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12:00
「羽生結弦と浅田真央ほど泣ける選手はいない!」でした!

本を買いました。いまやフィギュア界きっての人気タレントである織田信成公の初の著書『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』です。僕は長年の殿の活躍への感謝と、これからのますますの安土桃山時代のご発展を祈念して、楽市楽座楽天市場でコレをふるって購入したのです。

その際、中身はまったく見ておりませんでした。推しのグッズを買うときに、中身やレビューを見ることについて僕は賛同しません。買うことを決めて、買ったあとで実物を見れば済むこと。僕はまさにボクシングのカウンターパンチくらいの早さで「出るのか!」「ポチ!」と購入手続きを進めてやったのです。

そのあとでタイトルから中身を類推しまして、「技術解説本かな?」と勝手に想像していました。華麗に見える水鳥を支える水面下でのバタ足を紹介するように、「ココ!ここがホンマにスゴイんです!泣ける〜」をやる本かなと予想していたのです。「ヒザや足首だけでなく、股関節まで使って着地の衝撃を和らげるワザ」の紹介とかを。

しかし、タイトルだけしか見ていないだけあって、その予想は軽やかに外れます。この本は、殿の人生を振り返る自伝であり、そして羽生結弦氏・浅田真央さんへと向けたものだったのです。この「泣ける」は、「辛いこと嬉しいことがたくさんあって泣ける」「羽生氏泣ける」「真央さん泣ける」の三本柱でできていたのです…!

↓普通オビに写真が載ってる人は応援コメントだと思うでしょうが、中身にもガッツリ修造が出ます!
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「泣」がちょっと転んでるのがポイント!

山あり谷ありの人生をつづります!

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フィギュアほど泣けるスポーツはない! [ 織田 信成 ]
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技術解説本だと思って読み始めたものですから、まず冒頭の「写真で綴る信成ヒストリー」にオッとなります。殿の思い出の写真、真央さんとの写真、そして羽生氏と猫耳をつけてピースする写真…それらの写真群を見て、ようやく僕は技術解説本ではなかったことに気づきます。そうか、これは殿の自伝みたいなものかと。真央さんと並んでピースしている写真が思いっ切りピンボケしてますが、それをあえて撮り直さないのも自伝ならではということでしょう。思い出が一番大切ですからね。

本は全体で5章+αの構成。第1章では自分の幼少期を自伝的に振り返り、おもに苦労話を。第2章ではフィギュアスケートで得られた人生の充実や達成感を。第3章では平昌五輪出場権争いへの評論を通じて大会への期待感を。第4章では羽生結弦氏はこんなにスゴイんですという賛辞を。そして第5章では浅田真央さんへの感謝を。合間に松岡修造さんとの対談が挟まり、きたる五輪本番での中継者としての意欲などがつづられます。

平昌五輪というきっかけを前にして、普段はフィギュアスケートに興味を持っていない人にも、この大会を見てもらいたい。そんな意図であえてこの時期に刊行したこの本は、小難しいことよりも楽しさを、織田信成という人物がいかにフィギュアスケートが好きで、これはイイものだと思っているかを表現したもの。楽しそうな人を見たら気になってしまう、そんな一冊となっているようでした。

殿ファン的な見どころとしては第1章でしょうか。幼少期から少年期にかけての苦労話では、フィギュアに特にのめり込んでいたわけではない信成少年が、何をしても自分に自信を持てず、家でも学校でも居場所を見つけられず、懊悩するさまが描かれます。明るく楽しいタレントさんの姿とは正反対の“しょぼくれ”具合は、まるで反面教師のよう。

「あのときもっと早くバレエレッスンをしていれば…」「あのとき青春を犠牲にしても練習していれば…」「もっと早く海外に出て、英語も学んでいたら…」という反省点を、我が身を反面教師として後輩たちに伝えようとしているかのよう。これからフィギュアを始めようとする子どもたちの親、見守る立場の人にとってとても参考になりそうな経験談たちでした。めっちゃお金かかるという、切実な気持ちも含めて。

第2章に入ってからの人生振り返りはとにかく「楽しい!」という気持ちを伝えることに注力します。殿と言えば「やらかし」がセットですが、バンクーバー五輪でのいわゆる「靴ひも」についても、それ自体は地の底まで落ち込んだけれども、五輪に出たことは人生の宝物であり、とても素晴らしい経験であったことがキラキラとつづられています。なお、ミニバイクの件は「06-07シーズンは」「08-09シーズンは」で始まるブロックの間の空白で、自然にスルーされていましたことを申し添えておきます。06、07、08、09で自然につながっていました!

第3章は平昌五輪への展望をつづった章。内容以外の部分で一番スゴイのはこの章でしょう。40ページに及ぶこの章は「全日本選手権までの結果」を踏まえたうえで構成されているのです。クリスマスを過ぎてからしか書けないことを前提にした章を1月25日に書籍にする。おそらく出版社からは「年明けには原稿が必要です」という締め切りが課されていたでしょう。あるいは年内に一回出せ、という話だったかもしれない。

もちろんゼロから書き始めたわけではないでしょうし、出版社からのサポートはあったでしょうが、殿が正月に手を動かさなければならないのは変わらない話。「全日本後、平昌前」という時期にこれをやり遂げたのは、殿の奮闘・意欲を感じさせるイイ仕事でした。事前本をやるとき、粘れば粘るほどイイ情報が入るのは当たり前のことですが、殿は本当のギリまで粘ってコレを書いたのでしょう。僕も『SPUR』誌への寄稿で同じタイミングの原稿を出しましたが、1ページでも結構しんどかったですからね!

個人的にうれしかったのは、本田真凜ちゃんについての言葉。殿自身が関西大学スケート部の監督であり、支える・守るべき立場にありながら貫けなかったことへの反省もあるのでしょうが、「あなたには輝ける未来がある」「スケート以外のことにかまけていたなどとはまったく思わない」「これからはアスリートとしての自覚とフィジカルの強化を」という激励は、ぜひ真凜ちゃんに届いてほしいもの。ていうか、それは本じゃなくて直接言えってことかもしれませんが。

第4章はむしろ羽生氏ファンのための章。いかに羽生氏が素晴らしい選手で、フィギュア界の宝であるかについて熱弁をふるいます。内村航平さんを引き合いに出して、同じ次元で戦う偉人であるという視点など、「我が意を得たり」と思うようなところがたくさんあり、ファン目線で「気持ちいい〜」となる章でした。このあたりは売上の意味でもぜひアピールしておきたいところです。

「すごい仲良しみたいに語っちゃったけどプライベートでは1、2回しか会ってない…」というサラッとしたお知らせも勘案すると、「殿から羽生氏へのラブレター」とでも言えばしっくりくるでしょうか。何か、こういうのを書いちゃう人の気持ち、僕はわかります!

第5章は「戦友」と表現する浅田真央さんに捧げる章。こちらはラブレターに加えて感謝状といった趣です。真央さんが支え、発展させてきたフィギュア界というものを感じながら、真央さんを労う。そして真央さんのスケートこそが自分をもっとも泣かせるものであったと、勝ち負けの先にある楽しさや挑戦こそを大切にしたいという自分の哲学とリンクさせて締めくくります。タイトルの意味を回収するような章でした。

フィギュアって楽しそう、面白そうという気持ちをもってもらいたい、そんな殿の願いは十分に達成できる仕上がりではないでしょうか。殿の関西弁での語り口が文章でもそのまま活かされているので、とても読みやすくなっていますし、平昌前の盛り上げにナイスな一冊だと思います。

↓発売前に重版も決定したということで宣伝にも余念がありません!

結構いっぱいあって大変やね!

こんなにサインするのイヤやwww

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で、これはもう本当に興味本位というか、とてもたくさん羽生氏や真央さんの記述が出てくるので、ちょっと気になってしまったのです。別に気にしなくてもよかったのですが、もしかして何かイイ言葉とか、褒めてくれてたりとか、するんじゃないかな的な出来心で、巻頭から巻末まで全文目視検索をしてしまったのです。どこかにミキの話が出てやせんかな…と。

いやね、ミキの本では同志として殿の話がガッツリと出てくるわけです。逆に殿の本に出てきたっていいじゃないですか。むしろ、同時代を生きたスケーターとして、ミキを無視できるはずがないでしょう。高橋大輔さんの話とか、荒川静香さんの話とか、プルシェンコ・ヤグディンの話とか、普通に書いているわけですから。何かしらね、あるんじゃないかと思ったのですが…

↓目視での確認の結果、ミキの名前とミキの話は1回も出てこなかったことをお知らせいたします!

<『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』 P.089-90より、惜しい記述>

浅田さんや羽生選手のような人の目を捉えて離さないカリスマ性のある選手、荒川静香さんのようにオリンピックで金メダルをとる選手を常に育てるって難しいですよね。

ここに名前があってもいいんじゃないですかね!

ヤバめの案件からはスーッと遠ざかる語り口!

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ヌード写真集以外にもミキに関する出版話があってもいいと思います!