このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
11:22
だんだんついていけなくなりそう!

羽生結弦氏が切り拓いた「新世界」。それは世界のスケーターに大きな課題を突きつけました。4回転を最低2種入れて、ミスなく演じて、なおかつ加点を取らないと絶対に勝てないですよ、という厳しすぎる課題を。僕はそれを「選手は大変やのぉ」とゴロゴロしながら見ていました。

しかし、フッと気づいたのです。

もし、みんながその新世界に到達したらどうなるのかと。これまではジャンプでコケたコケない段階で大抵の勝負は決したもの。「4回転決めました!」「コケました!」という極めてわかりやすい決着でした。ですが、全員がコケなくなって、目立ったミスがなくなって、ガッツポーズ飛び出るような演技ばかりになったら、ライブで勝ち負けが実感できるのだろうか、と。

正直、ライブで試合見ながらレベル判定とかGOE判定とか無理ですよ。でも、その辺まで踏み込んでおかないと、勝ったか負けたかイメージできないようになってしまうのではないか。羽生新世界は観客にも課題を突きつけています。コケたコケない段階を卒業して、一歩先の観戦をしなさいという課題を。

そのうちステップシークエンスのレベル判定とかで勝負が決したりするようになるのだろうか。「難しいステップが足りないですね」「難しいターンの組み合わせが不足しています」「身体の動きを使ったパターンが3分の1未満でした」とか。そして、それをライブで感じられるようでないとイケなくなるのだろうか。ムチャだとは思いつつも、それに近いところに選手はどんどん成長しています。

新世界の観客席に座る準備として、レベル判定とかGOE高いか低いかくらいまでは見られるよう、勉強していかないといけないかもですね。今のペースであと2年煮詰まったら、そういうことになってしまいそうなほど新世界は近づいてきています。だって、最近、上のほうの選手は4回転でコケないもの。職場でも勉強しない僕にISUコミュニケーションを読ませるなんて、羽生新世界は厳しい世界ですね…!

ということで、ちょうどいい課題もあったので勉強を兼ねて、19日のフジテレビ中継による「四大陸選手権 男子SP」をチェックしていきましょう。


◆もっとテレビのサポートを!解説とTESカウンターだけじゃ足りない!

本日も最上段までビッシリと椅子で埋まった台北アリーナ。「日本でやっておけば」という声がわずかにこぼれる中、いきなり日本のお客様を喜ばせる音楽が。ケビン・レイノルズさんが選んだ今季のSPはアニメ「カウボーイビバップ」のオープニング。日本の客でも「何だっけ」と思うような一時代にだけ熱狂がある作品での演技です。さすが親日家。「ゼルダの伝説」とか「クロノ・トリガー」を真剣にやってくるだけのことはあります。

冒頭の4回転サルコウは転倒。しかし、カウボーイビバップのOPでは主人公が転倒するシーンもあるので、ある意味合ってるっちゃ合ってる。つづくトリプルアクセルも転倒、あえて挑んだ4回転トゥループも転倒、さらにはスピンの入りでも転倒とこの日はまったくいいところナシの演技。それでも、この大舞台まで戻ってきて、アニメの主人公スパイクを模した衣装でかっこよく煙草をふかしたのですから、もうバッチリじゃないでしょうか。元祖4回転王子、まだまだ老け込むには早すぎる。

↓お客さんもよくわかったもので、プレゼントで投げ込まれたのはスライム!


日本からわざわざ持っていったのか、台湾で買ったのか!

どちらにしても、よく頑張られた!投げた方!

ドラゴンクエスト スマイルスライム きらきらぬいぐるみ スライム M スクウェア・エニックス

価格:1,380円
(2016/2/20 11:10時点)
感想(1件)




親日家れいのるずさんのご紹介が終わり、中継は第3グループから生放送となります。このグループには田中刑事さんが登場。今季はNHK刑事から全日本刑事へと大きく飛躍。その集大成として四大陸刑事に挑みます。冒頭の4回転は少し落として3回転になりますが、それ以外はしっかりまとめて締めくくり。満足とはいかない顔つきながら、それでもシーズンベストなのですから、大団円だったのではないでしょうか。日本を勝ち抜いて、ココに出たというだけで大勝利のシーズンです。世界刑事、そして最終形態の宇宙刑事へ、夢が膨らむシーズンとなりました。

そして最終グループ。羽生氏、アンドウ氏、テン氏ら三魔神こそいませんが、これが世界選手権だと言われてもまったく見劣りはしない顔ぶれ。1番手滑走のハン・ヤンは、どでかいトリプルアクセルで会場の椅子をドッと沸かせると、ステップは軽やかにスイング・スイング・スイング。「こんなに椅子がいたのか」と思うような大きな歓声と拍手で、最終グループのハードルをグンと上げてきます。

もっとも、演技後半のシットスピンがノーカンと判定され点数はもうひとつ伸びず。ノーカンということは、要件を満たしていないということですから、姿勢が高すぎてSPの要件である「シットもしくはキャメルのフライングでやってないほう」(つまりシットスピン)と認定されなかったのでしょう。勿体ないノーカンでした。

2番手登場は宇野昌磨クン。細やかなステップから冒頭の4回転に臨むと、ジャンプとしては不出来な着氷ながら、何だか華麗なターンでも意図していたみたいな感じで上手くリカバー。全日本では冒頭が3A、ボーナスがもらえる演技後半に4Tという構成でしたが、順番を変えてきました。少し4Tに不安があったでしょうか。

それでも難所を乗り切ったことで滑りも軽やかに。アクセル、コンビネーションはまったく危なげないデキで、見せ場のステップはさながらダンスステージのよう。独創的なポジションのスピンなど最後まで飽きさせない演技で得点も92.99と上々。あとはもう、ホント樋口コーチのボディタッチ減点だけ何とかしてくれれば100点世界も見えてくるに違いありません。さすが

↓ジャッジ・フモフモとしてはトータルで5点くらい減点したい感じの「お手つき」の数々!


そこ触らんでええやん(<<)

両手握らなくても気持ち伝わると思うで(fall)

腕を組まない!(e)

つくし 蛍光標識「さわるな」

価格:1,158円
(2016/2/20 11:11時点)
感想(0件)




アメリカのマックス・アーロンは軽く悔し涙もこぼれるような低調な演技で、60点台と大きく後退。そんなお通夜空気の中で勝負の演技に臨むのは日本の無良さん。冒頭の4回転、大きなトリプルアクセルをズドーンと決めて、世界選手権に出られない悔しさを去年の無良さんにぶつけるような熱演。細かい減点はあるものの、全体としては非常に調子もよさそうな仕上がり。全日本で見せたフリーでの追い上げがあれば、十分に表彰台も狙える圏内につけました。

さぁ、そして最後はサラリーマンの頂上決戦。新入社員が学生時代を思い出してディスコに繰り出した風の衣装で登場したのは、中国のボーヤン・ジン。羽生氏に届くわずかな可能性……すなわち4回転連打ができる新世代のチカラは、この日も容赦なく他選手に「新世界」を突きつけてきます。4回転ルッツ+3回転トゥループのコンボ、そして単独の4回転トゥループと4回転を2種、しかも加点がもらえるデキで決めてきた。

もはやコレが「標準」となるとすれば、全員4回転2種類装備が基本とならざるを得ません。誰かの限界突破が新世界へと全員を引き上げていく。宇野クンも4回転ループに挑戦しているなんて話もありましたが、それはもはや「挑戦」ではなく、できなければ負けるしかないという意味で「必須」と言える装備です。4回転2種でSP100点台、平昌までにそれをできるようになった選手にしかメダルのチャンスはないんでしょうね…!

↓どうでもいいけど、右のぬいぐるみ、何だっけ?


地味に左のピカチュウっぽい物体も雑だなwww

もっとええやつあげたって!

中国の選手だからって中国のパチモンを好きなワケじゃないと思うで!

タカラトミー ポケットモンスター 1/1ぬいぐるみ ピカチュウ

価格:3,542円
(2016/2/20 11:13時点)
感想(3件)




そして最終演技者、経理部か人事部のパトリックさん。この日も「衣装は得点と関係ないから」という震え声が聞こえてきそうなチョッキスタイルでの演技です。冒頭の4回転は軽くお手つき。演技後半のコンビネーションジャンプではセカンドジャンプが2回転。足換えのキャメルスピンにもレベル1があり、基礎点的にはやや物足りない構成になりました。

ただ、滑りは本当に流れるようで深いエッジ、よく伸びるスケーティングが気持ちいい。ジャンプとスピンで明らかな取りこぼしがあってもなお86.22点なのですから、さすがはパトリックさんと言うべきか。とは言え、トップからは10点以上離れての第5位では逆転優勝までは厳しいでしょう。追い上げようにも基礎点負けするという状況では、先行する選手にも十分な心理的な余裕も生まれますしね。

↓スピンでレベル1とは今回のジャッジはなかなか厳しいですな!よっしゃスピンの勉強だ!(2分10秒頃から)


<本来狙っているレベル>
.好蝓璽拭璽麩続からの難しい入り
▲ャメルアップワード(手を上に伸ばして胸が上を向く)
B換え後にチェンジエッジ
ぅャメルサイドウェイズ(腕を後ろに組んで肩のラインが垂直になるまで横を向く)

<レベル1ならこういうことか?>
.好蝓璽拭璽麩続からの難しい入り
⊆損椶擦
チェンジエッジが明確じゃなかった?
ぅャメルサイドウェイズ狙うも肩のラインが垂直にならず?

いつもと一緒に見えるがレベル3じゃないんだな…?

まぁ、ジャッジがそう言うんならそうなんでしょう!


見返しても結局どの要素でレベルを取って、どれで取れていないのかがわからないくらいのスピンで、非常に困る感じとなってしまいました。入りはいつもと変わらないように見えるので、,妊譽戰襪鮗茲譴討い董↓のチェンジエッジが明確でなかった、ということでしょうか。もしくは,瞭りが「ただのバックエントランス」扱いで難しくないよ認定なのか。どちらにせよ、もはや素人目でわかるようなものではなくなってきました。

ただ、将来的にみんなが4回転バンバン決めて、目立ったミスなく演技を終える「新世界」に到達したら、こういう小さいところでの差を見られるようにならないと、勝ったんだか負けたんだかわからなくなるのでしょう。だんだん僕の手には余る感じになってきましたが、諦めずに勉強していかないとですね。今跳んだジャンプが「ダブルアクセル」だって当たっただけで周囲がホーッってなった時代が懐かしいですね…!


主催側もより細かい判定内容をPDFで公開すべきだと思います!