08:00
内海さんを東京ドームまで送り届けよう!

寂しく、申し訳なく、そして奮い立つような報せが飛び込んできました。我が埼玉西武ライオンズに所属する内海哲也さんが、今シーズン限りで現役引退することを明らかにしたのです。16日未明にSNS上を駆け巡った第一報。そこには内海さんが声を震わせながら家族に引退を告げたということと、全員がボロボロと涙を流しながらリビングに嗚咽が響いたということが事細かにつづられていました。

↓内海さん、その話、誰が新聞に言ったんだよ…!

「いやー、あれはですな…」
「6日の夜のことですわ」
「妻と、子ども4人を」
「ちょっと話あるから言うて」
「聞いてくれるか?と呼びましてん」
「で、リビングに来てもろうて」
「みんなしてテーブル囲みましてな」
「そりゃもう神妙な空気ですわ」
「子どもも顔が引きつりましてな」
「みんなピリピリしよりますねん」
「ほんで、僕がね」
「今年で引退するわー言うたら」
「みんな泣きよるんですわ」
「ボロボロッに涙こぼして」
「僕も、妻も、子どもも」
「みんなで嗚咽ですわ…」

って話でもしてくれたの…?

まるで見てきたかのような記事で、誰から聞いたのか気になって眠れませんでした!



深夜2時頃に第一報を報じたニッカンとスポニチ。両紙が16日の1面を内海さんの引退にあてたのに比して、朝になってからのっそりと初報を打ち、紙面でも大きな扱いにはしなかったスポーツ報知の対応の塩っぽさ。やはり「内海さんはもう西武さんの選手ですから」ということなのだろうかと、部分的にありがたく誇らしく感じつつも、拭えない寂しさがこみあげてきます。

内海さんは西武の大切な選手でありコーチです。野球に一途に情熱を捧げる姿勢と、惜しげもなく若手に伝えてくれる知識と経験と、そして40歳を迎えた今季もなお先発投手として勝ち投手一歩手前まで投げ抜ける衰え知らずの力量とは、埼玉西武にとってかけがえのないものです。内海さんが来てくれたことで、我が方は大きな財産を得た、そう思います。

それでもなお、正直に率直に言って、やっぱり内海哲也は「巨人のエース」なんだよな、と思います。西武で10年投げて100勝もすれば思い出も上書きされたかもしれませんが、4年という短い時間、最後に残された数年の現役生活をともに過ごしただけでは、巨人での偉大な歴史を上書きするなど到底できるものではありません。

これは決して内海さんを遠くに感じているとか、外様扱いするということではなく、素直な心でそう思うのです。我が方に来てくれたことはとても感謝しているし、できるならこのまま西武のユニフォームで第二のキャリアを始めてほしいとは思いつつも、心の奥底では「本来の居場所」があることを理解しているのです。あるべき場所、成すべきこと、会うべき人が別にいることを。

2018年オフ、FA移籍の人的補償という形で西武にやってきた内海さん。突然で不本意な移籍であったことは間違いないでしょう。ドラフト指名を一度拒んでまで入団したチームです。本人に聞けば、断固として否定はするでしょうが、あんな形で巨人と別れることが本望だったとは思えません。すでに保持していたFA権を行使して、1シーズンで出て行ってもしようがない、そう思いました。獲れたことはもちろん嬉しいが、本当にいいのかとためらいました。獲れることがわかっても、ためらってその場に戻すべきだったのではないかと今でも思います。

確かに「必要で獲りたい選手」ではあった。

でも「獲ってはいけない選手」でもあった。

もう一度、2018年が来ても同じことになるだろうなと思いながら、感謝と申し訳なさを交互に繰り返すばかりです。

↓お通夜の帰りみたいな雰囲気ですが、移籍のごあいさつです!




内海さんが西武に遺してくれたものを噛み締めながら、では西武は内海さんに一体何をお返しできたのだろうかと考えてしまいます。4年間という西武での現役生活は、「西武に来たから寿命が伸びた」とまでは言い難いもの。2000投球回達成という記録も、西武に来てからの積み上げは30イニングそこそこに過ぎないのですから、内海さんがそれを目指す限りはどこかで達成していたでしょう。巨人にいても同じ節目は迎えられただろうと思います。むしろ、もっと早かく達成していたのではないかと思います。

人間・内海哲也としてや、コーチ・内海哲也としては、相応に得るものもあったかもしれませんが、選手・内海哲也に対しては十分に報いられていないと率直に思います。今年も「40歳での先発勝利」という37年ぶりの記録に手をかけながら、それを守乱と投壊で消したばかり。何かひとつ、獲ってはいけない選手を獲ったことの申し訳なさを雪げるような、西武に来たことで得られた素晴らしい思い出をお返ししたい、お返しせずにはいられない、そう思います。

そう胸を張れるような思い出、それは「日本一」しかありません。

2019年、2020年、2021年と巨人が果たせていない日本一を、今年も現時点ではどうなるかわからない日本一を、最後の餞として内海さんに届けることができたなら、「西武に来てよかったですよね?」と思えるかもしれないなと思います。内海さんを慕う若手たちが見事なプレーで勝利を積み上げ、歓喜の輪を作り、感謝の胴上げをしたなら、「これはこれで」となるかもしれないなと思います。

願わくばその舞台は東京ドームであってほしい。古巣対決は複雑な気分かもしれませんが、内海さんが引退を決めた今、東京ドームにもう一度内海さんをお返しするには、日本シリーズの舞台しかないのです。西武はもちろんこのままリーグ制覇からCS勝ち抜きで突き進みます。巨人もCSからの下剋上で勝ち上がってください。在京球団ドーム決戦といこうじゃないですか。東京の巨人ファンが7試合全部通えるような座組みにしようじゃないですか。

昨今の西武ときたら、引退商売に色気を出したか、「コメントのみで引退発表」「記者会見は後日」「ファンへのごあいさつはファン感謝イベントで」みたいな小出し戦略をやってきよります。ゆっくりお別れができるという利点もありますが、極まるべき「感」が極まらずに薄れてしまうという難点もあります。泣くべき日に泣けず、中途半端なお別れになりがちです。ライブ感がない、無粋なやり方だなと思います。

そんな思惑に左右されることなく、極まるべき感をちゃんと極められ、泣くべき日にちゃんと泣ける舞台を内海さんに捧げるには、東京ドームでの日本シリーズしかないと僕は思います。その舞台に内海さんが立ったなら、「あぁ泣くべきは今日だ」と誰もが察するでしょう。その舞台に送り届け、日本一をともに勝ち取る、それが「禁断の移籍」に手を出した西武のせめてもの恩返しなのかなと思うのです。ぜひ西武各選手にはそういった意気込みで、この先の戦いに臨んでほしいなと思います。

内海さんを東京ドームへ。

内海さんに日本一を。

内海さんが誰からも慕われる野球人だということを証明できるのは、わずか4年の在籍期間に過ぎず、さしたる数字を残したわけではない西武球団なればこそです。内海哲也という人は、こんなにも慕われ、こんなにも尊敬される人となりの持ち主なんだということを示せるのは、巨人ではなく西武です。「巨人のエース」でありながら、巨人以外の球団でも愛され慕われた偉大な野球人として、内海さんを盛大に送り出したいものですね!

↓コチラは必ず日本シリーズに行くので、巨人さんも頑張ってください!

西武が最後に日本一になったとき対戦相手だった内海さんを迎えて、14年ぶりの日本一をつかむ!

対戦相手はヤクルトでもDeNAでもなく広島・阪神でもなく(以下論外)、巨人を指名します!



巨人阿部監督が誕生するまでは、内海さんを西武で大切にお預かりします!