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清原和博さん、プロ野球監督デビューです!

30日に行なわれた世界規模のビッグイベント「ワールドトライアウト」をご存じでしょうか。ワールドと名前をつけておけば何でも立派に見えるだろう精神で誕生したこのイベントは、プロ野球を目指す選手たちにドリーム(幻覚ではなく)を見させるための再挑戦の機会。有り体に言えば「出口戦略のないガチンコファイトクラブ野球版」。その記念すべき第1回大会が、ここ日本は神宮球場で行なわれたのです。

この大会がとりわけ注目されたのは、4名か5名くらいの外国出身選手を交えるワールドワイドな選手たちを率いる監督が、あの清原和博さんであるということ。清原さんと言えばもちろん500本以上の覚せい…じゃなくてホームランと、2000本以上のコカイ…じゃなくてヒットを打った日本を代表するスラッガー。目を閉じればまぶたの裏には在りし日のヘーローインタビューの姿が浮かびます。

しかし同時に、清原さんは多くの挫折を味わった苦労人でもあります。ドラフトでの裏切り(だと思っている案件)、度重なる怪我(不摂生由来ではないと思っている)、そして引退後の薬物使用(グリーニーの件は問題ないと思っている)。まさに今、プロ野球を目指して再挑戦しようとする選手たちを牽引するのにこんなにふさわしい人物はいないでしょう。「自由なときはいろんなことにチャレンジできる」と、清原さんの背中は言っている。一緒に見ようぜ夢を(幻覚ではなく)。諦めるのはまだまだマダマダMADAMDMA早い!

↓会場では特別アンバサダーをつとめる茂野吾郎氏の力強い言葉がお出迎えです!
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まぁ、できなかったからココに集まってるんだろうけど…。

やらなければ何も始まらないのは確かです!


↓なお、茂野氏の印象が強すぎたため配布したメンバーリストで清原監督の英字表記を「Shigeno Goro」と書いてしまいました!
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本日の関係者でひとりだけ絶対に間違えてはいけない人物を書き間違えてしまった!

僕的には下にいる入来祐作さんの英字表記が「イリキ・ユース・アック」になっているのはセーフです!

半角スペース挿入はギリセーフ!


↓会場ではアンバサダーの茂野氏が登場する漫画の試し読み小冊子が配布されました!
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試し読みなので、読んだことある話です!

吾郎がトライアウト受ける回と、大吾がふてくされてる回の2話!





お目当ての清原監督、パンフレットでは「?」とされていた背番号は西武時代の「3」でした。やはり清原には3が似合う。5でもいいけどやっぱり3だ。背中に3という数字が描かれているだけで、脳にズキューンと興奮が走ります。いっそ背中にタトゥーとかで「3」ってでっかく入れちゃえばいいのに…そんな新しいアイディアも浮かんでくるほど。

清原さんの傍らに立つ打撃コーチは清原さんの高校時代の後輩であり、指導者時代には「金本とセットの悪夢」と阪神以外の球団から高く評価された片岡篤史さん。そして投手コーチ兼ホームラン競争の打撃投手をつとめるのは、横浜での打撃投手時代にイップスを発症(のちに克服)したことで知られる入来祐作さん。スネに傷ある男たちが、その傷こそが強さなんだぜと語りかけてくるような陣容です。

実際に試合を見ていると監督・コーチが選手たちにあーだこーだ言う場面はほぼなく、機械的にメンバーを入れ替えているだけではあるようですが、やはり清原さんたちの存在は選手にとっても大いに刺激(いい意味で)となるものだったことでしょう。僕も清原監督・片岡ヘッドコーチという球団を想像したら、頭がクラクラしてくるほど刺激的(いい意味で)でした!

↓栄光の背番号3を背負って、清原和博が「監督」として神宮球場に立つ!
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なお、試合中に片岡さんとずーっと話してるなと思ったら「昔話」などをしていたとのこと!

仲がよろしくて結構です!


そんな清原さんに頼もしい援軍も登場します。西武時代にともに戦った東尾修さんです。東尾さんは幕間のトークショーに登場すると、清原さんとの懐かしい思い出話などをひとしきり披露。「キャンプイン前日に門限破りをしてすごい金額の罰金を科せられ、野球を辞めようかと悩んでいた清原さんのためにひと肌脱ぎ、球団と掛け合って罰金を半額に値切る」などのあったかーいエピソードで会場を盛り上げてくれました。

会場からは「そういうことしてるからこうなっちゃってるんだぞ!」「最初にプロとしての姿勢を教えられなかったお前たち世代にも責任がある!」「その話、清原の本でもう読んだから知ってるぞ!」などとやんややんやの大喝采。まるで時間がさかのぼるように、心温まるひと時を過ごすことができました。

そして、トークの最後に東尾さんは「いずれNPBのユニフォームを着て…復帰…本当の復帰をできるよう応援してやってください」と、本人からは言い出しづらいことをズバッと言ってくれました。言葉を詰まらせながら「本当に言って大丈夫かな」と逡巡する東尾さんと、「言え!言え!」と拍手で後押しする観衆。「1回目」の温かさが神宮球場を満たしていました!

↓頑張れ清原!すごい太っててやけに元気そうなのが心配だけど、頑張れ!


よし、今日のイベントの意義は果たされた!

ありがとうございました!




その後、いよいよ本番の試合部分へ。ワールドと冠をつけたことで醸しだされる世界規模感は、オープニングの君が代で一層加速していきます。展開される白熱のプレーは、まさに「雑草魂」といったものばかり。初回の頭から「キャッチャーのフライ落球」「キャッチャーのフライ落球」「センターのフライ落球」という3連続落球を見せられたときは「試合終わるかな?」と思いもしましたが、打つほうも守るほうも同レベルというところでもあり、実力伯仲、白熱の雑草野球となりました。

印象的な場面を挙げるにもキリがありませんが、「選手がベンチで大アクビ」「試合中にときどき監督が裏に消える」「常に外野が目測を誤っており神宮で三塁打連発」「ファーストへの悪送球連発によりゲッツー成立だけで大拍手」「キャッチャーフライはほぼほぼ全落球」「ファールフライも大体落球」「落球アンド落球」「セカンドフライをセカンドがセンターに早々に任せたことで、セカンド後方にセカンドフライが落球」などなど、プロ野球とはまた違った面白味がある試合でした。まぁまぁ楽しかったです!

↓午前中の試合で破れたユニフォームの替えがなくても、雑草魂で黙々とプレーする選手たち!
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↓動作解析だか何だかのためにココに謎の装置を置かれても、雑草魂で黙々とプレーする選手たち!
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↓試合中には何の情報発表もなかったココのコレが見られるのは、ワールドトライアウトならでは!
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バントのときには邪魔だと思うよ?

でも、トライアウトでバントなんかするかな?

しないでしょ?じゃあいいじゃん!


「楽しいなぁ」という率直な気持ち。それは選手たちも同じだったようで、旧来のトライアウトに見られる悲壮感はまったくなく、「寒いけど楽しくやれました!」「寒いけど楽しいです!」「寒いです!」といった前向きな言葉が次々に飛び出してきます。彼らはプロではありませんので、このトライアウトに出場しても報酬はないとのことですが、駐車場代を自費で払ってもやる価値のある試合がここにはあった。そう断言していいでしょう。

そんな雰囲気からか、清原監督も終始笑顔です。作戦は「自由」、という無手勝流の采配ではありますが、ベンチで戦況を見つめる清原監督の姿は微笑ましく、そして少しの涙を誘うものでした。ジャンパーを脱ぎ、ベンチから飛び出していくときの雄姿。投手交代を告げるときの勝負師の顔。仮にこれが台本でガチガチに固められた指示通りの交代策であったとしても、僕は構いません。清原和博が、こうして有料野球試合で「監督」をする姿が見られたのですから。

↓普段は寒いのでジャンパーを着ている清原監督!
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↓ジャンパーを脱いでベンチから飛び出します!

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↓選手交代を審判員に告げる、監督のお仕事!
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嘘でもいいから、試合中に帽子握ったり、ユニフォームの前で手をヒラヒラさせたりしてほしかった!

清原サイン、見たかったです!




熱い雑草野球は、時間の関係なのか「15時時点でやっていたイニングで終了」ということで、6回打ち切りとなりました。しかし観衆は心から満足していました。誰もこれ以上を望もうなんてワガママは言いませんでした。クソ寒かったから…じゃなくて、清原監督の姿をしっかりとこの目に焼きつけられたのですから。

試合後に清原監督から発表されたMVPは、元巨人・元西武の高木勇人選手でした。「一番よかったからです」という選考理由はシンプルかつ明快な納得感あるものでした。僕も「このなかでは高木が圧倒的」「高木が無双できる程度の試合」「まぁ、そういうことや」と心から選考に納得し、改めて清原さんの野球を見る目のまっすぐさ、正しさを感じずにはいられませんでした。清原和博には、やはり野球しかないのです。

この日、仕事として監督業を引き受け、いわば「プロ監督」としてのデビューをはたした清原さん。第2回ワールドトライアウト…はないかもしれませんが、これを第一歩に力強く歩んでいってほしいもの。幸い、野球には一気通貫的に日本を支配する組織はありません。末端の話がトップまで持ち上がり、「日本野球協会」とかの意向に左右されることはないのです。だから、今回のワールドトライアウトのように、誰かひとりの社長が思いつけば清原さんを起用した有料野球試合も開催できるのです。

どうぞ、こうしたオファーをこれからも清原さんへ向けてあげてください。ヒマで、満たされないと、気持ちよくなるクスリを求めてしまうのが人間の性。忙しくて充実した時間が清原さんには必要です。沢尻エリカさんとかを見ていると「忙しくてもやるときはやる」ということかもしれませんが、少なくとも忙しくて充実している人は毎日やったりはしていないでしょう。

衆人監視の環境で、野球をやらせつづけること。

そのなかで「今日は何もなかった」という日々を積み重ねること。

それこそが清原さんの永遠のトライアウトとなるはずです!

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このトライアウトを受けつづけ、いつか合格する日を待っています!