先日、Ubuntu 11.10(Oneiric)の正規版および日本語Remixが公開されました。こちらでは日本語Remixを外付けHDDにインストールしましたが、特に問題はありません。ですが、本家CDからのインストールあるいは11.04からのアップデートなどの際に、問題が生じる場合があるようです。

3時間ほど前に、Japanese Teamの小林さんがメーリングリストに投げていますので、注釈を交えてお伝えしておきます。詳しい経緯は、Japanese TeamのIRCの過去ログを参照してください。

すべてのアプリケーションで正しい日本語フォントが表示されない場合

原因はつかみきれていませんが、日本語フォントの設定に失敗することがあるようです。以下のコマンドを実行することで修正できます。

$ sudo fontconfig-voodoo -s ja_JP

一部のアプリケーションで正しい日本語フォントが表示されない場合

日本語 Remix CDからインストールしていない環境では、一部のアプリケーション(Unity 2D)やWebページで、デフォルトの日本語フォント(Takao Pゴシック)が用いられない不具合があります。修正するには以下のコマンドを実行してください。

$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/fonts.conf.d/oneiric-69-language-selector-ja-jp.conf -O /etc/fonts/conf.avail/69-language-selector-ja-jp.conf

これにより、フォントの設定ファイルが日本語Remix CDに含まれているものと同じものに差し変わり、どの言語に対しても日本語のフォントを優先して用いるようになります。この問題は、Ubuntu本体のレポジトリで修正するよう働きかけていく予定です(注:陰ながら応援していますのでよろしくお願いします)
[追記]
本家のオリジナルのCDでインストールした場合に日本語環境で"DejaVu Sans"などが優先されることが原因のようです。
$ fc-match :lang=ja
$ fc-match serif:lang=ja
$ fc-match sans-serif:lang=ja
$ fc-match monospace:lang=ja

というコマンドを実行すると、どのフォントが優先になっているかを確認できます。


11.04 日本語 Remix から11.10 へアップグレードした場合

11.04 日本語 Remix から 11.10 へアップグレードした場合、以下のコマンドを実行してください。

$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/oneiric.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
$ sudo apt-get install ubuntu-defaults-ja


これにより、11.10用のレポジトリが追加されます。また、システムに11.04用の ubuntu-desktop-ja が残っていた場合は削除され、代わりに ubuntu-defaults-ja がインストールされます。

[追記]
ubuntu-defaults-ja は、ubuntu-defaults-builderを使って日本語Remixを作成する際のテンプレートですが、これをインストールすることで、日本語環境を使用する際の依存パッケージがきちんと導入されるようです。


● 参照:[ubuntu-jp:3903] Ubuntu 11.10 の日本語環境に関する追加情報