GNOME Shellには、いろいろな拡張機能を追加することができます。その多くは、以前のGNOME2の機能を復活させるタイプものがほとんどですが、今回はCompizのようなウィンドウ・エフェクトを紹介しましょう。

fedora-gnomeshell-extension-1Focus Effects Extension:非アクティブなウィンドウが半透明になり、傾いた状態になります。これはFedora16のLiveCDで試しているところです。なお、Ubuntuで試したものはYouTubeに動画を掲載しています。
[この記事の後半を参照]

Ubuntu 11.10とFedora 16で試してみたところ、どちらもほとんど同じ手順で導入できました。ホームディレクトリ内の.localフォルダに保存する形式ですので、比較的安全な形で試せると思います。

必要なパッケージを導入

まず、必要なデータを入手するためにgitを、また設定を有効にするためにGNOME Tweak Toolを使いますので、それぞれインストールしておきます。
Ubuntu 11.10の場合は、事前にGNOME Shellをインストールしておく必要があります。なお、Ubuntu 11.10でGNOME Shellをインストールするには、下のボタンをクリックするだけでOK。
gnome

[for Ubuntu 11.10]
$ sudo apt-get install git gnome-tweak-tool
[for Fedora 16]
$ sudo yum install git gnome-tweak-tool

Ubuntu 11.10とFedora 16で異なるのは、この部分だけで、以下の手順は共通です。

Focus Effects Extensionのインストール

下記のコマンドを順次実行して、~/.local/share/gnome-shell/extensionsというフォルダに必要なデータを保存します。

$ git clone https://github.com/paradoxxxzero/gnome-shell-focus-effects-extension.git
$ mkdir -p ~/.local/share/gnome-shell/extensions
$ cp -r gnome-shell-focus-effects-extension/focus-effects@paradoxxx.zero.gmail.com ~/.local/share/gnome-shell/extensions/


続いて、example.ffxrc.jsonをホームディレクトリ直下に.ffxrc.jsonという名前の隠しファイルとしてコピーします。

$ cp gnome-shell-focus-effects-extension/example.ffxrc.json ~/.ffxrc.json

ここで一度ログアウトして、再度ログインしておきます。Fedoraの場合は、[Alt+F2]でコマンド入力欄を表示させ、「r」コマンドを実行するだけでもOKです(GNOME Shellの再起動)。

GNOME Tweak Toolでエフェクトを有効にする

Focus Effects Extensionを利用にするには、まずGNOME Tweak Toolを立ち上げます。端末で「gnome-tweak-tool」というコマンドを実行するか、「高度な設定」(Ubuntuでは「アプリケーション」>「その他」のカテゴリに分類されている)を起動します。

fedora-gnomeshell-extension-2最初に不気味な顔が出ますが、そこは気にせずスルーして…
GNOME Shell 拡張機能のタブに表示される「focus-effects 拡張機能」を「OFF」から「ON」に切り替えます。ボタンをドラッグしてスライドさせるだけです。
複数のウィンドウを開いていれば「ON」にした瞬間に有効になったことがわかるでしょう。


実演(YouTube)



Ubuntu 11.10で実行しているところです。最後の部分では、下部のパネルにウィンドウセレクタを表示させる拡張機能も試しています。

〔注意〕環境により表示が不安定になることもあります。アンインストールしたい場合は、ホームディレクトリの「~/.local/share/gnome-shell/extensions/」と「~/.ffxrc.json」を削除してください。