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07:00
誤審の責任は審判にあるとしても、誤審の真の原因は別にある!

サッカーに誤審と揉め事はつきものです。多くのスポーツがビデオ判定を導入し、ついに日本プロ野球でも「ビデオを見ろ」というリクエストが可能となった現代でも、サッカーにおけるビデオ判定の導入は及び腰。「ゴールの場面くらいしかやりたくないなぁ…」「明らかな誤審でしかやりたくないなぁ…」「やりたくないなぁ…」というネガティブな気持ちが感じられます。

ラグビーでも頻繁にビデオを要求していますし、アメフトでも頻繁にビデオを要求しているのですからサッカーでもやればよさそうなものですが、まぁ何かイヤなところもあるのでしょう。そこは競技ごとの意見の相違もあると思います。僕が数多の競技を観戦するなかで、「ビデオ判定が導入されたことによってつまらなくなった」ものはひとつもないという個人的な意見はあらかじめ申し添えておきますが。

「だって、しょうがないんや!」
「誤審でいいから勝ちたいんや!」
「弱いチームも決定的な誤審で勝てるやろ?」
「いろんなサプライズが必要なんよ」
「どうしても勝たせたい日もあるし…」
「そろそろ川崎優勝させたろ、って年もあるやん?」
「それに、サッカーって短いやん?」
「2時間で終わりやん?」
「その2時間何も起きへんときもあるやん?」
「起・承・転・結、何もない日が…」
「そりゃ、細かく見たらあるかもしれんけど」
「細かくなんか見ないやん」
「2時間で終わったら寂しいやん?」
「そのときに誤審のひとつもあれば」
「4時間くらいグダグダやれるやん?」
「飲み屋でオフサイド議論とかして」
「ビールが進むやん?」
「誤審は出し物、出し物なんよ」

そもそも、審判もかわいそうです。みんなはビデオを見ているのに、自分は見せてもらえないのですから。僕なら手元にDAZNを持ちまして、自前でビデオ判定をやりたいくらいです(※なので、あらゆる判定がDAZNに映像が届くまでの90秒ほど遅延する)。「ビデオで見たら明らかや!」という話で、ビデオを見ていない審判を詰めるのは、いささか厳しすぎるだろうと思います。

本当の事象がどうだったのか議論は酒の肴として美味しくいただきますが、審判否定、能力否定、人格否定につながるのは行き過ぎであろうと。審判がそう言ったら、その判定はそれで終わり。すべての揉め事を決着させ、終わらせるために審判がいるのですから、「こういう手順を踏んで決めたら終わり」というところまで手順が進んだら終わりなのです。

さて、そんななかで生まれた新たな誤審系揉め事。31日のJ1リーグ、川崎フロンターレVSサンフレッチェ広島戦では、酒の肴に向いたイイ感じの誤審系揉め事が起きていました。試合の終盤、1点を追う川崎が左サイドクロスから押し込んだかに見えた場面が、一旦はゴールの感じとなったものの、ワヤクチャの末にオフサイド判定としてノーゴールとなったのです。

↓まずは川崎(青)VS広島(白)の問題の場面を見ていきます!(2分10秒頃から)


見ていたつもりだけど実は見えていないことがあった!

見えていたつもりのことも確信はなかった!

だから、めっちゃ抗議されて、思わず揺らいでしまった!

その結果、裏目を引いてしまった!



この場面、結論から言うとオフサイドではありません。左サイドから川崎の車屋さんがクロスを上げたときはマイナスのクロスでもあり、もちろんオフサイドにならないプレー。その後、川崎の小林さんと広島の水本さんが絡んだところはスローで見ると都合2回ボールに当たっている両方ともを広島側が触っています。このプレーを「意図的セーブ」なのか「意図的プレー」なのかをめぐって議論したり、いやいやもしかして川崎側が触っているかもしれないぞと新解釈を加えることも可能ですが、いずれの場合もオフサイドではありません。何故かと言うと…

↓誰がどう触っていたにせよ、画面手前に広島33番の和田選手が残っており、オフサイドポジションとなる位置はゴールライン付近まで下がっているからです!

これだとどこで誰がどう触っていても、明らかにオフサイドではないと言える!

それぐらい「明らか」です!


ボールがゴールに入ったあと、広島の選手は一斉に手を挙げてノーゴールであるという主張をします。一方、川崎はゴールを確信して、逆転を狙うためにボールを拾ってリスタートを急ごうとします。ゴールライン付近にいた副審はセンターライン方向に一歩戻り始めています。主審の動きは一旦判断を保留しつつ、副審のところに向かっていっています。主審は抗議が始まる前から副審と協議する意志を持っています。

その後、何やら猛烈に詰め寄られた結果、主審が間接フリーキックからの再開を示し、それを追いかけるように副審も旗でオフサイドを示す動きをしています。旗の上げ方からすると、フィールドの中央でオフサイドがあったのであるという判定。となると最終的にボールをゴールに入れた川崎の16番・長谷川さんがオフサイドである、という動きです。試合再開時の位置もそれを示しています。

実態としてオフサイドではないのですが、もしこれをオフサイドと判定するとしたら、「広島の水本さんに当たったボールを川崎の小林さんに当たったと見間違える」と「広島の33番・和田さんの存在を完全に見落としていた」という二重の間違いが掛け合わさっていないと筋が通りません。せめてファウルという判定にしておけば「水本さんを小林さんが押したからノーゴール」ということでねじ伏せることもできたでしょうが、オフサイドとコールしてしまったことで「明らかな誤審」となってしまいました。

おそらく副審は画面手前にいる広島・和田さんがハッキリ見えていたわけではないのでしょう。もしかしたら、そこにいることをまったく認識していなかったかもしれません。主審も同様です。ただ、副審は注意深くプレーを見ることで、絡んだところでボールに触れたのは「広島側」であるということは見えていたのでしょう。だから、広島側が意図的にプレーしたものであるからして、これはオフサイドではないと判断した。必要な「二重の間違い」のうち、ひとつは自力で回避していたのです。

ところが、広島側がものすごい勢いで抗議してくるもので、「あれ、もしかして小林さんが触ったのかな?」「触ったんだろうな」「触ったと思う」とちょっと揺れてしまった。主審はいろいろとよくわかっていなかった。そして検討の結果、オフサイドにしてしまった。まさか、画面手前のあんなところにひとり広島の選手が残っているなんて主審も副審も思いもせずに。残念な誤審でした。審判がビデオを見ることができたなら、絶対に間違わなかったであろう類の。

↓試合後に、審判も誤審だと認めたとのこと!

審判の判定はもう決定でしかない!

でも、決定が間違っていたことは認めてくれた!

素直でいいじゃない!

広島の先制点につながったコーナーキックの判定も素直に誤審と認めていこう!



責任は審判にあります。その大前提を踏まえたうえで、真の「原因」は選手にあると僕は思います。たとえば審判のミスをまったく容赦せず責任を問うという立場に立つならば、選手のミスだって同列で問われなければないでしょう。「審判のミスは許さん!選手のミスはしゃーない」はダブルスタンダードです。審判のミスを許さないのであれば、問題のプレーで広島の水本さんが都合2回触っているとき、特にその1回目において「何故、自軍ゴールに向かってダイビングヘッドしたのか」という点も問題視されないと不釣り合いだと僕は思います。

こう言うと「ちょっと押されたんだ」「そんなに簡単じゃない」「そういうこともある」などと烈火のごとく怒られそうですが、ならば審判にだって「ちょっと見づらかった」「そんなに簡単じゃない」「そういうこともある」と言わせてあげないとおかしいでしょう。水本さんと言えばハリルホジッチ監督からも代表に招集されたことがある日本を代表するセンターバックのひとりです。そのクラスの選手が、あそこで自軍ゴールにダイビングヘッドをぶちかましてはいけないのです。

たまたまGKに当たったことで、最終的に審判団が誤審をやらかすことになりましたが、水本さんがしっかりとクリアしていればこんな展開にはならなかった。あるいは、日本を代表するセンターバックとして闘莉王さん並みにしっかりとゴールに突き刺していれば、ファウルか否かという議論はあったでしょうが、少なくとも大誤審を生むプレーにはならなかった。選手のミス・実力不足がこのような事態を生んだ、それは心に留めておかないといけないでしょう。

そして広島の和田選手、自分がゴールライン付近にいたことはわかっているのですから、問題の場面が「オフサイドではない」ことはわかるはずです。しっかりとゴール方向を見ていることも映像に残っています。しかし、広島側の抗議が始まってもそれを遠巻きに眺め、オフサイド判定になっても「違いますよ!俺が残ってましたよ!」と審判に告げに行くことはなかった。すっとぼけていた。これはミスではなく故意なわけじゃないですか。ミスが責められているときに、故意が責められないのは、僕は理不尽だと思います。

そもそもの大前提として、すっとぼけたり、ウソをついたりする輩がたくさんいるから、「審判の判定は絶対」という最終決定を設けているのです。誤審を生むことがあるかもしれないのに審判に判定を委ねるのは、自分が得するときにはしれーっとウソをつく輩がたくさんいるからです。審判などいらない、判定は選手同士でしっかりできるという「紳士のスポーツ」であれば審判など不要ですし、当然審判のミスも根絶されるのです。「審判がいなければ誤審は生まれない」のです。誤審が生まれるのは審判がいるからであり、審判が必要なのはウソつきがいるからです。その意味では、審判のミスの「原因」はすべて選手にあるのです。

なので、審判のミスは「しゃーない」で受け入れるしかないのです。それがイヤだと言う人は、「テンポが悪くなる」とかウダウダ言わずに、審判にビデオを見せてあげるように働きかけていくべきでしょう。ビデオ判定になるぐらいの場面は、揉めているあいだに何度もビデオを見るわけで、そこで審判がビデオを見たところで時間が余計にかかるはずもありません。試合のテンポを守るなら、「審判にとっととビデオを見せる」のが唯一無二の正解であろうと僕は思います。ビデオ判定がなければ、ビデオを見ている全員がモヤモヤするだけで、結局は何の得もないのです。

↓和田さん本人も「絶対オフサイドじゃなくない?」の問いに「確かに」と答えており、自覚はある模様!(※20秒頃)

まぁ、そりゃ本人はわかるわな!

そして、試合中はすっとぼけて言わないわな!

それが選手の性質だというのはコッチもわかっているから審判を置いている!

そして、「審判の判定は絶対」と擁護をする!

負けるな審判!選手のウソに!

4月1日は選手もたくさんウソをついてきそうですからね!



あと和田さんは無駄に後ろに残っていたミスも反省するとよさげです!