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08:00
ウチの近所にプロスポーツがやってきた!

ゴールデンウィークということで各地の行楽地やエンタメがお客の取り合いをするなか、ウチの近所にも「ゴールデンウィークに勝負をかけるぞ」と意気込んでいた人々がいました。勝負をかけた結果として、電車にもバスにも乗ることなく、歩いて気軽に行ける距離感の場所に「プロスポーツチーム」がやってきました。

これはぜひ応援したい。スポーツ観戦を趣味とする地域住民として、こうした取り組みに動く人を応援したいという気持ちを僕は持っています。自分でやるのは面倒臭いから誰かやってくれないかなぁ…と、いつだって僕は思っているのです。ぜひ、この取り組みを紹介し、そして今後もまた企画していってほしい。そんな気持ちで、すっごいローカルな話題について記録していきたいと思います。

5月3日、ウチの近所の体育館&陸上競技場を舞台に「武蔵野スポーツ祭り」なるイベントが実施されました。この陸上競技場はJFLに所属する東京武蔵野シティFCのホームスタジアム。普段からココで試合をしているのですが、「祭り」と言い張るだけあって今回は一味違います。

何と、多摩地区を拠点とするプロバスケットボール・B3リーグに所属する東京サンレーヴスと、東京都世田谷区をホームタウンとする女子サッカー・なでしこリーグ2部所属のスフィーダ世田谷FCもやってきて、3団体の公式戦を同じ場所で同日開催するというのです!

↓「武蔵野スポーツ祭り」なのにスフィーダ世田谷…?なんて細かいことを言うのはやめろ!


武蔵野も世田谷も大して変わらないだろ!

「東京」ってくくればどっちも入るんだから!

スフィーダもサンレーヴスもココで試合をしてきた実績がある!

何の違和感もない!



このイベントの最大のウリは、どの団体の試合を見にきてもほかの団体の試合が見られるということ。チラシに書かれたシステムを見ますと、「面倒くさい申し込みは一切なし!3団体いずれかのチケット(5/3有効)を持って各団体の受付行くだけ!いずれかのチケットをご提示いただくとその場で入場券をプレゼント致します」と、中華キャラっぽい口調で「受付行くだけ!」の記載が。なるほど、ゴールデンウィークらしくスポーツ三昧でお楽しみくださいということです。

東京武蔵野シティFCの当日券自由席が1000円、スフィーダ世田谷FCの当日券自由席が1000円、東京サンレーヴスの当日券自由席が2500円というのがそれぞれの基本設定。それが1枚で3試合観られるというのですから、大変お得な設定と言えるでしょう。靴下を2足買うと1足タダみたいなすごいインパクトがあります。

しかし、実態は非常にカオスでした。カオスを生み出したのは、それぞれの基本価格にある差額の解消として「サッカーのチケットでバスケを見るときは、追加で1000円払ってね」としたこと。それ自体は普通の話なのかもしれませんが、サンレーヴス側でちょっと頑張ってしまったのか、複雑な計算を発生させる「値引き」をさらに追加で始めてしまったのです。

↓このチラシを持ってくると1000円値引きしますよ!というアッピール!
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サッカーのチケットでバスケを見るときは1000円追加でかかるよ!

このチラシがあればバスケが1000円値引きで見られるよ!

さぁどこでチケットを買えばいいのかな?


↓ちなみにそのチラシはチケット売り場の近くで配布されていたぞ!
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気づいた人だけ値引きになるシステムか!

何だかナゾトキみたいな売り方だな!


僕なりに考えた結論としては、「チラシを持ってバスケのチケットを値引き価格1500円で買う」というのが正解かなと思いました。それでサッカーも含めた3試合を見られるはずだと。「1000円で買ったサッカーのチケットと1000円値引きのチラシを持って、バスケのチケットにかかる差額1000円を値引きさせる」ということも考えたのですが、それはさすがに無理だろうと「良心」をもって判断したのです。

ところが実際にその運用をしようとすると、現場にはカオスが巻き起こります。そもそものカオスとして、バスケのチケット売り場で「このチラシは一体…?」みたいな顔をされたのもアレでしたが、バスケのチケットを持ってサッカーに入場しようとしたときの「アナタは何故バスケのチケットを私に見せるのですか…?」みたいな顔もなかなかにカオスな体験でした。そういう話じゃないんだっけ…?

結局、システムをわかっている人が出張ってきまして、「バスケのチケットを当日券売り場で提示して、サッカーのチケットをもらう」という処理がされました。さっき1500円で買ったバスケのチケットと、それを見せることでタダでもらったサッカーのチケット。僕の手元には2枚のチケットがあるわけです。これで僕は無事にサッカーにも入場できるぞ、と。

↓1枚のチケットが2枚になった!
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でも、これ、よく考えたらオカシクないでしょうか。先に買ったバスケのチケットにハンコをつくでもなく、ピラッと渡されたサッカーのチケット。もちろん入場時にはサッカーのチケットはもぎられるわけですが、バスケのチケットは無傷のまま手元にあります。この1枚のバスケのチケットで、僕は何枚でもサッカーのチケットを手に入れられそうです。そして、このバスケのチケットとサッカー1試合目のチケットそれぞれで、サッカー2試合目のチケットがもらえるはずです。チケットの無限増殖が可能なシステムです。

むしろ、チケットの無限増殖をして「近所の人をどんどん呼んでくれ」という意味だったのでしょうか。1枚のバスケのチケットから生み出される大量のサッカーのチケットで、スタジアムを埋めてくれと。タダ券配ってると思えば一緒という話もありますが、それならタダで配ってくれたほうがコッチも気楽というもの。むしろ、差額だの値引きだのと考えさせるくらいなら「1500円の共通チケット」を作ったほうがよかったような気もします。

結局、システムをわかっている人に対して投げかけた「サッカーのチケットでバスケにも入ろうとすると都合2000円かかるのに、値引きしたバスケのチケットでサッカーにも入る場合は1500円で済むのは何故なのだ?」という質問は、「さて…?」という回答しか得られませんでした。

もしも払う場所で金の行き先が違うとするなら、3試合目として実施されるスフィーダは圧倒的に不利になるので、一旦共通のサイフにプールしてから分配するのがフェアな気もするのですが、そのあたりは一体どうなっていたのでしょうか。イベントの運営として、すごく気になる点でした。

↓すごい御託が長かったですが、まずはサッカーの1試合目・東京武蔵野シティFCを観戦です!
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↓客入りは819人!前回のホームゲームFC今治戦は1046人いたけど、ちょっと減ったぞ!
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↓ハーフタイムにはスフィーダとサンレーヴスの選手が登場し、2試合目以降の観戦をアッピール!スフィーダかわいい!
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↓サンレーヴスガールズも強風に負けずに頑張っている!
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↓なお、試合は両チームチャンスを活かせずスコアレスドローでした!
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気になることはまだまだ出てきます。3試合行なわれるうち最初の試合となった東京武蔵野シティFC戦ですが、運営としては「いつも通り」の感じ。おなじみの出店が出て、肉だの飲み物だのを売り、ちょっとしたゲームなどを提供します。しかし、これらの出店は東京武蔵野シティFCの試合が終わると、一部を除いて片付けられてしまいました。

「たくさんの出店(※そもそもたくさんではないが)が並んで、3チームのファンをおもてなし」というお祭り感ではなく、それぞれのチームの出店が出て、それぞれのチームの営業をするという構えである模様。3試合目のスフィーダ戦が始まるときは、若干の物寂しさも漂っていました。大人の事情というか、「3試合合同」なのではなく「3試合連続」が実態なのかなという感じが見えてくるのは、祭り感としてはもったいないところでした。

↓1試合目の時点では入口ののぼりもこんな感じだったのが……
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↓1試合目が終わったら、サッカーののぼりは武蔵野⇒スフィーダに入れ替え!
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最初から3団体それぞれのを並べるじゃダメだったかな…?

3団体合同の祭りとして!

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気を取り直して2試合目、東京サンレーヴスの試合です。多摩地区を拠点とするサンレーヴスは、ガッチリとホームアリーナが決まっていないようで、各所を転々としながら試合をこなしています。この体育館にはbjリーグ時代には何度かきているとのことですが、Bリーグ発足後は今節が初めての試合開催であるとのこと。

bjリーグ時代には僕がココには住んでいなかったということもあり、個人的にも「ウチの近所でプロの試合を観戦」というのは初めての体験となりました。推すとか推さないとかいう意識はまったくなかった相手ですが、ウチの近所もホームだと言われたら急に親近感がわいてくるから不思議です。

↓ウチの近所でプロがティップオフ!

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↓場内DJとか外国人口調の実況など演出もそこそこ頑張っています!
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↓隙あらば踊るサンレーヴスガールズ!

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残念ながら試合はサンレーヴスの完敗。どっちが勝ってもどうでもいい試合なのですが、親近感を抱いた近所のチームが負けるのはやはり少し残念でした。チーム事情なのかもしれませんが、サンレーヴスはゴール下で戦えそうなパワーや上背のある選手がおらず、ちょこちょこ出てくる外国系の大型選手もセンタータイプではない模様。

その結果、なかに切れ込んでいくプレーが見られず、ひたすらスリーポイントを打ちまくるという試合運びに。スリーポイントがそんなに入るわけもなく、しかもゴール下に人がいないので、シュートが外れたリバウンドはのきなみ相手に回収されるという展開に。ジリジリと離されてしまいました。

↓それでも、両方ともそれなりに点が入ったので満足度は高いです!

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↓デカイとか高いとかわかりやすくて結構!
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↓サンレーヴスでは3番のマーレー選手が目立っていました!
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自分で持ち込んで、自分でファウルとって、自分でフリースローしてそれを外す!

よくも悪くもマーレーのチームという印象!



つづいては3試合目のスフィーダ戦へ。前半はPK失敗やピンチもありましたが、後半に入ると怒涛のゴールラッシュ。サイドから切れ込んでエリア内で勝負するというカッコいいゴールがつづき、ここまでホーム勢に白星がなかった祭りの最後を盛り上げてくれました。

スフィーダの選手は、前日に行なわれていたサンレーヴス戦でもイベント告知に登場し、この日の1試合目となった武蔵野シティ戦はスタンドで観戦してくれていました。僕もスフィーダの後ろに座って、スフィーダの匂いをオカズにおにぎりを食べるなど充実の観戦体験となりました。

試合順としては一番ワリを食う順番で、しかもバスケの試合と半分試合時間が重なるという微妙な設定ではありましたが、イベントへの参加意識と試合結果という面では、一番貢献していたのがスフィーダなのかなと思います。アカデミーの娘たちが売店で奮闘する姿などは、「むしろずっとスフィーダを見ていたい…」と思わせるもの。よく頑張ってくれました!

↓圧倒的な「華」!これが東京23区と東京市部の違いなのか…!
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↓18番の大久保選手はキレのあるドリブル突破で好印象!

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↓チーム2点目をあげるとおじぎパフォーマンスを披露!
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個人的には大変楽しく、ゴールデンウィークのいい一日となりました。ただ、率直に思ったのは3試合つづけて見るマニアってそんなにいないんじゃないのかな?ということ。僕は3試合を移動しながら見ていたのですが、武蔵野には武蔵野の客、サンレーヴスにはサンレーヴスの客、そしてスフィーダにはスフィーダの客がそれぞれ大半を占めていました。期待感ほどの「横のつながり」は生まれていたのかどうか、心配です。

そして、身もふたもない話ですが、ゴールデンウィークは遠くに行きたい。ローカル3チーム合同のタイミングはココじゃないんじゃないかなと思いました。お花見とか夏祭りとか一本軸があったうえで、入れ替わり立ちかわりで試合が行なわれ、朝から晩まで「祭り感」を楽しめる…そういう設定のほうがフィットするように思います。祭りのイベントステージでずっと誰かが踊ってる、みたいな感じでローカルチームが試合をしていると、「祭り⇒スポーツ」への横のつながりが発生するのかなと思いました。

とても可能性を感じる企画であり、ウチの近所のスタジアムがそういう舞台になってくれたらとても嬉しいので、ぜひ応援したいですし、また実施してもらいたいもの。最終的には近所のラグビーチームとかバレーボールとか、いろいろなものをつなげてちっちゃいオリンピックみたいな感じになると、いいなぁと願っています。僕は何もしませんが、関係者のみなさん、頑張ってください!


あと、チケットの仕組みはわかりやすい感じでお願いします!