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10:08
眩しい、日本の夜明けです!

南アフリカの大地。宵闇の中のスタジアム。緑のピッチに映える、夏空のように濃く青いユニフォーム。胸に輝く日の丸は、朝焼けの色。夜明けの赤。今この記憶を書き綴る間にも、胸が高鳴り、手が震えるほどの昂ぶり。日本ではもう新しい朝が始まっています。この太陽は日本サッカーの暗闇を払い、夜明けを告げる光。7時間後、南アフリカの大地にもこの太陽がめぐり、僕らの代表を明るく照らします。ライジング・サン。日本代表は雄雄しく、誇らしく、ベスト16へと駆け上がりました。

引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まるデンマーク戦。別会場で行われるオランダVSカメルーン戦は勝ち抜けを争う戦いではないので、日本代表の試合が世界の注目を集めたことでしょう。その大舞台でこんな結果が出るとは、いい意味で期待を裏切られました。よもやの3-1。美しい大勝。本田圭佑の無回転FK弾、遠藤保仁の緩やかなカーブを描くFK弾、本田・岡崎コンビでデンマークDFを切り裂いたダメ押し弾。日本はデンマークを圧倒していました。0-0引き分けでの勝ち上がりとは違う、力で押し切った戦いぶりは、「偶然」とか「幸運」とか「相手が弱かった」なんて疑問の余地のないもの。勝つべくして、このグループを突破するべくして、日本は勝ち上がったのです。世界の多くのファンも、そして日本のファンも、日本代表の強さを認めたに違いありません。

もう思い込みや疑いは捨てて、等身大の自信を持つべきとき。

日本人はどうしても自分を過小評価し、疑うところがあります。世界との距離を必要以上に遠く感じ、相手をリスペクトしすぎるところがあります。プロリーグ開幕から17年が経ち、多くの選手が海外のトップリーグを経験し、代表・クラブともアジアを制するレベルに成長しました。自国開催のワールドカップではベスト16に進出してさえいます。しかし、「ホームだから」とか「相手が弱かった」とか、いくつもの理由をこじつけて自分たちを認めてきませんでした。

今回の代表を見てください。たまたま居合わせた「天才」はいません。摩訶不思議な戦術で勝利に導いてくれる「名将」も居ません。チームの中心にあるのは、アテネ五輪・北京五輪で惨敗した「谷間」呼ばわりのメンバーたち。率いるのは国内識者から散々「クソ監督」呼ばわりされた岡田武史。日本が弱い理由を見つけることは出来ても、日本が身の丈以上に強くなる魔法は見つけられないでしょう。初めから魔法などなかったのです。日本を突然強くしてくれる魔法も、日本をいつまでも小さくか弱くあり続けさせる魔法も。

今大会で目撃したものこそが、等身大の日本サッカー。日本は世界の舞台で十分に戦い、勝つことだって出来るという証明です。相手の攻撃を完封した長友、バイタルエリアを封印した阿部、屈強な相手FWを跳ね返した中澤・闘莉王、鋭い反応でゴールを守った川島、攻守にタクトを振るい今大会随一のFKを決めた遠藤…彼らはJリーグで育ち、今もなおJリーグで戦う選手たち。日本からもあの舞台で戦える選手、戦えるチームは送り出せるのです。もういい加減、「日本にもフットボールはあるんだぜ」と胸を張っていいのではないでしょうか。

堂々とベスト16に進みましょう。

誰恥じることなくベスト8を狙いましょう。

目標はベスト4だと、照れずに宣言しましょう。

「日本は弱い」「日本はダメだ」「3戦全敗」という根拠のない思い込み、いわれのない暗闇は、この朝日にかき消されたのですから。



◆今大会は100点満点じゃ評価出来ない!1000点満点に変更だ!

いよいよ決戦にのぞむ日本代表。バックスタンドには巨大な日の丸。日本サポーターの席には「神様 仏様 岡田様」のダンマク。日本が初めてワールドカップ出場を決めた、ジョホールバルのスタジアムで見た懐かしい言葉。今夜もあの日と同じように、日本サッカーの歴史を切り開く夜。新しい扉を開く夜です。

先発メンバーはこれまでの2戦と同じ。国歌斉唱ではいつものようにスタメン・ベンチとも肩を組んでの大合唱。「心をひとつにする」美しさ。今後代表のスタンダードになりそうな振る舞い。今日の試合でいい結果を出せれば、このチームが日本サッカーの新しいモデルになるだろう…そんな期待感も漂います。

迎えたキックオフ。勝利が必要なデンマークは、立ち上がりから積極的な攻撃。対する日本は、試合後の会見で岡田監督が明かしたところによると「攻撃的な4-2-3-1」の布陣で迎え撃ちます。しかし、2人のボランチでは埋めきれないスペースを上手くデンマークが使い、序盤はピンチの連続。特にトマソンを誰が止めるのかハッキリせず、かき回されることに。前半14分にはフリーで裏に抜け出したトマソンに、ポストの横をかすめるシュートを撃たれる場面も。

しかし、チャンスに必ず決められるなら苦労はしません。

「決定力不足」なる幻想も捨てるべきとき。日本のFWが小粒なのは認めるとしても、世界のどの国だって決定力は不足しています。天才の出現を待っています。撃てども撃てども入らない日はあるのです。

逆に、驚くほど簡単に入ってしまう日もあるのがサッカー。眠い目をこする日本サポーターを目覚めさせたのは、前半17分。右サイドで得たFKに、すっと近づいていく本田△。その目には「俺が蹴る」の妖しい光が宿っていました。そして振り抜いた左足。無回転のボールは高い軌道から鋭く落ち、糸を引くようにデンマークゴールへ!

↓何かを持っている男、本田△のFK先制弾!


何か、本田△がどんどんスターになっていくのが腹立つwww

コイツ本当にレアル・マドリードとかいきそうwwwwwww


さらに日本の勢いは止まりません。前半35分、ゴール正面で得たFK。明らかに日本の研究が不足しているデンマークは本田△を警戒しているようす。僕の部屋にも「それでいいの?」「この距離、この角度なら遠藤要警戒だぜ?」「顔で判断すると痛い目見るぞ!」というサポーターの大声が響きます。そして振り抜いた右足。短い助走から素早く蹴り、相手のタイミングを外したボールは、緩やかなカーブを描いてデンマークゴールへ!

↓テレビで全国にケツを晒した男、遠藤の芸術的FK弾!


クレバー!インテリジェント!ビューティフォー!これが日本の遠藤だ!

乙女たちよ、この投げキッスに 悪 い 意 味 で 震 え る が い い !


これぞ日本サッカーの理想の形。心をひとつにしたチームが、「1対多」の局面を作る組織的守備で耐え、セットプレーから得点を奪う…いくども夢に描いた姿。まさに日本らしい戦いで2-0とリードする最高の展開。3点を奪わなければいけないデンマークは、前半34分に早くも交代のカードを切るなど焦りの色を濃くします。逆に日本は、1戦目・2戦目と同じ形に守備を戻し、序盤は手こずったデンマークの攻撃を封じていきます。沸き立つ真夜中の日本。すでにお通夜状態のデンマーク。内容・展開とも圧倒的に日本有利のまま、前半は終了します。

後半に入っても日本のペースは変わらず。後半3分のかなり遠めの距離からのFKの場面では、遠藤がGKの頭を越すボールでゴールを狙うなど、賢いプレーが随所に光ります。ときおりデンマークがチャンスを掴んでも、集中を切らさない守備陣が体を投げ出してゴールを死守。何とも頼もしい戦いぶりではありませんか。賢くプレーする、全員がハードワークする、この2つは日本代表のスピリットとして定着させたいものです。

そんな中、唯一の不安材料は不可解な判定で流れを変えられることでした。この試合を裁くのは南アフリカの審判団。試合開始前に日本が円陣を組んでいたら注意しに来たり、前半から遠藤・長友が遅延行為によるイエローをもらうなど、必要以上に試合進行にナーバスになり、空回りしている印象。そして案の定というか、後半35分にやらかしてくれます。エリア内での競り合いから、どう見てもシミュレーションのプレーに対して、PKを与える不可解判定。

↓後半36分、このPKをトマソンが決めて2-1に詰め寄られる!



でも何か、失点の悔しさより先に、川島の地団駄に笑ってしまったwww

いつの間にか、チームを和ませるマスコット的存在になってるwwww

全然カワイクはないけどwwwwwwww



まだ1点の余裕がある状況。残りは10分。デンマークはすでに交代のカードを使いきり、先ほどのPKで足を痛めたトマソンを替えることすら出来ません。一方、日本は後半29分に松井を下げて岡崎を投入しただけ。ここまでの試合展開を見ても、残りカードを見ても、日本が圧倒的に有利であることには変わりありません。それでも不安になるのは、やはり2006年大会のオーストラリア戦のトラウマでしょうか。思えば、日本サッカーが、日本代表が必要以上に自信を失うことになったのは、あの敗戦がきっかけでした。守り切れず、体を張れず、わずかな時間で失点を重ねる情けない姿は、今でも目に焼きついています。

今回の代表は、その嫌な思い出すら振り払ってくれました。「守れ!」と祈る日本サポーターを、「弱気になるなよ」「しっかり勝つから」「信じてくれ」とプレーで鼓舞する選手たち。終盤のCKの場面では、デンマーク攻撃陣が前線に残っているにもかかわらず、中澤・闘莉王を上げる積極的な姿勢。チーム全体が「3点目を取ってトドメを刺す」という意識でまとまっています。そして、その積極的姿勢が結実したのは後半42分。

↓本田△の華麗なターン&岡崎のコロコロシュートで日本追加点!


2010:「圭佑がシュートを打つと思っていたが、いいボールがきた」
2006:「急にボールが来ても、もう大丈夫だな」
2010:「今度はしっかり転がすことが出来た」
2006:「無人のゴールに流し込む…案外難しいプレーだよな」
2010:「俺たちが新しい歴史を作ります」
2006:「ありがとう…これで俺も成仏できるよ…ありがとうニッポン…」

どうでもいいけど、松井ケリ入れんなwww岡崎をもっと大事にwww


ロスタイムの4分は、もはや日本が祝杯の準備を整えるための時間。したたかにボールをキープし、試合をクローズする選手たち。ピッチに雪崩れ込むためにじりじりと前に出るベンチの面々。苦笑いしながら「座りなさい」とうながす審判。もう誰も疑う者はいません。日本は強かった。日本はよく戦った。主審の長いホイッスルとともに、日本代表は堂々ベスト16に勝ち上がったのです!

選手たちがまさかの「ワニナレナニワ」で踊り狂うピッチ。そんな歓喜の姿を尻目に岡田監督は、「サッカーがチームスポーツであることを証明した」とカッコいい言葉を残しました。まさにチームとしての強さこそが、今回の躍進の理由でしょう。選手個々の力量だけでなく、首脳陣のチームマネジメント、スタッフのサポートによるコンディショニングの成功、熱く明るいベンチのムード、南アフリカまで駆けつけたサポーターたちの声援…すべてがひとつになり、日本代表を後押ししていたように思います。

今回成し遂げたことは、特別な奇跡に立脚するものではありません。日本代表が出来ることを100%やれば、ベスト16は十分にありうる範囲だったのです。今大会どこまで勝ち上がれるかはわかりませんが、今日得た自信は4年後・8年後にもつながる大きな財産。この自信を胸に、さらなる夢の続きを見られるよう、我らが日本代表を応援していきたいものです。

あと、「3戦全敗」族のみなさんは、しっかり反省してくださいね。



ありがとう日本代表、何だか生きるのが楽しくなってきたよ!