感想文を提出いたします。(別館

観たり聴いたり行ったりしたものの感想をだらだらと。。。

哭声/コクソン

哭声/コクソン(2016)
곡성(哭聲)

20180301_01

2018.03.01.
wowow録画
uzazo評価:★★★★☆


感想を書こうとしたら今日って1日じゃないんですかっ!
家で録画したてある映画観てる時間があったら
映画館に行けば良かったZE。

『チェイサー』『哀しき獣』のナ・ホンジン監督作。
両作とも大好きなのですが特に『チェイサー』の破壊力は圧巻。オススメ。

という事で『哭声/コクソン』期待マンマンで視聴。


この作品を観た人全員が語るであろう事は
とにかく國村隼さん。

混乱に陥る小さな村に住む「よそ者」。
野性味溢れる(ど直球)演技は圧巻でした。


圧倒的な迫力で描かれる サスペンスもの なんですが
見終わって「あぁなるほどっ!」とスッキリとはしないんですね。

そもそもどんな映画か分からずに見始めたのですが
小さな村で起こる連続猟奇殺人から始まり
パンデミックもののようであり
ゾンビもののようになり
エクソシストのようになり…

最後まで観てみるとなんとっ


なるほど。わからん。


頭のいい人、この映画の概要を
簡単に教えてくれぇいっ。



ちょっと内容(ネタバレ)に触れます。
と、いってもあまりに複雑なので説明するには
話のあらすじごと書かないといけなくなる。
それはあまりに時間がかかるので割愛。
故に観ていない人には全く伝わらないと思います。

これって連続猟奇殺人から物語がスタートするので
どうしたって一つの答えみたいな物を求めて見進めてしまうんですが
実はいくつかの事が同時多発的に起こっているような気がします。

大きく分けると
健康食品に混入されていたキノコと
霊や進行にまつわる出来事。


それでも混乱するのがラストのラストですよね。

祈祷師 vs よそ者 に見える祈祷バトルは実際には
祈祷師 vs 主人公の娘 ・ よそ者 vs 白い女 の
2試合同時中継といった感じのようです。

次の試合の 白い女 vs 祈祷師 は滝ゲロで祈祷師の負け。


ラスト國村隼さん。
どう見たってアレなわけですけど。
映画冒頭に語られる聖書の一節を言います。
キリストの復活時のくだりですが掌に聖痕もありますし
「オレ神っす」という事なんでしょうね。

神父見習いの彼は「主よ」という台詞と言います。
この言葉は目の前にいる國村さんに向けた言葉なのか、
はたまたおぞましい光景に自身の信仰している脳内の神に祈った言葉なのか。


白い女 と 主人公
「鶏が3回鳴くまで決して自宅に戻ってはいけない」
と主人公と止めたのですがコレは何を意味していたのか。
ちょっと整理できていないのですが「最悪」の回避という事なのかな?

自宅には娘・母・祖母がいた訳ですから「3回鳴く」という事は
3回事態が起きるという事ですよね。最後に祈祷師が来ますんで
主人公が彼女の言葉を信じていたら…。

生き残った祈祷師は写真を撮りまくっていますから
國村さんと仲間という事でよいのかと思います。

つまりこの物語では 白い女 の言葉が正しかった。
が、しかし 白い女 は通常の社会に対して
何かの力を発動する事は出来ない。

という事はですよ。
ラストに起こった事、彼女が狙った事は
娘による祈祷師の成敗と主人公が自分の娘を
自ら殺す事を回避させるという事だったのでは。。。

神と名乗る男は明らかにアレで
正しき助言をする者は無力である。

主人公が よそ者 に対して抱く感情は
第三者からの情報と憶測によるもので随分な事をします。
自身の信念に基づいた行動をしますが正しい訳ではない。
しかし彼は物語終盤に自覚的に間違いを犯します。

信じるという事の危うさと難しさを描いているのかな?

支離滅裂ですが初見でボクが思った事はこんな感じです。
もう一度観てみたい所ですが160分もあるんですよ。。。

また時間があったら観てみたいと思いますが


頭のいい人、教えてくれぇいっ。





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チャップリンからの贈りもの

チャップリンからの贈りもの(2017)
LA RANCON DE LA GLOIRE

20180223_03

2018.02.23.
ザ・シネマ録画
uzazo評価:☆☆☆☆☆



ボクには全くあいませんでした。

この映画を楽しめた方はここでお別れです。


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オマージュが沢山盛り込まれているのはわかるんだけどそれだけ。

あっこのシーンはアレだ。この台詞はアレだ。
このシーンでこの音楽が流れるのは…と
自身のスノビズムを満足させて楽しむのは結構。

しかし肝心な映画としては全く面白く無い。
というかオマージュとおぼしき表現が出てくるシーンは
不快にすら感じました。

とにかくぬるたーい作りに辟易。

2人の間抜けな犯罪劇をコメディとして描くのであれば
もっと滑稽に描けたハズだし
ヒューマンドラマとしは説得力を感じない演出。
もちろん感情移入が起こるハズもない。

その事で浮かび上がるのは
2人の犯罪者の身勝手な理屈に寄り添った
なんの工夫も感じられないちんけな犯罪劇。


「チャップリン遺体誘拐事件」があった事は
映画化される前から知っていましたが
その詳細については知りません。

この映画は「実際にあった事件を元に」という事ことさら
強調して宣伝していましたし映画冒頭にテロップで表示されます。
そこで気になるのは実際の事件と脚色された度合いについてです。
「なんの工夫も感じられないちんけな犯罪劇」と前述しましたが
実際の事件をほぼ忠実に再現しているのだとすれば
文句をつけるのもどうかと思います。(演出がヘタなのは変わりませんが)

しかし随所に「こんな展開がホントにあったのかな?」と思う部分がある。
例えば終盤に法廷で語られた内容だとか道化師の下りとか。

ちょっと調べてみた感じでは事件の詳細は見つけられなかったのだけれど
一つの記事を見つける事ができてそこに書かれてた盗み出した「棺の扱い」は
この映画で語られている事とは全く違う。
つまり描かれる犯人像も当然変わってくる。

憶測ですが「棺の扱い」についてから想像するに
事実に即している部分は大枠の設定だけで
かなりの部分が脚色が加えられているのではないかと思う。

犯人の身勝手で起こった胸クソ悪い墓荒らし事件を
ハートウォーミングな話に書き換えたのではないか?とも思えてくる。
(ハートウォーミングな良作にもなってないのが大問題なわけだけれど…)

実際の事件から着想を得て作られる物語自体は嫌いではない。
けれど「実際にあった事件から産まれた物語」などという打ち出しをして
勝手なすり替えをするのはいただけないし気持ちがわるい。
気持ちがわるいモノにオマージュとか入れられると腹が立つ。

「棺の扱い」から感じる犯人(主人公2人)像は
本作とは全く違うと感じたんですが

・犯人の動機
・法廷で交わされた言葉
・サーカスと道化師の存在

この3つが事実に即しているというのであれば
ストーリーに関しての文句は取り下げます。


ただ話は最初に戻るがこの映画は全く面白くない。

大幅に脚色をしているという前提で書かせてもらえば
作り直してツマラナイんだから目も当てられない。


途中からは自分に合わない作品である事を
確認するために最後まで観たといった感じ。

でもなんかレビューサイトなどでは
そこそこ評価高いんですよね。。。

ボクが感じ取る能力が低かったという事かな。


ボクは チャップリンからの贈りもの は
彼自身の作品から受け取ります。

この映画からは何も受け取りませんでした。




  • Posted by uzazo
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シェイプ・オブ・ウォーター

シェイプ・オブ・ウォーター(2017)
THE SHAPE OF WATER

20180223_02

2018.02.22.
18:30 @有楽町朝日ホール 試写会
uzazo評価:★★★★★(★5じゃ足りない)



ギレルモ・デル・トロ監督の最新作。

最高です!
超★オススメ!!


昨日感想を書いた監督の長編デビュー作『クロノス』が
独自の吸血鬼モノでしたが最新作は半漁人モノ・・・というか人魚姫。

笑えて、泣けて、切なくて、優しい
大人のためのおとぎ話。

公開前なのであまり内容には触れませんが
こんな美しい物語に出会う事ができた事に
感謝したくなる程の大傑作です。

試写会の会場ではエンドロール後に拍手が起こっていました。


そしてこの美しい物語はおとぎ話であり寓話。

おとぎ話にはいつも大きな教訓がある。
ボク達はこのおとぎ話から何を読み取るのか。

何かを誰かに届ける。
直接的な主張では届く事のない人達にも「何か」を届ける方法は
「物語」や「寓話」や「笑い」だと常々思います。

この作品にはそれらの要素全てが込められている。

ホントにここ最近観た映画の素晴らしい要素が
この一つの物語に込められています。
『メッセージ』であり『ひつじのショーン』であり
正しい形の『美女と野獣』であり・・・というように
何かの映画タイトルやテーマをあげると
「その要素も『シェイプ・オブ・ウォーター』に入っているよ」
と言えてしまうんじゃないか?という気がする程。


とにかく観てみてほしいです。
この映画が好きな人とは友達になれるとおもいます。



内容には触れませんが一つだけ。

帰りエレベーター内で感想を述べている人がいたんです。

褒め方向の感想だったんですがこの映画のラストについて
そうで無い方が良かった的な事をおっしゃっていたんですね。

その方の話は画面に写っていたとおりの事を言っていたので
間違っているという事ではないんですが
「そういう風にとらえたらこの作品の魅力が半減しちゃうなぁ。」と。

この感想の冒頭で「大人のためのおとぎ話」と書きましたが
結末の着地も実は非常に大人の着地になっているんです。

難しい仕掛けがあるわけではないんですが
この作品の「冒頭」と「結末」を考えると
「画面に写っていたとおり“とは限らない”」という
含みのある大人な着地なんですね。

そしてこの着地の仕方がまた寓話的な意味にもなるので
是非その含みも込みで思いを巡らせて堪能して欲しいです。


とにかくオススメ!
  • Posted by uzazo
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クロノス

クロノス(1992)
Cronos

20180221_01
2018.02.21.
ムービープラス録画
uzazo評価:★☆☆☆☆



俺たちのギレルモ・デル・トロ監督の長編デビュー作。

一風変わった吸血鬼物ダークファンタジー。

扱っているテーマや埋め込まれた独自のアイディア、
また物語を描く手際など2018年の今から遡って考えると
「なるほど」と思える部分を端々にかんじる事ができた。

しかし本作単体の感想としては演出・脚本ともに
薄味、というか描き込みが足りない感じ。

物語上の設定が全て開かされる必要は無いとおもいますが
「なぜそうなのか?」「そうしなければどうなるのか?」という部分が
ボンヤリとしてしまっていてイマイチ乗り切れない。

開かす設定がこの作品同様であっても
主人公が吸血鬼化した後の血への渇望や
副作用、日光によって受けるダメージが
もっと切実な物として演出出来ていれば
結末が全く違った物に見えた気がします。

主人公の孫・アウロラ役を演じたタマラ・シャナス。
無口という設定で台詞がほとんどないのだけれど
その眼差しや存在感は素晴らしかった。
かるくググってみた感じだと
出演作は本作のみのようですね。


まぁ正直オススメはしません。

ただジャンルを超えていろいろな作品を撮っている
ギレルモ・デル・トロ監督ですから
みんなそれぞれに好きな作品があると思います。
それらの作品の出発点にある作品として
観てみる価値はあると思います。



  • Posted by uzazo
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スリー・ビルボード

スリー・ビルボード(2017)
THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI

20180220_01

2018.02.20.
11:40 @ユナイテッドシネマ・としまえん 1,200- 割引券使用
uzazo評価:★★★★★


ここ最近、引き籠もり極まっていたので
CSなどで放送されている映画を見て勢いを付けて
久しぶりに映画館に行ってみました。

観た作品は『スリー・ビルボード』。

殺人事件被害者遺族である母親が
3つの広告看板に掲載したメッセージが元で
複雑に入り乱れる感情が織りなす
骨太なヒューマンドラマの大傑作。


最高でした。
激しくオススメします。



サスペンスという括りではあると思います。
終始ハラハラしながらこの物語を観ました。

しかし描かれているのは人間そのもの。

登場人物それぞれの心情の変遷が丁寧に描かれ
その心のありように裏付けされた行動で物語は動き
これに呼応するように新しい出来事がおこる。

何がたまらないって前述の通り登場人物の心のありようが
丁寧に丁寧に描かれている事で主要な登場人物全員に
感情移入が起こってしまい胸が張り裂けるような思いでした。

何かの片寄りがあったとしても
それぞれの登場人物にその瞬間の正しさがあり
自身の正しさに基づいた行動が誰かを傷つけてしまったり
時に取り返しの付かない重大な間違いを犯してしまったり。

ホントに素晴らしい脚本で物語が進んで行く事で
どの登場人物にもキチンとしたバックボーンがある事を描きつつも
ステレオタイプなキャラクターに納まること無く
ちゃんと心情や状況の変化が起こりその変化に裏付けされた行動が
絡み合って物語が進んでいきます。
そして物語は何度も何度も観客の想像を超えた方向に進み
思いも寄らない結末に導かれていきます。

この丁寧に、そして緻密に作り上げられた物語は
小さなコミュニティーでの話ではあるものの
社会とか、世界とか、大きな構造に置き換え可能な物語。

こういった感想を書くと大変重苦しい作品と思われるかもしれません。
たしかに楽しい作品ではありませんが作中には随所に
ハズした笑いが折り込まれています。まぁ笑えない、どころか
逆にゾッとしてしまったりもするのですが…。

なんかうまい表現が出来ないのですが緻密に作られた脚本同様に
単純な言葉にまとめる事ができない不思議で複雑な感情が
後味として残る作品でした。

これは観た方がいいと思います。

超★オススメ。
  • Posted by uzazo
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