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急募、白鵬のライバル!

優勝32回。千代の富士も、北の湖も、貴乃花も、朝青龍も届かなかった大記録。ついに白鵬翔が大横綱・大鵬の記録に並びました。同じ「鵬」の字を持ち、大鵬さんの生前には何度も教えを請うたという間柄。記録を破るのは必然であり、そして白鵬に破られるのなら納得でしょう。白鵬の力量はまさに抜群。40回という新たな大台は、当然の目標となってくるのではないでしょうか。

しかし、その強さは不幸をも生みます。強すぎる王者に人は飽き、強すぎる王者に向かって拳を振り上げるようになります。かつては北の湖なども「憎たらしいほど強い」といわれのない文句を浴びせられたもの。「生まれつき顔がムスッとしている」というだけで、立派な成績をあげても文句を言われるのではたまったものではないでしょう。あの顔は生まれつきなんですから。

白鵬に対しても、最近は「土俵態度が悪い」と風当たりが強くなっています。なるほど、九州場所で見せた「土俵下でのダメ押し」とされる動きは確かに観衆にも危険があり、止めたほうがよいでしょう。顔を叩かれたときなど、カッとなったときにチカラが出すぎる傾向は白鵬にもあり、そこは反省すべき点です。だからと言って、懸賞金を大きく掲げる動作であったり、土俵入りの所作の独特のアレンジであったりまで、何でもかんでも問題視するのはいかがなものか。

誰に礼を失するわけでもない行為にまで、「俺が気にいらないからダメだ」という難癖をつけ始めれば、白鵬らしさ、白鵬としての個性という部分まで咎めだてすることになりかねません。そのうち歩き方や顔、箸の上げ下ろしにまで文句をつけ始めるでしょう。そうした輩のガス抜きのためにも、もう少し白鵬を苦しめるライバルが出てきてほしい。勝ったり負けたりをすれば、輩の溜飲も下がり、無理筋な文句も勢いを弱めるでしょうから。

そして何より、白鵬という力士の価値を高めるためにもライバルは必要です。優勝回数だけで語られるのではなく、その勝負の熱さ・激しさが語り継がれるような存在へ。北の湖に対する輪島のような、優勝回数はともかく対戦成績で伍するようなライバルがいれば、その一番一番が名勝負となり記録にも記憶にも残る大横綱となっていくはず。勝負付けが済んだ相手を毎場所ノシている時間がつづけば、後世その偉業を振り返ったとき「2014年は5回優勝」とか一言で片づけられちゃいそうですからね。それはちょっと、勿体ないですからね。

ということで、「白鵬のライバル」に応募してきたアレは試用期間のみでクビにしつつ、白鵬32回目の優勝について23日のNHK「大相撲九州場所」からチェックしていきましょう。


◆アレと碧山の壮絶なライバル関係は、僕の中で「里山時代」に昇格!

2014年の大相撲を振り返るにあたって、まず各力士を賞賛したい件があります。今年は白鵬が引きつづき抜群の強さを見せ、優勝5回を記録しています。しかし、それを14日目以前に決めたことは一度もありませんでした。千秋楽の結びまで優勝争いが毎場所もつれてきたこと、それこそが昨今の大相撲ブームの源泉である「土俵の充実」にほかなりません。

特に今年横綱への昇進決めた鶴竜。初場所、春場所、九州場所と三度の優勝争いは2014年の大相撲を大いに盛り上げてくれました。「うわ、もう鶴竜負けたら決着やん」という崖っぷちを凌ぎ、千秋楽まで生き残ってきた奮闘ぶり。早々に優勝争いから脱落することの多かった日馬富士、アレらと比べても一歩抜きん出た活躍でした。

一方で、アレ。今年は二桁の勝ち星を挙げた場所が2場所に留まり、成績は下降の一途。綱取りを意識した初場所では大関昇進以来初の負け越し・初の休場も経験し、「晩年」という言葉が強く意識される一年となりました。しかしもう僕の心に迷いはありません。「たとえ白鵬がいなかったとしても、何やかんやで優勝はしていないだろう」という確信があります。

期待すれば必ず負ける。期待と反比例してチカラが落ちる。週刊少年ジャンプの主人公とは逆の補正が、アレには掛かっているのです。僕自身も2015年の課題として「アレに期待しない」を掲げたい。僕の心が生む期待という邪念が、きっとアレのチカラを微下げしているはず。15戦全勝で場所を終えたとき、初めて「優勝あるかも!?」と思うくらいの無期待感で、アレを見守っていきたいものです。行き場のない期待感は、遠藤とか勢とか高安とかに割り振っておきますので。

↓それでは今年のアレハイライトとして、まずは初場所でのライバル碧山との激突からどうぞ!


仕切れないアレ!立てないアレ!動けないアレ!

これが綱取りを狙う男の相撲です!


↓つづいて五月場所からライバル碧山との激突をどうぞ!


立てないアレ!動けないアレ!客席に吹っ飛ばされるアレ!

これが日本出身力士として現在最強の座にある男の姿です!


↓さらに九月場所から再びライバル碧山との激突をどうぞ!


立てないアレ!足が出ないアレ!はたかれるアレ!

これがクンロク大関として本格化してきた男の現在地です!


↓最後に九州場所でのライバル碧山との激突を振り返ります!


新関脇に普通に負けるアレ!もはや番狂わせでもないアレ!何だアレ!

白鵬に挑む前に、碧山という壁がアレに立ちはだかる!

山の麓の壮絶な小競り合いという意味での「里山時代」到来や!

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アレがこのような状況である中、もともと意識はしてないでしょうが、白鵬が独走となるのも仕方ないことかもしれません。今場所は鶴竜の奮闘もあって中盤戦は追いかける格好での優勝争いとなりましたが、最後はキッチリとリードして千秋楽を迎え、決定戦にもつれることもなく鶴竜を仕留めて優勝を果たしました。

もちろんそこには、「アレと鶴竜には勝つ」「白鵬には負ける」「自分は優勝争いに絡まない」という日馬富士の逆頑張りもあったわけですが、千秋楽の一番を見ては、それすらも無関係だったと思わされます。白鵬の動きの速さ、繰り出す手数の多さ・鋭さ、圧倒的でした。

近年の白鵬は受けて立つ相撲よりも攻めて勝つ相撲が多くなってきています。相手を受け切る前に勝ってしまおうというスピード相撲は、年間4敗という圧倒的な強さを見せた頃よりはチカラが落ちてきたのかなと感じる面でもあります。ただ、それは全盛期の白鵬と比較しての話であり、まだまだほかの力士と比較する段階にはない。そのことを改めて感じさせるものでした。

↓これが7年以上も一日も休まず相撲を取っていれば、そりゃ32回優勝しますわ!


強い!速い!厳しい!

「休まない」という最大最高の貢献で大相撲を支えた立役者!

納得の32回目!

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いつもは大きく掲げる懸賞金に、この日ばかりは一礼をした白鵬。本人にとっても心の師・大鵬さんに並ぶ32回目の優勝には、感極まるものがあったのでしょう。大鵬さんしか知らない世界での戦い。並み居る親方衆も、有識者も、誰も計り知れない苦悩を乗り越えてきた。大横綱にとっても特別な一日だったのかもしれません。

いつも饒舌に語る優勝インタビューですが、この日はモンゴル語での挨拶も行ないました。モンゴル相撲の大横綱の息子を、日本の相撲であずかっているという気持ち、改めて忘れてはいけないと思います。白鵬を大相撲に寄越してくれてありがとう。助かった。これからも大切に取り扱わせていただきます。

↓白鵬はモンゴル・日本両国に感謝の意を示す、涙の優勝インタビューに臨む!
――おめでとうございます。

白鵬:「どうもありがとうございます」

――優勝、史上最多に並ぶ32回です。

白鵬:「いや、言葉にならないです」

――少し目が潤んだように見えました。

白鵬:「この場を借りて、生中継を見ている両親、またモンゴルの方々にちょっと言葉したいと思います」

白鵬:「(モンゴル語でメッセージ)」

――大鵬さんへの想いだと思いますが、日本語でも教えてください。

白鵬:「そうですね、あの、角界の父の偉大な記録に並んだということは、約束と恩返しが出来たと、そういう言葉です」

――大鵬さんの教え、言葉、どんなことが頭をよぎりますか。

白鵬:「そうですね、あの、天皇賜杯というね、32回この大記録というのは私場所前からずっと思ってましたけど、みなさんに知ってもらいたい、また聞いてほしいなと思います」

白鵬:「15年前に62キロの小さい少年が、ここまで来たというのは誰も想像しなかったと思います」

白鵬:「やっぱりこの国の魂と、相撲の神様が認めてくれたから、この結果があると思います

白鵬:「そして上手く言えるかどうかわかりませんが、明治初期に断髪事件(散髪脱刀令)が起きたときに、大久保利通という武士が当時の明治天皇と、長くつづいたこの伝統文化を守ってくれたそうです。その中で天皇陛下に感謝したいと思います」

――この伝統文化、これからどのように引き継いでいきますか。

白鵬:「この優勝に恥じないよう、今後も一生懸命頑張っていきたいと思います。九州のみなさん、十五日間ありがとうございました!」

自分のルーツ、相撲のルーツ、そして先人に感謝!

みんなが作った山の上に立っているという意識!

それを忘れずに、もっと高い山を築いてもらいたい!


↓NHKも「絶対今場所で使うだろ」と思って入魂の編集をした白鵬ストーリーを上映!


唐突にマッサンの唄wwwwwww

そしてモンゴルの星空wwwwww

これはさすがに恥ずかしいwwww

死んだときに流すヤツやコレwww

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白鵬はまぁよく先人について勉強しています。先人の記録についてよく調べています。双葉山の69連勝を目指した際には「その前に谷風関の63連勝を超える」と江戸の大横綱について想いを馳せました。それは勉強熱心であるという正の面があると同時に、裏を返せば「歴史の中にしか目標がない」という負の側面もあります。

大目標は歴史の中にあったとしても、「その前に片づけなければならない目の上のタンコブ」くらいは現在の時間にあってほしいもの。そうでなくては、勝った負けたの喜びも薄れてしまいます。アレを除く各力士には、2015年一層の奮闘を期待したいもの。2014年の「全場所千秋楽まで優勝争い」をもう一歩超えて、半分くらいは白鵬を退ける感じでいってもらいたいところです。

そして相撲協会にも、そろそろ英断を期待したいもの。これだけの大横綱ですから、いずれモンゴルにお返しすることは必定です。ただ、日本に対してもこのように感謝の気持ちを持ち、自分もその歴史の一部だと自覚している大横綱なのですから、本人の希望があれば日本に留まれるような地ならしはあってもよいでしょう。

具体的には一代年寄・白鵬の誕生です。モンゴル国籍のまま、いずれモンゴルに帰る身として、角界で今しばらく活躍する道筋を用意すること。それが史上最高の成績を残した力士に対する敬意ではないでしょうか。強い力士を借りて記録だけ破られるのでは角界としても面白くないでしょう。その強さを、弟子にしっかり受け継ぎ、相撲のDNAに残していってもらわなくては。モンゴルを食い、摂りこむ貪欲さで。角界の懐の深さ、見せたいものですね。


初場所は新記録を見られるという想いで今から大相撲観戦が楽しみです!