スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

卓球

「0.1秒先の未来」を読み合う高速卓球が展開された全日本卓球選手権は、パリへとつづく文字通りの「未来が見える」戦いだった件。

08:00
東京五輪そしてパリ五輪へつながる大きな全日本!

いやーーー、すごい戦いでした。全日本卓球選手権、男女シングルスの決勝はまさに「未来」につながる、「未来」が見える戦い。東京五輪、そしてパリ五輪へとつづいていく戦いでした。日本の卓球は世界でも屈指の強さを誇るわけですが、頂点の高さだけでなく分厚い層・将来性をも感じさせるような。

女子の決勝は、準決勝で伊藤美誠さんの3年連続3冠を阻んだ早田ひなさんが、石川佳純さんを倒して初優勝。東京五輪選考レースでもダブルス巧者としての代表入りがある「かも」という位置にいた早田さんが、この全日本を制したこと。1年ずれていれば東京の選考にも「かも」があったかもなと思えてくる勝利でしたし、その「かも」が成らなかったからこその優勝だったのかなと思いました。東京を追いかけたからこその飛躍。長身、身体能力、左利き。スケールの大きな新女王の誕生でした。

↓優勝後はダブルピース連発で若さを遺憾なく発揮!

Tリーグ初代MVP、そして全日本女王!

ダブルスはもちろん、シングルスでも頂点を獲る!



先に女子の決勝を終えた時点で、「未来につながる全日本だったのー」と感慨にふけった僕をさらに驚かせたのが男子シングルスの決勝。今回は、長年日本男子を牽引してきた水谷隼さんが勇退ということで、変化の節目ではあった大会。とは言え、大方の予想としては「張本優勝」一択でした。実際、張本選手は決勝までしっかりと勝ち上がってきました。準々決勝までは1ゲームも落とさないような強さと、準決勝を大逆転で競り勝つようなしぶとさで。これはもう決勝も勝つだろうと。

しかし、そこに立ちはだかった選手がいた。まだ高校生の宇田幸矢くん。「いや、張本くんも高校生だし」「ていうか、張本くんのほうが学年下だし」「インターハイ決勝かな?」という若者同士の決勝戦。卓球に年齢はさして関係がないとは言え、並み居る強豪を打ち倒してこの対戦が実現するというのは未来感が高いというもの。

↓世界ジュニアではミックスダブルスで金を獲得した期待の精鋭!


探り合いから始まった決勝戦。ストップレシーブで「見」の姿勢を見せる宇田くんと、立ち上がりから攻めにかかる張本くん。しかし、宇田くんのギアもすぐさま上がっていきます。前陣速攻、台に張り付くようにしてボールの上がり際を叩くことをスタイルとしつつ、ときに台の下から打ち上げるようにして前後・緩急・回転のゆさぶりも加えていきます。

ダブルスも組む関係だけに、互いに手の内は知り尽くした両者。サーブからの展開はお互いに読み切っており、「そうきたらこう」「そうくると思ってたからこう」「それも知ってたからこう」「そこまで全部最初からわかってました!こう!」という高速での応酬がつづきます。3球目、4球目まで読み合った上での戦いは、見ている者の岡目八目すら置き去りにしていくスピード感です。

さらにそのなかで繰り広げられる駆け引きの妙。サーブを伸ばしていくのか、短くいくのか、ストレートなのかクロスなのか。相手のサーブに対してストップするのか、ツッツキで短く返していくのか、チキータで伸ばして攻めにいくのか。選択肢がいくつかあるなかで、どれを選び、どれを意識させるのか。手の内を知り尽くしている間柄だけに一層駆け引きも折り重なっていきます。

それはさながら野球の名投手・強打者の対決のよう。速い真っ直ぐは当然あるが、真っ直ぐだけでは痛打を浴びる。切れる変化球は当然あるが、球種を読まれれば痛打される。チカラと技術だけでは押し切れない部分を、「内を意識させて外へ」「忘れた頃にスローカーブ」「ここでズバッとインハイへ」といった駆け引きで取り合っていく煮詰まった戦い。考えて、相手にも考えさせながら、高速でチカラと技術を発揮していく濃厚な決勝戦です!

↓相手が打つ前に考えて動き、相手の考えを読んで逆に打つ戦い!


「0.1秒先の未来が見える」能力者同士の決戦みたいになってきた!

サーブのコースを読む、相手の返しを読む、「フォア側からストレートに返してこない」というこの日の張本くんの傾向を読む…が全部積み重なったうえでの「フォア側で待ち構えての決めの一打」!


↓何でもないミスっぽく見えるところも、積み重なった駆け引きの末のもの!

張本くんのサーブがストレートにこないという傾向を読む

待ち構えて深く長く返す

仮に張本くんがもう1球返してきてもクロスだろうと読んで強打の態勢で待つ宇田くん

案の定クロスにキター!

ただ、その前でネットに掛かってしまった

「仮に返ってきていても」という攻防でした!

1・2・4ゲームを取って、宇田くんが優勝へ王手!

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そして勝負の第5ゲーム。ゲーム序盤は勝利を意識したか小さなミスが出て、さらに小さな不運もあって出遅れた宇田くん。それでもゲーム中盤以降は、まるで相手の返す場所を最初から知っているかのような回り込みでポイントを重ねていきます。10-8でのダブルチャンピオンシップポイント。しかも自分のサービス2本という大チャンス。

1本目、宇田くんは準決勝でもここぞの場面で見せていたバック側へのストレートの長いサーブ。裏をかく1球。しかし、ここは張本くんがラリーで粘ったうえで、「自分、どうせ最後はクロスで待ってるんだろ!」と逆をつくストレートへの返球で10-9。さらに張本くんはもう一本相手のサービスを返してチャンピオンシップポイントを消すと、最後は競り勝っての逆転ゲーム奪取。読んで、読まれて、読み返して、さらにそれを読む。この試合のなかで両者のギアが4段階くらい上がっているかのような攻防でした。

↓逆をついてもチカラと技術でそれを凌ぎ、さらに逆をついていく両者!


「これは宇田くんショックだろう」と思いました。チャンピオンシップポイントから逆転されれば、誰だって多少はへこみます。そこを見逃さずに第6ゲームの序盤は張本くんがさらなる攻めでペースをつかみます。あっという間に1-7と大量リード。この第6ゲームを取るのは確定的で、そうなればゲームカウント3-1から3-3にされるわけですから、当然宇田くんはド凹みの展開であり、張本くん逆転優勝への道が見える展開のはずでした。

ただ、ここが真に宇田くんの強いゲームでした。1-7からでも気持ちを切らさず、ゲームを捨てるわけでもなく、少し詰めて6-11でこのゲームを終えたのです。途中、コーチとタイムアウトを取る手もあったはずですが、それはせず、自力で流れを止めて押し返した。これだけの攻防、駆け引きの末ならばようやく許されるであろう「最後は気持ち」の局面がこのゲームにありました。チカラ・技術、尽くせる部分を尽くしたうえで、気持ちでしかこらえられない場面をこらえてみせた。

そして迎えた最終第7ゲーム。互いに点数を重ね、揉み合いながら迎えたゲーム終盤。「ストレートを意識させてのクロス」「クロスを意識させてのストレート」「両方を意識させての両方」…試合のなかで積み重なった伏線をここぞと使い、両者が最後の1点を目指します。読まれていることがわかり抜いているからこそ、「あえて難しいこと」に挑まざるを得ず、なおかつそれを決めていくようなハイレベルな戦い。ポイント9-9のゲーム終盤、最後は、自分のサービスから2本連続で決めきって宇田くんが勝利。試合のなかで何度も声をあげてしまう、稀に見る大熱戦でした!

↓何か、最後の1点だけ見ると「ふーん」みたいな決着ですが、互いに手を尽くした末の「ふーん」です!

最初から最後まで気持ちが切れなかった!

切れそうになる展開もありながら、それを「タイムアウトを取る」とか「コーチの言葉」とかではなく、独力でつなぎとめた!

強い新チャンピオンでした!


夜のNHK「サンデースポーツ」。優勝者が登場するということで、世間もNHKも「女子は伊藤で男子は張本やな」と読んだなかでの新チャンピオン・宇田くんの登場。しかし、この「読めない展開」は必ずや未来への伏線となるものです。全日本選手権はチカラと技術があって、なおかつ「魔物」を打ち破った真の強者でなければ勝てない舞台。過去の優勝者を振り返っても、フロックはありません。

東京五輪については代表メンバーはすでに決定していますが、リザーブか何かの形で新チャンピオンも大会には関わっていくでしょう。いや、関わらせないとダメでしょう。五輪という特別な舞台、その空気を吸い、その重さを感じるだけでも意味がありますし、それは間違いなくパリ五輪につながっていくもの。リオの悔しさがあって平野美宇さんが東京では代表入りを果たしたように、「そこに置いておく」ことに意味があります。

一緒にいれば球拾いとかさせられるかもしれませんし、他人のメダル獲得を見せられてイラッとくる瞬間もあると思いますが、頑張って球拾いと応援をしてください!

↓全員団結で東京、そしてパリでの金を目指そう!




男子の活況、水谷隼さんも行きつけのカフェで目を細めているでしょう!

平野美宇さんが東京五輪女子卓球シングルス0回戦で敗退するも、まだ団体戦が残っているので涙を拭いて切り替えて欲しい件。

08:00
シングルス0回戦で敗退!団体戦に懸けよう!

1年間に及ぶ熾烈な代表争いに決着がつきました。女子卓球シングルスの東京五輪代表はいち早く選考レースから抜け出した伊藤美誠さん、そして年内最終戦で代表入りを決めた石川佳純さんの2名です。選考レースを長くリードしてきた平野美宇さんは、ラスト2戦で石川さんにまくられ世界ランク上位2名に与えられるシングルスの切符を失いました。



先週末のITTFチャレンジプラス・ノースアメリカンOPは、2枚目の切符を争う平野・石川両名が決勝戦で直接対決するという壮絶なシチュエーションでした。両者の獲得ポイントはハイレベルなため、この大会では優勝ポイント以外はランキングに影響を与えないという状況でした。「優勝しか意味がない」状況で優勝した石川さん、すさまじい勝負強さでの逆転劇でした。

しかし、それから1週間と空けずに行なわれたワールドツアー・グランドファイナルで「石川さんより上の成績」を残せば平野さんは再逆転が可能でした。組み合わせ抽選の結果、石川さんはランキングこそ世界3位ながら現世界女王である劉詩雯との対戦。平野さんは世界18位・王芸迪との対戦。中国選手にとって世界ランクなど名ばかりのものですが、「石川さんはほぼ確実に負け(だって一度も勝ったことないし)」と見通せる組み合わせ。平野さんにとって1週間で二度目となる「勝てば五輪」というビッグマッチでした。人生を懸けた大勝負でした。

先に試合を行なった石川さんは予想通り敗れ、ポイントで引き離すことはできず。あとはひとつ、平野さんの試合だけ。勝てば自力でシングルスの代表になれる。文句なしでなれる。紙も金色に染め、強気の高速ラリーで押し切る……ことができれば、東京五輪のシングルスに出られる試合でした。

しかし、平野さんは負けました。率直に言って弱かった。落ち着きのない表情、苛立ち、上手くいっていないことを感じながらのプレーでした。何本か素晴らしいプレーはあるものの、それが長くはつづかず、そして勝負の大勢が決したあとには少し崩れてしまう脆さ。それは強気で隠してきた弱気が、この正念場で顔を出したような姿でした。

あっという間に持っていかれた第1ゲーム、幸運も含めて大きくリードして始まりながら引っくり返された第2ゲーム、そしてあとがないゲームカウント1-3から終盤の連続失点で五輪代表ごと失った第5ゲーム。相手も強かったですが、それ以上に弱い日だったなと思わざるを得ない、平野さんらしい試合でした。五輪というものを、リオ五輪の出場を逃したぶん肥大した想像力で、重く考えすぎていたのかなと今さらながらに思います。重い、重いよ、空気が!

↓厳しい試合だった、でも負けたものはしょうがない!


その金髪、僕は似合ってると思いますよ!

選考レース、お疲れ様でした!




試合後のインタビューは「酷」の一言でした。ただ、それが「酷」に見えるのが平野さんの弱さだなとも思います。こういう争いであることはずっと前からわかっていたし、1年を費やした競り合いの結果なのですから、これはもう受け入れざるを得ないものです。泣くのはここではなく、もっとほかのどこか…あとひとつどこかで勝っていればという選考レースのなかにあったはず。

あえて言えば、2018年の世界卓球が勝負のアヤだったなとは思います。1勝を挙げるごとにランキングポイント250を積み上げられる団体戦で、石川さんは全試合に出場し7勝(1750ポイント)を取ったのに対して、平野さんはエジプト戦で起用されず6勝(1500ポイント)に留まりました。出ればほぼ間違いなく勝っていた試合に出られず、起用数の差で250ポイント差をつけられた。これが大きかったかもしれません。かもしれませんが、それでも1年もあったのですから誤差の範囲でしょう。すべて1年間の結果です。

1年やって負けた、それはもう仕方ない。

ただ、勝負はここからです。

卓球には団体戦があります。

石川さんはシングルス代表争いでは敗れた因縁の相手ですが、団体戦の代表入りという点では平野さんの後押しになる選手です。何せ石川さんは「左利き」です。団体戦のメンバーは「ダブルス重視で選ぶ」ことがあらかじめ決められており、一部ファンからはダブルスで無類の強さを見せる早田ひなさんを推す声もありましたが、石川さんも早田さんも同じ左利き。「左」を2枚入れるチーム編成はまずナイでしょう。であれば、順当に、素直に、ランキング通りに平野さんが団体戦メンバーとして五輪代表となるはず。それ以外の決断があったとしたら、ハッキリ言ってナンセンスだと僕は思います。

結局、ダブルス重視と言ってもダブルスで選ばれた選手も団体戦ではシングルスを戦うのですから、シングルスのランキングで決めるのが本筋なのです。そして、シングルスのランキングを上げることで団体戦は優位になるのです。団体戦のシードを決めるランキングは「シングルス上位3人のランキング」で決まります。現時点での日本女子は中国に次ぐ世界2位ですが、それはシングルス上位選手の奮闘…すなわち平野さんが頑張ったことも含めての位置です。この世界2位の座こそが、決勝まで中国と当たらない順番をつかむ方法、銀メダルへの最短切符です。

今の平野さんは「東京五輪シングルス0回戦」で負けたのと同じ状況です。

シングルスではいち早く負けましたが、まだ団体戦が残っています。それは自分のチカラでつかむ代表の座であり、自分の頑張りによって銀メダルに近づいたチャンスです。歴代の日本代表がそうであったように、シングルスで負けても団体戦のメダルを獲れば笑顔で帰れるのです。みんな褒めてくれるし、みんな喜んでくれるし、手元にはメダルという一生の土産が残る。

大本番では「シングルスに負けた」からと言って泣いているヒマなどなく真の勝負所がすぐさまくるように、平野さんには団体戦という真の勝負所が少し先に待っています。今度こそ五輪に出て、今度こそメダルを自分のものにする。そして、2024年を目指す。2024年でもまだ24歳、時間は十分にあります。東京でメダルを獲れば、肥大した五輪への想像力も鎮まるでしょう。まずは出る、そして団体戦でメダル。東京はそこに集中しましょう。そして、リオでのぼれなかった階段を、東京でのぼってください!

↓すごいつらい日にピッタリのTシャツがあるのでぜひ着てみてくださいね!

「笑顔でハピネスに」頑張りましょう!

メダルがあれば次の4年はまた違うものになる!




リオで球拾いさせられた悔しさ、東京では誰かに球拾いさせて晴らす(悪)!

世界卓球女子ダブルスでみまひなペアが銀(実質金)となり、東京五輪選考がめっちゃ揉めそうなのであらかじめ整理しますの巻。

12:00
中国の壁の前に立ちはだかる国内の壁!

世界卓球2019の日程が終了しました。男女混合ダブルスでは吉村・石川組が銀、最後に控えていた女子ダブルスでは佐藤・橋本組が銅、伊藤・早田組が銀と「打倒中国」「金」という大目標には及ばなかったものの、さすがのチカラを見せる日本勢の活躍でした。特に女子ダブルスの伊藤・早田組は決勝でも中国ペアと真っ向勝負を演じ、一時はゲームカウント2-0とリードする場面まで。追いつかれたあとの第5ゲーム、9-9の場面から早田さんのサービスエースが決まったはずのプレーが、会場で唯一「レット」と言い張った審判によって取り消され、そこから流れを失って負けはしましたが、勝っていてもおかしくない試合でした。

「よし決まった!」「あー、やられた」と両ペアも納得というか、決まったものだと思っていたプレーを引っくり返し、場内のモニターで「ネットにかすっていない」様子が大映しになっているのに絶対にそれを見ない審判の気持ちの強さが、伊藤美誠さんの「圧」を上回った。みまひなもめっちゃ気ぃ強いタイプですが、審判もなかなかの手練れ。僕が審判ならば場内全体がブーイングしているなかでモニターを指差されたら怖いもの見たさでついつい覗き込んでしまいますが、ガン無視を貫いたのはアッパレでした。

↓「モニター見て!」「見て!」「見て!」と圧をかけるみまひなとガン無視の審判!


日本のプロ野球にはプレーをガン無視の審判もいるが、モニターガン無視の審判もそれはそれでキツイ!

なお、卓球にチャレンジシステムはございません!


↓ITTFの公式アカウントは「レットかな?違うかな?」などとつぶやいたら、「お前が聞くな!」と絶賛怒られ中!

SNS担当は大会運営とはまた違うのじゃ…!

お客様と同じ視点でつぶやいているのじゃ…!


↓ほら見ろ、美誠さん「ははーん」みたいな顔になっちゃってるじゃないか!

美誠さんも「中国対日本の試合では中国系と日系の審判はやめよう」と申しております!

ははーん、と!



ただ、そういった不運こそあったものの、その後たて直して競り勝つまでのチカラもなかったのは事実。このゲームはともかく、次のゲームまで悪い流れを引きずり、一気にそこで試合を決められてしまったのは残念でした。誤審がなければ勝っていただろうとは思いますが、不運1で大きく流れを持っていかれるのは、まだ相手を凌駕するところまではいっていないということ。大本番へ向けてこの経験もまた財産としてもらいたいものです。

さて、そんな中国との戦いの前にある国内での戦いのほうが熾烈になりそうだな…というのが今大会を終えての率直な感想。熾烈と言うと雰囲気も前向きですが、もっと端的に言えば「揉めそう」です。特に女子は、伊藤・早田組が今大会で銀メダルを獲得し、2017年世界卓球での銅、2018年ワールドツアーグランドファイナル優勝、2018年・2019年全日本2連覇につづく活躍を見せ「女子ダブルスの抜けた1番手」という存在になってきていることが「揉めそう」感をグッと増してきています。

東京五輪の卓球代表選考基準は「2020年1月時点でのシングルス世界ランキング上位2名」「シングルス代表選手とダブルスが組め、団体戦で活躍が期待できる選手」とあります。シングルスの2名は世界ランク順なので揉めることはまずないでしょうが、問題は団体戦を見据えた3人目をどう選ぶかというところ。近年のダブルスでの活躍度を加味すれば「伊藤(シングルス)+早田(団体)」のペアを選びたいという向きもあるでしょう。世界銀のペアですし、早田さんは左利きということで右利きの選手とダブルスを組むのに向いています。

しかし、早田さんのランキングはここから上げていかなければならない位置です。2019年4月時点での世界ランキングで言えば女子は6位に石川佳純さん、7位に伊藤美誠さん、9位に平野美宇さんときて、以下13位に佐藤瞳さん、14位芝田沙季さん、22位加藤美優さん、26位橋本帆乃香さん、33位安藤みなみさん、34位早田ひなさんとつづきます。ダブルスを重視するあまり、シングルス上位…たとえば世界ランク一桁の選手から誰かを外すとなれば当然ひと悶着はあるでしょう。いかにダブルスが重要とは言っても、団体ダブルスに出場した選手も団体シングルスには出場するわけで、あくまでも基本はシングルスなのですから。

世間的には「みまひなでもみうみまでもみうひなでもいいのでは?」「Tリーグでの個人戦成績は選考に関係ないのでは?」「石川佳純さんも左利きだから最悪左は足りるのでは?」という話もあるでしょう。実際にみうみまペアやみうひなペアでも過去に好成績を挙げています。「みまひな」でなければダメと言い切るまでの説得力はないだろうと思います。

↓みうみまは昨年ベストフレンド賞も受賞しましたよ!

ベストフレンドなので大丈夫です!

おまかせください!


↓舞妓のCMで見かけるみうひなは、Tリーグではチームメイトなので連携も十分です!


どうでもいいけど、舞妓メイクをしても早田さんの顔が全然変わってないwww

メイクを落としても「えー、うそー!」とかならないくらい普段の印象のままwww




そもそもメダルという意味での勝負は「大会が始まる前にあらかたついている」という話もあります。卓球の大会で好成績を挙げるために第一優先で考えることは、情けない話ではありますが「中国と当たらない」ことです。団体戦で中国と当たらないためには、チームの世界ランキングを挙げて「世界2位」になること。そうすればトーナメントでは世界1位の中国の反対側の山に入りますので、決勝まで中国と当たらなくなります。金が目指せて、銀・銅の確率がグッと上がってきます。

チームの世界ランキングは「各国のシングルス世界ランキング上位3選手を抜き出して、ランキング上位の選手が必ず勝つものとして仮想対戦をした」ときの結果をシミュレートしたもので決まります。中国と決勝まで当たらない山を引くという最大のステップは、シングルスの上位3人が事前に決めてくるものなのです。もしも世界2位で本番に突入することができたならば、シングルス上位の3人がそのまま本番へというのが、心情的にもスッキリするところ。

誰がどうなったとしても「シングルス上位3人」をそのまま選ぶという形をあらかじめ推しておきたい…それが来たるべき「揉め事」へ向けての僕のスタンスです。

代表を決める2020年1月時点の世界ランキングに影響するのは、2018年の世界選手権での獲得ポイント、2019年開催の国際大会での獲得ポイント上位8大会ぶん、そして今季から新設されるT2ダイアモンド(3戦)という大会での獲得ポイントです。特にカギとなるのがT2ダイアモンドという大会で、ここでの獲得ポイントは「国際大会上位8大会」とは別枠での加算となるため、出てポイントを獲れば、出ていない選手に対してそのままアドバンテージとなるものです。

T2ダイアモンドに出場するには、ワールドツアーという大会でのポイントで上位に入ることが必要ですが、現時点では日本勢は横並び。6月に行なわれる中国オープンでの成績次第で、T2ダイアモンド第1戦に誰が出られるのかが決まってきます。つまりは「6月の中国オープンは、東京五輪に直結する重い大会」ということ。そうやって考えていくと、東京五輪へ向けての国内の熾烈な代表争いはすでに始まっているどころか、かなり佳境に差し掛かってきているとも言えます。

東京五輪本番はまだ1年以上先ですし、2週間程度の期間でしかありませんが、「そこに至る道」は何年も前からずっとつづいており、すでに人生をわけるような試合が始まっています。「あぁ、あのとき速報でチラッと流れた結果が、東京五輪への分岐点だったのか」という試合はそこかしこにあります。ぜひそれを楽しみながら本番へと向かっていきたいもの。そうすることで東京五輪の楽しみは2年にも3年にも伸びていきます。僕は「招致失敗」も加えると足かけ10年くらい楽しんできていますが、今からでもまだ「1年以上」も楽しめます。前のめりになって、長く、たっぷりと、東京五輪を楽しんでいきましょう!

↓ちなみに女子卓球で現時点において一番東京五輪に近い(2020年1月時点でのランキングに影響するポイントが一番多い)のは実は平野美宇さんです!

世界卓球でのベスト8も大きな積み上げでした!

ランキングポイントを見ていくこのドキドキ感がたまらない!




決まるまでの過程を見ていくと、揉め事がさらに熱くなりますよ!

卓球新リーグ「Tリーグ」のファイナルは、会場は真っ暗だけれど卓球の未来は明るいと感じさせる激熱神試合だった件。

12:00
「世界一のリーグ」、あると思います!

2018年に開幕した卓球新リーグ戦「Tリーグ」。17日は初代王者を決めるファイナルが行なわれました。舞台は開幕戦と同じ両国国技館。入れ替え制による男女各ファイナルで5000人超ずつの観衆を集めた熱戦は、「これは本当に世界一かもしれない」と思えるような大激闘の神試合でした。

イベントとしてもとても楽しく、「試合」「グッズ」「グルメ」「音」「光」といった盛り上がるための要素が不足なく配備されています。競技会とは違った「エンターテインメント」の雰囲気。最近の事例で「フェンシングの全日本選手権をショーアップしてみたらチケット完売の人気公演になった」というものがありますが、同じような印象を受けました。ちゃんとショーアップしたら、卓球はこんなにも輝くのだと。

↓ということでやってきました両国国技館!
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↓スポンサーノジマさまをはじめ、各チームののぼりが泳ぐ!
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国技館を聖地化するつもりですかね!

将来的には卓球も日本の国技という雰囲気にしちゃえ作戦!


普段は相撲でくる場所ですが、相撲看板類は隅のほうにどかされ、卓球色に染まっています。裏返しにされた遠藤お姫様抱っこ看板などが寂しそうです。しかし、そのぶんを補う華やかな飾り付けでファイナルの舞台を盛り上げようと頑張っています。

冠スポンサーであるノジマさまは、個人情報を差し出すと抽選で家電が当たるキャンペーンを会場限定で実施してくれています。そして、男女のトップチームを支援する木下工務店さまは、自分のところのゆるキャラと選手の等身大看板をズラリと並べ、アピールに余念がありません。

てっきり、出場4チーム全部がやるもんだと思いきや、金とやる気のある木下工務店様だけがやっていたというこの飾り付け。正面入口で観衆を出迎える木下大卓球団の「圧」には、「これは男女どっちかは優勝させないと悪いなぁ」という手心も頭をよぎります。

↓木下大卓球団男子がお出迎え!水谷隼、張本智和、松平健太らを擁する木下マイスター東京!
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↓女子は石川佳純ちゃんと世界の仲間たちが集った木下アビエル神奈川!

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ほかのチーム、ポスター貼ってる程度なのに何だこの充実ぶり!

4チーム足並み揃えさせようや、リーグ主導で!

木下工務店祭りみたいになってますよ!


グッズ販売も盛況で、ショップには行列ができ、一部人気商品には完売も出るなどしています。僕は平野美宇ちゃんがプロデュースしたというマフラータオルを購入し、応援に備えます。一応、ペンライト的な演出もするということでしたので、日本生命レッドエルフのチームカラーに合わせて赤のペンライトも持参してみました。アイドルのコンサートに行くときの装備みたいになってきました。

グッズ購入後は、グルメを求めて場内散策。ただグルメの面では、普段の国技館と比べると量・質ともに寂しい感じ。よく行く国技館内の寿司屋も閉まっています。それでも卓球民にも名物を楽しんでもらおうと、国技館名物の焼き鳥をTリーグ仕様で販売するあたり、Tリーグもなかなか頑張っていました。確かに、一度は食べてみたいですからね。そして、相撲じゃないんだから、2食も3食も館内で食べたりしないですし、焼き鳥があればとりあえず大丈夫です。

↓国技館焼き鳥Tリーグ仕様は心がグラッと動きました!
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まぁ、また相撲のときに食べるんで、今日はいいです!

相撲のときだけで飽きかけてるんで、今日はいいです!


↓美宇ちゃんプロデュースタオルはシンプルでわかりやすい感じ!
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名前だけでっかく書いてあればそれでいい!

ちなみに、試合では本人が「自分の名前入りの推しタオル」を使用していました!


その他、いただきもの類もなかなか充実しています。今季の振り返りも入れたパンフレット、スポンサーのロート製薬さま提供の子ども用のリップクリーム等、Tポイントさま提供の「200ポイント進呈」、スポンサーのノジマさまからは薬味チューブホルダー、さらに特製オペラグラスまで。ピンポン球を遠くから見つめる観衆を思ってオペラグラスまでいただくなんて、充実してるじゃないですか。使うかどうかはともかく、充実はしてる。ノジマさまが一体どうしてここまで卓球に入れ込むのかは正直わかりませんし、ノジマさまには基本行かないと思いますが、オペラグラスありがとうございます!

↓ロートさま、クスリありがとうございます!
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↓ノジマさま、オペラグラスありがとうございます!
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↓ノジマさま、薬味チューブホルダーありがとうございます!
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「で、何でコレくれようと思ったんです?」
「欲しいって言いましたっけ?」
「いらないって言ってるんじゃなくて」
「理由が見えないのが疑問というか」
「コッチがすごい薬味ホルダー欲しそうだったり」
「わさび屋の集まりとかだったり」
「使うよな?な?みたいなのがあるなら」
「何となく理解もできるんですけど」
「正直、こういうアイテムが」
「この世に存在することも知らなかったし」
「卓球とも何の関連性も感じないし」
「会議とかで、ヨシ薬味ホルダーだ、って」
「決まった流れが全然見えないですが…」

冷蔵庫はあげられないけど、冷蔵庫を開けるたびにノジマを思い出してくれよな!な!

みたいな話です?



さて、もらったものの話ばかりになりましたが、いよいよ試合観戦に。足を踏み入れると結構な人出です。1階のマス席に相当するスペースは「1マスにパイプ椅子2脚」という構成なので、人数的には相撲よりは少ないのでしょうが、満員御礼を出して問題ないほどの人が集まっています。発表では5000人ちょっとだったとのことですが、スポンサー関連とかを入れたらもっといたんじゃないかという混雑具合。特に2階の自由席は座る場所を見つけることも難しいほどでした。席自体が埋まっていたのはもちろんですが…

↓暗っ!!
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↓暗くて椅子が見えないよ!!
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そうか…国技館は相撲頭で作ってるから「照明を落とす」演出が想定されてないんだった…。

指定席だったら自分の席番が見えなかっただろうな…。

自由席で逆によかったわ…。


スマホの画面を灯りにして恐る恐る階段を移動するような館内の暗さは、猛烈に不便でした。自分のカバンの中身もよく見えず、食べようとした弁当のどこをつまめばから揚げが取れるのかもわからない。せっかくもらったパンフレットも、読むためには一回外に出ないといけないので、読まずにカバンにしまってしまいました。

そして最高に困ったのがさっき買ったタオル。「こんなん絶対見えへんやん…」。推しに見てもらうためのタオルが、絶対に推しから見えないことがわかるというこの状況。ホント、ペンライト持っててよかったです。会場内には10人か20人くらいコンサート仕様の本格ペンライトを持っている人がいましたが、「アソコに青推しがいるな」「アソコには緑が」と目立っており、アピール力が強かった。きっと僕の光も、美宇ちゃんから見えていたことでしょう。タオルのほうはまるっきり見えてなかったと思いますが…。

↓スポーツもペンライトを振って応援する時代!

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「暗くして光をキラキラさせたら盛り上がる」は鉄板ですね!

野球とかサッカーとか、全部コレやったほうがいい!


男女ともとても盛り上がる熱戦だったのですが、やはり女子のほうが素晴らしかった。Tリーグの団体戦は「ダブルス1試合、シングルス3試合を行なう」「先に3勝すれば勝ち」「4試合目の時点でタイなら、1ゲーム先取のヴィクトリーマッチを行なう」という仕組みなのですが、女子のファイナルはそのヴィクトリーマッチまでもつれ込む大熱戦となりました。

しかもただもつれ込んだのではなく、フルセット・フルセット・フルセットの熱戦を積み重ねた末に、そのなかでも一番の死闘となった第3試合・袁雪嬌VS早田ひな戦、その両者がもう一度ヴィクトリーマッチでぶつかるという激熱の展開。第3試合で両者は最終第5ゲームを17-19まで戦いました。そのおかわりをやろうっていうんですから、興奮不可避です。

↓第3試合、最終第5ゲームは7回のマッチポイントをしのいで早田ひなさんが粘り勝ち!


最終ゲームはTリーグの特別ルールで「6-6」からスタート(※時間短縮が狙い)

袁雪嬌リードで10-7としマッチポイント握る

連続ポイントで早田さん追いつく

11-12と逆転して早田さんマッチポイント

袁雪嬌もしのいで逆王手

それを早田さんしのぐ

袁雪嬌王手

早田さんしのぐ

(4回繰り返す)

逆転で早田さん勝利!

って、結局普通にジュースまでもつれ込むぐらいのスコア取りあってるじゃん!

最初の6点引いても「11-13」までやってるし!




もし、この第3試合を落としていれば、木下アビエル神奈川が2勝、日本生命レッドエルフは1勝という状態でした。そして、この時点で日本生命は平野・早田の2枚看板を使い切ってしまっています。一方で木下アビエルは石川佳純さんのシングルスが残っている。そうなれば木下アビエルが優勝していたでしょう。実際、第4試合は石川佳純さんがしっかりと勝ち切っています。

ただ、早田さんがマッチポイント7回をしのぐ粘りを見せたことで、ヴィクトリーマッチのチャンスが残った。石川佳純さんはダブルス、シングルスとすでに2試合出ているのでヴィクトリーマッチには出場できません。逆に相手を追い込んだ。そしてヴィクトリーマッチ出場者は、奇しくも第3試合と同じ袁雪嬌VS早田ひなという組み合わせになります。両チーム応援団を中心とする五千大観衆からは地鳴りのような拍手が起こります。燃える展開でした。

迎えた最後のヴィクトリーマッチ。ここまでくると運も味方するというか、早田さんのボールはネットの上でバウンドして相手側に落ちるなど順調に得点を積み重ね、最初のチャンピオンシップポイントでしっかりと勝利を決めました。「第3試合でサーブもレシーブも効かないとわかっていた」と手の内出し合った末の対戦でしたが、Tリーグ無敗のチカラを見せました。サイズのある体格、長い手、左利きで繰り出すよく曲がるチキータと逆チキータ。東京五輪への争いがますます過熱しそうな強さでした!

↓初代女王を決めた瞬間、早田さんは静かに泣いた…!
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↓チームメートはめっちゃ派手に泣いた…!
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↓ベストペアに輝いたチームメイトは東京ばな奈1年分をもらわされた…!
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↓そしてチームはノジマ商品券50万円ぶんをもらった…!
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何か、くれるモノが微妙なリーグだなwwww

東京ばな奈って1年で1個食べるか食べないかだし、チームで50万円じゃひとりあたり3万くらいじゃないのかwww

ドーンと500万円あげたってや!




卓球ではこのTリーグと実業団チームによる日本リーグとが並行しており、いろんなリーグが共存する状態になっています。Tリーグで活躍しても世界大会の代表になれるわけでもなく、むしろTリーグ戦の拘束時間を嫌って不参加を表明したトップ選手もいます。Tリーグが日本卓球の頂点だと言いきれない部分もあります。

ただ、いつか「ラケット1本で成功者になりたい」と願うなら、国内にこうした形の興行を成立させる必要はあるでしょう。そのために、今はまだ必ずしもメリットばかりとは言えないTリーグに多くのトップ選手も名を連ねているはず。いつか立派なプロリーグとなるのだ。安心して子どもたちが卓球に人生を懸けられる卓球界を作るのだ。その意気込み、その可能性は大いにあると感じました。一言で言って「面白かった」です。

真っ暗な場内、白いボールはハッキリと見え、台を打つ音も聞こえます。チカラが拮抗した選手たちが、長いラリーをつづけ、強打を連打する。バレーやバスケのように、得点ごとに盛り上がり、静寂と興奮を繰り返す構造は、鉄板の盛り上がりやすさ。ちゃんとショーアップすれば国技館全体を巻き込むチカラが卓球にはある。一日たっぷり楽しめる。ぜひまた観戦したいなと思いました。美宇ちゃんのタオルもまったく使えていないので、ちゃんと使える明るい試合にも行きたいですしね!

いつか世界一のリーグになって、ノジマ商品券が5000万円に増えるといいですね!


その暁には東京ばな奈じゃないお菓子も10年分あげてください!

演出ヲタとしてTリーグの運営に一家言ある平野美宇さんによる「ワイの推しタオルのイーメジ」がさすがの的確さだった件。

12:00
ワイのイーメジもソレ!

先日開幕した卓球Tリーグ。ウチの愛(旧姓:福原)が理事をつとめるということで、成功したら愛のおかげ、失敗したら水谷のせいという姿勢で成功を祈っているところ。そんななか、現役選手がグッズのセルフプロデュースに乗り出し、さすがのセンスを見せつけていました。

納得のプロデュースを見せたのは、アイドル好きを公言し「演出ヲタ」を自称する平野美宇さん。美宇さんはTリーグの演出面に「演出ヲタ」として一家言あるようで、具体的に「推しタオル」の制作を提案するという積極性を見せたのです。しかも、他人まかせではなく「ワイのイーメジはこういうヤツンゴ」というハッキリとしたイーメジをもったうえで。

↓「推しタオル作るンゴ」と美宇さんが提案したら、新聞社がこんな感じに作ってきた!

あー、わかる、ナイわコレ!

コレは肝心のところがボケてる!


↓新聞社の作ったイーメジ画を加工して、改めて美宇さんが提案した「ワイのイーメジ」!

わかるンゴ!

原理原則を突き詰めたらこうなるンゴ!



この推しタオル、非常に流行中のグッズです。さまざまな現場ですでに商品化され、野球などでも選手の名前を書いたタオルがひとりずつ販売されていたりします。原理原則を踏まえれば、これが流行する理由というのは明らかであり、美宇さんのイーメジもまさにそれに則った修正となっているあたりが、「さすがンゴ」と唸らされる部分です。

誰かを応援するときの究極の言葉というのを考えたことがありますでしょうか。「頑張れ」でしょうか「いけ」でしょうか。違います。「頑張れ」や「いけ」は添え物に過ぎません。これでは相手に伝わらないのです。相手に伝えるためにはまず「名前」、私のこの声が誰に向けられたものであるかという対象が絶対的に必要です。

ピッチャーが投げてバッターが打つ場面をイーメジしてください。「頑張れ」ではどっちのことかわからないでしょう。当然「田中頑張れ」とか「鈴木いけ」とか名前がくっついてくるわけです。と考えたとき、「頑張れ」や「いけ」はいらないんですね。多少のニュアンスの差こそあれど、「ここでいいプレー、いい結果を望む」という根本的な気持ちは変わらないのですから。「田中!」「鈴木!」だけ言えば、それは頑張れという意味であり、いけという意味なのです。

究極の応援、それは名前。

名前、それは、燃える、応援。

ひとりの選手に、ひとりずつひとつ。

言いたいことがあるパターンもなくはないですよ、確かに。「よく見ていけー」とか「思い切って振れ」とか「ド真ん中投げろ」とか。ただ、それは差し出がましいアドバイスであり、素人がプロに言う類のことではありません。言わんとおれんヘボもたまにいますが、本当に立派な一流に対してはそんな言葉は不要です。ただ名前、ただ名前だけを呼べば、それで応援のすべてが完結する。

その究極の形のひとつが「イッチロー」です。イチローが打席に立つ、おなじみの仕草でバットを構える。イッチローと叫ぶ。それですべては伝わり完結します。今さら「もうちょっとバットを短く持ってだな…」などとウエメセクソアドバイスを繰り出す輩もいない、イッチロー大コール。完全に仕上がったとき、最後に残るのはただ名前だけなのです。

いろんな歌を歌いたいとか、独自のフレーズを盛り込みたいとか、やる側の欲は出てくるでしょう。しかし、それは知っていて覚えている人しか参加できないもの。スタジアム全体を巻き込むものにはなりません。名前ならば応援相手を認識すればどこかに書いてありますし、実況で呼ばれもするでしょう。あとは心を合わせるだけでいい。全員が参加できて、それで完結する究極の応援フレーズは「名前」しかないのです。名前こそが最大パワーを持った応援語なのです。

語彙力超低下モードならスタジアムで発する応援語は2つで済みます。相手の「名前」と、「今のは応援じゃなくてヤジ・敵意だから」ということを示すための「死ねー」「ヘボー」「クソー」「ブー」(お好みで)だけでいい。ひとつの試合を見ながら「槙野!」「槙野槙野槙野!」「まーーーーきーーーーのーーー」「マキノッ!」「ま・き・の!ま・き・の!」「まきのぉ…」「まあああきいいいいのおおおお!!!!」「死ね!」だけで全部のシチュエーションを乗り切れます。

翻って美宇さんの修正案。

もともとの新聞社のイーメジにはチーム名だのラケットの画像だの美宇さん本人の画像だの、応援に不要なノイズが多数紛れ込んでいます。「本人に本人の画像見せて、なんかあるのかな?」「自分の顔見てテンション上がるタイプかな?」「自意識過剰マンかな?」という状態です。十分なサイズがあり、「名前」の表現が完遂している横断幕やバナーであれば画像を入れる余地もあるでしょう。飾り付けとして画像もあっていいとは思います。ただ、これが推しタオルであることを考えると、一番のパワーを発揮する名前を小さくしてまで画像を入れる理由はまったくありません。

とにかく限界まで名前をデカくしてから話はスタートです。究極的には「平野」「美宇」だけでもいいくらい。対戦相手も同じ「平野」というレアケースはそうそうないでしょうし。「平野」がスタンドにズラリと並べば、その光景がそのまま「私への応援」として認識されるのです。その壮観に選手は「この本数×2500円×3%…」と奮い立つのです。

軽くて持ちやすく、折りたためて邪魔にならず、どっちみち会場に持っていくものという点でタオルは非常に有能です。財布、スマホ、洋服の次くらいにタオルは「スタジアムに持ってくものランキング」で上位ですよね。有能でそこそこサイズのある平面に、究極の応援語「名前」を入れる。これは原理原則から言っても最強に近い応援グッズだと僕は思います。

タオルと張り合えるのはユニフォームくらいでしょう。ユニフォームは「チームの応援」、タオルは「個人の応援」として使い分けるものだと考えれば、タオルを超えるものは今後もナイと言っていいくらい完成されたグッズだと僕は思うのです。美宇さんはそれをわかっている。アイドル現場など他人を推すなかで感覚的に学んだのでしょう。これぞまさしく「演出ヲタ」という鋭く的確な修正でした。

↓こういうの探しに行く「演出ヲタ」の気持ち、わかる!

わかるンゴ!

そういうの追いかけること自体が楽しいンゴ!




応援とか演出というのは、最後は「どれだけ心を合わせることができるか」です。たくさんの人がシンクロし、一体となったときの感動や興奮は仕込まれたプログラムでは超えられません。仕掛ける側の仕事は、どれだけ心を合わせやすい環境を作るかに掛かっています。

現世のことを忘れて目の前の公演に集中させるための異世界観の演出(暗くする/閉じ込める/装飾)。名前をコールするタイミングやリズムを揃えていく公式からの導き(ヒラノなのかミウなのか/ヒラノッなのかヒッラッノなのか)。歌や踊りなど、ちょっと目先を変えるとき用のネタの制定(球団歌/応援動画)。そういったものを準備してあげて、「心を合わせやすく」する。

それはファンが自発的にやるものではなく、「公式がイイのを決めたからコレだな」となるべきもの。全員が従える公式という存在が、大多数が納得できるものを決めれば、それが一番「心を合わせやすい」のは自明です。それは本来、応援団とかに外注してはいけない行為だと僕は思います。球団や選手を応援しているのであって、応援団を応援しているわけではないのですから。

「応援とは」という深いところをえぐっていく美宇さんからの提案&修正案、ぜひTリーグ関係者にも参考にしていただきたいもの。応援する側としての現場感覚と、主張する積極性を持ったトップ選手は、なかなか貴重な存在だと思います!

↓美宇さんは応援グッツに関しても一家言ありそうですよ!

「ワイのグッツのイーメジ」も提案してもらおう!

名前を借りるだけでない「ワイが欲しい、ワイ用の応援グッツ」のイーメジを!


↓踊りを揃えるのは結構ハードル高いと思うので、とりあえずタオルとコールから手をつけていきましょう!


めっちゃウロ覚えやでwwww

知らない人にはわからないだけで、知ってる人から見たらグダグダwwww




選手もファンも愛理事も一体となって、イーメジを作っていきましょう!

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