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09:00
スーパーボウルがやってきた!

僕はほとほと日本の労働環境というものに呆れ返っています。何だこの多様な働き方を認めない社会は。月曜日、僕は家で第50回スーパーボウルを見ていました。しかし、「今日は月曜日である」という無情なる通告によって志半ばで出社を余儀なくされました。毎年のことではありますが、まったくもって残念無念です。

何もNFLのシーズンはずっと休ませろなどと言っているわけではありません。アメリカ時間で行なわれる大抵のイベントはコッチが折れているだろうと。言えば通るものなら「イチロー出場試合は全部見たいです」とかで年間の大半を休んでもいいわけですが、そこはコッチが折れて出社しているじゃないか。しかるに、この月曜は年に一度のスーパーボウルだから行きたくない、と言っているだけでしょう。

これがサッカーワールドカップの日本代表戦なら「まぁ見たいわな」で五分五分くらいの打率で話が通るわけじゃないですか。でも、それはみんなが同じように思っているから共感してもらえるだけですよね。筋としてはソレじゃあ違う。「共感できなくても個々の事情を尊重して休める」という社会通念が醸成されて、ようやく日本のブラック体質というのは是正されるのです。

病気とか葬式とか誰もが納得するような理由だけでなく、納得感のカケラもない理由でも「じゃあしょうがない」と全員が納得すること。それがあるべき労働環境だと僕は強く主張します。「テレビ見たいから休む」という申請を聞いたとき、あなたの心には「えっ」という呆れが浮かんだかもしれませんが、それこそがあなたがブラックの一員であるという証左。

「今日はスマホゲーが大アップデートなんです」「今日は応援している声優のライブなんです」「近所に新しいラーメン屋ができたので一番乗りしたいです」…こうした理由をも快く受け入れ、打ち合わせを粛々とリスケする。そうした社会へ、日本を変えていきましょう。急いで空気を変えていきましょう。夏には今度は「リオ五輪の期間、全部有給取りたいです」を申請しなくてはいけないのですから…!

ということで、無念の出社への憤りを募らせつつ、8日のNHKBS中継による「第50回スーパーボウル」をチェックしていきましょう。


◆せめてハーフタイムショーまでは見てから行きたいんですけどね!

カリフォルニア州はサンタクララのリーバイススタジアム。まだ真新しいスタジアムがつとめる名誉ある大舞台。普段は49ersの本拠地として使用される会場ですが、そんなことは関係なく観衆がこの一戦への期待感を募らせています。

今年のカードはカロライナ・パンサーズVSデンバー・ブロンコス。とりわけ注目となるのは、名手ペイトン・マニングが今季で引退ではないかと囁かれていたこと。ブロンコスの攻撃陣を率いるレジェンド・マニングと、パンサーズを牽引する若き司令塔ニュートン。ともにNFLドラフト全体1位という、まさに新旧の世代を象徴するような顔合わせ。よく知らんけど、何だかスゴそうです!

↓レディー・ガガの国歌斉唱で幕開け!半端ない盛り上がり!


戦闘機が飛び、歓声が爆発する!

国歌歌うだけでめっちゃ尺とってくるな!

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立ち上がり、まずはブロンコスの攻撃から。先発のQBはペイトン・マニング。今季はさすがに晩年というスタッツでありながら、大事な一戦ではレジェンドを持ってきました。史上最年長先発のQBとして、まずは歴史にその名を刻みます。最初のプレーで長いパスを通していきなりファーストダウンを更新すると、ブロンコスは順調なドライブから早速3点を先制。先制して最初の攻撃シリーズを終えます。

対するパンサーズのオフェンス。走ってよし投げてよしのパンサーズQBニュートンと、何とかそれを邪魔しようとするブロンコスのLBボン・ミラーのマッチアップにも注目が集まります。そんな中、流れをひとつ左右するプレーが起きたのが第1Q残り7分16秒。ニュートンの投げたパスをファンブルしながらもパンサーズが押さえたかに見えましたが、これがパスインコンプリートと判定されたのです。

通っていればファーストダウン更新というパスで、映像を見直してもほぼほぼ通っているように見えるプレー。野球ならフライキャッチでアウトを言ってもらえそうなキャッチでしたが、パンサーズのチャレンジにも関わらず判定は覆らずパスインコンプリートのまま。何故だ、という表情にも見えるパンサーズの面々。この試合、最大かつ痛恨のビッグプレーが起きたのはその直後でした。

サードダウン&10ヤードという状況でのパンサーズの攻撃。ファーストダウン更新を狙って長いパスを狙うニュートン。一瞬ボールを持って考えるその時間に、防衛網をかいくぐって飛んできたのはブロンコスのボン・ミラー。ボン・ミラーのQBサック(※QBへのタックル)によってニュートンがボールをこぼすと、ブロンコスがエンドゾーンで押さえてタッチダウン。ファンブルリカバーリターンタッチダウンという超必殺技みたいなビッグプレーで、ニュートンとパンサーズの出鼻を大きく挫くことに成功します。

↓いきなりのディフェンスビッグプレー!ファンブルリカバーリターンタッチダウン!


ファンブルリカバーリターンタッチダウン!

これ何回か言いたくなるくらいカッコいいな!

ファンブルリカバーリターンタッチダウン!

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その直後にもブロンコスはQBサックを決めるなど、ディフェンスで主導権を握る格好に。その勢いが出すぎたか、相手への侮辱行為で罰則のファーストダウンを与える場面もありますが、とにかくブロンコスはガツガツとディフェンスで攻め立てていきます。その甲斐あってかパンサーズの通りそうなパスが手につかずポロリとこぼれる場面も。さらに、ニュートンがほかの選手に渡そうか自分で持とうかを迷った末にふたりでボールの引っ張り合いを演じる場面なども見られます。何かがおかしいパンサーズ。第1Qはブロンコスペースで進みます。

第2Qはパンサーズの攻撃から。ニュートンのランプレーなどでジワジワとドライブしていくと、ブロンコス守備の反則もあって残り1ヤードでタッチダウンというところまで接近します。ここでパンサーズは残り1ヤードを搾り取る、空中技を披露。大男の作る壁をポーンと飛び越える跳躍で、見事なタッチダウン!

↓空を飛べば全部飛び越えられる!リプレイで見ると最初から飛ぶ気マンマン!


ラグビーでもたまにこういうのやるけど、流れで跳ぶのと飛ぶ気で飛ぶのは全然違うなwww

走り高跳びかよwwwww


しかし、この反撃の流れを断ち切ったのはまたもブロンコスのディフェンス。相手の攻撃シリーズをサードダウンまで防ぎ切り、パントを蹴らせた場面。自陣深くで、パンサーズからのプレッシャーを受けている状況にも関わらず、ブロンコス側はフェアキャッチをせずにリターンをするというトリック的なプレー。フェアキャッチを宣言すれば、キャッチしたその場から前進できない代わりに安全にキャッチができるのですが、危険を冒してリターンに挑戦したことで一気に61ヤードも挽回することに成功します。

↓タックルで止めることができたはずの21番が「フェアキャッチだろ?」と手を離しているのがイイ味出してる!



ワンプレー、ワンプレーで化かし合いがすごい!

1割もわからないけれど、1割でも十分ヒャッハーってなるわ!


結局前半はそれ以上スコアは動かず、パンサーズ7-13ブロンコスで折り返し。さぁメインディッシュ、ハーフタイムショーの時間です。今年はビヨンセとブルーノ・マーズ、そしてコールドプレイが登場するとのこと。ひと組だけでもビッグネームだというのに三暗刻でやってくる。日本で同じくらい注目を集めるには「ゲスの極み乙女。」と「ベッキー♪♯」を共演させるくらいしか思いつきません!

↓いいなぁコレ!すごいなぁ人文字!こんなイベント日本でもないもんかな!


箱根駅伝の後ろを延々とディズニーとかのパレードがくっついて箱根まで行くとかどうかな!

山車に紅白歌合戦みたいな面々が乗って、100キロを練り歩くとか!

それぐらいしないとこの祝祭感には太刀打ちできんて!


ふぅー終わった。コレ見ると毎年スーパーボウル終わった気がする。一生に1回でもコレを現地で見たら、一生その思い出を自慢するんだろうなと思うくらいスゴイ。いやー、やっぱりアメリカは大きい。そりゃアメリカかぶれのジジイとかいるわけです。こんなもん見せつけられたら、日本が世界に冠たる経済大国になった今でも「負けた」とうなだれるしかない。心の中にボンヤリと「2020年東京五輪の悲惨な開会式」というフレーズも浮かびます。パクらせてくれ、このまんまパクらせてくれ!

ここからは長い長いエピローグ。見るものは見たし、どっちが勝っても別にどうでもいい。できるだけ盛り上がってヒャッハーさせてくれればそれでOK。第3Qはパンサーズのオフェンスからですが、ここもまたLBボン・ミラーの圧力を活かしたブロンコスのDFが強い。とにかく速い、やたらと鋭い。40ヤードあまりのフィールドゴールがポストに当たって外れるという不運もあり、パンサーズはなかなか追い上げられません。

ブロンコスはジワジワ前進してからフィールドゴールで得点し、3点追加でパンサーズ7-16ブロンコス。パンサーズも何とか反撃を狙いますが、第3Q終了間際にもボン・ミラーにサックを許し、第3Qは無得点。オフェンスが目立つ試合というよりは、QBニュートンを潰すブロンコスの守備陣が目立つ試合に。ブロンコスの守備が自分たちの得点未満に相手を抑えられるかどうか、DFゲームという構図です。

第4Q、パンサーズは相手陣内深くまで攻め入りながらも、フィールドゴールで3点止まり。パンサーズ10-16ブロンコス。要所要所でパスをキャッチできなかったりファンブルしたりということが多い試合で、それもDFゲームという様相に一役買っている感じ。残り10分を切ってもまだタッチダウンひとつで逆転できる点差で試合は進みます。

ブロンコスは自分たちの攻撃では時間を消費するランプレーを中心に選択。ペイトン・マニングというレジェンドを擁しながら、そこはもうアテにしてない感を全面に打ち出し、今の点差をしっかり守り切ろうという姿勢。そして、その「守って勝つ」が最後の最後で再びビッグプレーを生みます。この1試合で何度アッと言わされたことか。ブロンコスの58番、ボン・ミラーがまたもサックを成功させ、攻撃権を獲り返すターンオーバー。

ここからの攻撃シリーズをタッチダウンまでつなげ、何やかんやあって残り3分で14点差。解説者は「終わった」と早めの試合終了を宣言し、スタンドで見守るマニングの家族は勝利を確信してパーティーに突入するだけの大きな点差。パンサーズの面々も負けを悟ったのでしょう、もはや抵抗する余力もなくなり、攻撃しながらズルズルと後退していくという体たらく。

祭りのあとというのは得てしてこんなものかもしれませんが、2ミニッツを待たずに今年のスーパーボウルは事実上決着。最後の1分はゲータレードをぶちまけ、レジェンド・マニングを記者が取り囲み、すでにお祝いモード。追いかけるパンサーズは完全にどうでもよくなり、残り11秒時点では「反則で10秒削られる」というタイムリープまで敢行。最後は全員の協力でブロンコス勝利です!

↓ペイトン・マニングは2年前の屈辱を打ち払って再びのスーパーボウル制覇!


そう言えば、2年前は「史上最強の攻撃陣」って言い張って乗り込んだら、ボッコボコにされたあわや完封負けだったな!

あのときキックオフリターンタッチダウンされたチームが、今回は逆の立場でファンブルリカバーリターンタッチダウンするんだから因果だな!

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こうして今年もスーパーボウルが終了しました。アメリカ人でもなく現地でNFLを見るわけでもないのに、何となく毎年スーパーボウルだけは特別な気持ちで見てしまう。この祝祭感、この高揚感。次々に現れる各界の名士たちとド派手な仕掛け。実に羨ましい。実に面白い。早く「テレビ見たい」で休める社会になるよう祈らずにいられません。日本時間のゴゴイチには終わりますから、半休でも構いませんので…!


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