2017年06月24日

検察側の罪人

作:雫井 脩介

二人の検事を主人公にしたサスペンス作品。

若手検事は希望に燃えて仕事に取り組み、ベテラン検事はそんな若手の将来を嘱望する。

そんな二人が係わる事件の参考人に一人の男が浮かび上がってきた所から、彼らの運命が大きく動き出す。

それぞれに信念があり、想いがあり、葛藤がある。

また特にベテラン検事について、その周辺の人物や過去の確執の描写が細かく、彼のキャラクターを浮き彫りにしている。

法は万能には程遠く、いかなる場面でも普遍的に通用する正義なんてありません。
まぁテーマとしては特に目新しくもないものかと思いますが、主人公二人の熱量や各所に登場する血の通ったキャラクター達が物語りに引き込んでいってくれました。
  
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2017年06月13日

ヒーローインタビュー

作:坂井 希久子

そのプロ野球人生のほとんどを2軍で過ごし、特に偉大な結果を残す事もなく引退した架空の野球選手の関係者達へのインタビューが綴られている。

ドラフト指名を受けてプロ入りする程の選手が才能に恵まれていない訳はないが、それでも結果を残せず「お立ち台」に登る事なく選手生活を終える野球バカがどれほどいることか。

この物語りで描かれる選手もそんな一人だ。
だがインタビューを受ける関係者達にとって、彼は紛れもないヒーローなのである。

彼の生い立ちから高校球児を経てプロ野球選手となり不遇の時代、さらにプライベートでの不器用な恋愛模様。
およそヒーローらしからぬエピソードを通して、彼の人となりをいかんなく描き出している。

最後には引退後の彼の人生が豊かなものになることを祈りたくなる。
  
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2017年05月28日

本日は、お日柄もよく

作:原田 マハ

スピーチライターという仕事を通して描かれる悲喜こもごもの人情ストーリー。

主人公は製菓メーカーに勤めるお気楽OL。
片思いの幼なじみの披露宴で一人のスピーチライターと出会い、その仕事にのめり込んでいく。

披露宴や企業式典、政治家の代表質問や選挙演説等、様々な場所で言葉を連ね、聴衆を惹き付け魅了するスピーチ。
そんな言葉の魅力に取り付かれ、お気楽OLが野党のスピーチライターとして大きな人生の転換点を迎える。

相手に何かを伝える手段として最も重要なツールである言葉というものへの向き合い方を、出合いや確執、親しい付き合いや想い出を通して見つめ直していく様や、諸々のエピソードが迫ってくる。

軽めの雰囲気で描きながら、ぐっとつかんで涙腺ゆるませ、それでいて読後感はあくまで爽やかにまとめられている。
  
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2017年05月11日

春山入り

作:青山 文平

表題作を含む6作品からなる短編時代小説。

山本周五郎、藤沢周平の系譜を継ぐ、直木賞作家が「真の侍」を峻烈に描く!
なんてオビに釣られて手に取りました。

浪人として貧しさに喘ぎながら、相見互いの武士通しの心の交流を描いた「三筋界隈」
老侍が遂げた不審な水死の謎を、釣り好き通しの機微で解き明かす「半席」
表題作「春山入り」では幼なじみを斬る為に、日頃手にしないような品のない刀に背中を押して貰おうとする武士の屈託がある。
唯一女性を主人公とした「乳房」では己の人生をかけて寄り添おうとした養父の元を離れ、心の通わない夫との生活に鬱屈としながら、その夫からじっと寄り添われていた事実に救われる。
「約定」では級藩士が切腹した謎を追う。ほんのりとユーモアで蓋をしているが、切腹に至った藩士の情念は現代人には及びもつかないものがある。
取りを飾る「夏の日」という作品には、ヘタレ旗本をひとかどの武士にしたひとつの事件のあらましを、緊張感を持って描いている。

全体的に読みごたえがあり、読後感もすっきりとして自分は好きです。
短編集なので読みやすく、「青山文平作品」の入口としては良いと思いますが、登場する侍達の有り様があまりにも「侍」である為に、時代物慣れしてないと感情移入し辛いかも。
  
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2017年05月02日

藤の花

5e3af9b5.jpgということで、綺麗に咲いてくれました。

ベランダを甘い香りが漂います。
  
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2017年04月27日

続、そらまめ

7fb2411d.jpg収穫。

ほとんど子供が食べてしまいます。
  
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2017年04月20日

551f00ec.jpgの、つぼみ。

昨年に引き続き今年も無事に花を咲かせてくれそうです。
  
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2017年04月15日

そらまめ

44616ebd.jpg昨年秋に二粒の種を植えた。

何の塩梅かもさもさと育ち茂ってこの有り様。

間もなく収穫。
  
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2017年04月08日

さくら

c02e0e70.jpg今年も咲きました。
  
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2017年04月04日

まいない節

作:山本 一力

江戸の町に生きる町民が、役人の絡んだ抜け荷を暴こうと奮闘する、江戸市井もの。

以前読んだ同作家の作品でもそうだったが、主人公に町民を据えており、時代ものでありながらチャンバラシーンは皆無。

考えてみれば、人口の半分が刀を携えた武士階級だとはいえ、実際抜刀に及ぶような事態にはそうそう陥らないはず。
という事ですかね。

とはいえ、何か事が起これば命のやり取りも辞さないぞ。というような覚悟を見せる登場人物達によって、緊張感を持ったストーリーが展開していく。

タイトルの「まいない節」とは商人等が役人への陳情に上がる際、現金の代わりに持参する鰹節を指している。
特定の問屋が割高で販売する鰹節を大量に持参して便宜を計ってもらい、役人はそれを元の問屋に買い取らせ現金化する。という賄賂(まいない)のシステム。
※実際にこんなシステムが運用されていたのかどうか自分は未確認です。
  
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