「テト鬼」の独り言

テトリス(主にTGMシリーズ)とソニックとjubeatと愛媛FCとアルフィー好きの、
自称「テトリスの鬼」ことコーリャンの雑記です。

私がテトリスをプレイし続ける理由

この記事は、テトリス Advent Calendar 2017の22日目の記事です。

……が、記事のアップが1週間遅れてしまいました。というか、CTWC参戦記の2本は今年中にアップ出来なさそうです。
12月後半は仕事や私事で本当に多忙だったのですが、そもそも一人で記事7本はオーバーキャパだったかもしれません。申し訳ありません。

大層なタイトルをつけてしまいましたが、内容としては非常に薄いうえ、時間もかけられない状況になってしまいましたので、軽く読み流してください。


私は、興味がある間はとことん一途に同じゲームをプレイしますが、一旦興味が冷めると飽きて離れてしまうという、よく血液型占いの「典型的B型人間」を地でいくようなタイプだと思っています。(血液型占いの是非はとりあえず置いといて)

そんな感じなので、本当にとことんやりこむプレイヤーが多いTGMシリーズでは、最終全一を持ってるゲーム/部門はひとつもありません。実績というと、せいぜいTi-(W)SHIRASEを1ヶ月でクリアした位じゃないでしょうか。

しかし、それでも私は、最終全一記録をいくつか持ってます。
『(新)セガテトリス』、『テトリスKIWAMEMICHI』、『デカリス』……そう! 他のプレイヤーのあまり居ない、穴場なのです! 皆さんどうですか、このあたりで全一を狙ってみては!?
(まぁそれでも、最終的にはどれもかなりやり込んだので、簡単には記録は破れないとは思いますが)


…というか、テトリスは何気にゲームの種類が多い!
私は今は対戦型の今のテトリスはほとんどプレイしていませんが、1人用のゲームも探せばいっぱいあります。
ゲームが多いという事は、それだけ、自己ベストを更新できる機会も多いという事です。

私は去年から本格的にNESテトリスをプレイし、今年だけでも、
  • レベル30到達(世界で3人目)
  • レベル19スタートでMax-out(世界で9人目、現在11人)
  • レベル18スタートで120万点相当到達(世界で3人程度)
を達成しました。
Twitchで配信をしていましたが、これらの記録を達成出来た時は本当に嬉しくて、喜びを爆発させていたかと思います。

とにかく、何事も自分の記録を更新できると嬉しいものです。
テトリスは、例えばTGMシリーズひとつをとっても、TAPやTiはゲームモードが多彩ですし、初代TGMも、隠しモードの20G、リバース、モノクロ、ビッグや、片手プレイ、さらにはエクストリーム・リバースなど、遊び方は多彩です。

しかし、どれも「テトリス」なので、基本的なルールは一緒、ブロックを横一列に揃えるだけ!
シンプルなルールで、記録更新のチャンスがいっぱいある=喜びの機会がいっぱいある、というのはオイシイと思います。

…まぁ、別にテトリスでなくても良いじゃないか、と言われてしまうとミもフタもありませんが。
私の場合は他に、古いゲーマーなので運要素に左右されるゲームも厭わない(BLOCKOUTとかもね)、P型の色覚異常なので色の識別が必要なゲームがつらい、などの理由もありますが、やはり元々シンプルなゲームが好きというのが一番の理由かもしれません。


そんな私が今挑戦しているのは、『テトリスwithカードキャプターさくら エターナルハート』のストーリーモード(ノーマル)のRTAです。
今年の年初にアメリカで行われた世界最大のRTAイベント「Awesome Games Done Quick 2017」でEnchantressOfNumbersさんとKevinDDRさんが走ったゲームで、当時の世界記録は19分台でしたが、現在は私がspeedrun.comにて15分44秒の世界記録を保持しています。

本日23時前後から、日本最大のRTAイベント「RTA in Japan 2」で、アドベントカレンダーを企画されたHBMさんと走ります。
その前には、20時半頃から、TGMシリーズ3作品、後には『テトリスDX』と、テトリスのRTAが目白押しですので、是非ともご覧ください!!

「Classic Tetris World Championship」とは

この記事は、テトリス Advent Calendar 2017の12日目の記事です。

Classic Tetris World Championship」(略称:CTWC)とは、NES(任天堂)版『TETRIS』の世界大会です。
ゲームは1989年に発売されましたが、第1回大会は2010年8月開催と、じつは歴史が浅い大会です。その後は年1回のペースで開催されており、今年は第8回大会が行われました。
今回は、その大会が開催された経緯や、ルールの変遷などについて、説明したいと思います。


【前史】
NESテトリスが発売された翌年の1990年、アメリカ全土にて「Nintendo World Championships」が開催されました。
この大会は、『Super Mario Bros.』、『Rad Racer(ハイウェイスター)』、そして『TETRIS』(任天堂版)の3作品を制限時間付きのメドレー形式でプレイし、各ゲームの得点にゲーム毎の係数を乗じた合計点を争うものでした。
まず各都市ごとに年齢別(11歳以下、12〜17歳、18歳以上)のチャンピオンを決め、そのチャンピオンの中から世界王者を決める、という形式でした。
12〜17歳部門の世界王者となったThor Aackerlund(ソール・アッカーランド)氏は、左親指を高速連打する"Hypertap"の使い手で、3種目のゲームうちで最も得点比率の高かったテトリスで、無類の強さを発揮していたとか……


【大会開催の経緯〜第1回大会】
それから20年が経った、2010年。
かつて「Nintendo World Championships」で世界3位の成績を残したRobin Mihara(ロビン・ミハラ)氏は、「世界で一番NESテトリスが上手いプレイヤーは誰なのか?」という疑問から、NESテトリスの世界大会を開くことを考案しました。それが、「Classic Tetris World Championship」の第1回大会だったのです。

じつは、この大会が行われるまでの経緯が、「Ecstasy of Order: The Tetris Masters」というドキュメンタリー映画として作成されています。そのトレーラーがこちら。

この映画は現在、DVDとして販売されている他に、公式サイト上で、ネット視聴権を購入($9.99)orレンタル($2.99/3日間)出来ます。
もちろん全編英語で、支払いにはクレジットカードが必要ですが、日本からでも視聴することができますので(今回実際にレンタルして確認しました)、興味のある方は是非ご覧になってください。レンタルなら3ドルです!

さて、その第1回大会はカリフォルニア州ロサンゼルスで開催され、出場者は、あらゆるゲームの世界記録を管理する「Twin Galaxies」に登録された、得点またはライン数の上位記録を持つ4名、そして「Nintendo World Championships」の世界王者であるThor Aackerlund氏を含めた5名が選抜という形になりました。残りの3名は、B-TYPE(Lv18-0)のスコアによる予選で決定しました。
8名で行われた準決勝ラウンドは、A-TYPE Lv9を一斉にプレイし、1戦目はライン数、2・3戦目はスコアで争われました。得点は各戦のトップ成績を100点とした割合で決定し、3戦合計スコアの上位2名が決勝進出となりました。
決勝戦は2名同時スタートによるA-TYPEのスコア争いで、この1vs1の試合形式が、現在の大会でも引き継がれているフォーマットとなっています。当時はLv9スタートの2本先取で、Jonas Neubauer(ジョナス・ニューバウアー)氏が、Harry Hong(ハリー・ホン)氏を2-0で降し、記念すべき第1回世界王者に輝きました。優勝賞金は$1,000、当時のレートで約8万5千円でした。
(参考記事:ファミコン版『テトリス』の世界王者が誕生 - インサイド)


【第2回大会〜第6回大会】

◼︎第2回(2011年)
昨年に続き、ロサンゼルスで開催。
一部メンバーを選抜により決定した昨年とは違い、この年から全選手が予選から参加する形式になりました。予選はB-TYPEが使われましたが、昨年とは異なる形式だった模様(Lv19まで選択可能だったようですが、詳細は不明)。
本戦進出は予選上位8名で、1vs1のシングルエリミネーション・トーナメントにより準々決勝〜決勝まで実施されました。全戦2本先取。
優勝は、Jonas Neubauer氏でした(2年連続2度目)。

また、この年からサイドトーナメントが行われるようになりました。今回はPS3版のテトリスが採用され、"Blink(ブリンク)"ことJohn Tran(ジョン・トラン)氏が優勝しました。

◼︎第3回(2012年)
この年から、大会の舞台がオレゴン州ポートランドに移り、レトロゲームイベント「Portland Retro Gaming Expo」内のイベントとして開催されるようになり、現在に至ります。
大会期間は2日間となり、初日の予選では、A-TYPEによるハイスコアで上位32名が本戦進出、2日目の本戦は1vs1のシングルエリミネーション・トーナメント5回戦、2本先取(決勝戦のみ3本先取)、というフォーマットとなり、この予選・本戦形式が、現在まで引き継がれています。
優勝は、Jonas Neubauer氏でした(3年連続3度目)。

◼︎第4回(2013年)
この年は、なんと優勝・準優勝賞金が例年の2倍の$2,000/$1,000となりました。
欧州はフィンランドから、ヨーロッパ版NESテトリス(註:アメリカ版と落下スピードなどの仕様が異なる)の(元)世界記録保持者であるJani Herlevi(ヤニ・ハーレヴィ)氏が初参加。
優勝は、Jonas Neubauer氏でした(4年連続4度目)。

◼︎第5回(2014年)
ベスト4に進出したEli Markstrom(イーライ・マークストロム)氏を追った、BuzzFeedによるドキュメンタリービデオ:

優勝は、Jonas Neubauer氏……を決勝で3-1で降したHarry Hong氏が、悲願の初優勝を達成しました。

◼︎第6回(2015年)
準優勝に輝いた"Quaid(クエイド)"ことSean Ritchie(ショーン・リッチー)氏を追ったドキュメンタリービデオ:


大会運営に、第1回大会からのプレイヤーでもあるTrey Harrison(トレイ・ハリソン)氏が加わり、彼の技術により会場スクリーンおよび配信映像が大幅にパワーアップ。
ゲーム画面をPCで取り込み、プレイヤーを映したカメラと合成した映像を流すだけではなく、プレイヤーのテトリミノの引き(ツモ)をリアルタイムで映像解析し、連続13手以上棒が来ない場合はその手数(drought)を表示するという、無駄に豪華な画面となりました。
優勝は、Jonas Neubauer氏でした(2年ぶり5度目)。

サイドトーナメントには『Tetris Ultimate』が採用され、"Blink"氏が優勝しました。


【第7回大会〜:日本人プレイヤー参戦】

◼︎第7回(2016年)
筆者コーリャンの初参戦となった大会。結果は4位(予選2位)でした。


この年から、純正のNESテトリスソフトではなく、大会用の特別仕様版のソフトが使用される事になりました。乱数シードを入力することで同じツモを再現できるもので、全く同じツモによる1vs1対戦が可能になりました。
また、大会のレベルアップに応じて、初期選択レベルが本戦1回戦のみ15or18、2回戦以降は18で固定となりました(以前は1・2回戦は9〜18から、準々決勝以降は15〜18から選択)。
優勝は、Jonas Neubauer氏でした(2年連続6度目)。

サイドトーナメントには、初めてTGMシリーズのTAPが採用されました。MASTERモードのノーアイテム対戦で、コーリャンがAlex Kerr(アレックス・カー)氏を3-2で破り優勝しました。

◼︎第8回(2017年)
この年は、2年連続参戦となるコーリャンと共に、NESテトリスを日本に持ち込んだ元凶張本人であるSQRさんが日本から参戦。
コーリャンは、予選でMax-outを2度達成して本戦第1シードを獲得するも、本戦2回戦で敗退し9位、無念の結果に。


今回は実況陣に、「EVO」「Capcom Cup」の実況でおなじみのJames Chen氏がはじめて加わりました。
また、謎のプレイヤー・Qua...Hauser(ハウザー)氏が4強進出し、大会を沸かせました。
優勝は、Jonas Neubauer氏でした(3年連続7度目)。

サイドトーナメントには初代TGMが採用され、4人一斉スタートのポイント制レースでした。決勝ではコーリャン・SQR氏・KevinDDR氏の3人が合計ポイントで並ぶ大接戦(最終戦は必見!!)となり、クリアタイム合計によりコーリャンの優勝となりました。
#tgm_series


【総括】

Jonas Neubauer氏はバケモンだ。

これまでの記事でも述べたように、NESテトリスはツモが調整されておらず、運の要素に大きく左右されるゲームです。特に2015年以前はそれぞれ独立した不公平なツモでの対戦形式でした。
そんな中で、8回中7度優勝に輝き、残る1度も準優勝という、とてつもなく安定した成績を残されています。
大会の黎明期は実力が突出していたのかもしれませんが、30人近くのMax-outプレイヤーが誕生し、プレイヤー全体のレベルが底上げされた2017年の決勝戦も、最初の2戦とも劣勢な状況からの逆転勝利で、精神的な強靭さを見せつけての優勝でした。

いまのところ、CTWCは彼のために存在する、といっても過言ではない状況でしょう。
私はこの2年弱の間、Hypertapを習得してNESテトリスでトップクラスの成績を出せるようになったものの、今年の大会では思うような成績を残せませんでした。
見た目は現代のテトリスのような速さは無く、ともすると簡単なゲームに見えてしまいますが、Jonas氏を倒す事は決して容易な事ではないと、私が断言します。

NESテトリスのテクニック集

この記事は、テトリス Advent Calendar 2017の8日目の記事です。
(12/8アップ予定でしたが、間に合いませんでした。すみません)

今回は、NESテトリスの「横タメ」に関するテクニックを紹介していきます。
当初は、画像や動画を添えて説明したかったのですが、時間が無いので文章のみでアップさせていただきます。申し訳ありません。

英語ですが、下記の参考文献を直接確認していただくのも良いかと思います。
ちなみに、「横タメ(移動)」は英語で「Delayed Auto Shift」略して「DAS」と呼ばれています。

参考文献:
・「Tricks of the Classic NES Tetris Masters」 By Brian Smith
 DAS解説動画シリーズ:NES Tetris: Basics of DAS (Delayed Auto Shift) Piece Movement, DAS Video 1 of 5
・Tetris (NES) — StrategyWiki, the video game walkthrough and strategy guide wiki https://strategywiki.org/wiki/Tetris_(NES)#Technical_details
・NES Tetris Strategy Guide Book - Need Feedback - Forums - Hard Drop http://harddrop.com/forums/index.php?showtopic=5953&st=30


テトリスにおける「横タメ」とは、一定時間、左または右を入れっぱなしにすることで、操作中のテトリミノが自動で入力方向に移動する事を指します。
この横タメという概念が存在しないと、プレイヤーは左右に移動したいマスだけ左右入力を連打しないといけなくなるので、大抵のテトリスには実装されています。
しかし、一口に横タメと言っても、ゲームによって「横タメが溜まるまでの時間」と「横タメが溜まった時の移動速度」が異なります。これが、そのゲームの操作性を決定づける大きな要因となります。

NESテトリスでは、横タメが溜まるまでの時間は16フレーム(約0.27秒)、横タメ移動速度は1/6G(秒間10マス)です。
GBテトリス(溜め時間24フレーム、移動速度1/9G)に比べるとだいぶマシになっているのですが、それでも操作しやすいとは言えないでしょう。


通常のテトリスでは、横タメは「左右のいずれかが押しっぱなし」の間だけ有効で、左右入力をオフにすると横タメが切れ、再び横タメ移動をするためには溜め直しが必要です。
接着時間の概念がなく、AREもほぼ無いNESテトリスにおいて、いちいち横タメを溜め直さなければいけないとなると、相当操作が大変になってしまいます。
しかし、NESテトリスには「左右キーを離す」だけでは横タメ状態はリセットされない、という独特な仕様があり、キー入力をしていない時でも横タメ状態が維持できるのです。

以下、NESテトリス独特の横タメ(DAS)テクニックを紹介します。

◼︎横タメの振り替え
NESテトリスにおいて、横タメのリセット条件は「テトリミノ操作中に、左右キーを新たに入力する」となります。
「横タメ状態が維持できても、左右入力でリセットされると結局ダメなのでは?」と思われるかもしれませんが、「テトリミノ操作中」でないタイミングで左右キーを入力できるタイミングが存在します。それは「ブロック消去アニメーション中」、そして「ARE(テトリミノ固定から次のテトリミノが出現するまでの間の時間)」です。
前回記事で「AREはほぼ無い」と述べましたが、0.2秒前後は存在していて、そのタイミングで左右入力をすると、テトリミノ出現と同時にその方向に横タメ移動させる事が可能です。しかも、直前の操作と逆方向に入力した場合でも、タメ状態が維持されて、入力方向にタメ移動できる、という事が、大きな特徴です。
すなわち、このゲームにおいては左タメと右タメは独立しておらず、「タメ状態になっているか、そうでないか」という見方ができます。

◼︎ビタ止め
先述の通り、左右キーを離しただけでは横タメ状態はリセットされないので、横タメ移動でテトリミノが置きたい位置に来た瞬間に左右キーを離すと、溜め状態をキープする事が出来ます。
横タメの移動速度は1/6G、すなわち、6フレーム(0.1秒)の間はテトリミノがそのマスに留まっているので、その6フレームの間に横キーを離せばOKです。簡単ではありませんが、慣れればかなり高い確率で狙って止める事ができます。
先に紹介した「横タメの振り替え」と並ぶ基本テクニックとなります。

◼︎壁チャージ
これはかなり面白いのですが、操作中のテトリミノをフィールド両端の壁or積んだ地形に左or右に接した状態で、その壁(地形)の方向に一瞬入力するだけで、横タメがフルに溜まる、という仕様があります。
ビタ止めに失敗したり、やむを得ず左右入力が必要な場面になって、タメ状態が解除されてしまった場合に素早くタメ状態に復帰できるので、覚えておくとかなり使えるテクニックです。

◼︎タメ回し(ヨガフレ、ファイヤー波動拳)
通常、ひとつのテトリミノ操作中に左右移動の振り替えを行うと、改めて横入力が入ることになるので、タメ状態がリセットされてしまいます。
しかし、下入力を経由して左右を振り替えると、なんとタメ状態が維持されるのです。
コマンド入力的には、左→下→右(41236)、または、右→下→左(63214)、となりますが、これは一気に入力しなければいけない訳ではなく、一旦下(2)で止めても大丈夫なようで、その場合、下入力はしていますが、通常の下入力(ドロップ)扱いにならず、テトリミノの落下スピードは自由落下時と同じままになります。
このテクニックを使うことで、タメ状態を維持したままでスライド入れが可能になる状況が出てきます。

ちなみに、「Tricks of the Classic NES Tetris Masters」では、その入力方法から『ストII』シリーズのリュウの「ファイヤー波動拳」に倣って「Red Fireball DAS Technique」という名前が付けられています。日本では「ヨガフレコマンド」と言った方がなじみ深いかもしれません。

◼︎最後の一押し
これは横タメテクニックとは少し違うのですが、横タメ移動中、テトリミノが移動した直後の一瞬のタイミングで横入力OFF→ON、とすると、最後の1マス移動が通常のタメ移動(6f)よりも素早くできる、というものです。理論上はキーのON→OFF(1f)→ON(1f)の2フレームで可能です。
地形が高くなって棒などを左端/右端に入れる時に、通常の横タメでは間に合わない! という時に特に有効なテクニックです。
しかし、テトリミノ操作中に横入力を入れ直す事になるので、当然横タメ状態は切れてしまいます。捨て身のテクニックです。


……とまぁ、ここまで紹介したように、NESテトリスは決して操作性が良いとは言えないゲームですが、そんな中でも、横タメに関するテクニックが充実しています。
「Classic Tetris World Championship」の殆どの出場者は、この横タメテクニックをマスターして戦っています。これらのテクニックを思い出しながら動画を観ていただくと、また見方も変わってくると思いますので、是非覚えてみてください。
また、NESテトリスをプレイする機会があれば、これらのテクニックを身につける事が上達への近道となります。

しかし、ここまで挙げたテクニックを一切覚える必要が無い方法がひとつだけあります。それは、
連打(Hypertap)プレイです!!!
このゲームの横タメ移動は秒間10マス分なので、秒間10発以上の連打力があれば、横タメ(DAS)プレイヤーよりも有利にプレイすることが可能です!
どうですか、Hypertap!?

「NESテトリス」とは

この記事は、テトリス Advent Calendar 2017の5日目の記事です。

突然ですが、皆さんはこの動画を観たことがありますか?

これは「Classic Tetris World Championship」という大会の2016年決勝戦の動画なのですが、なんと現在670万再生されています。
大会については後日説明するとして、今日はこの大会に使われているゲームについて説明します。


「NESテトリス」。
正式には、アメリカ版のファミコンにあたる「Nintendo Entertainment System」、通称「NES」用に発売された『TETRIS』というソフトです。

このゲームが発売されたのは1989年末頃ですが、じつはそれ以前(同年春頃)に、テンゲンから同じ名前の『TETRIS』がNES用ソフトとして発売されていました。しかし、任天堂が大元の権利を抑えてテンゲン版を販売中止に追いやったので、現在中古で流通している殆どのNES版テトリスは、この任天堂版となります。
(その辺の詳しい話はここでは割愛しますので、「テトリス・エフェクト」を読むなり、ググるなりしてください)


いま、なぜアメリカのプレイヤーを魅了し、毎年世界大会が行われるのか?
そのあたりを、ゲーム内容を掘り下げて紐解いていきましょう。

◼︎GB版を踏襲した基本的なルール
細かい違いはありますが、基本的には、日本で1989年6月に発売されたGB版『テトリス』を踏襲したルールとなっています。
特に、ツモ調整がされている現在のテトリスとは違って、テトリミノの順番(ツモ順)はほぼランダムで、同じブロックが3〜4個連続で来たり、棒(Iミノ)が30〜40手来ないのは当たり前に起こります。当然HOLDなんてものはありません。
そのため、どんなツモにも対応できるような地形を組み、反応し、時にはNEXTを見てから置き場所を変える、などの適応力が必要になってきます。

◼︎接着時間/AREがほぼ無し
テトリミノの落下速度は、俗に「20G」と言われる現在のテトリスの秒間2〜3ミノ(以上)よりもかなり遅いので、現在のテトリスを遊んだり、動画を見た事がある方には、一見物足りない速度に見えてしまいます。
しかしこのゲームには、セガのAC版『テトリス』から存在する、ブロックが地形に接してから動かせなくなるまでの「接着時間」という概念がありません。1マス落下するのとほぼ同じ時間でブロックが動かせなくなります。
加えて、ブロックが固まってから次のブロックが落ちてくるまでの、俗に「ARE(あれ)」と呼ばれている時間もほぼありません。
そのため、見た目以上に咄嗟の判断力を必要とし、特に意図しない配置をしてしまった時からの復活を難しくしています。

◼︎熟練することで、横タメ移動を駆使できる工夫が凝らしてある
横タメ時の移動速度は秒間10マス、すなわち6フレーム(0.1秒)に1マス移動です。
GB版では9フレーム(0.15秒)に1マスで正直使い物になりませんでしたが、そこからは改善され、ある程度使える速度になりました。
しかし、先述のようにこのゲームにはARE時間が無いので、その間に横タメを溜めるという事ができません。
「じゃあ無理ゲーじゃん!」となる所なんですが、実はこのゲーム、上手く操作することで、横タメ状態を維持する事が可能なんです! タメ状態を維持したまま、左タメから右タメに切り替えることも可能なんです。
これには様々なテクニックが存在するのですが、詳細は次回説明します。

◼︎永遠にプレイすることはほぼ不可能
GB版は最高レベルは20、最速落下速度は1/3G。フィールド高、出現位置などがNES版よりも厳しいとはいえ、プレイできない速度ではないため、テトリスは無理でも、シングル消しをひたすら続けていればいつかはカンスト(999,999点)が達成できます。
しかし、NES版ではレベル19〜28が1/2G、レベル29になると1Gになります。横移動が遅く、接着時間の概念も無いこのゲームでは、人間はレベル29以降せいぜい10ライン前後しか消す事ができません(10ライン消してレベル30に突入したプレイヤーは、世界に3人しか居ないと言われています)。
そのため、レベル29は俗に「killscreen」と言われており、到達してしまう前にいかにスコアを稼げるか、というのが重要になる訳です。

◼︎レベルアップの絶妙な設定
GB版では、スタートレベルは0〜9から選択可能で、ハイスコアを狙うにはレベル9スタート一択になります。ハートモードも存在しますが、スコアに影響しませんでした。
NES版では、スタートレベルが0〜19の中から選択でき、スコアもそのレベルに準じたスコアが入るように改善されました。
しかし、GB版ではレベルアップが一律「(現在レベル+1)×10ライン消去時」だったのに対し、NES版では、
  • Lv0〜9の時はレベルの上がり方はGB版と同じで、290ラインでkillscreen
  • Lv9〜15の間は、100ライン消去でレベルが上がり始めるため、killscreenライン数が可変
  • Lv15〜19の間はまたレベルの上がり方が同じようになり、230ラインでkillscreen
という調整がされており、簡単にカンスト(999,999点)できないようになっていました。
もしこの調整がされていなかったら、レベル18スタートのカンスト難易度はかなり下がってしまうので、スコア争いがここまで盛り上がることは無かったでしょう。


…これらの要素が絶妙に重なりあって、「カンストできそうでできない」「でも何とかカンスト狙えそう」というゲームバランスが出来上がったのではないかと言えます。

実際、カンストの999,999点……現地では「Max-out」と呼ばれていますが、これが公式な記録として達成されたのは、なんとゲームが発売されてから20年後の2009年の事となります(但し、非公式にはそれ以前に2人がMax-outを達成していたと言われてもいます)。

その後、2010年から毎年世界大会を開くようになり、プレイヤーのレベルも上がって、現在は世界に30名前後のMax-out達成者が存在するようになりました。

日本のプレイヤーには馴染みの薄いシステムで、また環境を揃えることも簡単ではありませんが、一見動画では分かりにくいNESテトリスの魅力が、これらの要素に詰まっているのではないかと思います。
私も、いつのまにかNESテトリスに魅了されたプレイヤーのひとりになってしまいました。

GBテトリス対戦のノルマ効率を考察する

この記事は、テトリス Advent Calendar 2017の2日目の記事です。

お久しぶりの投稿となります。(今年は初めて……)
hebo-MAIさん発案による、テトリスのアドベントカレンダー企画で、記事を何本か書かせてもらうことになりました。よろしくお願いします。


去る11/25(土)、愛知県名古屋市にて、レトロゲーム対戦会「裏旧劇3」が行われました。
この裏旧劇では第1回目からGB版『テトリス』が採用タイトルのひとつとして使われており、私も参加者・実行委員として参加しております。

本日までですが、ニコ生にてタイムシフトが残っておりますので、視聴可能な方(プレミアム会員、またはタイムシフト視聴予約済)は観てみてください。

予選(〜準々決勝) 1:55:00〜2:50:00頃

本戦(準決勝・決勝) 32:00〜56:00頃

私の結果はというと、準決勝でそらしめじさんに2-3で惜敗となり、ベスト4という結果でした。
(ちなみに、裏旧劇1では優勝、裏旧劇2ではhebo-MAIさんに負けの準優勝でした)


このGB版『テトリス』の対戦ルールは、おおまかにこんな感じ。
  • ダブル(2段)消しで1段、トリプル(3段)で2段、テトリス(4段)で4段分、相手のフィールドがせりあがる
  • せり上がり穴は1試合中ずっと同じ場所が空いている。場所は1P・2P共通。
  • 相手のトップアウト(窒息)による勝利のほか、30ライン消去でノルマクリアとなる
特に、ノルマによる勝利条件があるのがなかなか面白いところです。続編にあたる『テトリスDX』もこれに近い対戦ルールなのですが、ノルマが無いため、実力が近いプレイヤー同士だと試合が長引きます。

最近、個人的にNESテトリスをやり込んでいて、ブロックの積み速度、特に横移動速度には絶大な自信を持っていたので、今回は結構自信がありました。
しかし、いざプレイしてみると、意外にもノルマで接戦が多かった。
そこで、「実は攻めすぎてるのが良くないのかな?」と思って、ちょっとした考察をしてみる事に。

このゲームの対戦は「一度決まった穴は試合中ずっと同じ」であることが肝で、相手に攻撃を送るとそれだけ相手の消せるラインが増え、ノルマ消化を手助けしてしまいます。
せりあがり1ラインは単位ブロック9個分、すなわちテトリミノ2.25個分。それをペナルティとして加算することにして、
「テトリミノの積み速度(時間)は一定」「ライン消去ロスはテトリミノ2個の積みと同じ」と仮定したとき、
「必要テトリミノ数 + (ライン消去回数×2) + (相手に送った攻撃ライン数×2.25)」
を計算してみる事にします。すると……
  • シングルのみ: 30+(12×2)+(0×2.25) = 54
  • ダブル のみ: 30+(6×2)+(6×2.25) = 55.5
  • トリプルのみ: 30+(4×2)+(8×2.25) = 56
  • テトリスのみ: 30+(3×2)+(12×2.25) = 63

……あれ? これテトリスが断トツに悪くないですか?w

そう、テトリスは相手に4段分の地形、すなわち、テトリミノ9個分のブロックを送ってしまうので、相手はその地形を棒(Iテトリミノ)1個でそっくり消すだけで4ライン分のノルマを消化出来てしまうんですね。
ただ、返す側もテトリスを撃つと当然同じ事になるので、送られたブロックを利用してうまく2〜3ライン消しで返せれば、逆にノルマ争いで優位に立てるのでは? という計算結果になってしまいました。


GBテトリスはブロック消去時間が長いゲームなので、てっきり消しの回数を減らした方が効率が良いのかと思っていたのですが、どうもそうとは限らないという結論に。

ただ、これは両者が窒息せずにノルマ争いになる事が前提なので、相手に止めを刺せそうなら攻撃に転じた方がいいでしょうし、その時その時の状況にもよるでしょう。(なお、裏旧劇ではSFCのスーパーゲームボーイ2を使った画面横並び対戦で相手の状況が確認できますが、通常のゲームボーイでの対戦ではそれが出来ません)
あとは、ノルマクリア時に残るブロックが少ない(=無駄がない)という事も当然大事になってくるので、消し方だけに拘り過ぎるのもあまり良くないでしょう。
ツモも現在のテトリスに比べるとかなり凶悪なので、それもうまく対応しなければなりません。

いや〜、GB『テトリス』対戦、意外と深い。
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