全国の消費生活センターなどで相談業務を担う消費生活相談員の配置数(人口10万人換算)が、都道府県によって4.8倍の格差があることが毎日新聞の調べで分かった。消費者行政の強化が叫ばれながら地方任せになっていたことが一因とみられ、消費者庁は今夏までに相談体制の在り方について一定の指標を示す方針だ。

 都道府県と市区町村にある消費者行政担当課と消費生活センターに配置された相談員の合計(08年4月1日現在)から、人口10万人当たりの数を割り出した。

 最多は佐賀(4.3人)で奈良・岩手(3.8人)、徳島(3.7人)と続く。最少は大分の0.9人で、次が宮崎(1.1人)、愛媛(1.2人)。全国平均は2.13人だが円山茂夫・明治学院大准教授(消費者法)は「相談窓口の実情をみると、4~5人が望ましい」と話す。

 消費者被害は泣き寝入りすることが多く、08年の国民生活白書によると、被害に遭ってどこにも相談できなかった人は34%。相談員の配置は被害を掘り起こし拡大を防ぐ効果があり、熊本県阿蘇市が05年度に配置したところ、県と市への市民からの相談が07年度に700件に上り、04年度の倍に増えた。

 消費者行政は地方自治法などで自治体が行う事務とされ、財政難の自治体では予算削減が続いてきた。国は09年9月に消費者庁を発足させ、相談員の増員などを促す基金を設けたが、期限付きのため、その後の財政負担を考え増員をためらう所が多い。

 日本弁護士連合会などは配置基準の法制化による相談体制の強化を要望している。【山田泰蔵】

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