アゲハ蝶の中でも、最も代表的でよく見かけるのがナミアゲハです。
網で捕まえると、せっかくの羽を傷つけたりしますが、幼虫から
育てると、きれいな状態を見ることができます。
羽化してすぐは、指に止まったりしてくれるので、じっくりと観察する
ことができます。

●卵の見つけ方
庭にミカンやカラタチの木を植えてあると、どこからともなくやってきて
卵を産み付けます。
家にそんな木がなければ、鉢植えの山椒(さんしょう)で育てることが
できます。花屋さん(園芸店)で苗を売っているので買ってきましょう。
っと言っても、必ず産卵に来てくれるわけではありません。
そこで、苗を買ってくる時に、卵や幼虫が付いているものを探して
来ます。
前もって花屋さんに、卵や幼虫が付いているものがあれば、残して
おいてもらえるように頼んでおくのもいいでしょう。花屋さんにとっては、
アゲハの幼虫は葉を食い荒らす“害虫”とも言えるので、よく知っている
はずです。
★ナミアゲハの好む葉
山椒の他、ミカン・カラタチ・グレープフルーツなどの柑橘(かんきつ)類
レモンの葉も大好きです。
数匹以上育てる場合は、山椒の葉はすぐに食べ尽くされてしまいます。
●ナミアゲハの産卵
(山椒の葉に卵を産み付けているところです)

●ナミアゲハの卵
直径1mmくらいの卵を葉の裏側に産むことが多いが、
葉の端や表に産むことも珍しくはない。

[2017.4.18 産卵直後]
●ナミアゲハの幼虫
卵から孵って数日は数mmの大きさでうっかりすると
見落とすくらいです。

最初はこんなに黒い色をしています。
この頃からすでに、触るとにゅ~っと黄色の角を
出して、独特のにおいを放ちます。
まだこの頃は食べる葉の量もさほど多くはありませんが、
幼虫がたくさん居ると小さな苗では葉がすぐに足りなくなります。
あまり多く居る時は、かわいそうだけど、間引きしなければ
いけません。そうでないと、結局全滅してしまいますから。
また、あまりたくさん居ると、どの幼虫がどれくらい成長したのか
観察が難しくなります。

●2cmほどになったところ。まだ黒い色をしています。

●触ると、2本の角を出して威嚇し、独特の臭いを発します。
少し離れていたら、人間にとっては別に刺激臭ではありません。

●ナミアゲハの幼虫
やがて、きれいな黄緑色の幼虫に変身します。
この頃から食欲が旺盛になり、葉をどんどん食べます。
山椒の小さな苗では葉が足りなくなります。
木から離れてサナギになることがあります。
大きめの虫かごに入れて葉を絶やさないようにして飼育するのも
いいでしょう。
虫かごの壁面でさなぎになりますが、しっかりした枝を入れておいて
あげるのもいいでしょう。
※鳥のエサになってしまうことがあります。
屋外で育てる時は、スズメ、ムクドリなどの鳥が来ないか
気をつけましょう。

急に、葉を食べなくなり、うろうろとし始めると、サナギになる
準備です。
枝でサナギになりますが、時には他の場所に移動して、
家の壁などでサナギになることもあります。
●サナギ
サナギになってからでも、色の変化が見られるのでよく観察しましょう。
●サナギになったら、鉢植えなら、部屋の中に入れておくか、
大きな網をかけておく方がいいでしょう。
知らないうちに、羽化してどこかに飛んでいってしまいます。

●下の写真はサナギの抜け殻です。

●羽化してすぐはあまり飛べないので、指に止まったりします。

★サナギの成長は日照時間とも関係がありそうです。
天気と共に、日の出・日の入りの時刻も調べておくといいでしょう。





























よく見かけるアゲハのなかまにキアゲハがあります。
成虫はナミアゲハと大変よく似ていますが、幼虫は下の写真のように
違っています。
キアゲハもほぼ同じように育てることができますが、ニンジンやパセリに
産卵します。
パセリの苗は花屋さんで売っているので、入手しやすいですね。
でも数匹育てるにはかなりの量の葉が必要になります。
早い目に苗を買ってきて育てておく必要があります。
特にサナギになる直前には、かなりの量の葉を食べるので、多い目に
葉を用意しておく必要があります。

●ニンジンの葉を食べるキアゲハの幼虫

キアゲハ

ナミアゲハもキアゲハもきれいな蝶に成長したら、“記念撮影”をして
「元気でね~!」って放してあげましょう。
葉を用意しておいてあげると、また産卵に来ることもあります。
※ニンジンも育ててみよう!
ニンジンも葉に近い部分を切って水に漬けておくと葉が出てきます。
うまく葉が伸びたところで、土に埋めておくと根が出て成長します。
上の写真のニンジンもその方法で育てたものです。
次のページもご覧ください。
「自由研究のヒント/レポートの書き方」(ここをクリック)
【写真の撮り方】
幼虫の成長の記録を残すために、写真を撮っておくと変化がよく分かります。
レポートに添付することもできます。
写真を撮る時に、ものさしを一緒に写しておくと、その大きさが一目で
分かります。硬貨やお菓子の箱など、大きさがはっきりしたものでも
かまいません。何もない場合は自分の指を一緒に写しておくのもいいで
しょう。
カゲロウの写真

ものさしがない場合は、硬貨など大きさがはっきりとした物と一緒に
撮影しておくのもいいでしょう。

《関連記事》

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網で捕まえると、せっかくの羽を傷つけたりしますが、幼虫から
育てると、きれいな状態を見ることができます。
羽化してすぐは、指に止まったりしてくれるので、じっくりと観察する
ことができます。

●卵の見つけ方
庭にミカンやカラタチの木を植えてあると、どこからともなくやってきて
卵を産み付けます。
家にそんな木がなければ、鉢植えの山椒(さんしょう)で育てることが
できます。花屋さん(園芸店)で苗を売っているので買ってきましょう。
っと言っても、必ず産卵に来てくれるわけではありません。
そこで、苗を買ってくる時に、卵や幼虫が付いているものを探して
来ます。
前もって花屋さんに、卵や幼虫が付いているものがあれば、残して
おいてもらえるように頼んでおくのもいいでしょう。花屋さんにとっては、
アゲハの幼虫は葉を食い荒らす“害虫”とも言えるので、よく知っている
はずです。
★ナミアゲハの好む葉
山椒の他、ミカン・カラタチ・グレープフルーツなどの柑橘(かんきつ)類
レモンの葉も大好きです。
数匹以上育てる場合は、山椒の葉はすぐに食べ尽くされてしまいます。
●ナミアゲハの産卵
(山椒の葉に卵を産み付けているところです)

●ナミアゲハの卵
直径1mmくらいの卵を葉の裏側に産むことが多いが、
葉の端や表に産むことも珍しくはない。

[2017.4.18 産卵直後]
●ナミアゲハの幼虫
卵から孵って数日は数mmの大きさでうっかりすると
見落とすくらいです。

最初はこんなに黒い色をしています。
この頃からすでに、触るとにゅ~っと黄色の角を
出して、独特のにおいを放ちます。
まだこの頃は食べる葉の量もさほど多くはありませんが、
幼虫がたくさん居ると小さな苗では葉がすぐに足りなくなります。
あまり多く居る時は、かわいそうだけど、間引きしなければ
いけません。そうでないと、結局全滅してしまいますから。
また、あまりたくさん居ると、どの幼虫がどれくらい成長したのか
観察が難しくなります。

●2cmほどになったところ。まだ黒い色をしています。

●触ると、2本の角を出して威嚇し、独特の臭いを発します。
少し離れていたら、人間にとっては別に刺激臭ではありません。

●ナミアゲハの幼虫
やがて、きれいな黄緑色の幼虫に変身します。
この頃から食欲が旺盛になり、葉をどんどん食べます。
山椒の小さな苗では葉が足りなくなります。
木から離れてサナギになることがあります。
大きめの虫かごに入れて葉を絶やさないようにして飼育するのも
いいでしょう。
虫かごの壁面でさなぎになりますが、しっかりした枝を入れておいて
あげるのもいいでしょう。
※鳥のエサになってしまうことがあります。
屋外で育てる時は、スズメ、ムクドリなどの鳥が来ないか
気をつけましょう。

急に、葉を食べなくなり、うろうろとし始めると、サナギになる
準備です。
枝でサナギになりますが、時には他の場所に移動して、
家の壁などでサナギになることもあります。
●サナギ
サナギになってからでも、色の変化が見られるのでよく観察しましょう。
●サナギになったら、鉢植えなら、部屋の中に入れておくか、
大きな網をかけておく方がいいでしょう。
知らないうちに、羽化してどこかに飛んでいってしまいます。

●下の写真はサナギの抜け殻です。

●羽化してすぐはあまり飛べないので、指に止まったりします。

★サナギの成長は日照時間とも関係がありそうです。
天気と共に、日の出・日の入りの時刻も調べておくといいでしょう。





























よく見かけるアゲハのなかまにキアゲハがあります。
成虫はナミアゲハと大変よく似ていますが、幼虫は下の写真のように
違っています。
キアゲハもほぼ同じように育てることができますが、ニンジンやパセリに
産卵します。
パセリの苗は花屋さんで売っているので、入手しやすいですね。
でも数匹育てるにはかなりの量の葉が必要になります。
早い目に苗を買ってきて育てておく必要があります。
特にサナギになる直前には、かなりの量の葉を食べるので、多い目に
葉を用意しておく必要があります。

●ニンジンの葉を食べるキアゲハの幼虫

キアゲハ

ナミアゲハもキアゲハもきれいな蝶に成長したら、“記念撮影”をして
「元気でね~!」って放してあげましょう。
葉を用意しておいてあげると、また産卵に来ることもあります。
※ニンジンも育ててみよう!
ニンジンも葉に近い部分を切って水に漬けておくと葉が出てきます。
うまく葉が伸びたところで、土に埋めておくと根が出て成長します。
上の写真のニンジンもその方法で育てたものです。
次のページもご覧ください。
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【写真の撮り方】
幼虫の成長の記録を残すために、写真を撮っておくと変化がよく分かります。
レポートに添付することもできます。
写真を撮る時に、ものさしを一緒に写しておくと、その大きさが一目で
分かります。硬貨やお菓子の箱など、大きさがはっきりしたものでも
かまいません。何もない場合は自分の指を一緒に写しておくのもいいで
しょう。
カゲロウの写真

ものさしがない場合は、硬貨など大きさがはっきりとした物と一緒に
撮影しておくのもいいでしょう。

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