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11月26日にRaspberry Piの新機種「Raspberry Pi Zero」が発表されました。縦横 65mm x 30mm、高さ5mmという細長いカードサイズで、多くのインターフェースが小型化&省略されています。そして何より驚くのが、イギリスでの販売価格が5ドルという点です。

主なスペック
  • BCM2835 クロック周波数 1GHz (B+は700MHz)
  • コア数 1個 (Pi 2は4個、B+は1個)
  • メモリ 512MB (Pi 2は1GB、B+は512MB)
スペック的にはクロック周波数がB+よりも高いほかは、B+ とほぼ同じようです。続いてインターフェースをみていきます。

インターフェース
  • 電源 micro USB (他製品と同じ)
  • 映像出力 mini-HDMI (従来はHDMI)
  • USBポート micro USB (従来はUSB Aタイプ)
  • メモリスロット micro SD
  • LANポート なし
  • オーディオ / CSI / DSI ポートなし
  • GPIOヘッダーピン なし(追加可能)
大きく変わったのがこのインターフェースの部分です。小型化や製造コスト削減のために、基板上のコネクタが変更されたり廃止されています。

実際に5ドルでは済まない場合も…

今までのRaspberry PiであればPC用のキーボードやディスプレイがそのまま流用できたため、本体だけ買ってもなんとか使用することができました。しかしPi Zeroではインターフェースが異なるため、変換ケーブル等を別途買わなければいけません。

<ディスプレイとの接続>
Pi Zeroはmini HDMIのため、ディスプレイのケーブルがHDMIしか無い場合は、mini HDMI→HDMI に変換するケーブルやアダプタが別途必要です。

<キーボード・マウスとの接続>
Pi ZeroのUSBはmicro USBのため、キーボードやマウスのUSBコネクタ(タイプA)は接続できません。そのためスマートフォンなどで使われるUSB OTGアダプタが別途必要です。またA+と同じくUSBのポートは1つしかないため、2つ以上接続する場合はUSBハブも必要です。

<ネットワークの接続>
Pi ZeroにはLANのインターフェースがありません。Pi Zeroをネットワークに接続するには、USBのWi-Fiアダプタを使用するか、USBの有線LANアダプタを使用することになります。

このようにPi 2やB+と同じような使い方をするとなると、本体のほかにmini HDMI to HDMI変換アダプタ、USB OTGアダプタ、USBハブ、LANアダプタが必要になり、これらを新たに購入するくらいならB+を買った方が安く済むかもしれません。しかしシステムに組み込んだり、IoTデバイスとして活用するなど最小限のインターフェースだけを使用する目的であれば、とてもコストパフォーマンスが良い製品です。

GPIOのヘッダーピンがない

Pi 2やB+では40pinのヘッダーピンがありましたが、Pi Zeroにはありません。無くなったのではなく部品が取り付けられていないだけで、基板上には取り付け用の穴が開いています。ヘッダーピンを買って来て自分で半田付けすれば使用することができます。

ヘッダーピンが無くなったことで、逆に自分の好きな形状のものが取り付けられるメリットがあります。ピンではなくソケット型にすれば、ジャンパーワイヤーの接続も簡単です。また組み込み用の機器ならば、基板の裏側から挿す形にすればメンテナンス性も良くなります。とにかく薄さにこだわるのなら、基板に直接配線を半田付けするという手もありますね。


Raspberry Pi Zeroの消費電力はどのくらい?

pizero-1最後にPi Zeroの消費電力を測定してみました。NOOBS 1.5.0をインストールし、CLIモードに変更後のアイドル時の測定結果です。

本体のみ・周辺機器なしの状態で、約 0.41 Wでした。その後長時間そのままにしておいたところ、0.39 Wまで下がりました。

pizero-2周辺機器を接続していくと消費電力が増えます。

(1) HDMIの追加 → 0.73W
(2) +USBハブの追加 → 1.18 W
(3) +Keyboardアダプタ追加 → 1.34 W
(4) +有線LANの追加 → 2.17 W

Pi ZeroはUSBポートが1つしかありませんが、一点注意しなければいけないところがあります。B+やPi 2以外のRaspberry Piでは、システムが起動した状態でUSBの抜き差しをするとハングアップすることがありました。Pi Zeroでも同じようにハングアップします。起動した状態でUSBを抜き差しする場合は、先にUSBハブを接続してから電源を入れたり、使用電力が大きい場合はセルフパワー式のUSBハブを使用することをおすすめします。

現在Raspberry Pi Zeroはまだ日本では購入することはできませんが、他のRaspberry Piと互換性があり開発もしやすく、サイズが非常に小さく、消費電力もとても小さいので、機器に組み込んで使うには最適です。