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12:30
最高に楽しい五輪でした!

17日間ちょっとの熱い戦い、平昌五輪が終わりました。開催が決まったときから懸念していた運営側不手際による人災はおおむね回避され、選手たちにとっても納得の五輪になったのではないかと思います。平昌のみなさん、大役お疲れ様でした。

25日には閉会式が行なわれ、華やかに大会の幕が閉じました。僕も2020年を担う東京の一員として、次は自分たちが…という気持ちで見守りましたが、非常に安心できる、心強い内容となっていました。

まず、開会式とともに大きな学びとなったのは「映像に頼る」という大方針。地面全体にプロジェクションマッピングで事前に用意した映像を流せば、その上に乗ってやっていることが多少パッとしなくても全然大丈夫である。「韓国だからショボそうやのぉ…」という疑いの目で見ても大丈夫であったことは、大きな勇気をくれる実例確認でした。

もちろんよく考えて似たようなものと比較すれば、ショボいものはショボいのでしょうが、この規模のセレモニーを見る機会などそうそうありませんし、「4年前はどうだったっけ…」なんて覚えている人もいないでしょう。映像さえしっかりしていれば大丈夫。ならば日本は大丈夫。映像に関しては、それなりに自信がありますからね。

↓映像と光を最大限に活用して盛り上げる平昌五輪閉会式!


おっ、序盤に「冬スポーツを模したスケーターが光と映像の演出で踊る」という場面があるな!

誰でも思いつきそうなことだがアリだな!


↓閉会式中に行なわれた次回・北京五輪のセレモニー!



うわっ、「冬スポーツを模したスケーターが光と映像の演出で踊る」という場面があるじゃないか!

誰でも思いつきそうなことは止めてもらえませんか!

カブってるネタを、ちょっとクオリティ高くやるの止めてもらえませんか!

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チビっ子ギタリストの調べに乗せて華やかに始まったセレモニーは、閉会式らしい和やかさ。やたら大挙して訪れたカナダ選手団、フィギュアスケートのリフトで登場してきたフランス選手団ほか、閉会式の伝統に則って国や地域の区別なく、ゾロゾロと選手たちが入ってきます。統一コリアの名のもとに開会式ではひとつの選手団として入ってきたはずの韓国・北朝鮮が、閉会式ではキッチリと分裂して入ってきたのは「ですよねー」と思いましたが。

日本勢も多くの選手がこの閉会式に現われ、華やかな式典を楽しみます。大活躍のスピードスケート選手団、歓喜のメダルを獲得したカーリング女子、最終日にエキシビションを演じて締めくくったフィギュアスケート選手団、絶対に閉会式に出たいという強い気持ちで現地に踏みとどまったアイスホッケー選手団…今大会を彩った面々が笑顔でいっぱいです。

↓この普段づかいが難しそうな色のウェア、すごく目立って大成功でした!

どうせ、普段づかいなんかしないもんな!

だったら、セレモニーで見つけやすくて目立つほうがいい!

帽子と手袋とブーツとマフラーは単品でそれぞれ使いますね!



インテルから借りたドローン。パナソニックから提供された映像投影設備。自分たちで作ったと思しき光る亀。入場した選手たちを、再び光と映像がお出迎えするとセレモニーは中盤へ。まずは最終日の一部種目に対してのメダル授与が行なわれます。クロスカントリーのメダリストが表彰台に乗り、メダルを受け取る。そして国旗を掲げて国歌を演奏する。何とも誇らしいセレモニーです。

東京も大会日程に若干の手心を加えまして、最終日の最後のほうに「コレは絶対勝てるやろ」的な種目をおしこめるなど、ここに日本の選手を立たせたくなってきます。もちろんマラソンで勝てば東京五輪閉会式でメダル授与ができますが、勝てない気がするじゃないですか。そうだ、最終日の夕方に空手の形種目をやるといいかもしれないですね。空手・形はさすがに絶対金でしょうからね!日本が「コレが金の演技」って言い張れば、それが正しいのかどうかなんてわかりゃしないでしょうからね!

その後もお祝いの宴はつづきます。知らない歌手の歌、知らない子どもの歌、そしてネタがカブっていた北京五輪のお招きセレモニー…素晴らしい時間の連続。特に北京五輪のステージでは映像の美しさやディスプレイの演出効果もさることながら、何と言ってもご飯が美味しそうです。お招き映像に映る北京ダック、水餃子、鍋…早くも4年後が楽しみになるようです。

エラい人挨拶と小平奈緒さんらアスリート代表を招いての韓国への労い、地元スターの熱演を挟むと、いよいよセレモニーもクライマックスへ。開会式に登場した子どもたちが巨大なスノードームを持ち込むと、そこには平昌の景色が。そして、ステージ上の映像には平昌五輪の名場面が。日本関連からも羽生結弦氏に投げ込まれた大量のプーさんの映像が紹介されました。「そこか…」という気持ちで胸もいっぱいになります!

さぁ、いよいよ閉会式最大のイベント・聖火消灯へ。映し出された雪の結晶が聖火台のほうへ向かっていくと、中継を担当するNHKのアナも「どうやって聖火を消すんでしょうね」「これはリハーサルでも見ることができませんでした」「私たちも知りません」と前のめり。しかし、雪の結晶がステージに到達すると…!

↓聖火台のガスの元栓が、静かに閉じられた…!(3分50秒から)


「どうやって聖火を消すんでしょうね!」
「これはリハーサルでも見ることができませんでした」
「私たちも知りません!!」

(NHKドキドキ)

(運営サイド、元栓を閉める)

「選手たちを見守ってきた聖火が、今消えました!」
「静かに消えましたね…!」
「聖火は消えても思い出は残ります!」

ハシゴを外されたwwww

ツボを爆破するとか、ツボを宇宙に発射するとか何かなかったかなwww



最後は世界的だというDJの演奏で壮大なダンスパーティーへ。選手たちもスタンドから降りてダンスに加わります。たくさんの思い出を作ってくれた平昌が終わっていきます。よかった、予想より平穏に終わった。少々の事故等はあったものの、最後にバッハ会長が「今大会中の例の事件を悼んで黙祷」とかする展開にならなかったのは、本当によかった。ありがとう平昌、よろしくね北京。次は夏の東京でお会いしましょう!



とうとう終わってしまった平昌五輪。あっという間の17日間でした。個人的にも今回はなかなか充実の観戦となりました。放置していた会社の仕事を思うと憂鬱ですが、それも自分の人生の選択として受け入れ、五輪が終わったあとの日常に戻ろうと思います。

今大会、日本勢は大躍進でした。過去最高のメダル獲得はもちろんですが、多くの選手、いやほとんどすべての選手が「このぐらい頑張れるだろう」というチカラを発揮していたと思います。メダルの個数は「獲れそうなもの」「もしかしたら獲れるかな?」をしっかり獲ったものであり、「失った」と表現するに値する結果はありませんでした。対魔物、全勝と言ってもいいくらい。素晴らしい奮闘だったと思います。

しかし、これを当たり前に思うのはいましめないといけないと思います。これらの結果は、そうなるべきシステムが敷かれたうえでのことではなく、選手・親・周囲の人々が人生を懸けて奮闘したからのものです。どこかの子どもが決断し、どこかの親がサポートし、どこかの企業が商売抜きでお金をあげた。そういう「持ち出し」の積み重ねであろうと。

それは言うなれば長野の遺産なのかなと思います。あれから20年、あの感動を知る子どもがキャリアハイを迎え、あの感動を味わった人々の子が大人になった、そんな時の流れが実りとして再び戻ってきた。あの大会を経て「こういう人生」を選択した人がたくさんおり、持ち出しの連続・不断の努力でここに至ったのではないかなと。そして僕らはそれを「へー、頑張ってる人がいるんだなぁ」と見て楽しんだのではないかなと。そういうことなんじゃないかと思っています。

今大会、印象的だった言葉として小平奈緒さんの「氷とケンカしない」や、カーリング女子の「氷と戦う」といったものがありました。なるほど、冬のスポーツは雪や氷があってこそというものばかりです。自分よりも、相手よりも、まず最大の存在としての「雪や氷」と戦わなければ何も始まらないのです。

しかし、雪や氷がある場所は限られており、雪や氷に触れるためだけでも大変な労力と費用を要するというのが現実です。ソリ競技に至っては、日本唯一の競技場である長野五輪のレガシー・スパイラルが「使う人もいないし、お金もかかるから運営止めるわ」となったことで滑れなくなりました。コースはないのに下町にボブスレー作りをする人はいる。どこで滑るのかわからないソリがたくさんの企業の支援で作られている。何も日本全国でいつでもスキーやスケートが楽しめるようにまでなればいいとは思いませんが、もっと雪や氷と戦いやすくしてあげられないものかなと思います。

結局のところ、どれだけ練習できるかで勝負というのは変わってきます。スピードスケートは異例の300日合宿をしたそうですが、300日も合宿すれば強くなるとわかっていても、そうできないのが現実です。多くの競技で見られる「持ち出しの連続で結果を残す」⇒「支援が集まり、練習に集中できる」⇒「さらに大きな結果を残す」というサイクル。この「結果⇒支援⇒結果」という順番を、「支援⇒結果⇒支援」にすることがシステムなのだろうと僕は思います。そうなっていくきっかけに、この頑張りがつながればいいのになと。

決してそうはなっていないなかでも、たくさんのものを持ち出してここにきた選手・関係者のみなさん、本当にお見事でした。

この素晴らしい思い出がきっかけとなって、未来の選手たちがより「雪や氷と戦いやすくなる」ことを祈ります。


つづいて平昌パラリンピックは来月9日開幕!そちらも楽しみましょう!