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07:00
Bリーグが田臥勇太に間に合った!

2016年、そして2017年。日本のスポーツに新しい柱が誕生しました。まだ家全体を支えるような太さではないけれど、少しずつ、確実に太くなっていく。その確信を抱かせるようなイベント、プロバスケットボールリーグ・Bリーグ。関係者はなかなか自分では言えないと思いますので、他人である僕が大きな声で言いたいと思います。「Bリーグは大成功である!」と。

27日は今季の王者を決めるファイナルの日。チケットは完売で当日券もナシ。LEDビジョンコートの開幕戦にはまだ物珍しさもあり、高い高いダンクが飛び出したオールスターゲームには全国からの集客があった。しかし、このファイナルはまたひとつ進化した集まりになっていました。会場となる国立代々木第一体育館を埋め尽くしたのは、黄色と赤のブースター。もちろんデート客や親子連れといった中立組もたくさんいますが、ハッキリと色を持った集団がこの会場をビッシリと埋めていました。配られたシャツではなく、自分のシャツで。壮観でした。

B1リーグのひとつの基準に「5000人クラスのアリーナ」というものがありますが、この日の会場はそれがしっかりと身の丈になってきたなと感じさせるものでした。5000人弱の赤と5000人弱の黄色、そこに中立組を足せば1万人。この日の観衆はBリーグ公式戦では史上最多となる10144名。もっと座席があれば、きっともっと入っていた。まだまだこの数字、増やせそうです。

↓今日も色鮮やかな夢空間が広がる!
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↓試合開始前には光と音でド派手な演出も!
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↓美しく輝くBリーグのチャンピオントロフィーが登場!
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↓選手たちは炎が吹きあがるなか、チアの作る花道を通って入場!
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最高の雰囲気!

アリーナには魔法がある!

これは選手も燃えずにはいられない!


↓ちなみにトロフィーはNBAのトロフィーも手掛けるティファニー製です!

「優勝賞金は5000万円だが」
「このトロフィーはめっちゃ高そうやの…」
「わしらトロフィーでなくてもええで」
「どうせ来年はまた別んとこにいくんやし」
「トロフィーじゃなくて、何か像でいい」
「木彫りの像とかでいい」
「バスケットボールくわえてるクマとか」
「クマでいい、クマで」
「その代わり、1億くれ!」


↓スタンドには川淵三郎氏や鈴木大地スポーツ庁長官の姿も!
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どこにいるかわかってなかったけど、適当に撮ったらいたわ!

川淵さん、あなた仕事できる男やね!

こんなに素晴らしい舞台が生まれましたよ!

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スタンドでは事前にダウンロードを推奨されたBリーグ応援アプリの光が星の海を作っています。このアプリなかなか優れもので、ダウンロードして自分の推しのチームを選ぶと、スマホがそのチームカラーで全力の発光をするのです。ペンライトがなくても、星の海がその場で作れるなんてなかなかオシャレです。

色の配分で言えば、黄色も赤はほぼ互角、やや黄色が多いか程度。チカラで言っても、黄色のリンク栃木ブレックスは東地区の1位で、赤の川崎ブレイブサンダースは中地区の1位と、ともに1位同士という互角の立場。全体の勝率で言うと川崎がやや上回りますが、栃木には独特の勝負強さがあります。

ファイナルに向かうプレーオフでは、栃木ブレックスは残り数秒からの決勝点であったり、20点差を大逆転しての勝ち上がりであったり、奇跡のような試合をつづけてきました。その奇跡の中心にいるのが日本バスケ界の至宝・田臥勇太。田臥が奇跡を起こしているのか、田臥に栄光を渡すために奇跡が呼び込まれているのか。Bリーグにとっても、この日がどんな歴史として刻まれるのか、大きな分岐点です。僕も応援アプリの色を黄色にして、この大一番を見守ります。

第1Q、栃木は1Qは外国籍選手が「1」で、川崎は「2」というミスマッチが起きています。川崎は攻めたい、栃木は守りたい立ち上がりです。川崎はBリーグの得点王である長身のファジーカスを中心にした攻め。ゴール下にもゴリゴリと入ってきたり、高い位置でスクリーンをかけて味方のドライブを助けたり、とにかくどこにいても邪魔で厄介です。

栃木は相手の攻撃を身体で止めてしまう展開が目立ち、序盤から次々にファウルを重ねていきます。チームファウルも早々に5つに達して、相手にフリースローを与える場面も多くなります。それでも、ファウルを与えたとしても気持ちよくゴールさせなければいいとばかりに、ファジーカスのフィールドゴールは許さない。

もともと1Qは守ればいいという構えの栃木は、しっかり守って速攻でチャンスを活かし、すごくいいペースというわけではないながら、点差としてはガッチリと食らいついていきます。そして、ここにいる全選手のなかでひとり特別だなと思わされるのは、やはり田臥。田臥が一本決めると、黄色の熱がグッと上がってくる。点差は互角、気迫は黄色、そんな1Qです。

↓特別なモノを見たという満足感で嬉しくなるレジェンドのゴール!

1Qの時点で客全体がガッツポを連発するような展開!

音と光とテンポでガンガンズンズングイグイ上昇していく、不思議な感覚!


2Qは栃木が外国籍選手「2」ということで、ジェフ・ギブスをコートに入れてきます。ギブスは上背はさほどないものの、身体がタルのように太く、しかもなかなかに器用。外から相撲のようにセンターまで入ってきてシュートを決めたり、華麗なターンでディフェンスを振り切ったりと存在感を発揮します。ディフェンスでも身体を張って相手の大型選手を押さえ込むと、隙を見てボールをスティールするような機敏さも。

中が強くなれば外が空くのは必然。ここで、最終的に試合結果にも大きく影響する本日の大当たりが登場してきます。栃木ブレックスの古川孝敏。同点のまま競り合っていた2Qの残り6分28秒、3ポイントエリアからシュートを放った古川は、まるでスラムダンクの三井のようにシュート体勢のままでガッツポーズを作る会心の一撃。美しい軌道でゴールはネットに吸い込まれ、栃木に加速をつけます。

↓やっぱり3ポイントは気持ちいい!古川、この1本でノッてきた!


残り5分でもヘンな態勢からのジャンプシュートを決め、残り40秒でも3ポイントを決めて突き放した!

今日の古川孝敏はいいぜ…!


ハーフタイムに入ったところで43-37と栃木が6点をリード。狙いどおりのリードではあるけれども、ものすごく離したわけでもない微妙なところ。2Qは終盤にファジーカスが得点を連発しており、川崎が波に乗れそうなところも見えました。

3Qに入ると、外国籍選手の数はともに「1」ながら川崎は帰化選手の磨々道を投入。「実質2じゃねーか」の声援を受けて、川崎は着実に追い上げていきます。6点差は4分ほどで解消し、さらに差を広げていく川崎。一時は逆に6点差をつけるところまで。

しかし、ここで頑張ったのは2Qでも奮闘を見せたギブス。「入らんやろうけどファウルとったろう」という無理目のショットから相手のディフェンスファウルを誘ってフリースローを奪う頭脳的なプレーなどで、点差と流れを引き戻していきます。

↓そして3Q終了時にはブザーと同時にゴールを決めた…が…!
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これは「シュートを放つ前にブザーが鳴った」ということでビデオ判定で得点取り消しに!

これで3Q終了時点で栃木59-63川崎!

さぁ、ラスト10分!


4Qに入ると、総力戦での一進一退の攻防。両チームともボールを落とさず、決めれば決め返し、また決めて決め返す。7回、8回…何度もリードが入れ替わります。そのたびに客は立ちあがり、大きな声を上げる。「24秒ごとに立ちあがる魔法」で1万人が燃えています。数々のスポーツ歓喜を体験した僕のようなすれっからしたファンですら、何か知らんけど不思議と立ちあがってしまうのは、魔法のせいなんだと思っています。

栃木はギブスが田臥のアシストを受けてスパーンスパーンと決めていきます。4Q残り7分では68-67と栃木が再逆転。気をよくしたギブスは「ファウルに来るつもりだな、よしシュートを打つフリでファウルもらうで!」という3Qで味をしめたプレーを演じて審判にたしなめられたり、シュート⇒ハズレ⇒オフェンスリバウンド自分でとる⇒シュート⇒ハズレ⇒オフェンスリバウンド自分でとる⇒シュート⇒決めるなどの面白プレーを連発。

↓残り5分30秒頃には、田臥が「勝負をわけたポイント」と語った見事なゴールも!

ギブスやるやん!

MVP級の大活躍!


その後もギブスは大活躍。残り1分を切ったところでは、ゴール下から決めて84-79と5点差に広げます。残り時間を考えるとこれは川崎かなり苦しい展開。川崎はタイムアウトもなくなり、ファウルゲームを仕掛けます。ファウルする⇒相手がフリースローを外すことを祈る⇒攻める、という狙いです。しかし、栃木はもらったフリースローをしっかりと決め、さらに点差を広げていきます。

↓残り18秒では田臥が観客席まで飛び込んで、何とかボールを保持しようとする気迫のプレーも!

飛びこまれたお客にも最高のプレゼント!

一生の思い出になるプレー!


そして、ここで残念なお知らせです。何と大活躍のギブス選手、残り7秒のプレーで怪我をしてしまいます。ルーズボールを何とか味方ボールにしようとコート外に飛び込んでいったとき、足を痛めてしまったのです。しかし、ギブスは痛みを見せません。ケンケンで自軍ベンチまで自力で下がり、チームに不安を与えることは一切ありません。

ギブスがベンチにたどりついた直後、試合終了のブザーが鳴ります。あるいはみんな、ギブスのことはブザーと同時に忘れていたかもしれない。ギブスもそのために自力で頑張ったのでしょう。ギブスはみんなの喜びを守ったのです。ギブスが痛がってのたうちまわっていたら、喜ぶどころじゃない感じになってしまうから…!

↓気丈に耐えるギブスをベンチ前に転がしたまま、栃木は歓喜の時を迎えた!

栃木に肩入れして見てたからコッチまで嬉しい!

みんなが立ちあがるような大興奮!

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歓喜の表彰式、足を傷めたギブスもケンケンしながら表彰台に上がります。「ギブスがギブスをしてる」というダジャレの衝動を、「ギブスが…治療を受けて…」と懸命にこらえたNHKの中継。この栄光の瞬間をダジャレで汚してはいけない。そんな放送人の矜持もあったかもしれません。

金色のトロフィー、金色の紙吹雪、まるでそれは最初から栃木に渡る想定だったかのような色合い。もしもそうだったとしても今年に限っては、見て見ぬふりでスルーしたい。このトロフィーを田臥勇太に渡したいというのは、みんな思うことでしょう。インチキはできないけれど、渡したいという思いは多かれ少なかれあったと思うのです。

チャンピオンベルトの価値は誰が巻いたかで決まるように、トロフィーの価値も誰が、どれぐらい必死に目指したかで決まる。日本のレジェンドが熱望し、歓喜の中で受け取ってこそ、このトロフィーが本当に素晴らしいものなんだという歴史が刻まれていくのだろうと僕は思います。川崎には申し訳ないけれど、こうあってほしい結果が出た、素晴らしいファイナルでした。Bリーグが田臥勇太に間に合った。Bリーグにとって、それは幸せな結末だったと思います。

↓おめでとう栃木ブレックス・Bリーグ初代王者!おめでとう田臥勇太!

「日本初のNBAプレイヤー」よりイイ肩書がようやくできた!

「Bリーグ初代王者・栃木ブレックスのキャプテン」のほうがイイ!

「スゴイけど悔しい」より「スゴくて嬉しい」のほうが、きっとイイ!


バスケットでは試合後にネットカットというセレモニーを行なうことがあります。優勝したチームなどが、ネットにハサミを入れて少しずつ切り離していき、記念にヒモの一部を持ち帰るのです。そのセレモニーでは、一番の敬意を集める選手が最後のハサミを入れ、一番大きなネットを持ち帰るのだそうです。

テレビ中継も終わったあと、栃木ブレックスが歓びを噛み締める時間に、ネットカットのセレモニーが行なわれていました。ギブスはギブスをハメて脚立をのぼり、ネットにハサミを入れました。この試合のMVPを獲得した古川もハサミを入れて喜びの笑顔を見せました。

最後はやっぱり田臥勇太。田臥はネットを切り落とすと、それをかぶって引き上げました。勝利はみんなのおかげ、勝利はみんなのチカラ、勝利はみんなのものと決して我を見せないキャプテンですが、このネットだけは自分のものにして大丈夫なはず。このネットも、もらってもらえて幸せだと思います!

↓なお、日付変わって28日には同じ会場でBリーグの入れ替え戦があるため、ネットは新しくつけかえないといけないもよう!

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「待てい!」
「待て待てい!」
「それ明日も使うねん」
「明日、ここで、試合やるの」
「使うの」
「え、切っちゃった!?」
「器物破損的な…」
「営業妨害的な…」
「窃盗的な…」
「うわぁ…」
「うわぁ…」
「うわぁ…」

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田臥さん!あとでチームを代表して5000円ほど置いていってください!