HAMMOND ORGAN L-102 の修理のお話です。

自分の持っている、L-100やL-112とどこが違うのだろうと疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明させていただきます。
 機種名の後ろの3桁の数字がオルガンの仕様を表しています。 最初の1はL型としての基本仕様を表していてここが1なら全ての電気的仕様、楽器としての仕様は基本仕様が装備されていることを表します。例えばL型で2から始まると基本仕様+リズムがついていることを表します。次の2桁でキャビネットのスタイルと使われている木目の材質を表しています。

 L-100は教会向けのキャビネットデザインでWalnutという木を使って仕上げられていることを表しています。 さて、L-102はデザインはコンテンポラリー(現代風、あくまで1960年代の)で木はWalnutを使用しています。ハモンドはL型だけでも11種類の色々な木を使ったバリエーションを準備していましたし、7種類のキャビネットデザインで生産していました。世界中にはそれだけの需要があったのですね。

修理は全くモーターが回転しなくなっていましたので、モーターのスタートアップ用コンデンサーを交換しました。
ビブラートが効かなかったのはビブラート回路の抵抗不良、リバーブの効きが良くないのはスプリングの汚れ、エクスプレッションペダルでがりがりノイズがでていましたので、ボリュームのクリーニング、全体の音量が小さかったのは真空管が違うものが使ってあった為でした。問題は1音鳴らなかったことですが、トーンホイールのコイルのまき直しが必要ということをお客様に話をすると、今回は見送るとのことでしたので、パスとなりました。

前回このL型に手を入れた人がハモンドに詳しくない人だったらしく、確認と修正にかなり余分な時間をとられてしまいました。ままある話ですが、泣かされますね。

キース・エマーソンはLの何番をつかっていたのでしょうね?

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