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07:00
犯人は山田か!?哲人か!?

プロ野球シーズンも佳境に入り、各地でぞくぞくと順位が決定しております。我が埼玉西武ライオンズも、今シーズン最後の嫌がらせで日ハムの目の前胴上げを阻止し、4位を堅持しております。先に日程を消化し、楽天に抜かれるのを待って5位を確定させる。何とか、1ケタ順位でシーズンを終えることができそうで、ホッとひと安心です。

そんな中、熾烈かつどうでもいい順位争いを繰り広げている阪神VSヤクルト間で、面白珍プレイが発生した模様。3-4と阪神が1点をリードした状態の8回裏、ワンアウト一・三塁の場面。阪神・板山の打球はボテボテのセカンドゴロになります。すると、これを捕球したヤクルトのセカンド・山田哲人さんが、自らボールを持って三塁走者に突進。三塁走者を殺したあと、さらに二塁から三塁に向かっていた走者に突進し、ついには一塁をまわって二塁に向かっていた打者走者に突進。ひとりで3つのアウトを狙い(2つでチェンジだけど)、ダイヤモンド一周を敢行したのです。

最終的に、二塁に戻っていく走者には追いつけず、打者走者もファーストと挟殺ができればよかったのですがベースカバーがおらず、どちらの走者もアウトにすることはできませんでした。しかし、とにかく猛然と走っていくという、グラブとかボールを持っている意味すら揺るがしたこの珍プレーに世間は大ウケ。「山田が鬼ごっこ」「山田の足がめちゃくちゃ速い」「さすがトリプルスリー」とSNSが沸き立ち、速報を配信していたサイトは言うにこと欠いて「珍プレイ」と記録をつけたのです。

「あー、面白かった」

で、終わってもいいのですが、やはり戦犯を探したい。一体、何故こんなことになってしまったのか、つるし上げたい。ということで、自分自身の挟殺プレーの勉強も兼ねて、この珍プレーを引き起こした犯人を追及していきたく思います。犯人はファーストなのか、ショートなのか、山田なのか、山田なのか、山田なのか。現時点では、8割くらいの感じで「よくわかんないけど山田さんが犯人だと思う」と、僕の中の名探偵コナンは決めつけていますが、はたしてどうなるのでしょうか。

↓まずは、問題の場面を一回見ていきましょう!容疑者の山田さんに注目!


セカンドゴロを捕球した山田さんが追う!

走者を追って、追って、追いまくる!

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8回裏、阪神1点リードの一死一・三塁。守備側がまず考えるのは絶対に追加点はやれないということです。残りの攻撃は1回しかないのですから、追加点はもうやれない。理想的な展開はゲッツーです。内野ゴロを打たせて一塁走者と打者走者をアウトにできれば、無失点で回が終わって最後の攻撃にいけます。

↓捕球したときの状況はだいたいこんな感じでした!
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さぁ、どうする!

容疑者・山田さんはどう動く!


この場面、三塁走者は本塁突入の構えを見せます。1点取れれば最高ですし、よしんば本塁に送球されたとしても、ダラダラ塁間で逃げ回っていれば、一塁走者が三塁までこれるからです。ちゃんとやればダラダラ挟まれている間に、二死二・三塁という状況を作ることも可能。挟まれることを含み置いたうえでゴロゴーする場面です。

守備側のヤクルトはゲッツーが一番よかったですが、当たりはボテボテです。一塁走者は二塁送球でフォースアウトにできそうですが、そこから一塁転送でアウトにできるかはちょっと微妙なところ。万が一にもゲッツーに失敗すれば2点差に広がります。ここはまず本塁でひとつアウトを取ろう、そう考えるのは納得の判断です。

ヤクルトのショートとファーストは容疑者・山田さんがよしんばゲッツーの判断を下した場合に備え、それぞれ二塁と一塁に張りついていましたが、ゲッツー狙いはないということで三・本間の挟殺に備えた動きを始めます。ショートがサードのバックアップに向かい、ピッチャーとファーストはキャッチャーのバックアップに向かいます。ピッチャーのほうが本塁に近いですが、なるべくなら挟殺には参加させたくないので、ファーストが間に合うのがベストです。

↓たぶん、容疑者・山田さん以外はこういう動きをイメージしていたと思われる!
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容疑者・山田さんが本塁送球!

キャッチャー&ファースト(ピッチャー)ペアと、サード&ショートペアが三塁走者を挟む!

投げた山田さんは二塁へ向かう!


しかし、容疑者・山田さんは謎の本塁偽投を挟んでから、三塁走者に向かってダッシュします。三塁走者が「こりゃ本塁送球だな」と決めつけジャッジで、ダラダラ挟まれるために三塁に戻ったのが見えたのでしょう。偽投というよりは、投げようとしたのを止めて、自ら走ったという感じでしょうか。ピッチャーゴロでピッチャーが走者に向かって走るのはよく見ますが、容疑者・山田さんはセカンドだけど突進することにしたのです。

三塁では張りついているサードに加え、ショートも二塁を放棄して挟殺プレーに参加しにやってきています。そのためこの時点ですでに二塁は誰もいない状態となっており、ファーストが放棄した画面外の一塁も同様にガラ空きとなっています。ただ、この動き自体は決しておかしなものではありません。挟殺プレーでは、二往復くらいすることもありますので、なるべく4人で挟みたい。

三塁にはサードとショート、本塁にはキャッチャーとピッチャーorファーストがいます。ピッチャーはその場を離れてもよさそうな気もしますが、キャッチャー追う⇒サードに送球⇒サードが追う⇒本塁上のファーストに送球くらいまではよくある追いかけっこなので、ピッチャーはまだホーム付近を離れるワケにはいきません。万が一にも送球が逸れたら1点ですから、本塁周辺のカバーをしないと。

ライトの手が空いているように見えますが、センターが二塁に入っている状況と、もしも二塁に送球されて、それが逸れた場合のカバーを考えると、まずは二塁後方に構えるのは仕方ないところでしょう。要するに、みんな普通なのです。容疑者・山田さんがボール持って走ったこと以外は。容疑者・山田さんがキャッチャーかサードに送球していれば、普通の挟殺だったのに、走者に向かって走っちゃったことで面白くなったのです。

↓走っちゃったもんだから、三塁走者をアウトにしたときは内野手6人全員が三・本間にいるという事態に!
3

容疑者:「逃げるな!俺が殺してやる!」
ショート:「えっ!ホームに投げないの!?」
容疑者:「オイ、二塁に誰もいないぞ!!」
センター:「えっ!俺が入るべき!?」
容疑者:「うわっ!一塁にも誰もいない!!」
ファースト:「えっ!僕、また戻るんですか!?」

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このように整理していくと、この混乱を引き起こしたのは「送球せず、ボールを持って走った」容疑者・山田さんのプレー選択によるものと考えられます。その選択によって、本来山田さんが入るべき二塁に山田さんが入れなかったのですから。その意味で、やはり犯人は山田さんであると言えるでしょう。

しかし一方で、ダラダラ三・本間での挟殺をやっていた場合、結構な割合で二死二・三塁にされていたはずなのに、結果としては「二死一・二塁」になっている。三塁走者を素早く殺し、一塁走者の三塁到達前に踵を返した容疑者・山田さんの動きが、本来あるべきだった結果よりも、相手の走者を後退させたのです。

そもそも、三・本間の挟殺から最終的に一塁まで転送がいくなんてこと、考えないじゃないですか。すぐ気づいて全力で走れば「二塁にはセンターが」「一塁にはUターンしたファーストが」間に合ったかもしれませんが、通常は三・本間でダラダラして終わりなのですから、そこまで気がまわらなくても不思議はありません。

山田さんが犯人であり、山田さんがヒーローだった。

この鬼ごっこは、トリプルスリー山田さんのアホみたいな身体能力と若干のトンチンカンが生んだ、自作自演だったのです。捕球したセカンドが直接タッチにくるなんて思っていないから、あんなにアッサリ…ていうか最後は自ら山田さんに向かっていくように三塁走者もアウトにされてしまったのでしょう。「山田、足、速っ!」と思いながら。

最後に打者走者を追うとき、山田さんは追いつけそうなのにワザとスピードを緩めました。それは、二塁にいる走者が進塁するかもしれないことを警戒したためです。全力で打者走者を追って、もしとり逃がせば、結局「二死一・三塁」にされてしまう。それじゃあ本末転倒。そこまで計算して、あえて打者走者を見逃したのです。アホだけどアホじゃない驚異のプレー、さすがトリプルスリーですね。

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正直、最後まで打者走者を追えばタッチアウトにできたと思いますけどね!