このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
08:00
稀代の戦術家・西野マジックを見せつけろ!

これはライバル国の節穴では見抜けまい…僕は心のなかでちいさく拳を握りました。いける、やれるぞ。少なくとも相手の120%は出てこない。西野ジャパンがまき散らした煙幕は、ハリルホジッチ氏が裁判所で燃え上がらせる黒煙と相まって、ワールドカップに臨む日本代表を漆黒の闇で包み込んでいます。対戦国は「お先が真っ暗ですね…」「未来も希望も何も見えない」「イタリアと替わってくんねーかな」と視界を完全に遮られていることでしょう。



しかし僕は断言します。西野ジャパンは順調であると。

ふむ、根拠のない逆張りの強がりであろうとおっしゃりたい気持ちはわかります。だがここでハッキリ言うと、僕は日本代表が試合に臨むにあたり、負けると思って臨んだことはありません。世間の予想(※競馬の予想屋みたいなもの)が「日本負けそうだ」に傾いているから僕が逆張りに見えるだけで、僕はいつだってこのポジションにいます。そして、このポジションにいない人は、何が楽しみで見ているのかまったくもって理解ができません。そういう人は黙ってレアル・マドリードでも応援してれば、もっと楽しいと思うんですけどね!クソみたいな試合見なくても済むし!

まぁ、ちょっとだけ根拠についても説明しましょう。これは世間のサッカーに詳しい意識の高い人たちからの受け売りですが、まず「親善試合の結果はまったく本番と関係ありません」。受け売りですが、そうなんだそうです。ということは、親善試合は全敗するのが正しいわけです。勝っても負けても関係ないなら、勝って相手に警戒されるより、負けて相手を油断させるのが正解。0-2惨敗発進の西野ジャパン、完璧な滑り出しと言っていいでしょう。

つづいてコレも意識高いマンからの受け売りですが、西野ジャパンは手の内を隠しています。親善試合で何もかも見せるバカがどこにいるでしょう。ちょっと実戦で試したいなーみたいな欲目を捨て、すべてを隠すことが勝利への王道。西野ジャパンは秘策を、魔法を、戦術を隠しています。「本当にあるのか?」と聞かれたら「ある!(※徳川埋蔵金を親子三代で探していて引っ込みがつかない家の人の目で)」としか言えませんが、秘策はあります。「こんなクソみたいな試合して手の内なんかあるわけないだろ!」と言われても、あるものはある。あー、確かめないうちにクビにされちゃったらホント日本の大損失ですねー。確かめないうちにクビにするせっかちっていますからねー。とにかく、秘策はあります!(※STAP細胞のリズムで)

海外に自分の活動拠点があると言い張る世界基準の意識高々族からの受け売りがつづいて恐縮ですが、秘策は実はこれまでも繰り出されてきました。アトランタ五輪で金メダル候補ブラジルを完封した堅固な守備戦術、Jリーグとアジアを制した華麗な劇場型ガンバサッカーの構築、そして2008年のクラブワールドカップで欧州CLを制した当時世界最強のマンチェスター・ユナイテッドと3-5という壮絶な打ち合いを演じた実績は、西野監督の「秘策」の存在を証明しています。「材料集めて調理は遠藤に任せてただけじゃねーか」などと言ってはいけません。サッカー理解力が不足していた僕が「ハリルホジッチのアルジェリア代表はドン引きでマフレズに縦ポン」「ドイツがシュート外しまくっただけ」「結局負けてるやん」と言ったら、たくさんのお怒りの声・罵声・嘲笑などをいただきましたので。当時世界最強のマンチェスター・ユナイテッドと壮絶な死闘を演じた西野氏は世界屈指の戦術家であることに疑いはありません!

西野ジャパンの勝利の可能性を否定したい者は、印象論や決めつけではなく理屈でもって「可能性ゼロ」を証明しなくてはなりません。その際は、僕が最後の切り札として常に懐に隠している「メテオ」…要するに「対戦直前に相手の頭上に隕石が落ちてきて全員死ぬかも」という究極の可能性をゼロにする理屈が必要ですが、ね。それがない以上、僕は最後まで西野ジャパンを信じつづける者なのです。7試合連続で隕石が落ちる感じになったら、地球が滅びるかもしれませんが、それはそれ、別問題です!

↓あと、雨なんで当然ですがこの試合で無理はしていません!

ガーナはワールドカップないから全力でいける!

日本はワールドカップあるからセーブしている!

その試合の内容や結果に何を求めるというのか?



迎えたガーナ戦。あいにくの大雨で「めんどくさいから行くの止めよう…」というサポーターもチラホラと存在するなか、日本代表は華やかに出陣の時を迎えます。あまりにも立派な壮行感だったので、せめてスタメンで出た選手はメンバーに選んでほしい…と願わずにはいられません。「3、2、1、出陣!」からの翌日落選は、ウルトラクイズで飛行機降りるときの敗退並みにキッツイですからね。

↓試合後はこんなに盛大に送り出してもらってサーセン!



「ひぇー、帰りづらい」
「3敗で戻る空港はイヤだなぁ」
「日本に戻らず直接ドイツに帰りたい」
「3敗でも褒めてくれたっていいじゃん」
「3試合楽しんだんだから!」


日本のスタメンはGKにメス川島(オス)、そしてCBには槙野、長谷部、吉田と並べて3バックとしてきました。CBとして長谷部を起用する形は日本代表では例がないものですが、所属クラブでは似たような仕事をしている実績ある起用法。かねがねどうしても吉田と槙野では不安がある、吉田と槙野がやられて負けるのは耐えがたい、わかってる地雷を踏むのは嫌だと思っていた人たちも納得の、目からウロコの起用法でした。最後にシュートを決められたとき、飛び込んだのが長谷部だったなら「しゃーない」と納得できそうな気がしますよね。吉田と槙野だとムカッとくると思うんですよね、どんなシュートだろうと!

これにより布陣全体も3-4-2-1へと大きく変化。「4」の両翼には長友と原口を据えて、死ぬまで上下動のデュエルを強いることでチームの攻撃と守備を活性化。中央には山口、大島と並べてひとりはどこまでも相手に食いついていき、ひとりは怪我しないように人の隙間を動きまわるという縦の関係を構築してきました。守備&守備の組み合わせだとすぐに流れが滞ってしまうという日本の弱点、西野氏は見抜いていたんですね。さすがです。

前線には1トップの大迫と、宇佐美・本田△がシャドーの位置で控えます。大迫がおさめて、落としたところを宇佐美がズドン。あるいは大迫が後ろからきたボールをめっちゃトラップして半端ないシュートを決める。2つの攻撃オプションを持って本番に臨むという狙いのようです。「2つもあるのか…」「ゼロ個だと思ってたからすごいポジティブに感じる…」「さすが1%でも可能性をあげるために選ばれた指揮官」と感嘆するしかありません。世界基準の戦術家・西野監督ここにあり、ですね。

攻撃では早速、両翼から持ち上がって大迫に素早く合わせるという形が機能。それなりのチャンスを二度、三度と作っていきます。特に前半5分に放ったアクロバティックなシュートは、本番への可能性を感じさせるものでした。もしコレが入っていたら、ガーナに対しても余裕の勝利となったことでしょう。チャンスの1本が入るか、入らないか、あとはもうそれだけです。「よし、攻撃に関してはまったく心配ないな」「あとは偶然のセットプレーとか相手のミスとかで入ればいいや」」「本番では決めろよー」と早くも手応え十分です。

そして守備面でも、一皮むけたなという手応えが。もしかしたら「アラインはどこでもいいから1プレー目から相手のエースを潰せ」などの指示があったのかもしれませんが、スペインリーグ・レバンテで活躍するボアテングに積極果敢な肉弾戦を仕掛けた槙野が、ピンチの芽を摘みながらピンチの種を植えるという見事な自給自足を見せつけてくれたのです!(※ボールが渡るのは防いだがFKを与えた、の意/相手のQBは潰したが自分とこのアメフト部も潰れた、みたいな話)

↓このFKをアトレティコ・マドリードで活躍するパーティが決めてガーナ先制!


おおっ、本番にはまったくつながらない美しい失点!

親善試合で煙幕を張るならこれ以上の失点はない!

FKで壁の真ん中を開けて、そこを通させた!

あえて撃たせたんだぞ、あえてね!

本番では開けるフリして閉めるけどね!

※パチンコ屋が前の日出てた台の釘をしめるときの気持ちで。



GK川島もチームとしての意図を敏感に察して、手に当てながらゴールを許すという助演男優賞ぶり。「手に当たったボールは100%防いでほしい…」「いっつも手に当てて決められてるな」「パスボール」という気持ちは理解できますが、今日はあくまでも親善試合ですので、「当てられる」というところまでの確認で十分。手に当たりさえすれば、本番では防げると思いますよ!跳ね返った角度の誤差の問題ですから!

バルサンみたいなモクモクを噴き出す日本はその後、吉田麻也がDFラインを切り裂くスローインを繰り出し、さらなる追加点を与えようと躍起になります。しかし、ここは主審が「えっ、さすがに今のスローインはクソでしょ…」とやり直しを宣告。長谷部も裏に投げてくるとはまったく感じておらず、完全に1失点級の投球だっただけに、ここはそのままいってほしかったというのが正直なところ。僕が吉田なら「VARでしっかり見てくれ」「投げてるよ、ちゃんと」「せっかく裏抜けしたのに」と言うところ。まぁ、このプレーは本番にとっておきましょう。吉田のスローインが直接自軍のゴールに突き刺さったら、王者・南雄太さんへの挑戦資格を与えます!(※なお、スローインがゴールに直接入っても得点にはならないので、王者が門前払いで防衛する見込み)

結局、前半は0-1で終了。西野監督は前半終了間際には早くもアタマを抱えるなど、いかにも「上手くいってない」というところを見せつける前半となりました。ハーフタイムに流れる槙野のCM、SMAPの元メンバーが座っていた場所に関ジャニ∞のメンバーが座る芸能界の闇、久保建英クンくらいしか希望がないよなーというキリンCMの諦め感などを眺めて注目の後半へ。

後半頭からは原口、宇佐美、大迫は「これ以上見せるわけにはいかない」ということで引っ込め、酒井高・香川・武藤を投入した日本。早速後半開始57秒で、後ろから斜めに入るボールに武藤が飛び込んで惜しいシュートを放つと、「よし、メドが立ったな」と攻撃面はチェック完了。本番でもコレだけを繰り返しやっていれば、1回か2回は入るでしょう。この割り切り感は、さすが当時世界最強のマンチェスター・ユナイテッドを追い詰めた指揮官です!

↓なお、そんな惜しいチャンスの印象をかき消すように、日本はPKを与えて煙幕を濃くしていく!


相手GKがドーンと蹴る

バックヘッドですらす

拾ったヤツが裏へロビング

みんなで走り込むも相手が先に触る

川島の体当たり炸裂

PK与える

その位置からそのまんま撃たれても、PKより遠いし、PKより蹴りづらかっただろうな…などと言ってはいけない
いつもワザとやってる説

川島は相手の動きをよく見て逆に跳ぶ

2失点目

点を取るのに 戦術いらぬ ボールをゴールに 蹴ればよい!



後半途中からは4-4-2の布陣へと変更した日本ですが、雨による全体的なやる気のなさもあり、試合は膠着状態に。取り立ててシュートもピンチもなく、試合は0-2で決着します。一般論で言えば、壮行試合なのに惨敗ということで、景気は決してよくありません。スタンドから大きなブーイングが起きたのも、さもありなんというところ。

ただ、結果のみにとらわれては当時世界最強のマンチェスター・ユナイテッドを追い詰めた西野マジックを見誤ります。今回はあくまでメンバー選考のためのテストであり、その意味では「宇賀神は使えぬ?それとも使えない?」みたいな初級編はすっ飛ばして、いきなり新布陣とのマッチングを試すという応用問題に挑戦したのですから、内容は濃いものだったと言えます。

新布陣の手応えについても、4-4-2が守りたいときの布陣で3-4-2-1が攻めたいときの布陣という風にとらえれば、4-4-2の時間帯にはチャンスこそ乏しいものの無失点、3-4-2-1の時間帯には不運な2失点こそ喫したもののチャンスも多く作ったということで意図通りに機能していることがうかがえます。選手・監督は「いけるぞ」という前向きな気持ちになっているのではないでしょうか。

再び意識ハイグレードリスタからの受け売りですが、チームというものは3週間あれば作れます。6月19日のコロンビア戦まで3週間弱あるのですから時間は十分。最後の仕上げをするのは西野氏の得意技でもあり、何の心配もありません(※得意にしてるところを見たことないけど、常識的に考えてここまできたら「できる」と言うしかない)。このまま煮詰めていけば大丈夫。ハリルホジッチJAPANが本大会で獲得する勝点は「0」で確定しているのですから、それ以上の戦績「1」は五分五分で期待できるでしょう。

どうぞ安心して本大会をお待ちください。

心配しても何も変わりません。

体調がよければイイ感じでしょうし、ダメならダメです。

そして、本当に大事なのは本大会がどうこうではありません。

プロリーグができて25年の国がどんな結果を出したところで、それは一過性のもの。最低100年、最短で100年の歴史の先にもしかしたら少し立場が違う日本サッカーというものがある「かもしれない」だけです。100年先まで日本サッカーを運んでいくために、今を生きる僕らにできるのは楽しむことです。勝った負けたの一喜一憂は当然あるでしょうが、それで何かに絶望したり諦めたりするのではなく、粛々とつなげていくこと。「勝ったなー」も「負けたなー」も同じ思い出として受け止め、積み重ねていく。それがやがて地力となるのです。どれだけの思い出を持っているか、それが本当のチカラです。

4年前より4年分歴史を重ねた日本サッカーを、

代表監督を急に替えてみるという貴重な経験を積んだ日本サッカーを、

新たな思い出とできるのですから、

どう転んでも損はないのです。

「勝ちたい」だけの人とは永遠に相容れないかもしれませんが、実り多い大会になると僕は確信しています。

めったにやらないことをやってみるのは、100年のどこかで一回くらいは経験しておくべきことですからね!

↓日本を応援するダルマも完成!本番へ向けて待機中です!

「手も足も出ない」
「未来が見えない」
「顔面真っ青」


当時世界最強のマンチェスター・ユナイテッドを追い詰めた名将を信じよう!