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バント練習へGO!ピッチングマシンは川相式!

何という戦いだったのか。意地と意地、誇りと誇り、ミスとミスの壮絶なぶつかり合い。延長15回・5時間43分。通常のシーズンでは12回打ち切りとなるプロ野球において、稀に見る死闘。あとに控える広末涼子さん主演映画「バブルへGO!」などを吹き飛ばし、お茶の間の視線を釘付けにした日本シリーズ第6戦。歴史に残る戦いに、一夜明けた今もまだ僕はグッタリと疲れています。

個人的な事情で昼間出かけ、帰り道の電車で人身事故に巻き込まれ、長く足止めを食らった6日。ようやく家に着いたときには試合は4回に入ったところでした。「半分見逃したな」と舌打ちをしたそのとき、未来からやってきた少女がこう告げたのです。「あと11回あるよ」と。それは夢だったのか、悪夢だったのか。そこから始まった果てしない戦い。やっと試合が終わったときには時計の針は12時を指そうとしていました。人はこれを5時間43分の無駄遣いと言うでしょう。結局勝敗もつかなかったわけですし。

しかし、この試合を目撃できたことを、僕は心から感謝しています。

何故なら、これで日曜日もプロ野球が行われることが確定したから。そして第8戦にもつれ込む可能性すら出てきたのですから。今年最後のプロ野球と思っていたファンたちには、この上ないプレゼント。もしタイムマシンがあったら皆さんは何を望むでしょう。「恋人と別れたあの日をやり直したい」「高校生に戻りたい」「胎児に戻りたい」などさまざまな願いがあるでしょう。しかし、「日曜日も野球が見たいので土曜日の試合をやり直してほしい」というショボい願いは、なかなか言い出せないものですよね。その願いが図らずも叶ったのです。何とありがたい誤算!

僕はこれからの数時間を疲労回復につとめ、祝勝会までも追いかける体制を整えるつもりです。バントのひとつもロクに決められず、ベンチで鼻くそをほじり、あくびを連発する連中が、今日はスッキリと決着できるとは限りません。連夜の死闘で再び泥沼の延長戦にもつれ込む可能性もあるでしょう。そのとき、コッチが先に酔っ払って寝てしまっては、頑張って12時まで解説をやり切った野茂英雄さんに申し訳ありません。全国の野球ファンとともに、この譲り合いの決着を今日こそ見守りたい…そう意気込んでいるのです。

ということで、全国の野球ファンがため息を漏らしたプロ野球の真髄について、6日にフジテレビが中継した「日本シリーズ第6戦 中日VSロッテ戦」からチェックしていきましょう。



◆今日も頼むぞ5時間ゲーム!目指せ史上初の日本シリーズ第9戦!


あまりに長かったこの試合。試合後のインタビューまで完全中継するという契約のため、中継は放送延長190分という異例の編成となりました。直後に予定されていた映画「バブルへGO!」は深夜0時10分からの放送となり、裏番組の「ふしぎ発見!」に日立洗濯機的意味合いで配慮する必要は結局なかったという始末。駆け足で振り返るにもあまりに長い試合なので、超駆け足で振り返っていきましょう。

何やかんやで、2-2のままこの試合は延長戦に突入(超駆け足終わり)。両チームともリリーフ陣が充実しており、1点が即勝利につながる状況。しかし、なかなか点は入らず、点を取るために仕掛ける送りバントでチャンスを潰していく大拙攻戦。この体たらくには、メジャーリーグのバント不要論者たちも「やっぱりな」「バントは無駄」「コーチが悪い」とニヤニヤしているに違いありません。

↓両軍合わせて都合8度のバント失敗合戦!
・1回表:2番清田がバントで小フライを打ち上げ失敗
・9回裏:7番小池がファウル・空振りの末スリーバント失敗。バントした打球がもう一度バットに当たるという珍現象に場内も混乱し、主審の説明は二転三転
・10回表:1番西岡がバント空振りののちバント小フライを打ち上げ、走者も戻れず併殺完成
・10回裏:1番荒木がバント小フライを打ち上げ走者を送れず
・11回表:4番サブローがバントを試みるも小フライを打ち上げ、中日守備陣の戦略的落球により打者走者・走者ともアウト
・11回裏:ピンチバンター・岩崎をわざわざ登場させるも、送れず
・12回裏:先頭井端が出塁するも、3番森野にはバント指示出せず、結果進塁打も打ちやがらず併殺
・15回裏:一死一塁から8番野本が送りバントを試みるも、失敗したためやむなくヒッティングに切り替える
川相:「お前らは一体俺から何を学んできた」
宮本:「100%決めてこそのバント」
成瀬:「ちなみに俺は決めたよ」


↓ちなみにその頃、伝説のバンター・川相昌弘さんは巨人選手相手にバント猛特訓をしていた!
川相:「チームにとってバントが大切な作戦なのは間違いない」
川相:「自己犠牲、チーム打撃なくしてはレギュラーたりえない」
川相:「こういう基本練習をやる意味を理解してほしい」

※9月27日に解任が報じられるまで、川相さんは中日の2軍監督でした。


「どうぞ、お勝ちくださいませ」
「いえいえ、7戦までもつれるのがファンサービスかと」
「まぁまぁ、そんなお気遣いなど水臭いですわ」
「おほほほ、ウチはもう3つも勝たせていただいておりますから」

美しき譲り合いの精神。これには両軍の打者・守備も奮起せざるを得ません。特に目立ったのは中日の頑張り。9回裏、サヨナラのランナーを一塁に置いて力なく三振した英智。10回裏、三塁に走者を置いた場面で勝負を挑まれ、華麗なゴロを放った和田。11回表、誰もが「帰れる」と思った里崎の打球を後ろ向きに好捕した大島。11回裏、二死満塁のチャンスで一塁直撃のライナーに倒れ、全国に顔芸を披露した荒木。12回裏、得点圏に走者を置いてピーゴロに倒れた谷繁。13回裏、ネルソンを打席に送るなどやる気の萎えた中日を、ロッテがエラーで盛り立て二死二塁のチャンスをお膳立てしてやったのに、またも顔芸を披露した荒木。14回裏、案の定打てないブランコ。

15回裏、試合を長引かせた主犯・大島が倒れて試合終了となるまで、中日ナインは本当によく頑張ってくれました。「ロッテは祝勝会を用意しているらしいぞ」「ファンも日曜のうちに千葉に帰りたいだろう」「勝ってくれロッテ!」と決然と勝利を拒否した彼ら。この気迫の前には「成瀬に代打で青野!?」「ワンポイントで出てきて四球を出す古谷」「バントのたびに顔をカメラに向ける里崎」などのロッテ側の敗退努力など取るに足らないものばかり。

↓延長11回、満塁のチャンスを潰し会心の顔芸を見せた荒木!
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↓延長13回、サヨナラのチャンスを逸し、再び顔芸をかぶせた荒木!
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落合:「まぁ、荒木は守備も一流だから」
井端:「打てない日は守備で頑張ろう」
英智:「所詮荒木は守備専」


延長13回には5時間ゲームに突入し、日本シリーズ史上最長試合の記録を樹立。それでも球場に残り、声援を送り続けるファン。中日ファンの「ねーらーいーうーち!」の声。ロッテファンの応援歌。鼻くそをほじる成瀬。あくびする金泰均。バットを叩き折ろうとして止める西岡。素晴らしい選球眼を讃える解説・古田氏の名言「ナイスアイ!」。ひたすらに眠そうな解説・野茂氏。球場はもはや、野球を超えた戦いの様相に。

↓ネルソンもドリンクをガブ飲みせずにはいられない!
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右手にドリンク、左手にピストル、カバンには実弾、それがネルソン!

スラム街の雰囲気を球場に持ち込む男だがや!


↓解説の野茂さんはその場で寝オチしそうなムード!
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どこでも寝れること、それがメジャーで生き抜く健康優良児の条件!


結局試合は両軍譲り、決着つかず。チェンで勝てなかった中日、中日のリリーフ陣をほとんど打てなかったロッテ。両チーム明日以降への不安を残した戦いとなりました。しかし、この歴史的一戦を目撃した人に不満はありますまい。野球の素晴らしさ、1点をめぐる全力の攻防、進むビール。このような戦いをまた今夜も期待したいものですね。

↓ちなみにフジテレビは24回まで表示できるスコアボードを用意して、大熱戦をお待ちしています!
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第8戦以降は無制限延長だからな!

使うぞ24回、目指すぞ「めざましテレビ内中継」!



今夜の長時間ゲームに備え、これから発泡酒を1ケースほど仕入れてきます!