定。これで見事中ボタンの登録に成功しました。

使用感ですがロジクールの縦型マウスでネックだった中クリックが格段にしやすくなったことによりストレスが大幅に軽減されました。
これまで使い慣れていた普通の3つボタンマウスと変わらないくらい違和感なく使えています。
またこのマウスにはディスプレイが搭載されていて、そこを見ることでバッテリー残量等が確認出来て地味ながら便利だと思いました。
各ボタンに割り当てられる機能は16種類あり個人的に良く使用しているのは「デスクトップを表示」機能です。仕事をしていると色んなものを開き過ぎてゴチャゴチャになってしまうんですがこのボタンを押すことで全て最小化されてデスクトップが表示され、さらにもう一度押すと元のゴチャゴチャした状態に戻るという便利な機能です。

番外編・左手デバイス
●タブメイト

たまにクリスタで絵を描く時があるんですがその時にキーボードとタブレットを並べていると邪魔になるということで購入したのがこのデバイス。
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基本的にはクリスタ用としてのデバイスですがこちらもサードパーティー製のソフトを使うことでMayaを始め他のソフトでも使えるようになります。
僕も一時期キーボードの代わりに使用していましたが悪くなかったです。結局はキーボードでやってもあまり効率は変わらないと思いMayaでは使わなくなりましたが、軽いし押しやすいし登録出来るボタンも多いし価格も安いのでお試ししてみるには良いかもしれません。




前回のフルコマとの比較のため2コマバージョンのうちで踊ろうをアップしました。
シェーディング等はまんま同じで秒24コマだったものを12コマに変更。
本当はルックもカートゥーン寄りにすればいいんですが面倒なので(略)

個人的にこのスタイル結構好きで、いわゆる3D的な味を残しつつ作画感というかパラパラ漫画感を足したような感じに見えます。
出来るだけ作画アニメーションに見えるようにという方向性ではなくてあくまで3Dとしてアニメーションさせているのが好きなポイントかなと思います。

こういうテイストでロボとかメカとかじゃない作品どこかで作らないですかね?日本のコンテンツで。

星野源さんのうちで踊ろうに合わせてアニメーションを作ってみました。
※音ズレを直して再アップしました。




約1分の動画を丸まるリファレンスとして作ったものです。制作期間は60時間くらい。
1日8時間計算で7~8日というところでした。

今回使用しているリグはCG TarianのRayというリグです。

https://www.cgtarian.com/maya-character-rigs/download-free-3d-character-ray.html

初めて触ってみましたが直感的に動かせてとても使いやすいリグでした。口周りの形を作るのに大分苦戦したので次回何か作る時はもう少しうまくやりたいです。
レンダリング?知らない子ですねぇ。

表情を海外のアニメーションのようなテイストにしたくなかったので抑え目にしてみたのですが、結果として全体的に地味な印象のアニメーションになってしまいました…

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