2日目の天気予報は曇りですが、降水確率はほぼ0%です。 景色は良くないでしょうが、歩くには絶好の日よりだと思います。

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予定どおり午前3時半に起床。 朝食は乾燥ワカメ等を加えたカップヌードルです。 容器から出して、ジップロックに入れて持参してきていますので、お湯をジップロックに注ぎ、それをカップに入れて食べれば、カップを汚すことがありません。 また、食べ終わったらジップロックを持参のごみ袋に入れて片付け終了です。 ごみ袋は途中で捨てずに、家に持ちかえりますよ。 手前がジップロックに入れたヌードルです。 今朝も蝋燭が活躍してくれました。 先人者の方々、ありがとうございます。

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午前5時10分に小屋を出発。 まだ暗いので、ヘッドランプを点灯して歩きます。 暗い中でのハイクは富士山裾野一周時の2日目に次いでの2回目ですが、その時には舗装道路を歩いたので、山道でのヘッドライト使用は今回が初めてです。 歩く方向さえしっかりと掴んでいれば、特に心配はないようです。 尾根の左前方に見える街の灯は青梅市街でしょうね。 小屋を出てすぐに大沢山(標高1482m)を踏みました。

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都民の森へ下る分岐に出ました。 私が進むのは西原峠・槇寄山方向です。 結構、岩がちの道を下ります。 岩の上に落ち葉が厚く敷き詰められているので、足場が見えず足を滑らせないようにするのにに注意が必要です。

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午前6時半頃にクメケタワに到着。 ちょうど日の出の時間なので、既に明るいですね。

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槇寄山に到着する前に、富士山を望むことができました。 富士山の手前は丹沢山塊でしょうね。 天気は天気予報どおりの曇天です。

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午前7時に槇寄山に到着。 ここまでのコースタイム80分に対して、実際は110分もかかっています。 夜間歩行の時間が長かったこともありますが、やはり私の足は遅いですね。

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岩がちの下りから、いつしか穏やかな尾根道に変わっていました。 とても歩きやすい道です。 尾根の右には富士山が、左は御前山と大岳山が頻繁に視界に入ります。

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尾根の北側に降りる分岐点2か所を分け、笛吹峠(うずしきとうげ)を通過。 丸山(標高1098.3m)は巻道を通り、小棡峠(こゆずりとうげ)、土俵岳(標高1005.2m)を抜けて日原峠に到着。

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日原峠から尾根の北側を下る分岐道に水場があるので、当初の計画通り、そこで水を補給する必要があります。 もしもそこで水が得られなければ、そこから里におりて水の補給をすることになります。 その場合にはタイムロスが大きいので、高尾山まで歩きとおすことは難しくなるでしょう。

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標識には水場まで5分と表示されていますが、実際にはトラバースしながら12分かかりました。 水は出ていました。 良かった! これで予定通り歩き続けられます。 この時点で水の残りは僅か500mlでした。 水量は結構多いです。 今の季節でこの水量であれば、1年中枯れることはないでしょう。 肉眼では水に不純物は無いように見えますが、念のために浄水フィルターを通します。 これで3.3リットル満タンとなりました。

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日原峠に戻るのに約15分を要しました。 再び笹尾根を下ります。 笹尾根というくらいなので笹は良く見られますが、この寒さなので歩く邪魔になるほど群生していません。 でも夏場は生い茂って大変でしょうね。 そして浅間峠に到着。 なかなか立派な東屋があります。 時刻は午後12時50分。 歩き始めてから既に8時間弱なので、だいぶ体力を消耗してきています。 またテーピングをしているにもかかわらず、左足の膝が痛んできています。

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ここから熊倉山(標高966m)への登りがきつかったです。急登のうえに、偽ピークが2~3ヶ所あるので、体力だけではなく精神力が削ぎ取られます。 ようやく頂上に辿りつきました。 展望はなかなか良いが、疲れと日暮れが近づいてきているので、周囲の景色を楽しむ気力が無くなってきています。

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既に午後2時20分なので、今晩のビバーク場所を考えなければなりません。 熊倉山から南北に里に降りる道は無いので、この先の三国峠を経由して尾根の南側に降りることになります。 一番近い舗装路は軍刀利神社奥の院の駐車場で、そこまでコースタイムで65分あります。 今の私の足では日没までに到達できるか覚束ないですね。 そこで熊倉山を下った尾根上にある軍刀利神社元社まで行き、そこでどうするか決めることにします。 


軍刀利神社元社に到着したのは午後3時。 ある程度の広さの広場になっているので、ここであったらビバークが出来そうです。 本来はここで野宿をしてはいけないのですが、自分の現在の体力と気力を考えたらここでビバークするのが一番安全と判断しました。


疲れているのと、早くツエルトを張らなければという焦りもあり、何とここでの写真は一枚も撮っていません。 気持ち的に余裕が無い状態ですね…。


まずは神社にお参りをして今晩の安全を祈願しました。 ツエルトを張る適地を探し、気つけの為にウイスキーを生のままで一口啜り、ツエルトを張り始めます。 ここで青ざめました。 ツエルトを洗濯する時に張り綱を外したのですが、それを再装着せずに家を出てしまったのです。 ツエルトを張らずに野宿することも考えたが、張り綱の予備を持っていたことを思い出しました。 取り出してみると丁度良い長さです。 地面が柔らかすぎてペグの効きが悪いのが気になりましたが、何とかツエルトを張り終え、中に潜りこむました。 日没寸前です。 本当にやれやれです。


ツエルトから上半身を外に出して湯を沸かし、夕飯のアルファ米とフリーズドライカレーを食べます。 そして残りのウイスキーを飲みながら明日のコースの確認をしていたところ、疲れのせいでうつ伏して寝てしまったようです。 これでは風邪をひく恐れがあるので、残りのウイスキーを飲み干し、本格的に寝ることにします。 疲れていたのでコンプレッションタイツも脱がず、またテーピングも剥がさずに寝てしまいましたが、さすがにこれは失敗。 夜中にかぶれの痒さが感じられたので、慌ててテーピングを剥がしました。


本日の歩行距離は約15km、歩数は約29,000歩でした。 ここまでで、計画に対して2時間遅れなので、明日はそれを挽回しなければなりません。


夜間は雨がパラパラと短時間だけ降りました。 風も数時間だけ強かったです。 動物の足音がツエルトの近くで聞こえたので咳払いをしたら、静かに去って行きました。 物珍しさから近寄ってきたのでしょうね。