天王洲アイルを超えると、いつもテレビの天気予報で見るレインボーブリッジが遠くに見える。
レインボーブリッジを渡るのは初めて。橋げたからエレベーターで上がる。車道と並行の歩道は、狭く、走る事は禁止らしい。ここで元気一杯のラン仲間の差し入れを貰い、そのままゴールまで自転車で引っ張って貰う。
海浜公園入口を通り、有明、東雲、辰巳、夢の島と湾岸道路の脇の狭い歩道を走る。
一般の歩行者や自転車と道を譲り合いながら、走ったり止まったり。
まだまだ制限時間に余裕があると思っていたのにすでに脚は限界。
あたりは暗くなり出して、ゆっくり点滅する先導自転車の後部の赤いライトだけが自分を引っ張る。
暗い荒川湾岸橋、歩道橋を渡り、葛西臨海公園駅前を通過。
舞浜大橋を渡る頃には、足の裏が痛くて顔もうつむき加減。
急に人通りが増えてきて、キャラクターの風船やお土産を抱えた観光客が一杯の東京ディズニーランド駐車場入口。暖かみのある街灯に照らされた人工的な街。
でも私は、楽しそうな人々を尻目に必死のラストスパート。だってもう制限時間ギリギリ。
絶対制限時間内にゴールしたかった。確かにまだ走れる。少しだけど加速できる。
69km地点から最後の1kmをスパートする脚を作るために3か月のトレーニングがあったんだと納得。ここで歩いてはなるまい。
このまま一気にゴール出来そう!と思ったが、ゴールの目前の横断歩道の青信号が無慈悲にも点滅し、すぐに赤に変わった。
私は今、神様に試されているんだ。
ここで信号無視をして駆け出すか、肩で息をしながら涙目で信号が青に変わるまで待つか。
スタートしてからずっと信号を守って安全に走行してきたのに、最後の最後で自分のルールを破って制限時間内にゴールしたいのか。わたしの隣にも、そのまた隣にも同じ思いのランナーが並んでいた。
あとがき
すれ違う時に「頑張れ!」って言葉を掛けてくれた皆さん、大会運営の皆さん、どうもありがとうございました。
初めてのウルトラレース、制限時間ギリギリながら完走できました。
途中の保土ヶ谷コンビニでリュックに付けたゼッケンを見て驚いて声を掛けてくれたおじいさん。茅ヶ崎から浦安なんて一日掛かるよと、心配してくれました。多くの初対面の人達に、暖かい言葉を掛けられる事で心を強く保ち、最後まで走り続ける事が出来ました。
途中の信号待ちで合流した他の参加者に助けられなければ道に迷い、一人のチカラで完走するのは不可能だったでしょう。大会関係者の皆様、声援を送って下さった皆様、どうもありがとうございました。カラダは痛みますが心は幸せで一杯です。
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このキャメルバッグを背負って70Kmの道のりを移動。すれ違う人に笑顔の声援を多々もらいました。子供と遊ぶお父さん、ママチャリのお母さん、コンビニの店長さんやジョギング途中の青年などにも声を掛けられ質問責め。その度にレースの概要を説明。少しは宣伝に役立ったでしょうか・・・?

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