なるほどの素

小中高校生のみなさんがよく理解できていないこと、今更質問しにくいことをいろいろな角度からまとめてあります。 若い教育者の方々の参考になればとも考えています。

アクセント

英語/hometown のアクセントについて

細かいことと言えば、細かいことになるのですが、
hometown のアクセント(強勢)の扱いについて気になることがあったので確かめてみました。

現行の中学英語教科書のうち、三省堂のNEW CROWN 2年生で、
hometown のアクセントの位置が第2音節( - town ) にあると記されていて、
準拠のCDでもその発音になっています。

私の記憶では第1音節(home-) または第1音節と第2音節の両方にアクセントが置かれる発音が多かったように思ったのです。

まず英和辞典で調べてみると、辞典によって、それぞれ異なっていました。
 1)  第1音節 (home-) の部分にアクセント
 2)  第2音節 (-town) の部分にアクセント
 3)  第1音節 と第2音節の両方にアクセント(home-town)
の3種類が存在します。

結局、三省堂の編集部に特に意図するところがあるのかどうか、直接問い合わせてみたところ、大変丁寧に回答をいただきました。
確かに上のような3種類のアクセントの表示があり、辞典によって異なっている。
NEW CROWN については、三省堂系列の辞典(ウィズダム英和辞典など)に即した
形で、第2音節 (-town) の部分にアクセントとして扱っているとのことでした。

結論としては、native speaker でも、その地方・時代によって上の3つのいずれの場合もあるということのようです。
従って、中学校の定期考査などで、hometown という単語を
アクセントの問題として出題すること自体が適当ではないということになります。


準拠の問題集などでも、home-town のアクセントの位置を問う問題が
見かけられますが、教える側としては注釈を付けておくべき処かと思います。

◆ちなみに、hometown の意味は「故郷=生まれた土地」と訳すことが
  多いのですが、「住み慣れた土地」(実際にそこで生まれたのではなくても)
  の意味にもよく使われることがあると理解しておく方がいいでしょう。


MKJ_BTN

================================

英語・外来語とアクセント(高校入試によく出る単語)

私立高校の入試ではリスニングテストを実施しない学校が多く、筆記試験の中に発音・アクセントの問題が出題されます。外来語は意味は分かるだろうということで、英語の教科書に出ていなくても出題されることがあります
今回は、私立高校の入試によく出題される英単語で外来語に焦点を絞ってまとめてみます。

特によく出題されるのは、外来語として日常的によく使われていて、
アクセントの位置が英語本来のものと違った発音になっている語です。

  ho-tel, ca-len-dar, choc-o-late, e-le-va-tor など

このような語は特に気を付けて覚えましょう。
その他、よく出る単語を列記しておきます。
声を出して、少し大げさにアクセントを意識しておきましょう。
アクセントの練習のコツは、口の中に食べ物を入れたまま、
口を開けずに相手に伝えようとする時のあの要領です。


ad-vice
al-bum
al-pha-bet
bal-loon
ba-nan-a       
bas-ket
bi-cy-cle         
caf-e-te-ri-a
cam-er-a             
cen-ti-me-ter
Christ-mas          
cof-fee              
com-mu-ni-cate
com-put-er          
con-di-tion-er
cul-ture
de-li-cious
de-part-ment
e-ner-gy
el-e-va-tor
es-ca-la-tor
Eu-rope
e-vent
gui-tar
ham-burg-er
home-work
hos-pi-tal
i-de-a
In-ter-net
ki-lo-me-ter
mes-sage
mu-se-um
mu-si-cian
news-pa-per
of-fice
o-range
pass-port
pass-word
per-cent
pi-a-no              
pock-et
po-li-ce
po-ta-to
pro-gram
rack-et       
re-cy-cle
res-tau-rant     

sec-ond
sham-poo
sug-ar
tel-e-phone                  
tel-e-vi-sion  

to-ma-to              
vi-de-o
vi-o-lin
vol-un-teer
week-end

【-tion で終わる語】
 -tion で終わる語はその直前にアクセント
com-mu-ni-ca-tion
in-for-ma-tion

va-ca-tion


《関連記事》




MKJ_BTN

================================

中学国語・古文の鑑賞(関西弁で読んでみる)

まずは、イントロから・・・

学校で習う文部省唱歌の代表的な「花」(滝廉太郎・作曲)のメロディーは関東のア
クセントとほぼ一致しています。(しかも歌詞は七五調でできあがっていますね。)

春のうららの 隅田川
のぼりくだりの 船人が
櫂(かひ)のしづくも 花と散る
ながめを何に たとふべき


日本人にはなじみの深い歌ですが、もし滝廉太郎が関西出身だったら、このようなメロディーにはならなかっただろうと思われます。
この歌詞を関西のアクセントで読むと・・・
低いアクセントを下線ピンク色が高いアクセントとして表します。、

のうらの すみ
のぼりくだりの ふなびと
づく なとちる
がめなに たとふべ

とまあこんな風にずいぶんと雰囲気が変わってきます。
これをベースにしたメロディーになったはずなのです。

さて、国語の教科書を大阪の小中学生が朗読すると、まるっきり大阪弁のアクセントで読んでいます。おそらく、関東の小中学生が聞くと奇妙に聞こえることでしょう。
(最近はテレビの影響で、標準語のアクセントで読む小中学生もいますが、ちょっと気取った感じがします。)
大阪の小学生が東京の学校に転校して、この読み方をすると、「なまってるよお!」って、笑われることでしょう。

では、古文を読むときはどうなのか?
明治維新までは、京都が日本の首都でした。文化の中心も長い間、上方(京都・大阪)にありました。つまり、京都のことばが標準語だったわけです。
では、「枕草子」を書いた清少納言はどんなアクセントで文を書いていたのかと想像すると、決して現在の標準語ではないはずです。
現代の東京の中学生が「枕草子」を朗読するのを聞いたら清少納言はびっくりしてしまうことでしょう。
「いとをかし」とそれはそれで褒めてもらえるかも知れませんが。
少なくとも清少納言本人が書いたときのイメージとは違っているはずです。

教科書に必ず出てくる「春はあけぼの」で考えてみましょう。
春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
夏は夜。
月の頃はさらなり。
闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし


のくだりです。
これをおもいっきり関西のアクセントで読んでみましょう。
関西では、助詞や文末の助動詞を省略する傾向があります。
省略する代わりに、省略された部分を少し伸ばして読みます
あまり歯切れよくではなく、ゆったりと読みます。
(スタッカートではなく、スラーの感じです)
「~」は少しだけ伸ばして、デクレッシェンドで音が弱くなります)

あけぼの~。
やうやうくなりゆくやまぎはあかり
むらさきだちたなびきた~。

つは
つきのこ
やみたるのおとびちがひた
ただひとつふ
うちひかりゆくをか
をか

厳密には、京都と大阪でも微妙に違うのですが、とりあえず大阪弁のアクセントで考えてみました。
ゆったりと読むことによって、余韻を残し、読む側(聞く側)にも判断の権限を残します。
関東の人には難しいかも知れませんが、少なくとも情景のイメージが変わって感じられるのではないでしょうか。

また、ことばの使い方でも、枕草子の中には「あな、かま」(ああ、やかましい)のように、形容詞や形容動詞の語幹だけで表すことばがいくつか見られます。
これも関西のことばの特徴です。
現代でも、「ああ、さむ~」(ああ、寒い!)「わあ、いたあ~」(わあ、痛い!)のように、強調するときは、語幹だけを伸ばして言います。

結論、京都を中心にした地域で書かれた古文は、思いっきり関西弁で読む方が本来のイメージを描きやすい
ただ、「平家物語」のように、中世以降の古文ではそうでないものもあります。
やはり、その作者がどの地方で生きてどんなイメージで書いたかによるのでしょう。

「防人の歌」や「東歌」は埼玉県北部や群馬県・栃木県の人が思いっきり自分のアクセントで読んだ方が、雰囲気がよく伝わるのかも知れませんね。

【注】もちろん、かなり古い時代の方言と現代の方言が同じではありませんが、
おおまかなアクセントの傾向は似ていたと考えていいと思います。



MKJ_BTN

=============================================

中学英語・単語のアクセントの覚え方

英単語のどこを強く言うかというアクセントの問題がよく出題されます。
アクセントは単語のつづりと関連が強いので、つづりによって整理した参考書をよく見かけます。確かにこの方法が正攻法で、長い単語になるほど効果的に利用できます。

アクセントは意味の中心となる部分に置かれるのが基本なので、
接頭語や接尾語にはアクセントが来ないのがふつうです。

[例] a-  , be-  , to-  の単語はその後ろにアクセント
      次のような語はすべて後ろにアクセントがある
a-go, a-bout, a-long, a-bove, a-fraid, a-gain, a-mong, a-way
be-cause, be-come, be-came, be-fore, be-gin, be-gan, be-gun,
be-hind, be-long, be-side, be-tween, be-lieve
to-day, to-morrow, to-gether  ‥‥

***********************
◆しかし、ふつうの参考書と同じではおもしろくないので、ここでは
意味によるグループによって整理
して覚える方法を考えてみましょう。

(1) 球技名は最初にアクセント
  base-ball, volley- ball, soft - ball, basket-ball,
 table-tennis,  ten-nis, soc-cer, foot-ball, rug-by


    [例外]   la-crosse 

(2) 曜日名はすべて最初にアクセント
  Sunday, Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday

(3) 月名は1~8月までは7月だけが後ろでその他は前にアクセント
  9~12月は -ber の直前にアクセント
  January, February, March, April, May, June,  August
     July,      September, October, November, December

(4) some-, any-, no-, every- で始まる語は前にアクセント
  some-thing, some-body, some-one, some-times, some-where,
    any-thing, any-body, any-one,
any-where
    no-thing,
no-where, every-thing, every-one, every-where

(5) 果物・野菜は最初にアクセントのものが多い
  ap-ple, or-ange, a-pricot, cher-ry, water-melon, pine-apple
    straw
-berry, cab-bage, car-rot, on-ion, pump-kin, gin-ger
    cu-cum-ber, soy-bean, egg-plant, gar-lic

    vege-table
 ※  banana, tomato, potato は例外

(6) 形容詞は基本的に最初にアクセント
   ほとんどの形容詞は最初の音節にアクセントがあるので、
   逆に例外だけを覚えればよい。
   fa-mous, beau-ti-ful, in-ter-est-ing , dif-fi-cult 
           nec-es-sar-y, dif-fer-ent, pop-u-lar など
    [例外]
  *接頭語が付く場合:
     un-hap-py, im-pos-si-ble, im-por-tant など
  *他の語からの派生語
     ex-cit-ed, fa-mil-iar など

***************************************

◆次に母音の音で整理してみましょう。

      強勢にはたいていアクセントがある
aealbum, family, language, calendar, camera, grandmother
    passport, hamburger, practice
[a:] garden,  carpenter
[i:] evening, Japanese, Chinese, policeman,
         greenhouse,  season, receive, thirteen ~nineteen
[u:]afternoon, shampoo, balloon
[ju:]music, tulip, newspaper, beautiful, usually, human


coffee は[ -fi ] と伸ばさない発音が正しいので、前にアクセント
    u-ni-ver-si-tyver にアクセント

●アクセントに関してよく出題される単語は決まっています。
多くの問題をこなしながら、アクセントのある位置を少し大げさに強く発音して覚えてしまうのが一番いい方法です。
in-ter-est-ing, dic-tio-nar-y, nec-es-sar-y, al-read-y
また、例外的な単語(英語以外の語から英語になった語)や、
外来語として日本語になっている英単語もよく出題されます。

ca-len-dar, tel-e-vi-sion, el-e-va-tor, , el-ect-ri-ci-ty など


《関連記事》



MKJ_BTN

=================================================
記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ