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07:00
アルティメットSEIMEI!

平昌五輪が間近に迫るなか、羽生結弦氏の注目のフリープログラム演目が発表されました。完全に予想外だったその演目は、2季前に世界最高記録をマークした『SEIMEI』。これでショートプログラムのショパンのバラード1番とあわせて、SP・フリーともに「再演」という異例の構成となりました。

再演自体は何ら不思議なことではありません。2季に渡って同じ演目を磨いていくパターンもこれまでに実践していますし、そもそも芸術において、素晴らしいものは何度も何度も繰り返すのが当たり前。同じ映画を何度も見たり、同じ落語を名人たちが自分なりの解釈で独自に演じたり、同じ芝居を何年にも渡ってロングラン公演したり。本物は決して「使い減り」などしないのです。

とは言え、SP・フリーともに再演というのが異例であることは確か。毎年新プログラムを作ることが「常識」となっているなかで、再演を2つつづけるというのはリスクがある行為です。それで得点が左右されるわけではないはずですが、お客の反応まではコントロールできません。もしも、既視感や「前のほうがよかった」という気持ちを抱かせてしまったら、空前絶後の頂点に迫るのは難しくなるでしょう。


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ひとつそれに対する答えとしては、羽生氏自身が間違いなく進化していることの絶対的な自負でしょう。初演当時からは4回転ループが増えたということもありますし、演技全体の構成としても土台が一段高くなっています。「今の自分が演じれば確実に初演を超える」という確信は、本人もクチに出すところ。その意味で、「初演との比較」はリスクとしてはカウントしないということでしょう。

そもそも、『SEIMEI』は“世界一”のプログラムでも、“羽生一”のプログラムでもすでにありません。昨季の世界選手権で、SEIMEIのスコアはすでに超えています。これがSEIMEI超えを果たせないままでの「再演2つ」ということになっていれば、自分自身に対しても「僕はSEIMEIに逃げたのか?」という問いが生まれたかもしれません。しかし、今のSEIMEIは挑戦者。再び世界の頂点に挑む立場です。“世界一”の「Hope&Legacy」を超えるチカラを与えてくれるパートナーを求めたとき、SEIMEIがそこにいたのです。

ある意味で、SEIMEIともう一度出会うために、昨季の苦しみがあったのかもしれないなと思います。2季前の時点で五輪シーズンにはSEIMEIをという想いがあったがゆえに、限界に到達していたSEIMEIのさらに奥へ進むため、あえての別ルートを選んだ。1年かけて真のSEIMEIのチカラを引き出せるまでに自分を高めてきた。もう一度SEIMEIと出会い直した。それにふさわしい“世界一”の自分となって。


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僕もいろいろと五輪シーズンの演目を想像していました。そのなかで、勝つということだけを考えたときに、やはりクラシックであるとかオペラであるとか、いわゆる「古典」を求める気持ちがありました。古典が最高だとは思いませんが、やはり古典は多くの人に知られ、受け入れられているものです。今回は平昌なのでそれほど気にすることではないものの、「客が知らん曲」でドーンとわかせるのは極めて難しいこと。勝つことだけを考えるなら、「媚び」と言われようが地元でウケるご当地の古典、ジャッジ受けする定番曲というのは、ひとつ有力な策です。

一方で、そうした選択に寂しさを感じる気持ちもありました。大作曲家のクラシック、王侯貴族が愛したオペラ、それは確かに素晴らしい。しかし、それは「羽生結弦が本当に演じるべきものなのか?」と。この平昌五輪は年齢的にも経験値的にも生涯最高の瞬間となるはず。その生涯最高の日に演じるものが、借り物であったなら、それはまだやり残しがあるんじゃなかろうかと。

極みに近づくほど、人は自分のルーツに立ち返ります。多彩な技術でどれだけの異人を演じようとも、最後の最後の最後は「自分」がそこに残る。自分を作るものは、父母であり、故郷であり、子どもの日に見た風景であり、自分の「ルーツ」です。かつて欧州で活躍をしたサッカー選手がこう言っていました。「自分は日本のことを何も知らないと、世界に出て気がついた。とても恥ずかしい」と。

そんなことを思いながら、僕は「SEIMEI」と「Hope&Legacy」に好感を抱いていました。あぁこの稀代の表現者が、内なるルーツを掘り下げている、と。和の演目を演じ、所作を学び、先祖の心を知り、そして日本で生まれた楽曲とともに新しい表現を模索している。これは表現者としての羽生結弦が完成するまでに、避けては通れない道であり、そこに自分で気づき、実践する姿に「完璧だ!」と唸ったのです。

ただ、そこで僕がうかつだったのは、「SEIMEI」と「Hope&Legacy」でルーツの掘り下げは一段落とし、五輪シーズンは勝つための選択をすると決めつけていたこと。正直、和の曲から勝てる楽曲を探すのは難しいのです。世界に知られた曲は基本的にありませんし、繊細で穏やかな曲想はとてもキャッチーとは言えないもの。初めて見る人の心をもつかむパワーは、なかなかないだろうと。

「Hope&Legacy」を見ながら感じていたことでもありますが、まぁ伝わらんなと。この演目で表現しているものや、美しい音ハメを理解してもらうまでに、ずいぶん苦労したなと。トゥーランドットで最後に「vincero!」と叫ぶところとかだと、イタリア語がわからなくても「勝ちそう」って思うじゃないですか。何となく雰囲気でわかるじゃないですか。そういう部分で穏やかすぎて、伝わらなすぎるのかなと思います。和は。

だからこそ、目からウロコでした。

「フィギュアスケート界において、誰もが知っている和の曲がひとつあるだろ?」

「めっちゃ和のやつがあるだろ」

「ピーヒャラピーヒャラポンポコポンが」

「SEIMEIだよ」

「あぁぁぁぁぁっ!!」

そうか、なるほど、それはまったく考えてもみなかった。広く認知され、どこでどう盛り上がるかまで伝わっている「和」の曲はもうあったのです。世界を席巻し、当時の史上最高記録を作った演目、あれならばフィギュアスケートに触れるものならば必ず見知っているはず。SEIMEIならば「曲が微妙」「よくわかりません」「陰陽師と言われても…」などとは言わせない。ベースラインが200点、ミスなく演じれば220点より上をつけざるをえない文句ナシの「勝てる」楽曲はすでにあったのです。

僕は、この選択にとても満足しています。

第一優先は「勝つ」ことですが、それについてはまったく不安のない演目です。曲への不安や、曲とのマッチングへの不安はゼロ。あとは自分がしっかりやるだけ。そして、「勝つ」を満たしたうえで、生涯最高の舞台に「和」を携えて進むことがとても嬉しい。日本の誇る表現者が、自分自身と僕らのルーツを携えた「日本の羽生結弦」として戦うということが誇らしく、「日本の羽生結弦」でなければ演じられないものを見せてくれることへの期待で、たまらなくなります。

想いを連れていってくれるような気持ちになります。

SEIMEIだからできることがあり、SEIMEIになら託せる。

アルティメットSEIMEIの構成は4回転ジャンプ5本、演技後半に6つのジャンプ(コンボ3つ)という構成になるといいます。SPでの底上げも加味すれば、究極のところではトータル350点を超えられる構成となります。新たな大地が見えるような、節目のスコア。ライバルは手強いですが、最強のパートナーを指名した羽生氏ならば恐れるものではありません。自分さえしっかりやれば、誰もついてこれはしない。永遠に残る狩衣の美青年の姿、五輪の歴史に刻まれるはず。

頼むぞ、SEIMEI。空前絶後、唯一無二の羽生結弦を!

↓100年後偉大な王者の歴史をふりかえったとき、そこに「和」があったなら、どれだけうれしいことか!


バライチ3:「よくきてくれた晴明どの」
SEIMEI2:「SEIMEI、な」
SEIMEI2:「陰陽師だけじゃなく」
SEIMEI2:「いろんな意味があるから」
バライチ3:「めんどくせぇやつだな…」
SEIMEI2:「カカカ、聞こえておるぞ…」
SEIMEI2:「ワシは地獄耳じゃ」
バライチ3:「聞こえるように目の前で言ってるけどな」
SEIMEI2:「いわゆる呪(シュ)じゃな?」
バライチ3:「嫌味とか文句とかかな…」
バライチ3:「とにかくSEIMEI殿がいれば」
バライチ3:「羽生氏の安寧は確実じゃ」
SEIMEI2:「はたしてそうかの?」
バライチ3:「どういうことじゃ」
SEIMEI2:「我らだけでは守り切れぬ場に」
SEIMEI2:「五輪の魔物は棲んでおろう」
バライチ3:「それは、まさか」
SEIMEI2:「上位選手が出場する」
バライチ3:「エキシビション…!」
SEIMEI2:「エキシビションでヘタをうてば」
バライチ3:「面白い感じで終わってしまう…か」
SEIMEI2:「我に秘策あり…」
SEIMEI2:「式神顕現…」
SEIMEI2:「急急如律令…」
SEIMEI2:「ふぅぅぅんむ!」
????:「我を呼ぶのは誰ぞ…」
バライチ3:「あなたは…」
SEIMEI2:「プリンス殿ですな?」
レッツゴ2:「いかにも…」
SEIMEI2:「チカラをお貸しいただきたい」
バライチ3:「え、借りるの!?」
SEIMEI2:「借りるよぉ」
SEIMEI2:「むしろEX向きだし」
レッツゴ2:「わかった貸そう…」
バライチ3:「貸すんだ!?」
レッツゴ2:「自信はある…」
レッツゴ2:「昨季より進化していると思う…」
バライチ3:「3ヶ月くらいしか経ってないよ!?」
レッツゴ2:「大丈夫…毎日進化してるから…」
????:「私も貸そう…」
SEIMEI2:「お待ちしておりました」
SEIMEI2:「オペラ座の怪人殿…」
オペラ座2:「私も進化していると思う…」
オペラ座2:「ケガが治ったから…」
????:「私も貸そう…」
????:「私も貸そう…」
????:「私も貸そう…」
バライチ3:「うわ、いっぱいきた」
SEIMEI2:「お待ちしておりました」
SEIMEI2:「湖の白鳥の群れ殿」
SEIMEI2:「ロミオとジュリエット関連殿」
SEIMEI2:「パリナントカシリーズ殿」
バライチ3:「ひと枠に3つくらいずついる」
スワン群:「私も進化している…」
スワン群:「天使の羽がめっちゃ飛ぶようになった…」
ロミジュリ群:「私も進化している…」
ロミジュリ群:「グッと大人っぽくなった…」
パリナントカ:「私も進化している…」
パリナントカ:「ノートルダムを散歩できる…」
SEIMEI2:「これだけおれば心配無用」
バライチ3:「して、その演目とは」
SEIMEI2:「ベスト・オブ・ユヅルハニュウ」
バライチ3:「ベスト・オブ・ユヅルハニュウ!?」
SEIMEI2:「そう、ベスト・オブ・ユヅルハニュウ!」
バライチ3:「我らの時点でベスト盤みたいだが」
SEIMEI2:「そこにさらにベストを被せる!」
バライチ3:「2枚組のベストアルバムみたいだ…」
????:「ごめーーーーん、遅れたー!」
バライチ3:「うわ、まだきた」
SEIMEI2:「お待ちしておりましたぞ」
SEIMEI2:「この演目の最後の要をなす」
SEIMEI2:「キャッツ・アイ殿!」

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金色の狩衣を身にまとい、平昌の地にSEIMEIが顕現する!