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2連勝で会心のスタートダッシュ!

リオ五輪出場がなくなったなでしこJAPANが、予選の最終戦・北朝鮮戦に臨みました。一般的に言えば「消化試合」にあたる一戦。しかし、なでしこはこれまでの予選以上に気持ちを出して戦い、1-0で勝ちました。結果としては予選敗退に変わりはないのですが、素晴らしいフィナーレ、素晴らしい結末でした。リオに出られない、そのこと以外は本当に美しい最終戦でした。

印象に残っているなでしこの試合に、北京五輪での準決勝があります。メダルを狙った1戦で不運もあって1-4と大きく離された試合終盤、なでしこは時間を考えても逆転は絶対ない状況で1点を返しました。今この瞬間の結果は何も変わらなくても、未来のために頑張れる。徒労と思わず、今頑張ることが未来につながると信じられる。そういう強さが現れた名場面でした。

あのときのように、なでしこが未来につながる試合をやった。リオ五輪出場が消えてからの2勝は、やっぱりなでしこはなでしこなのだと思わせてくれるものでした。何も変わらないから頑張らない、意味がないから頑張らない、そんなつまらない計算などなく、何かを信じて頑張れる。才能や環境とは関係なく、誰にでもできることを、誰にもはできない強さでやるからこそ、このチームは美しく、応援したくなるのだと改めて思います。

この気持ち、ぜひ未来につながってほしいもの。勝ち負けは相手もあることでコントロールできないものですが、気持ちは自分たちだけの問題です。勝つチームではなく、応援したくなるチームを応援したい。なでしこには、これからもそうあってほしいと思います。あの日のように、この日のように。

ということで、拍手で迎えた清々しい大団円について、9日のNHK中継による「リオ五輪アジア最終予選 日本VS北朝鮮戦」からチェックしていきましょう。


◆ていうか枠が少ないねん!アジア3枠なら普通にリオ行けたわ!

雨が落ちるキンチョウスタジアム。スタンドのカッパを被った若い娘たちの姿が映し出されます。中継のカメラ曰く「なでしこの未来を作る少女たちが見つめています。しっかりと勝って、なでしこらしさ見せましょう」というところか。気持ちは僕も同じ。きっと、みんな同じ。消化試合などでは断じてなく、結果が出なかった今だからこそ、結果や栄光と関係なく頑張ってきたなでしこだからこそ、その矜持のためにやり切らなくてはいけない一戦です。

いつも通り、少しの笑顔を浮かべて入場するなでしこ。胸に手を当てる国歌斉唱。集合しての記念撮影。特別な試合であるという感じはなく、落ち着いて淡々と、にこやかに進んでいきます。宮間あやも終始にこやかに、あぁこの雰囲気ならば別の結果もあったかもしれないなと思うような軽やかな緊張感で試合に臨みます。キンチョウスタジアムだけに…!

日本の先発はGKに山根、DFには有吉・熊谷・岩清水・節目の代表100試合目を迎えた近賀と並べ、ボランチに宮間とコチラも代表100試合目の阪口のコンビを置きます。前めに上げた鮫島と中島、そして2トップに横山と大儀見。おなじみの4-4-2のシステムで最終戦に臨みます。前の試合から8人先発を入れ替えてきました。なでしこ全員集合と言ったところでしょうか。みんなで何かを、甲子園の土みたいな何かを持ち帰る試合にしてほしい。未来の種を植える土みたいな何かを。

↓想いをつなげ、未来につなげ!今勝つためではなく、明日勝つための先制点を奪え!



ダメだ、何か泣いてしまう…!

宮間見るだけで泣いてしまう…!

仕方ない、嫁にこい…!

僕が辻上さんみたいな役目をやるわ…!


↓ちなみに代表100試合目コンビには土じゃなくケーキが贈られたそうです!

新監督が誰を選ぶかはわからんからね!

キリがいいところまで進めておく気遣い、いいじゃない!

99試合で放置されたらモヤモヤするからな!

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そして始まった試合。ピッチは折からの雨でビチャビチャ。走るだけで水しぶきがあがり、バウンドしたボールは止まります。なでしこらしい展開の早い連動したパスは出しにくい状況です。そんな中、積極的な動きを見せるのはボランチの宮間。相手の攻撃の起点に素早く身体をぶつけ、カウンターの芽を見つければスライディングで飛び込む。やる気十分です。

迎えた前半13分、宮間からの裏を狙うパスに阪口が飛び出して惜しいチャンス。逆に前半17分には、北朝鮮が裏に蹴ってきたボールへの対応で有吉が足を取られピンチとなる場面も。悪いコンディションだけに、ひとつのプレー、1本のパスで何かが起きそうな怖さのある試合。しかし、何度か訪れるピンチではGK山根が「どんくさそう」というイメージを払拭する鋭い出足で際どいボールをセーブします。足場は悪いはずなのに、ちょっと動きがよく見えるのは、タダの気のせいでしょうか。

前半は大きな動きなく終了し、後半へ。日本は鮫島を下げて岩渕を投入してきました。これによって宮間が左サイド、中島がボランチ、岩渕が右サイドとポジションも変更。左で作って右で仕留める、点を、勝ちを獲りに行く采配です。早速の後半9分にはぶっちーがブレ球ミドルで相手ゴールを脅かし、さらに後半11分にはドリブルでかわす⇒パスで展開⇒折り返しのクロスに飛び込むといういいチャンスも。ぶっちーが「私が未来のなでしこを引っ張る」という、ガラにもない感じの気持ちを出してきますした…!

↓GK山根も身体を張ったセーブで未来のなでしこを引っ張る気持ちを見せる!


悪意:「偶然やん!」
好意:「いや、身体を張ったセーブだ」
悪意:「手足は見当違いのとこを守ってるやん!」
好意:「いや、身体すべてを壁にしている」
悪意:「デカイから頭に当たっただけやん!」
好意:「いや、デカイのは才能」
悪意:「たぶん未来を引っ張ったりせんで!」
好意:「じゃ、高みに連れていってもらおう」
悪意:「デカイ言うてるだけやん!」

この試合は2点くらい防いだな!

次はオーストラリアとかの前にも立ちはだかれ!

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時間が進むにつれてペースは日本に。後半30分には左サイドで宮間・大儀見・有吉が絡んで組み立てると、最後は有吉のクロス⇒飛び込んだ中島のバックヘッド⇒岩渕こぼれに届かず、という惜しい場面も。狙いどおりの攻撃で日本らしさが出てきます。

そして迎えた待望の後半35分。有吉が縦に入れたボールを、エリア内でキープした横山が落とすと、宮間が左足で柔らかいクロス。これがファーサイドで待つ岩渕の頭にドンピシャリ。「私が引っ張ります」という自覚を見せる新世代の背中を左足でドンと蹴り出すようなプレゼントクロス。9割宮間のおごりでぶっちーが挙げた美しい先制点!

↓「動くなよ。頭に当てて入れるから」と、宮間がクロスで仕留めたビューティフルゴール!



いいゴール!

この試合で、このゴールが出るなんて、美しすぎる!


その後の北朝鮮の反撃も、ゴールに向かうボールを宮間がライン上でクリアするなど、日本は高い集中力でゴールを守ります。そのまま迎えたタイムアップ。予選には負けたけれど、人間として大事な戦いには勝った。スッキリと気持ちよく、なでしこらしく勝ってくれて本当によかった。未来へ向かって明るく踏み出せるような勝利、本当によかった。

ひとつの区切りを迎え、結果として負けたということもあり、「勝つ」ことよりも「変わる」ことを目指したターンになでしこは移行していきます。何人かはこのチームを離れることになるのでしょう。ただ、ゼロからのスタートなどとは思わないでほしい。受け継ぐべきスピリットがあり、踏み台とすべき歴史がある。

イチ、いやニとかサンくらいから、また大きな栄光に向かって頑張っていってほしい。毎度ゼロまで戻らないことで、人間は発展してきたのです。つなげていきましょう、このスタートダッシュ。この2戦の勝利で「ニ」は最低でもあるんじゃないかと思いますしね。

↓お疲れ様、ありがとう、なでしこJAPAN!



素晴らしい時間をありがとう!

お疲れ様でした!

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いつか負ける日がくるなら、こういう負けがいい、そんな幕切れ!