11:35
SPIRIT OF ZICO!

ワールドカップ予選が盛り上がってまいりました。9日に行なわれたアジア最終予選の組み合わせ抽選会。日本はB組に入り、オーストラリア・イラク・オマーン・ヨルダンとの対戦が決まりました。日本が第2ポットに入ってしまったことで、オーストラリア・韓国のいずれかとの対戦が決まっていた状況。強豪2ヶ国が入ったB組は、日本にとってはもちろん、特に第3ポット以下の国にとっては「死の組」と言えるかもしれません。

しかし、死の組大いに結構。

アジア最終予選の組み合わせに求めるのは「燃える」シチュエーション。楽に勝ち抜けそうだとか、相手が弱くてラッキーとか、日和ったことを言ってどうするのか。そんなの面白くも何ともないでしょう。強豪歓迎。宿敵歓迎。盟友歓迎。強い相手が来て、負けるんじゃないかとピリピリしながら勝ってこそ面白いというもの。抽選ルールを把握しないまま抽選日を迎えた僕などは、「韓国とオーストラリアと一緒にならんかな」「2つとも落としてやりたいな」「全チーム総当たりでも構わんよ。ウチはアジア王者だから」などと思っていたくらい。

その意味で、今回の組み合わせはなかなかいい結果でした。何せ、イラクとオーストラリアが来てくれたのです。イラクを率いるはあのジーコ監督。甦る2006年ドイツ大会の空気。オーストラリアにはすでにアジアカップで2度しっぺ返しを食らわせているものの、それは「選手のぶん」「サポーターのぶん」であり、「ジーコのぶん」を殴り返すのは忘れていました。今回の予選でオーストラリアを凹ませ、ジーコイラクと共にブラジルへ行くことで、「日本人しっつこいわ…」「もう忘れろよ…」「旅にでも出ろや…」と思わせてやりたいもの。

カシマスタジアムで行なわれるホームのイラク戦。日本選手たちに歩み寄るイラク代表・ジーコ監督。「あのとき、俺を使わなかったから負けた」と嫌味を言う遠藤保仁さん。「勝ち負けの文句はミヤモトに言ってくれ」と笑顔で受け流すジーコ監督。笑う駒野。「笑うな!」とツッコミを入れるジーコ監督。スタンドからは「ジーコ!ジーコ!ジーコ!ドドドン」の大合唱。「無駄に遠かったな」「埼玉か横浜がよかったですね」「ここまで来るなら長居でも一緒」と現地に集まった報道陣も興奮気味。そんな再会を祝し、両国の激闘を願って、スタンドには「SPIRIT OF ZICO」の横断幕がはためいていた…。

夢が大きく広がってきますね!

ということで、ジーコ神通力に注意をはらいつつ、ワールドカップアジア最終予選組み合わせ抽選会についてチェックしていきましょう。



◆最終戦がドーハでのジーコイラク戦なら、燃え上がること確実!


マレーシアの美人司会者ジェー・メノンさんの進行で始まった抽選会。会場ではこれまでのアジア予選激闘の歴史も振り返られます。ドーハの悲劇、ジョホールバルの歓喜の映像も流れます。日本はコンフェデレーションズカップの日程の影響があって、最終節に試合のない「A5」もしくは「B5」に振り分けられることが決定済み。先行逃げ切りが必要になりますね。

抽選ルールを説明するオヤジは、ガチャガチャの中に各国の名前が書かれたシートを入れていきます。しかし、緊張でもしているのか妙に手際がよく、パッと開いてパッと入れるため、正直どの国がどこに入ったのかもよくわからず終い。「この人、大丈夫かな…」という一抹の不安がよぎります。

ドロワーとして登場したのは、イラン代表のレジェンドにして欧州でも活躍したマハダビキアさんと、日本代表経験者にして欧州にも行ったことがある宮本恒靖。会場からも「マハダビキア!」「マハダビキアー!」「マ・ハ・ダ・ビ・キ・ア!」と興奮の空気がわき起こります。

↓一番最初に引かれたポット2からはグループAにイラン、グループBに日本!


ポット1:「Bは避けたい」
ポット5:「Bは無理」
ポット4:「B以外ならどこでもいい」
ポット3:「アシュケー」

ジーコ像 〜カシマサッカースタジアムVer.〜

価格:29,400円
(2012/3/10 11:26時点)
感想(0件)




その後、ポット5から順に引いていくドロワー。宮本さんが引いたポット5からはグループAにレバノン、グループBにオマーンが振り分けられました。「1試合目オマーンとやるなんて、2006年のアジア3次予選みたいですね」と軽い既視感を覚えます。

つづいてマハダビキアさんが引いたポット4からはグループAにカタール、グループBにヨルダンが。「ジャパン、オマーン、ヨルダンって『ン』だらけだな」「これいっそ、ウズベキスタンとイランが来たら『ン』ばっかりになるぞ」「何かラップみたいだな!」と変なところで盛り上がってきます。

さぁそして注目のポット3。宮本さんは神通力ジーコを引くのか、3次予選で日本を上回ったウズベキスタンを引くのか。どちらにしても厳しい相手ですが、宮本さんが選び取ったのはジーコイラクとの対戦。無駄に縁のある抽選結果に走る戦慄。「ジーコは日本のことを知り尽くしている」という識者の声にも、「そうなのか…?」「意外に知らんと思うで…?」「日本に居たときも見てなかったような…?」と広がる謎。何をしてくるかわからない不気味さのある相手です。

そして、最後のポット1。マハダビキアさんと宮本さんが1個ずつガチャガチャを引くのかと思いきや、説明していたオヤジがヒョイと引き、「グループAは韓国!Bはオーストラリア!」とやり始めた段では、中継を見守る僕も盛大にズコーッ。一番イイとこを持っていくオヤジの抜け目なさに、これがアジア予選の厳しさだなと改めて身も引き締まる想い。油断なくチャンスをつかまなければ、ワールドカップは見えて来ないんですね…!

↓抽選会を終えたザッケローニ監督は「ジーコ氏の情報網」を警戒!
「日本代表監督だったのは知っているし、ジーコさんが日本のサッカー文化にいまさらサプライズを受けることはないだろう」。そう言ってさらりと受け流したが、指揮官は問わず語りでこう続けた。

「ブラジル国内でも日本のサッカーはよく見られていると思うので、ジーコさんが持っている日本の情報は、私が持っているイラクの情報よりも多いと思う」

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news/CK2012031002000079.html

現監督:「私よりあなたのほうが情報を持っていると思います」
元監督:「私もそう思う」
現監督:「あなたの情報網で日本は丸裸です」
元監督:「私もそう思う」
現監督:「逆にイラクの分析は難しい。よくわからない状態です」
元監督:「実は私もよくわかっていません」


↓さらにザックは敵将の印象について「特に…」とエリカ様風コメント!
だがザッケローニ監督にとって、ジーコと言えば数々の栄光を手にし“神様”と呼ばれた現役時代のイメージだけ。ユベントス、インテル・ミラノなどイタリアの名門を歴任してきた監督実績では、はるかに自分の方が上という強い自負があるのか、抽選会後に敵将の印象を問われても「特に…」。それだけだった。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2012/03/10/kiji/K20120310002797600.html

ザック、結構イケる口やん…。

ジーコ氏よりも日本に詳しいぞという、さり気ないアピール!

ジーコの全て!スーパーテクニック完全版

価格:8,190円
(2012/3/10 11:29時点)
感想(0件)




↓一方、ジーコ監督は日本と共にブラジルへ行きたいと親愛宣言!
抽選会場に居合わせたジーコ監督は「日本とオーストラリアが一歩リードしているが、イラクの選手たちを信じている。日本の情報は得ている。できれば日本と一緒に本大会へ進出したい」と話した。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2012/03/10/kiji/K20120310002795390.html

オーストラリアを凹ませて、イラクと日本がブラジルへ!

ジーコのブラジル里帰りで現地ファンも大興奮!日系人も大興奮!

これが世界の望むシナリオだ!

ジーコ備忘録

価格:1,890円
(2012/3/10 11:28時点)
感想(1件)




相手は決まった、あとは倒すだけ!燃えるアジア最終予選の始まりです!