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コロナでも上がる株、みたいなミキの2020!

吹いてきている、熱い風が。世界が新型コロナウイルスに慄き、あらゆる経済活動が停滞するなか、逆に株が爆上げ中の銘柄が誕生しようとは。何をしても株を売られる仕手筋銘柄のような動きで苦難の道を歩んできた安藤美姫さんが、ここにきて絶好調です。

先日放送されたTBS『アイ・アム・冒険少年』では、無人島から脱出するというコロナ一切無縁の安心企画で大好評を博し、Yahoo!トップでも「安藤美姫が好評」という形で採り上げられるに至りました。つづいて迎えた14日、今度はフジテレビ『おたすけJAPAN』に登場したミキはまたしても大好評。「英語がスゴい」「コーチングがスゴい」「日焼けがスゴい」と絶賛の嵐。使用法がなくて倉庫にしまわれていたクスリが、急に引っ張り出されるかのように、株が上がっているのです。

今回の企画は、2022年北京五輪を目指すシンガポールの少年少女たちにフィギュアスケートを教えるというもの。ミキは世界レベルの実績とヒマを兼ね備えているため、わりとこういった企画に呼ばれがちです。これまでも『ライオンのグータッチ』など夢見る子どもを指導する系の番組で、幾度もその手腕を発揮してきました。もちろんこの『おたすけJAPAN』でもインドネシアに飛んで少年少女を指導する企画などで奮闘してきました(※まぁ、おもに起用されるのは危険生物との戦い企画だけれども)。

やってきたことは変わらないけれど世間の風向きは変わってきている肌感覚。あるいはミキの扱い方を知っている企画だけが残ったと言うべきか。厳しい環境に負けずヘコたれず文句を言わず、ただし自分の信念と違うことには一切忖度しない正直さ、そして体力があってスケートが上手い、その辺をしっかりと活かした企画が。「ハチ3000匹と戦う」「危険爬虫類を捕まえる」「無人島から脱出する」「スケートを教える」…そういう企画がミキは得意です!そんなに言うほどでもないご飯を褒めちぎる必要がある食レポとかじゃなくて!

↓シンガポールのフィギュアスケートの歴史にミキ・アンドウが足跡を残した!

「みんな、コレがすしざんまいのポーズよ」
「そう、SUSHI、みんな大好きなSUSHI」
「私が『お寿司と言えば』と言ったら」
「『すしざんまい!』で合わせて」
「せーの!」



今回ミキが飛んだシンガポールの地は、先進的な街並みと世界でも極めて高水準の衛生意識によって、新型コロナウイルス感染拡大も抑え込みつつある安心の国。颯爽と降り立ったミキはいきなりの安心感を出してきます。オープニングはやはりココでしょう…とスタッフが選んだマーライオン前で、マーライオンが吐き出す飛沫をクチで受け止める風のカットを自ら提案したのです。飛沫ドントマインド、ウェルカムエアロゾル。偶然なのでしょうが、あえてのコロナギャグだと思うとなかなかキレがあります。

今回は危険生物ロケでないことを残念がるスタッフに対して、「みなさん忘れているかもしれないですけど、私フィギュアスケーターなんで」とフィギュア企画に意気込むミキ。ツイッターで検索すると「安藤美姫さんってフィギュアスケーターだったんだ!」というつぶやきも見つかりました。じゃあ何だと思っていたのかはよくわかりませんが(※丸山桂里奈さんの亜種みたいな扱い?)、ミキはツー・タイムス・ワールド・チャンピオンなのです!

そしてミキを迎える7人の地元選手たち。ミキは「ビシバシやります」とスパルタ指導を宣言します。そして実際にビシバシやります。ミキの指導における基本姿勢は「猛練習で基本をひたすら反復」です。上手くなるのに魔法などない、練習量と負荷に妥協はありません。短い時間のロケだと言うのに基礎のスケーティングから叩き直していくミキ。「どうして毎日練習しないの」「私はあたなたたちぐらいの年のときは毎日6〜8時間練習した」「私の指導方法がイヤなら来なくていい」などビシッと言い放つ厳しい指導者。生徒にかかる負荷もなかなかのものですが、「疲れるのが早い」「スケートに怪我はつきもの」と恐れや不安ごと一蹴していくスタイルです。

「オリンピックに出たいんでしょ?」と問い掛けるミキとキョトンとする生徒たち。「世界」を知るミキと思いが通じるのには時間が掛かるのか…と不安になるお茶の間。しかし、ミキの現役時代の映像を見せると生徒たちの顔はガラッと変わります。急に「先生スゴい!」みたいなキラキラした目になります。「もしかしてミキ・アンドウを知らなかったのか…?」「まぁ、ミキが世界を獲ったの9年前だし…」「10歳そこそこの子は知らんかもな…」とようやく合点がいく僕。日本国内でも知らない人がいるくらいですから、そういうこともあるんでしょうね!

「この人はスゴい人なんだ」とわかった途端にグッと距離感が縮まった両者。ミキはその後もグイグイと子どもたちに迫っていきます。スケート指導はもちろん人間という部分でも。練習時に立ち止まって話を聞きもしない少女に対しては、早くに父親を亡くしたという彼女の境遇と内向性に寄り添い、自分自身も同じ体験をしていると共感をもって受け止めます。成長期で体重が増えてしまい、食事管理に励んでいる少女のことは、「(体型が)女性的になってきているから」と柔らかく包み込み、理解します。どちらもミキがさんざん苦労してきたテーマ。少女たちが泣きながら心を開くのも納得です。

…という、一連のスゴいイイ話を『アイ・アム・冒険少年』のロケでクッキリと焼きついた日焼け跡をガッパリ胸元が空いたタンクトップで見せつけながらやるミキ先生。イイ話でバラエティ色が薄れていく面を、「なんでこの人こんなに日焼けしてんだよwww」「なんでロケごとにじょじょに胸元広くしてるんだよwww」「ステーキに美しい焼き目つける手法かwww」という無関係のところで引き上げていきます。

さらにリンクに降り立っての猛指導でも、「?」とか「B」とか「2」とか謎の文字がデカデカと散りばめられた上着で、「それどこで買ったんだろう?」と生徒たちの成長とは別軸で視聴者の視線を引きつけていきます。テレビ局的には「世界選手権の番宣を入れるための企画なのに世界選手権が飛んだ」「ワシらはゴールデンで何故安藤美姫を…」「100日後に安藤美姫がワニを殺す、って企画とかならまだしも…」と空振りの予感だったでしょうが、ミキの大活躍で世界選手権無関係に盛り上がっています!

↓日焼け跡がスゴいんじゃない!日焼け跡をまったく意識しないファッションセンスがスゴいのだ!


↓別日のさっぽろ雪まつりでも、衣装の一部かと思うレベルで日焼け跡をガッツリ活かしていくスタイル!



↓日焼け跡を隠せば隠したで、謎の上着が気になってしゃーないミキスタイル!

脱げば脱いだでwww

着れば着たでwww



シンガポールのなかでは上位の選手たちだったというもともとの条件であったり、そもそものレベルがあまり高くないという背景などもあり、生徒たちはミキの指導でメキメキと上達していきます。女性的な体型を気にしていた生徒は3回転ジャンプに挑むことができました。内向的だった生徒は、自立した態度で大会に臨むことができました。そして、企画のシメとなる国内大会では、指導した生徒たちが優勝するなど大きな成果を残しました。

そんな生徒たちの成長もさることながら、僕はジンワリとミキの成長を感じていました。「成長」などと言うとおこがましいですが、若き日のミキはこの手の企画では「ギューッときてパッ!」「どうしてできないの?」みたいな指導をする、いわゆる名選手あがりの指導スタイルでした。伝わる人には伝わるでしょうが、万能かと言われるとそうでもないスタイルの。

しかし、昨今のミキはこうした企画で見る範囲においても感覚や感情での指導スタイルではありません。長所や欠点を簡潔に指摘して修正法を伝授する、そしてそこに感情を介在させない。ダメなものはダメと言うだけで、ダメなことに怒ったり、苛立ったり、それを責めることがありません。これは人生経験の賜物なのだろうなと思います。母は強しというと単純ですが、絶対に成長させたい・世界で一番大切な相手と何年も向き合っていくなかで、手法も磨かれていくのだろうな、と。

トップ選手の指導はまた別問題ではあるものの、ミキによる指導・普及活動には今後も期待したいなと思いました。単純明快な実績、忖度のない姿勢、そしてナチュラルに厳しくて怖そうに見える表情…指導者で活きる資質をミキはいくつももっています。タレントとして稼ぐのもアリですが、ミキの人生の核はやはりスケート。テレビ局にもスケートを絡めた企画での起用をご検討いただきたいもの。「北極点からスケートで脱出!安藤美姫はシロクマから逃げ切れるのか!?」みたいなミキ向きの企画を、今後もご提案ください!



パワハラ・モラハラにならないラインで厳しく指導していきましょう!