今回は表で与えられた条件から、地震波が伝わる速さ・
地震の発生時刻・地震波が伝わる時刻を求める問題の
練習です。
【例題1】
次の表は、ある地震をA,Bの2地点で観測した記録である。
これについて、次の問いに答えなさい。
① この地震におけるP波の速さは何km/s か。
② この地震が発生した時刻は何時何分何秒か。
③ B地点で主要動が始まった時刻は何時何分何秒か。
【解き方】
「初期微動が始まった時刻」というのは、速い方の
「P波が到達した時刻」の意味です。
上の表から、A-B間の距離と、その間をP波が進むのに要した
時間(秒)が求められます。
●A-B間の距離は:
96-56=40(km)
この40kmを進むのにP波が要した時間は
8時37分27秒-8時37分22秒=5秒
速さ=距離÷時間で求められますから。
40km÷5秒=8km/秒 となります。
したがって、①の答えは 8km/s
② P波の速さが分かれば、A地点(56km)または、B地点(96km)
まで到達する時間(秒)が分かるので、地震が発生した時刻も
求めることができる。
8km/s でA地点までの56kmを進むには、
距離÷速さ=時間 だから
56÷ 8=7(秒)
A地点にP波が到達した時刻の7秒前に地震が発生した
ということだから、
8時37分22秒ー7秒=8時37分15秒
②の答え 地震発生の時刻は 8時37分15秒
次に、地震発生からA地点で主要動が始まった時刻、
つまり、S波が到達した時刻までに要した時間(秒)が
S波が56kmを進むのにかかった時間だから、
S波が伝わる速さも求められるが、・・・
「初期微動継続時間は震源からの距離に比例する」
ことを利用する方が簡単に求められる。
A地点での初期微動継続時間は7秒だから、
B地点での初期微動継続時間をX 秒とすると、
56km : 96km = 7秒 : X 秒
という比の式が成り立つ。これを簡単な整数の比に
すると、
7:12=7 : X
だから、B地点での初期微動継続時間は12秒と分かる。
B地点にS波が到達するのは、P波が到達した12秒後
という意味なので、
8時37分27秒+12秒=8時37分39秒
③の答え 8時37分39秒
と求められる。
////////////////////////////////////
もう一つ、確認のために例題を解いてみましょう。
今度はS波の速さを先に求める問題ですが、基本的には
やり方は同じです。
【例題2】
次の表は、ある地震をA,Bの2地点で観測した記録である。
これについて、次の問いに答えなさい。
① この地震におけるS波の速さは何km/s か。
② この地震が発生した時刻は何時何分何秒か。
③ B地点で初期微動が始まった時刻は何時何分何秒か。
【解き方】
「主要動が始まった時刻」というのは、遅い方の
「S波が到達した時刻」の意味です。
上の表から、A-B間の距離と、その間をP波が進むのに要した
時間(秒)が求められます。
14km ÷ 4秒=3.5km/秒
①の答え: 3.5km/s
②S波が3.5km/sで震源からA地点までの28kmを進むのに
要する時間は
28 ÷ 3.5=8(秒)
したがって、地震が発生した時刻はA地点にS波が到達した
時刻の8秒前。
7時52分22秒-8秒=7時52分14秒
②の答え: 7時52分14秒
③ A地点の初期微動継続時間は4秒。
B地点の初期微動継続時間X 秒とすると、
28km : 42km = 4秒 : X 秒
これを簡単な整数の比に直すと、
2 : 3 = 4秒 : X 秒 から
B地点での初期微動継続時間は6秒と分かる。
したがって、B地点にP波が到達したのは、
7時52分26秒-6秒=7時52分20秒
③の答え: 7時52分20秒
と求められる。
《関連記事》
「初期微動継続時間と距離の計算」(ここをクリック)
「千葉県公立高校前期・地震の問題」(ここをクリック)
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地震の発生時刻・地震波が伝わる時刻を求める問題の
練習です。
【例題1】
次の表は、ある地震をA,Bの2地点で観測した記録である。
これについて、次の問いに答えなさい。
① この地震におけるP波の速さは何km/s か。
② この地震が発生した時刻は何時何分何秒か。
③ B地点で主要動が始まった時刻は何時何分何秒か。
【解き方】
「初期微動が始まった時刻」というのは、速い方の
「P波が到達した時刻」の意味です。
上の表から、A-B間の距離と、その間をP波が進むのに要した
時間(秒)が求められます。
●A-B間の距離は:
96-56=40(km)
この40kmを進むのにP波が要した時間は
8時37分27秒-8時37分22秒=5秒
速さ=距離÷時間で求められますから。
40km÷5秒=8km/秒 となります。
したがって、①の答えは 8km/s
② P波の速さが分かれば、A地点(56km)または、B地点(96km)
まで到達する時間(秒)が分かるので、地震が発生した時刻も
求めることができる。
8km/s でA地点までの56kmを進むには、
距離÷速さ=時間 だから
56÷ 8=7(秒)
A地点にP波が到達した時刻の7秒前に地震が発生した
ということだから、
8時37分22秒ー7秒=8時37分15秒
②の答え 地震発生の時刻は 8時37分15秒
次に、地震発生からA地点で主要動が始まった時刻、
つまり、S波が到達した時刻までに要した時間(秒)が
S波が56kmを進むのにかかった時間だから、
S波が伝わる速さも求められるが、・・・
「初期微動継続時間は震源からの距離に比例する」
ことを利用する方が簡単に求められる。
A地点での初期微動継続時間は7秒だから、
B地点での初期微動継続時間をX 秒とすると、
56km : 96km = 7秒 : X 秒
という比の式が成り立つ。これを簡単な整数の比に
すると、
7:12=7 : X
だから、B地点での初期微動継続時間は12秒と分かる。
B地点にS波が到達するのは、P波が到達した12秒後
という意味なので、
8時37分27秒+12秒=8時37分39秒
③の答え 8時37分39秒
と求められる。
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もう一つ、確認のために例題を解いてみましょう。
今度はS波の速さを先に求める問題ですが、基本的には
やり方は同じです。
【例題2】
次の表は、ある地震をA,Bの2地点で観測した記録である。
これについて、次の問いに答えなさい。
① この地震におけるS波の速さは何km/s か。
② この地震が発生した時刻は何時何分何秒か。
③ B地点で初期微動が始まった時刻は何時何分何秒か。
【解き方】
「主要動が始まった時刻」というのは、遅い方の
「S波が到達した時刻」の意味です。
上の表から、A-B間の距離と、その間をP波が進むのに要した
時間(秒)が求められます。
14km ÷ 4秒=3.5km/秒
①の答え: 3.5km/s
②S波が3.5km/sで震源からA地点までの28kmを進むのに
要する時間は
28 ÷ 3.5=8(秒)
したがって、地震が発生した時刻はA地点にS波が到達した
時刻の8秒前。
7時52分22秒-8秒=7時52分14秒
②の答え: 7時52分14秒
③ A地点の初期微動継続時間は4秒。
B地点の初期微動継続時間X 秒とすると、
28km : 42km = 4秒 : X 秒
これを簡単な整数の比に直すと、
2 : 3 = 4秒 : X 秒 から
B地点での初期微動継続時間は6秒と分かる。
したがって、B地点にP波が到達したのは、
7時52分26秒-6秒=7時52分20秒
③の答え: 7時52分20秒
と求められる。
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