8月4日(日)、野菜ソムリエコミュニティ京都主催による「野菜鮮隊ベジレンジャー勉強会」に参加しました。
今回のテーマは「とうがらし」!
京都では、大きく分けて4種類のとうがらしが栽培されているそうです。夏の京野菜の代表であり京料理やおばんざいに欠かせない食材です。
勉強会の内容は、「万願寺甘とうの生産者から」と「万願寺甘とうイタリアンレシピ・調理と試食」の2本立て!!

130804ベジレンとうがらし1
まずは福知山から来ていただいた生産者、堀琴江さんの講義です。一本の苗から私たちの食卓に届くまでをテーマにお話しいただきました。

130804ベジレンとうがらし4
「万願寺甘とう」は、ボリューム感のある大きさと独特のくびれ、見た目がとてもユニークな野菜です。大正末期に、舞鶴市万願寺地区で栽培されたのが始まりと伝えられ、当初は農家の自給用でした。
果肉は軟らかく甘みがあり、種が少なく食べやすい。ビタミンA・Cが多く含まれ、夏場のビタミン補給に最適(^^)v  また、食欲増進効果や抗酸化作用があるといわれるカプサイシン類が豊富な野菜です。ハウスものは5月20日ごろに初出荷の時期を迎え、露地物は1ヵ月弱遅れて出荷を迎え、今がまさにその旬。ハウスと露地物で、味・品質はほとんど変わり無いそうです。

130804ベジレンとうがらし5
昭和58年からJAで販売を始め、平成元年には特に優れた京都の伝統野菜として『京のブランド産品』第1号に認証されました。現在はJA京都にのくに管内(舞鶴市・綾部市・福知山市)で栽培されたものが「万願寺甘とう」として認定され、出回っています。

130804ベジレンとうがらし2
栽培には、数えきれない程の工程があり、自然条件に加え、生産者の経験や技術によって収量や味が異なるそうです。

130804ベジレンとうがらし3
「万願寺甘とう」は、門外不出の「苗」から大切に育てられ、一人前になってからJAに運ばれます。JA選果場では、再選別・箱詰め・袋詰めを行い、各中央市場やインターネットで販売をします。一定基準の品質を保つことができるので、ブランド力があり信頼度も上がります。
生産者の堀さんにとっては、生産に集中することができ、ブランド力の向上に貢献することができるそうです。
おいしくて、元気な野菜を家族同様に育てくれる生産者の皆さんに感謝!でした。

130804ベジレンとうがらし10
本日は、いろんなとうがらしの食べ比べもありました。これだけの品種を食べ比べる機会はそうないので、皆さん興味津々でチャレンジ。
向かって左端が堀さんの「万願寺甘とう」で、この他に、右から同じく堀さんの「甘とう美人」、酒井代表が持ってきてくださった「伏見甘長とうがらし」、「シシトウ(これだけ高知産です)」、京都産の「こどもピーマン」「山科とうがらし」のそろい踏みです!!
「万願寺甘とう」は100%甘いのですが、「甘とう美人」の中には手ごわい『当たり』と言われる、激辛で唐辛子臭味の強いものが、たまにあります。私もサンプルの中から1つかじり始めましたが、おしりの部分で激辛の部位にあたり、顔は真っ赤、汗が暫く止まりませんでした。
でも、堀さんが種から作られた「甘とう美人」は本当に肌つやがよく、香りもよく形も元気でした!!

130804ベジレンとうがらし6
次は、中山寿士シェフによる「万願寺甘とう」を使ったイタリアンです。中山さんは、京都の若者が集まる木屋町の「来恩(らいおん)」というお店のオーナーシェフです。

130804ベジレンとうがらし7
私は、「下ごしらえ」から見学していましたが、さすが!手際がイイ!!
「焼き」のシーンでは、まず両手にオリーブオイルをつけ、その手で優しくパプリカを包み込むようにしてオリーブオイルを表面になじませ、直火でゆっくりと丁寧に時間をかけて焼いてゆきます。焼き終えてから、普通は「水」につけて焦げ目を洗い取ることが多いのですが、中山さんはボウルに入れてラップをかぶせ、「蒸し」てから優しく焦げをこそげ取りました。これで食感とこうばしい焦げた香りが活かされ、炎で生まれ変わったパプリカに新しい命を宿らせます。


130804ベジレンとうがらし11
さて、メニューは「万願寺甘とうとじゃこのイタリアンソテー」と「万願寺甘とうとパプリカのマリネ」で、このマリネは冷製パスタにしてくださいました。
レシピは会場でいただいたのですが、中山さんは、ほとんどレシピ通りに料理をしないそうです。「自分のその時の感性を大切にする」そうです。
その時の季節や野菜の旬を知り、切り方や調理法、味付けを、野菜の「声」を聴きながら、「様子」を観ながら料理されます。とにかく、しゃべりも楽しく、ポイントを押さえ的を射た説明で、とても分かりやすかったです♪

130804ベジレンとうがらし9
試食の感想は、まず「万願寺甘とうとじゃこのイタリアンソテー」は、何といってもジャコのカリカリ感!と万願寺独特の甘み!! 京料理に「出会いもの」という料理の知恵がありますが、お互いの長所を引き出しあい、食感とジューシーなやわらかい甘みが最高でした。
簡単な(失礼!)調理法でしかもヘルシー。★3つ!!です。ビールが無性に欲しくなりました(笑)

130804ベジレンとうがらし8
「万願寺甘とうとパプリカのマリネ」は、下ごしらえしたパプリカの存在感が大きい。カラフルな色に品よく焦げた香りが五感をくすぐります。加えて万願寺甘とうを合わせることで唐辛子臭が増し、さわやかな食感も加味され、マリネの酸味でさっぱりした「夏の逸品」に仕上がってました。これをしばらく寝かせ、カッペリーニ(極細パスタ)に絡めた冷製パスタは、夏の食欲のないときにもってこい!って感じでした。ほんとにサッパリしていて、唐辛子の力強くこうばしい香りと優しい食感が夏らしく、元気が出ます。またパスタとの相性が良く、バランスのとれた健康食でした。

京都の人が好む「とうがらし」をよく理解でき、おいしい時間を過ごしました。講師のお二人に感謝です。
そして今回のテーマ発起人である酒井代表、企画運営をしてくださった中本さん、川添さんありがとうございました。

レポート、写真/野菜ソムリエ 増子雄次郎
※写真のみ/野菜ソムリエ・管理栄養士 民野摂子