最近はブログやSNSなどの普及により多くの人が自由に発信することができるようになり、表現の可能性がとても広がったように感じます。その一方で、荒らしや炎上なども後を絶たず、発信力という力とうまく付き合えていないのかもしれません。これは、例えば、車が発明された時に、事故が多発したように、まだ、社会の方が力をうまくコントロールできていないということなのかもしれません。
「ペンは剣より強し」という言葉がありますが、この元々の意味は「剣を持っていても権力を持って刑執行の書類にサインするペンを持った人には勝てない」という意味です。ペンをライターの如く使い火を点けて回って炎上させて回るような人もいますが、火炎放射器のような使い方はこの定義に近いのでしょう。こういう力を志向すると、あちこちで炎上させながら、炎上は力、力は正義(Right)、自分たちは権力(Right)というのような勘違いをして暴走しやすくなるのでしょう。さしずめ、Writerならぬ、「Righter」といったところです。
現在はこの意味が「暴力より学びの方が強い」という意味に変化しましたが、現在の定義では、ペンをライトセイバーの如く振り回して切り掛かっているような感覚で暴れている様が剣で、正しく使いこなせるようになってからペンになるのかもしれません。この言葉の定義が変遷したように、炎上というものも一過性のものとなり、力をうまくコントロールできる正しい言論がペンとなり、炎上も風化していくのかもしれません。fighterよりWriterは強し、という流れをうまく加速していきたいものです。
火を灯すライターはlighterと書きますが、火の発明というのは、暗がりの中に明かり(light)を灯すもので人類の発展に大変に大きな力を与えたものです。
この火が人類の文明を発展させましたが、その一方で焼畑農法などにより砂漠化も促進させています。
昔の風刺画に、お金にライターで火を点けて、ほら足元が明るくなっただろう、なんていうものがありましたが、そういう無駄な使い方ではなく、知的に質の良い使い方を心掛けたいものです。