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複数回に亘ってお届けする『あらためて妄想しよう獣使い』
第二回から突然命名w

今回も引き続き、獣使いの抱える問題点について推察していきます。
また、現状の問題点を列挙した後、最終的に今回のシリーズは、どうすれば獣使いがその特性を活かして面白いジョブへと生まれ変わることが出来るのかは考察する予定です。全何回かは不明です。


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前回コメントをしてくださったユーザーのみなさまありがとうございます!
引き続き、獣使いに関するご意見をお待ちしております~
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2.『あやつる』『なだめる』『みやぶる』『使い魔』『ほんきだせ』が死んでいる

通常エリアではなく、インスタンスがコンテンツの中心となった現在、代替として汁ペットが実装され、野良のモンスターを使役する機会はなくなった。

このため、野良のモンスターを使役するために使用してたこれらのアビリティは現在、完全に死にアビと化している。

SPに関しては大多数のジョブと同じく実装当初より効果が変更されていないため、現状にそぐわない時代遅れな内容となっている。

獣使いの場合は、【最大HP10%増加】とレリック衣装の追加特性で【魔法枠ヘイスト+10%】となっているが、本体との共闘を前提に考えるとペットは必然的に被弾する機会が増加するため、敵からの範囲攻撃等でペットは簡単に蒸発してしまうだろう。

そう考えたとき、ペットの耐久力を上げられる【最大HP10%増加】はたしかに嬉しい効果だが、SPでこの効果はあまりにも使い勝手が悪すぎる。

【魔法枠ヘイスト+10%】に関しても『その汁ペットが存命である限り発揮される』ものの、簡単に蒸発するペットに対して 存命である限り有効 はメリットにすらなっていないだろう。

本体との共闘スタイルでのペットは、フェイスと似たように使い捨てが前提でないととてもじゃないが到達できないポジションだ。

また、前述したように『あやつる』『なだめる』『みやぶる』『ほんきだせ』に関しては現在完全に使い道がない。

だが悲観するのはまだ早い。これら5つのアビリティが獣使いの新たな手札となり、新規アビリティに変更できる余地があるからだ。たぶん…。

具体的にどういったものにするべきかは、今後の獣使いの立ち回りなどと合わせて考える必要があるだろう。いま獣使いを取り巻いている諸所の問題は、ただ単にそれらを改善するだけではどうにもならないところまで来ていると私は考えている。

今、獣使いに必要なのは小手先の調整ではなく、『一体獣使いってどういうジョブにしたいの?』というジョブのグランドデザインの消失にも問題があるのだ。


3.『獣使い』とファンタジー世界の『テイマー』

獣使いはモンスターを使役するが、決してテイマーではない。
テイマーとは野生でモンスターを見出し、手なずけ、モンスターと絆を結ぶことで使役することが出来るようになる。

そして、使役したモンスターに名前をつけ、育成して技を覚えさせたり、モンスター専用の装備で強化させたりする。そうした流れにユーザーはデータに過ぎない個々のモンスターに『愛着』が湧くものだ。テイマー職の魅力はまさにここにあると言える。私はこうしたテイマーは好きだ。

だが、FF11の獣使いはだいぶテイマーとは違う。

『あやつる』はモンスターとの絆というより強制的な利用に近い。結構残酷な設定だ。
これはシステム的な制限でこうなったのか、それとも当初のコンセプトによってこうなったのかは分からないが、少なくとも私は獣使いのペットには全く愛着を感じない。

この点、召喚士は契約による使役であるため整合性が取れている。

とはいえ、絆によるペットの使役でも実用的には戦闘不能になったら新しいペットを呼び出さなければならないので、結局ブラックな扱いになってしまうのだがw それでも自分で育成したペットであるかどうかでだいぶ獣使いの印象は違ったことだろうと思う。



4.本体装備とペット装備が両立できない状態で共闘は本当に可能なのか?

本体とペットは装備を別々に設定できなかったのだろうか。

別に本体の装備にペット性能が付いているのは問題ないのだが、現状本体の装備の切り替えと合わせてペットの能力ブーストも切り替わってしまうため、両立が難しい。

これが召喚士だったなら本体の弱体化など問題にはならないが、共闘スタイルで前に出るしかない獣使いにとっては生死に関わるだろう。例えば、マリグナス一式を纏いカット装備を積んでも、ペットブーストのために着替えた瞬間大幅にカットが下がってしまう。

また、獣使いがマリグナス装備など本体を強化する装備にだけ集中してしまうと、ペットの通常攻撃は全く期待できなくなるという状況になる。

したがって本体とペットの強化を両立することができないのであれば、あらかじめどちらかに絞って装備を組み合わせるしかないということになる。

だからこれまで本体の能力が考慮されることはなかったし、ユーザーは獣使いを【本体とペット】ではなく、【ペット】を主軸としたジョブとして見ていたはずだ。

しかしこの点について開発とユーザーの間で認識に齟齬が生じていた。
このためユーザーからアビリティの発動可能距離について批判や意見が集中したにもかかわらず、開発はこれを覆さなかった。ここに大きな溝が生まれてしまったのだ。

獣使いをどのようなコンセプトにするのかは最終的に開発が決定することだ。
だから別にアビリティの発動可能距離を短く設定すること自体に問題はない。

だが、先ほども言ったように本体とペットの装備の切り替えは連動してしまっているため両者をうまく立たせることができない。獣使いをペットジョブとして運用せざるを得ない以上は、本体は安全のために距離を取るのは当たり前の判断になる。

この点について言及しないまま『発動距離は今後も変更しない。上手く立ち回ってください。』と解決策を提示せずに突っぱねてしまうと、ユーザーも『ふざけるな!一体どうすればいいんだ』と怒るのは当然なのだが。

否定はするが改善策も提示できないとなると今後もこの溝は埋まらないだろう。

/petequipset のようなペットのみの着替えを実行させるコマンドがあれば違ったのだが、こうした機能の実装はおそらく今後も難しいだろう。

こうしてみてみると本体とペットが共闘できない原因はかなり根深い問題だ。
果たしてこれらを克服して開発が言うようなペットとの共闘というデザインは可能なのだろうか。

次回に続く。タルタル。

Ragnarok特派員:Menturm