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なでしこJAPAN、強豪国の立ち上がり!

熱戦つづくFIFA女子ワールドカップ。日本のなでしこが初戦アルゼンチン戦に臨みました。アルゼンチンは前評判的にグループでもっとも格下と見られる相手。勝点3を取っておきたい試合でしたが、日本は終始ボールを持ちながら攻めあぐねてのドロー。今後の戦いに課題を残す立ち上がりとなりました。

戦いの舞台となるのはパリ・サンジェルマンのホームスタジアムとして知られるパルク・デ・プランス。トリコロールカラーのイスが360度をビッシリと埋め、最高の雰囲気が作られています。3年あまりをかけて試行錯誤されてきた高倉監督のチーム作り、その回答がいよいよ大本番に臨みます。緊張感と高揚感。もうこのメンバーでやるしかない、そんな覚悟と自覚を持って選手たちは姿を現しました。

大事な初戦のスタメン、GKには昨年のアジアカップ・アジア大会優勝に貢献した山下杏也加。DFラインには2011年大会の優勝メンバー鮫島、キャプテン“世界の”熊谷、2018年U-20女子ワールドカップ優勝の中心的存在・南萌華、ベレーザと代表で不動の地位を築く清水梨沙の4人を並べる納得の顔ぶれ。

中盤の低めには年代別代表で優勝・MVPと煌めく実績を遺す杉田妃和と、ベレーザでは負傷の阪口夢穂に代わってこの位置を任される三浦成美の2枚看板。前めには多彩なテクニックとインテリジェンスで魅せる司令塔・長谷川唯と精度の高いプレースキックと経験でチームを支える中島依美。そして前線には世界の舞台でも当たり負けしない菅澤優衣香と、ドリブルで相手を翻弄する点取り屋・横山久美。

アメリカで奮闘する前回大会のエース永里優季がいない、2011年大会優勝メンバー・川澄奈穂美がいない、国内リーグ3年連続得点王の田中美南がいない、負傷明けでいまだ試合出場のない阪口夢穂がいる、選考の段階からさまざまな物議もありつつも最後は「組み合わせ」としてのチカラを取った顔ぶれ。チカラを合わせてやるしかありません。

↓いけ、なでしこ!いけ、唯ちゃん!

高倉体制の集大成!

アジア女王が再び世界の頂点に挑む!


↓レジェンド澤穂希さんも見守っています!

苦しいときは放送席の私を見なさい的な!

澤さんの前で不甲斐ない試合はできない!



そして始まった試合。アルゼンチンは日本をリスペクトしているのか、基本的にしっかりと引いて構える形。4-1-4-1あるいは4-5-1の形のブロックを敷いて全員で守ってきます。日本はかなり高い位置でCBがボールを持てるので、基本的には攻め放題。ときおり攻めへの色気を見せる相手SBの裏を狙って横山・長谷川を走らせる攻撃から打開を狙います。

しかし、全体的にやや球離れが遅く、持ってから味方を探しているような状況。あとひとつ早く味方にはたいていればチャンスになりそうな場面で、もうひとつドリブルを挟むことで囲まれてしまう…そんなモヤモヤした攻めがつづきます。相手のブロックを取り囲んではボールをグルグル回したりドリドリ左右に流れたりするばかりで、最後のスイッチは入れられない。何となく「日本っぽい」戦いぶりです。

一方、守備にまわった際には安定感十分。特にDFラインを統率する熊谷のプレーはさすがの一言。相手の攻めをことごとくオフサイドにするライン統率を見せつつも「オフサイドにならなかったときのために念のために潰しておく」という隙のなさ。「個」としても相手を圧倒し、たまに訪れるカウンターのピンチでもしっかりと相手の攻撃を断ち切ってくれます。

結局前半は「そのまま」終了。特に大きなチャンスもなく、特に大きなピンチもなく、菅澤のノールックエルボーが相手の顔面にボコッと入ったのが唯一の見せ場といった展開に。アルゼンチンにとっては狙いどおりの前半といったところ。後半に向けてどう打開していくのか、このチームの引き出しが問われます。

↓赤ちゃんもガブ飲みミルクで試合が動くのを待っています!

「眠い…」
「寝そう…」
「何かあったら起こして…」

何かあったら起こしてあげまちゅね!

おやすみなさい!いい夢を!




ドン引きを崩すのが難しいのは万国共通とは言え、それにしてももう少し何とかできそうな日本。ミドルシュート、ボランチの攻め上がり、あえて相手を引き出してみる仕掛け、少し布陣を変えてサイドの幅を広げてみるなどやれそうなことはたくさんあります。攻められる心配はほぼないのですから1点取れば試合は決まるはず。1点を狙っての後半です。

後半に入ると長谷川唯が内側に切れ込んでから組み立てを図るような動きを見せ、一度食いつかせてから隙間を広げていこうというところも。さらに横山もドリブル一辺倒ではなくかなり遠目からのミドルも見せ、後半5分には横山のミドルのこぼれから菅澤が狙うという大きなチャンスも。できれば前半のうちに自分たちで変化をつけたかったところですが、ハーフタイムを挟んで攻撃にも変化が見られるようになりました。

↓後半11分にはサイドをキレイに崩してからクロス、ニアでスルー、待ち構えた唯ちゃんシュートというこの日最大のチャンスも!


いやーーーー、決めたかった!

もうひとつつないでもよかったけれど、スパーンと決めたかった!


少しずつ得点の匂いもしてきた日本の攻め。あとはメンバーチェンジでガラッと変えていければよかったのですが、最初の交代は横山⇒おなじみの岩渕真奈さんというドリドリからドリドリへの交代であまり変わらず。つづく交代は中島⇒最年少19歳・遠藤純へというものでしたが、U-20ワールドカップでは優勝へとつながる活躍を見せた遠藤も、この大本番では上手く試合に入っていけません。そして最後に送り込まれたのこちらもU-20ワールドカップ優勝メンバー宝田沙織は、簡単なはたきでテンポよく前進する推進力を見せますが、出場時間も短くゴールには結びつかず。結局、日本は1点を奪えず攻めつづけながらも「そのまま」スコアレスドローに終わりました。

泣いて喜ぶアルゼンチンの姿と、やや落ち込み気味のなでしこ。それは過去の栄光、立場の違いでもあり、なでしこにとっての難しさでもありました。こちらも若いメンバーを中心とした未来のチーム。「世界一」を振りかざす立場ではないのですが、相手はそうは見てくれません。前回準優勝、前々回優勝の強豪はガチガチに守り倒されるのは宿命です。残念ですが、仕方のない「勝点1」でしょう。

次戦は何とか1点を取り、ひとつ勝つ。幸い守備面では目立った綻びはありませんので、粘り強く戦っていけば勝機は十分にあるでしょう。若い選手が多いだけにひとつのきっかけで大きく化けることもあるはず。2011年がそうだったように、試合を経るごとにグングン強くなっていくようなあの成長を、再びこの大舞台で見せてほしい。この先はここまでドン引きの相手はいないでしょうから、むしろやりやすくなるはずです!

↓これぐらいの元気でいきましょう!

M-1の紹介VTRみたいだなwww

元気と笑顔でチームを盛り上げていこう!




これぐらいの立ち上がりのほうが長い戦いでの上昇もあるでしょう!