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12:00
一回、犬だと思って話をしましょう!

「前を向いたら全速力でまっすぐ走る俊敏な犬(いい意味で)」というのが、僕が思うサッカー選手・丸山桂里奈さんの人物像です。人物像って言ってるのに犬ってなってるのはすでに前提ガタ崩れですが、そこには言われたことには忠実であったり、ただし言われたことの半分も理解していなかったりするコミュニケーションの難しさも漠然と含まれていたのかなと、今改めて思います。

10日にテレビ朝日で放映された「しくじり先生」。まるかりさんは非常に危うい感じで出演していました。「怒られやすい自分」を自覚しつつ、その反省内容と説明の仕方が一部の心の狭い人たちを現在進行形でイライラさせるというスタイルは、しくじりの拡大再生産とも言えるものでした。その結果、賛否両論巻き起こり、放送後のブログではまるかりさんが軽めの火消しをする事態となっていました。

まるかりさんは、そういうことじゃないのです。

もし、あの放送でイライラしてしまったなら、冷静になってこう思ってみてください。「犬かも?(いい意味で)」と。犬だと思えば、まるかりさんのやったことは基本的に怒ったりするような対象ではないのです。そして、犬だと思えばまるかりさんはとても忠実で、純粋で、かわいらしいところがあるのです。そして、その本質を正しく理解し、導いているのは澤穂希さんその人だということがわかるはずです。

↓だんだん犬に見えてくるように犬っぽい画像を置いておきますね!


犬になーる、犬になーる、犬になーる。

ボールを追いかけて真っ直ぐ走る犬になーる。


いい意味でヨタヨタしたリフティングでスタジオに登場したまるかりさん。いい意味でガチガチのド緊張と、いい意味でカミカミの滑舌、そしていい意味でヘラヘラした態度。いきなり、「あぁこれは怒られやすいんだろうなぁ」といい意味で伝わってくるスタイルで、まるかりさんは自身のしくじりについて講義を始めます。

↓そして、まるかりさんが紹介し始めた数々のしくじりたち!
●オフサイドのルールをよく知らなかった
・オフサイドのルールをよく理解しておらず、頻繁にオフサイドになっていた。そのため監督やチームメイトからよく怒られた

●澤さんはいい意味で地蔵のような存在

・澤さんが登場する話の前フリで、優しい澤さんを表現するために「いい意味で地蔵」と表現
・その後も「いい意味で地蔵」と連呼

●よく人を怒らせてしまう
・悪気がないのによく人を怒らせてしまうと嘆くまるかりさん
・スタジオでは「わかる」「すでにムカついてる」などの敏感な反応
・フリートークのなかでも決めつけと思い込みを多数発信し、スタジオにイライラ感広がる
・まだ話がつづいているのに、自分のタイミングで話を打ち切るワガママ進行で、スタジオにイライラ感広がる

●なでしこジャパンのなかではワタシが一番美人
・「好き嫌いとかタイプはあると思うんですけど…フフッ(笑)、自分が一番だなって」
・まるかりさんのニッコニコに合わせて川澄、岩渕、熊谷、鮫島、澤の写真が暗転。まるかりさんの写真だけが明るく表示される
・ちなみに最下位は誰かと問われ、「最下位ってなると、全員最下位」「これは本当にいいことなんです!」「いい意味でなんです!」「みんな並んでるよーくらいの意味なんですよ」

<普通に美人だと思うけど、ダメかなぁ?(※美人とバカは別問題の意/いい意味で)>



●サッカーのルール&用語をほとんど理解できていなかった
・学生時代は結果が出ていたので、サッカーをあまりよくわかっていなかった
・PKは何の略か知らなかったので「パーソナルキック」だと思っていた
・副審のことは「旗を持ってる人」と呼んでいた。それ以外の何物でもないじゃないですか?
・累積警告で休んでいる人を「体調不良で休んでいる」と思っていた。自分が累積警告で出場停止になることはなかった。フェアプレーなので

<オフサイドを理解していなかったので、相手のゴールポストの裏に隠れる作戦を実行し、監督から大目玉>



●怒られている理由を途中で見失い、途中で生返事に
・怒られている途中でよくわからなくなり、「わかっているのか!」と言われても「ハイ、ハイ」、「わかっていないのか!」と言われても「ハイ、ハイ」と生返事
・「相手が何に怒っているのかわからない」
・「わかっていても、何で怒っているのかわからない」
・怒られている途中で「この人何でこんなに怒っているんだろう…」と笑えてくる
・怒られる⇒何故怒られているか理解していないので冷静になる⇒怒っている人との温度差が生まれる⇒状況を客観的に見て面白くなってくる⇒笑ってしまう⇒もっと怒られる、のスパイラル

●なので、怒られているときに笑っちゃわないテクニックを編み出した
・桂里奈ゴホン作戦⇒笑いそうなときに咳払いでごまかす
・桂里奈スエット作戦⇒笑いそうなときに汗を拭くふりでごまかす
・松木安太郎:「そこじゃないだろ…」

<桂里奈ゴホン作戦のイメージ図>


オフサイドはみんな知らないでしょ!

地蔵は悪口でも何でもない!仏の一種!

まるかりさんは美人でしょ!見た目は!

副審だのPKだの用語を知らなくてもプレーはできる!

怒られてるときに笑っちゃうようなら、怒り方が下手なんです!

まるかりさんは自由なんです!いい意味で!

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怒られるのはイヤだというまるかりさんは、怒られた理由をしっかりと理解することが大切だと、人生の半分近くにまできて気づいた様子。そこからまるかりさんは澤さんに怒られた逸話など、栄光のなでしこジャパンとしての大活躍期間中にやらかしたしくじりについて語り始めます。

↓いい意味で地蔵の澤さんを激怒させた逸話を語り出すまるかりさん!
●北京五輪でアップをせずに交替で入り、澤さん激怒
・スーパーサブとして交替で入ると、足も速かったし、ドリブルも活かせたというまるかりさん
・3位決定戦ドイツ戦、後半23分にまるかりさんは登場
。しかし、試合前の準備運動は疲れるだけで意味がないという独自の思いつきで、何もせずに出ていったらまったく走れなかった
・試合終了直後に澤さんから「おいお前さぁ!スーパーサブならもっと走れよ!」と大目玉
・地蔵:「彼女がディフェンスをしないといけない場面でしていなかった。伝えなければ彼女もレベルアップしない」

<いい意味で地蔵の澤さんが、守備の地蔵プレーについて激怒する地蔵コンボ>


●2011年ワールドカップ・ドイツ戦の決勝点、アシストしたのを岩渕だとカンチガイし、澤さん激怒

・澤さんに怒られてからそれまで以上に真面目に練習に取り組むようになり、アップも入念にやるようになった
・生まれ変わった姿を澤さんに見せたい
・「ここでやらなくてどこでやるの、今でしょ」
・準々決勝ドイツ戦、途中交代で出場したまるかりさんは身体もキレキレ
・延長後半3分、見事な決勝点を決める
・しかし、ラストパスを出したのを岩渕だとカンチガイ。ゴール後に駆け寄ってくる澤さんを振り払って岩渕と歓喜の抱擁
・試合後のインタビューでも岩渕に感謝
・ロッカーに下がってから「私だよ!」と澤さんに怒られる

<澤さんではなく岩渕にガッチリと組みつくまるかりさん>



●2012年ロンドン五輪で、大会期間中にセクシー写真を投稿し国民激怒

・ロンドン五輪期間中、ブラジルに勝って嬉しかったので入浴中の写真をツイッターにアップ
・すると「カンチガイしてんじゃねぇ!」とどっから出てきたかわかんない人から大バッシング
・「ファンにリクエストされたから載せたのに…」
・「私、いいことしたのに何で怒られるの?」
・バッシングしてきた人に「いきなり失礼だ」などと言い返したらもっと怒られた

●ロンドン五輪の表彰式でおちょけすぎてブラッター激怒
・ブラッターFIFA会長(当時)からメダルをかけてもらう際、おちょけて変顔ダブルピースをした
・握手をするのも忘れ、ブラッター会長にたしなめられた
・その結果、大バッシングを受け佐々木監督(当時)が謝罪
・まわりの選手に言われてやったのに、何故私が怒られるのかわからなかった

<まわりの選手もやってたし、言われたからやったのに…>


そんなにヒドイですか?

まるかりさんじゃなかったら怒ってないくらいの話じゃないですか?

昔は温泉でタオル一枚の自撮りとかアップしてたくらいの女神ですよ?

むしろ、大人しくなったんじゃないですかね!

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こうしたしくじりを経て、まるかりさんは「他人のルールを理解する」ことを学んだと言います。自分はいいと思っていることでも、相手が怒るのにはまた別の考えかたもある。だから、自分のルールで判断するのではなく、こういうことで怒る人もいるんだと想像することが大切なのであり、冷静に耳を傾けていく必要があるのだと。なるほど、伝わってない感じがしますね!

↓そしてまるかりさんは他人の気持ちを逆なでしこジャパンから引退を宣言!


おつかれさま!引退おつかれさま!

まさにこのときの顔とか言い方が「逆なでしこ」ではあるが、おつかれさま!


僕はこの放送を見て、改めて澤穂希さんの偉大さというのを感じました。ルールがわからない、他人の気持ちがわからない、話が長くなると笑えてくるなど、他人とのコミュニケーション、あるいは処世術が不得手なまるかりさんに対して、澤さんは簡潔にズバッと怒ることで正しく成長をうながしています。「笑えてくる」ほどクドクド言ったりはしないのです。

澤さんが怒ったとされるエピソードは2点、「走れ!」と「私だよ!」です。まるかりさんが「「前を向いたら全速力でまっすぐ走る俊敏な犬(いい意味で)」であるという前提に立ったとき、本当に怒るべきエピソードはこの2つだと思います。そして、その2つにだけ澤さんがしっかりと出てきたというのは、やはり澤さんの偉大さであり、まるかりさんにとって欠かすことのできない人生のブリーd……じゃなくてパートナーだと思うのです。

紹介されたしくじりのうち「怒られやすい」に類するものは、犬なら仕方のないことばかり。説教の途中でずっと「クゥーン」と言ってなかったというだけのこと。犬なら説教の途中で「ワン!」とか「ウー、ワワン!」とか「ワォォォォン!」とか言うでしょう。話もほとんど理解していないでしょう。それは、ちゃんと伝わるように言えなかった側の問題でもあるのです。犬への説教で「何で怒られてるかわかるか!」などとキレても意味がないのです。

「誰かに言われたのでおちょけてしまった」系のしくじりも、犬ならむしろ自然なこと。「はい、ここでチンチン!」などと指示をされたら、それが五輪の表彰式であろうがやってしまうのです。そこに悪気はなく、喜んでもらえると思って頑張っただけなのです。怒るならやらせた側に言うべきなのです。

ただ、「走れ!」については「前を向いたら全速力でまっすぐ走る俊敏な犬(いい意味で)」にとって本来の仕事です。ボールを投げて拾いに行かなかったら、それは厳しくしつける必要があります。また、パスを出した人間をカンチガイして、ほかの選手のところに抱きつきにいったら、ビシッと主従関係をわからせる必要があります。「私がご主人様ですよ」と。澤さんは、その点をしっかりやり、まるかりさんのチカラを引き出してきたのです。

まるかりさんはちょっと人とは違うところがあるかもしれません。しかし、それは誰もが同じこと。コピー人間でない以上、みんな少しずつ違うのです。だからこそ、そういった相違を認めていくことが多様性のある社会のはずです。そう、多様性。現代の日本社会は「まるかりさんを受容する」本当の意味での多様性を獲得してはいないのです。

足が動かない、目が見えない、そういった明らかな不自由に対してはそれを社会として包み込み、ともに歩んでいこうという考えが広まってきています。しかし、ほんのちょっとの場合。まるかりさんのように、ほんのちょっとバカ(いい意味で)な場合、そこには急速かつ猛烈に「普通であれ」という同調圧力がかかってきます。「いい意味でバカだなぁ」では済ましてくれない。

ちょっとバカ(いい意味で)だっていいじゃないですか。

それが個性というものでしょう。やってはいけないことは「ダメだ」とたしなめもするでしょうし、こうすべきというものがあれば指示も出すでしょう。ただ、誰もが完璧な人間ではないのですから、できないことや苦手なことはあるのです。だからこそ、それぞれが得意なことで助け合う「社会」の意味があるはず。

まるかりさんは得意なサッカーでは、日本女子サッカーの歴史に永久に残る仕事をしたのです。じゃあ、苦手なことをまわりが助けてあげたらいいじゃないですか。このおバカさん(いい意味で)を、得意なことで成し遂げた価値に見合う幸せにたどりつけるよう、みんなで見守っていこうではありませんか。何かやらかしそうになったら(誘われてセクシーグラビア/誘われて参院選出馬/誘われて飲食店オープン等)、リードをビーンと引っ張って止める、みんながその気持ちを持って。怒るときはズバッと「こうしろ」だけを伝える澤さんのような簡潔さで…!

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いい意味でバカなままでも幸せになれる、そんな社会でありたい!