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トリプルアクセルと4回転アクセルの中間を成功して転倒!

熱く楽しい戦い、世界フィギュアスケート国別対抗戦が決着しました。大会3日目の日本代表は、「りくりゅう」こと三浦・木原組が自己ベストを更新するフリー3位でチームに貢献すると、順位を決める最後の女子シングルでは歩けないほどの状態だったという紀平梨花さんが執念の滑りで6位をキープし、試合ではこれが最後の「カオリックス」となるだろう坂本花織さんがこちらも自己ベストを更新して2位に食い込む大健闘。

特に坂本さんは、世界選手権で銀メダルを獲得したばかりのロシアのトゥクタミシェワが「トリプルアクセル2本を決めた演技」を上回ったのはお見事でした。トゥクタミシェワの演技はコンボのつながりが悪かったり、ステップアウトがあったりもしましたが、転倒があったわけでも要素の抜けや違反があったわけでもなく、ありそうな範囲のミスが出ただけ。それを坂本さんの切れ味鋭いマトリックスは上回った。終わった瞬間にガッツポーズするくらい手応えがあった演技でしたが、その手応えがあれば世界のトップにも届き得る。何となく自分のなかの基準のようなものをつかめる機会だったように思います。

↓この大会のスコアがそのまま世界選手権で出ていれば銀メダル相当!

何でか出ませんけどね!国別と同じスコアは!

まぁでもマイナス10点しても世界選手権銅メダル相当だから、それぐらいは狙えるはず!


↓ジャッジはもう完全に慣れたみたいですけど、危ないからソレで遊ばない!

こういう写真があとで「不仲説」のときとかに使われるから気をつけましょう!

実際は到底当たるはずもない軌道を通っていたとしても、写真で見ると印象が変わるから!

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あと少し、もう少し順位の入れ替わりがあれば2位まではあったなというところでしたが、日本代表は3位銅メダルを獲得しました。この日は応援に集中していたほかの代表メンバーも「羽生修造」さんを筆頭に、演技を終えた仲間たちを笑顔で労います。この日は揃いの日の丸マスクなどもつけて、他国のマスク芸にもひけを取らない風貌ですが、恒例の日の丸ハチマキも装備したことで装いとしては「完全に忍者」となりました。むしろ、忍者を狙ってこういうプロデュースにしたのかもしれないなと思います。

頭巾で素顔を隠していても、キラリと光る鋭い目。どこからともなく現れて、煙のように去っていく。疾風のように闇夜を走り、足跡ひとつも残さない。白壁の城に住むという、誰も知らないその人は。強きを挫き、弱きを助く、正体不明の正義の味方。誰が呼んだか羽生修造。僕らの味方だ羽生修造。影から陰へと飛び渡り、見せろ空中4回転半。ゆけ!僕らの!羽生修造!……みたいなイメージで!

↓なので、刀、刀を持ってきて欲しかった!

フランスだってライトセーバー振ってるんだから!

ちょいちょい好きなものをお知らせしてくるいつもの感じで、「ヒノカミ神楽」をずっと踊ってるとか!

2年後に出場する機会があればご検討ください!


戦い終えての表彰式。やはりメダルはいいものです。どれだけ辛くても、どれだけ不満足なパフォーマンスでもメダルがあればその日に至る努力が形として残ります。その瞬間は切なかったり苦しかったりしても、その切なさや苦しさを忘れてしまうくらい遠い未来までメダルは残ります。色の良し悪しは問わず、報われる日に必ずつながる切符です。

そんななか「銅」の日本代表は、誰よりも先にメダルを手にする機会を得ました。得ちゃった。得ちゃったものだから困りました。通常なら誰かが渡してくれるメダルが、感染対策のためか表彰台のところにポンと置いてあります。一応「自分たちでかけてね」という説明はされていたようですが、実際どうするかまでは決めてこなかったようで、代表メンバーは現場でグッダグダに。「そうじゃない」「違う違う」的なドタバタを演じながら、ようやくメダルをかけ合うことに成功しました。もっとも、その直後に花束を渡し合う際に「そうじゃない」「違う違う」をもう一周やったわけですが。

↓ありがとう!お疲れ様でした!日本代表!

表彰式ではアメリカ代表から「日本のみなさまありがとうございます!また会いましょう」の横断幕が!

そうですね、また会いましょう!



そして、大会3日目にはもうひとつ大きな話題が。公式練習に登場した羽生氏が、ほかのスケーターたちとともに練習に励むなかで、幻の新技「4回転アクセル」の練習を披露したのです。そこでトライされた4回転アクセルは、なるほど練習中という感じの仕上がりです。採り上げられた映像を見る限りでは、前向きの着氷となるようなトライもあり、結局「立つ」というところには至らなかったようです。

立つのは当たり前で、そのなかで出来栄えをどれだけ高めていくかという美学からすれば、まだ試合に投入する判断は難しいのでしょう。ただ、4回転まわって、転んで、という練習を1000回以上も繰り返し、日本の観衆の前でもできるくらいになっているというのは大きな期待感があります。以前披露された練習では「抜ける」という形での失敗が主でした。それが今は跳ぶは跳んだうえで、まわり切るとか立つとかの段階での失敗になっています。あとはもう体力・技術の問題として決まるかどうかというところまで迫っています。空気の薄いカルガリーとかで挑めば決まるんじゃないかとさえ思います。「4回転半につづく道」はハッキリと見えている。半歩前進。こういうのを「時間の問題」と言うのでしょう。



前向き着氷、そして転倒。そんな姿を見ていると「フィギュアだからなぁ…」と少し歯がゆくなります。たまたま並行して体操を見ていたもので、体操の目で見ると、このアクセルは2分の1ひねりアップでDスコアが上がり、新技として認定されるのにと思ってしまいます。その場合「アクセル」と呼ぶのかはわかりませんが、フロントサイド1440とか呼ばれて褒められるんだろうなと。

ロンドン五輪の跳馬で内村航平さんが吸い付く着地を決めた「シューフェルト」(伸身ユルチェンコ5/2ひねり)という技がありますが、あれをあと180度ひねって3回ひねりにすると「シライ/キム・ヒフン」という難度の高い技になります。日本の白井健三さんの名前がついた新技です。価値点もシューフェルトが5.2で、シライ/キム・ヒフンは5.6。0.4も違います。

スノーボードだって、スケートボードだって、およそ世の中で「クルクル回る」ヤツは2分の1ひねり増えたら褒められるのが相場。それがフィギュアスケートはトゥピックが刺さって転倒してしまうとか、後ろ向きでないと降りづらいとかの特性があるもので、2分の1ひねりは評価されません。むしろ、「1回増やそうとしたのの失敗」とみなされてマイナスをつけられます。「2分の1ひねりが増えたね、えらーい」ではなく「ひねりが増えなかったね、げんてーん」となってしまう。

それがフィギュアスケートではあるので仕方のないことですが、選手を褒めたり、勝負において差をつけたり、一段階上にあげる経験をさせたりする機会が、非常に少ない競技なのだなと思います。2分の1ひねったら新しい技になって、それが「できた!」と思えたら単純に嬉しいしやる気が出るでしょう。フィギュアは1回キッチリ増えないとその成功体験を得られない、厳しい競技なのだと思います。

今の人類が氷の上で5回まわれるのかどうかは未知数ですが、どこかで打ち止めのタイミングはあります。5回はもしかしたらできるかもしれないけれど、6回はさすがに無理そうです。そのとき5回あるいは6回に挑んだ勇者たちが、全員失敗として位置づけられるのは悲しいなと思います。後出しだと負け惜しみみたいに思われそうなのであらかじめ言っておきますが、もしもこの4回転アクセルを前向きに決めちゃった場合、それもまた人類初のステップとして褒めたいなと僕は思います。

呼び方が難しいですが……「4回転ノーアクセル」なのか「フロントサイド1440」なのか、あるいは「ハニュウ」なのか。これからときおり4回転アクセルの練習が披露され、そして試合でも試みられていくとき、2分の1ひねりもまた大いなる前進としてとらえていきたい、そう思います。1回キッチリ増えたときには手放しで褒めちぎり、2分の1増えたときは、それはそれとしてすごい、と。

1回増えないと褒めてもらえない人たちの頑張り。

せめて気持ちだけでも前向きにとらえていきたいもの。

挑んでいることが素晴らしく、挑んでくれてありがたい、そういう心構えで。

なので、今回の練習は「国内初のハニュウ披露、まわり切って転倒」と思っておきます!

↓言葉だけでなく体験として、「できそうもない」ではなく「4Aできそう」と思いました!


さらなる挑戦をお待ちしております!

そして、4Aを含んだ「天と地と」の完成を!



今後ショーなどでも挑むのであれば、無理のない範囲でお願いします!