感想文を提出いたします。(別館

観たり聴いたり行ったりしたものの感想をだらだらと。。。

ラ・ラ・ランド

ラ・ラ・ランド(2016)
LA LA LAND

20170305_01


2017.03.05.
鑑賞状況:やや寝不足
@ユナイテッドシネマとしまえん IMAX \2,000-
uzazo評価:★★★★★



最高!
素晴らしかったです!



まず本編と関係の無い感想ですが
プロモーションがメチャクチャ上手かったと思います。
劇場に足を運んで貰うために作品の良いところを
言わなければならないと思うのですが
時として「あぁそれは言わないで欲しかった」とか
「先にそれを言っちゃ台無しじゃね」みたいな事がママあります。

本作では作品の魅力は伝えつつも
大切な部分に触れることなく
プロモーションされていたと思います。

日本での公開から1週間経ちましたが
情報に触れないでいる事も時間が経つにつれて
難しくなると思いますので興味のある方は
出来るだけ早く観てしまう事をオススメします。


そしてこの感想も例外ではありません。

感想の後半に行けば行くほど観賞前に
触れない方がいいニュアンスが出てくると思いますので
観賞予定の方はご注意を。


僕の大好きな『セッション』を撮った
デイミアン・チャゼル監督作品。
32歳という大変お若い監督です。

ボクは『セッション』が大好き過ぎるのですが
あの作品を嫌いだという人もいるんですよね。

もちろん作品の評価は人それぞれですが
『セッション』に関してはとらえ違いをしていて
キライになっている人もいるような気がしてならないんです。

継ぎ足し継ぎ足しの不格好な感想ですが
当時書いた『セッション』の感想がありますので
「読んでやろう」という奇特な方はコチラから

『セッション』の感想 

キライという方は作品に描かれている「音楽観」がキライという人が
ある程度いると思うのですが『セッション』では
いわゆる正義の理論が登場しない作品だと思っているんです。

Star Warsで例えるならプリクエルにあたる
最強の敵、ダース・ベイダー誕生物語。


しかしですね。


当時、デイミアン・チャゼルの関連作品として観られた他の作品は
脚本で関わった『グランドピアノ 狙われた黒鍵』だけだった。
これまた「トンデモ映画」といっていい内容で
監督の持っている「音楽観」ウンヌンできる物では無かった。

『グランドピアノ 狙われた黒鍵』の感想。


仮にデイミアン・チャゼルが
明らかにおかしな「音楽観」の持ち主であったとしても
ボクの『セッション』の感想は全く変わりませんが
ラッキーパンチの可能性も否めなかったので
デイミアン・チャゼルの監督としての評価は
次回作持ち越しにしていました。


で、次回作として登場したのが

『ラ・ラ・ランド』

これはとんでもない監督が登場したなぁという感想です。


ボクのミュージカルに対するスタンスですが
好きな作品もあるけど積極的なファンとは言い難い。
という感じです。

ミュージカルのミュージカルたる要素には
歌とダンスがありますがこの最もミュージカル的な見せ場が
時に物語を停滞させてしまう事がある。
ボクはダンスを観るのも好きなのですが
映画・舞台を観る時には物語を重視してみていますので
物語が多少もたついてもそれを超える魅力を感じた作品を
好きになっているのだと思います。

さて、本作はどうであったか。

物語を停滞させない工夫が随所に散りばめられていましたし
なによりそんな事がどうでも良くなるような
圧倒的な魅力を持った作品になっていました。


以降ほんの少し内容に触れます。


とにかく冒頭から圧巻のスペクタクルシーンです。

ミュージカル「映画」の名作には舞台では
表現しがたい演出が用いられている事がしばしばあります。

その意味で『ラ・ラ・ランド』の冒頭シーンは
圧倒的と言っていいと思います。
1カメ・1カットの長回し(風?)で
映画でしか表現しえないスケールのオープニング。
続くシーンも計算されつくしたシークエンスのつるべ打ち。

iPhoneも登場する現代の物語でありながら
往年のミュージカル映画の良き部分を踏襲し物語は進んで行きます。

女優を目指すミアと
JAZZピアノを弾いているセバスチャン。
夢を追いかける2人の物語。

とにかくステキな物語なんです。。。

それだけでも十分に観る価値のある作品です。



以降、ネタバレ含みます。



前述の通り圧倒的なスケールとクオリティで
とても美しい物語を軽快なタッチで描いていくのですが
「スゴク面白かったけど普通だった」と思う人もいるみたいです。

ボクとしては「ウソだろっ!」と思うのですが。。。


この映画って『セッション』と同じ構造ですよね。
前半部分に描いて来た事が終盤10数分に極に達した形で表現される。

『セッション』では
ドラマーの物語を描いて来た
最後の最後に極に達した形のドラムソロが現れる。

『ラ・ラ・ランド』では
ロサンゼルスを舞台にしたミュージカルが描かれ
最後の最後に極に達した形のミュージカルが現れる。

そして『セッション』でも『ラ・ラ・ランド』でも
アイコンタクトを取っている2人にしか
わからない感情が交わされる。

観てない人には何のコッチャわからないと思いますが

観ればわかります!
観ましょう!




完全にネタバレしますが
前述の「極に達した形のミュージカル」。
セバスチャンのピアノを聴くミアとの間に産まれた
「ありえたかもしれない人生」が
ミュージカルとして描かれていきます。

つまりそれは「ラ・ラ・ランド」。

物語上描かれる空想でありながら
同時に本作自体の、もっと言えば
ミュージカル作品に対する自己言及。

観客としてはどうしたってこの怒濤の展開に
肩入れして感情移入して観てしまいます。

「どうかこれが夢ではありませんように…」

そんな気持ちでこのシーンを観てしまうんです。

しかしココで描かれるミュージカルは
ミュージカル然として描かれている。

冒頭のハイウェイのスペクタクルシーンも
舞台上での表現に置き換わり
まるで「雨に唄えば」のThe Broadway Melodyなんですよ。

つまりミュージカルとして描かれる「夢のような恋の話」は
ミュージカルの中にしか存在しない事を2人は知っている。

そして夢から醒めた二人は
互いの感情を確かめ合うように視線を交わす。

とても切ないエンディングですが
現実を肯定するとても前向きなラストだったと
ボクは感じました。


先ほど“「雨に唄えば」のThe Broadway Melody”と書きましたが
思い返して観ると全体の劇構造も「雨に唄えば」と重なりますね。
現代風なアレンジが入っていてもオーソドックスな
ミュージカル映画へのリスペクトと同時に
物語をその外側にもっていくというのは
恐るべしデイミアン・チャゼルといった感じす。


もう書いていて自分でもなんだかわからなくなりましたが

とにかく最高でした!


20170305_02
作品情報
第87回アカデミー賞で3部門に輝くなど、数々の映画賞を受賞した『セッション』のデイミアン・チャゼル監督が、ロサンゼルスを舞台に夢を追う男女の恋を描くミュージカル映画。女優志望のミアをエマ・ストーン、ジャズピアニストのセバスチャンをライアン・ゴズリングが演じ、華麗な歌やダンスを披露する。

映画のストーリー結末の記載を含むものもあります。
アメリカ・ロサンゼルス。この街には、夢を追いかける人が各地から集まってくる。女優を目指すミア(エマ・ストーン)は映画スタジオのカフェで働きながらオーディションを受け続けているが、落ちてばかりだった。ある日、ふと立ち寄った場末のバーで、ピアノを弾いているセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会う。彼の夢は、自分の店を持って思う存分本格的なジャズを演奏することだった。恋に落ち、互いに応援しあう二人。しかしセバスチャンが生活のために加入したバンドが売れ、二人の関係が変わってしまう。


作品データ
原題 LA LA LAND
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ=ポニーキャニオン
上映時間 128分


スタッフ
監督 デイミアン・チャゼル
脚本 デイミアン・チャゼル
エグゼクティブプロデューサー モリー・スミス 、 トレント・ラッキンビル 、 サド・ラッキンビル
製作 フレッド・バーガー 、 ジョーダン・ホロヴィッツ 、 ゲイリー・ギルバート 、 マーク・プラット
撮影監督 リヌス・サンドグレン
プロダクション・デザイン デイヴィッド・ワスコ
音楽監督 スティーブン・ギシュツキ
エグゼクティブ音楽プロデューサー マリウス・デ・ヴリーズ
編集 トム・クロス
衣装デザイナー メアリー・ゾフレス
作詞 ベンジ・パセック 、 ジャスティン・ポール
作曲 ジャスティン・ハーウィッツ
振付 マンディ・ムーア


キャスト
セバスチャン ライアン・ゴズリング
ミア エマ・ストーン
トレイシー カリー・ヘルナンデス
アレクシス ジェシカ・ローゼンバーグ
ケイトリン ソノヤ・ミズノ
ローラ ローズマリー・デウィット
ビル J・K・シモンズ
グレッグ フィン・ウィットロック
キース ジョン・レジェンド


(c)キネマ旬報社

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Comment

とんつー | URL | March 21, 2017 17:20
またまたお邪魔しますm(__)m

私も「セッション」、今回の「ラ・ラ・ランド」両方が大好きです!!
批判する方は音楽云々とおっしゃいますが、そういう映画ではないんですよね。。
uzazouさんと大体同じ感想なので、嬉しいです!

今回もラストで打ちのめされてました。「ありえたかもしれない二人の人生」をあんな形で見せられて大号泣してしまいました。。

よく分からないコメントですいません。。
uzazo | March 22, 2017 03:27
とんつーさん

どもどもです。
「ラ・ラ・ランド」前評判が高かったので
自分の中でハードルが上がりすぎていて
心配だったのですがボクにはめっちゃはまりました。

賛否両論の声が大きければ大きいほど話題作の証ですよね。
まだお若い監督ですから次回作を楽しみに待ちたいと思います!

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