MTG:今日の一枚 : 神河物語

Seizan, Perverter of Truth / 真実を捻じ曲げるもの、逝斬 (３)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — デーモン(Demon) スピリット(Spirit)
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは２点のライフを失い、カードを２枚引く。
6/5

神河在住のデーモン。
恐竜にしか見えない。

5マナ6/5に相手から先に2枚ドローされるが、毎ターン2点ルーズとフィニッシャーとして充分な性能。

奇しくも同時期に地獄界の夢が帰ってきており、戦場に揃った時の凶悪っぷりは尋常ではない。
神河ブロックの黒にはコントロール向けのカードが数多く存在し、そこに居場所を見つける

はずだった。

すべては奴のせいだ。

Kokusho, the Evening Star / 夜の星、黒瘴 (４)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon) スピリット(Spirit)
飛行
夜の星、黒瘴が死亡したとき、各対戦相手は５点のライフを失う。あなたは、これにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。
5/5

伝説のドラゴンサイクル最強どころか、歴代のドラゴンでも最強クラスのフィニッシャーがよりにもよって黒。

逝斬はカジュアルな多人数戦でも強さを発揮するが、多人数戦における黒瘴は強いなんて次元ではない。
全員から５点ドレイン。４人プレイの場合死亡した瞬間１５点回復で心をへし折りに来る。
ちなみに当時のレジェンドルールでは黒瘴が2体並んだ瞬間に両方死亡→１０点ドレイン。

友人たちとの間では「全員5点失いはするが、回復も5点にしよう」と協定が作られたほどだ。

だいぶ話はそれたがこうして逝斬は日の目を見ることはなかった。

しかし、僕は逝斬を使用した。
なぜか。

当時組んでいたデッキの一つに「黒単ハンデス」があった。
「偏頭痛」を貼り「困窮」、「貪欲なるネズミ」、「惑乱の死霊」などでちまちま削るデッキ。
なぜ多色全盛の神河-ラヴニカ期に組んだのかはよくわからない。
とにかく土地事故はなかった。

しかしある日このデッキを使用していてある問題が発生した。

相手に手札がないのである。

いかに偏頭痛といえど手札がなければただの置物。いや、それ以下のカスだ。
ダメージソースの９割を偏頭痛に頼ったデッキだったため致命的であった。

どうしたものかとカードを眺めていて見つけたのが逝斬。

相手に手札を供給しつつ、ライフも奪いパワーが６。
これほどがっちりハマったフィニッシャーはいなかったのだ。
黒瘴は相手の手札を増やさないしパワーは５だ。
飛行など関係ない。

それほど勝率の高くない、いや、むしろ低いデッキだが今振り返っても出来栄えに満足している。
時代錯誤も瑞々しいこのデッキは「手札は削りきっても勝利ではない。しかしライブラリーは削りきった瞬間勝利」という素晴らしさに気づくまでの数ヶ月間存続していた。
ありがとう逝斬。