スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

野球

希望と不安、落胆と喝采…少年が書いたものとあえて書かなかったものが生み出す読後感、話題の詩『春の大山』精読の巻。

08:00
春は大山、夏は大山、秋は大山、冬は大山!

少年のエモーショナルな言葉に大変感銘を受けました。話題の詩、『春の大山』。阪神ファン、野球ファンそしてたくさんの人生を前向きに生きている人々にさわやかで温かい気持ちを与えてくれた。何度も何度も読み返したいような言葉でした。



これは阪神タイガース・大山悠輔さんのことを綴った詩です。タイトル、内容、詩の周辺に描かれた野球ボールと背番号3のユニフォーム。背景には黄色の色鉛筆で「OHYAMA YUSUKE」と名前も綴られています。間違いなく大山悠輔さんです。大山さんは2016年のドラフト1位で阪神に入団し、今年で3年目。初年度から7本塁打を放つなど活躍を見せ、今では阪神の若き主砲となっている選手です。

その活躍ぶりの特徴は、夏場から秋口、シーズン終盤にかけて上昇していく夏男ぶりにあります。2018年は7月まで打率1割台と低迷しながらも、8月・9月で急上昇。9月には月間9本塁打を放つ大活躍を見せました。その上昇カーブと大活躍はきっと少年の心をつかんだことでしょう。

つまり「春の大山」とは夏を待つ雌伏の時間であり、花の季節で言えばまだ「冬」の感覚。まだダメかもしれない、早く夏はこないかな、大山よ早く咲き誇れと祈って見守る時間なのです。一見して明るい言葉、桜満開の花見景色でも広がりそうな言葉の陰には、しっとりとにじむ不安があります。その相反する情景が、この「春の大山」という言葉にひときわ深みを与えているように思います。

そして、その「春の大山」という言葉と同様に、この詩全体には「一見した明るさと陰に潜む落胆」「一見した不安と沸き起こる喝采」という、相反する情景が巧みに織り込まれています。そのことを受け取るには、彼が言葉にした情景と、言葉にしなかった情景をつかむ必要があります。

「あったかいし6時だ。」

まずこの冒頭の一節は、この詩以前の情景と、この瞬間の情景とでは何かが切り替わっていることをうかがわせます。自分を言い含め、理由づけるかのような「あったかいし」という言葉。「お腹すいたし、帰ろう」のフレーズのように、この「し」は行動を起こす前の理由を自らに与えるときにたびたび使われるもの。「あったかい」と「6時」は彼に行動を起こさせる理由なのです。毎日ご飯を食べるように、結局は毎日サンテレビを見るのでしょうが、ことさらに理由があるのです。それはすなわち「あったかい」ことから生まれる夏男・大山への期待感です。

オープン戦、案の定大山さんは静かでした。打率2割2分4厘。ホームランこそ4本を放ちますが、まだまだこれからという状態。そんな低空飛行からの変化の予感として「あったかい」がある。暖かさが少年に「そろそろ大山が打つんじゃなかろうか」という気持ちを呼び起こさせるのです。サンテレビで阪神戦を見るという視聴習慣、その一語だけで詩全体に広がる阪神感はテクニックとしても巧みです。六甲おろしの響き、黄色いスタンド、緑の芝生、土のダイヤモンド。見る者を甲子園球場に引き込んでしまいます。

つづいて登場する「西」「近本」という単語で、この情景が2019年のことであると確定します。このふたりが阪神に加入したのは今年から。鳴り物入りでFA移籍した西勇輝と、ルーキーながら早速の活躍を見せている新人王候補・近本光司。阪神の希望を担うかのような選手たち。第1連では、彼らの「ピッチング」「ヒット」という活躍とともに希望を全体に滲ませます。

そんななかで、「でもこれがいちばん」と少年が期待をかけるのが春の大山です。ただし、これは夏ではなく春の大山なので、希望の陰にはしっとりと不安もあるのです。それを示すように、少年の言葉はじょじょにトーンダウンしていきます。ホームランからヒットへ、ヒットからダブルプレイへと。

先にホームランがきていることで、あたかも「大山大活躍」を綴った部分かのように見えますが、実はコレは少年の想像上の光景であり、期待の奥から不安が首をもたげてくる瞬間の情景です。実は今季、西さんが登板した試合で大山さんはホームランを1本も打っていません。そして詩で言及されているダブルプレイは西さん登板試合ではひとつもなく、今季全体でもまだ2つしかありません。「西のピッチング、大山のホームラン」試合は存在しない「想像上の光景」なのです。

「あったかいし」「ホームラン」と期待から始まった情景が、どんどん不安によって押し込まれていく。西・近本というニュースターの存在に、春の大山は日陰へと押しやられていく。そんな落ち着かない情感を少年は自らの想像によって膨らませ、それでも「まあまだ春だから」と自身をなだめ、変わらない心で、まだまだ不安の残る「春の大山」へ「打つんだ」と声援を送るのです。

つまりは、「頼むぞ頼むぞ…でもダメかも!!」という野球ファンなら誰もが知るあの感情が最初の段落には包み込まれています。一見すると華々しい言葉のラッピングで。包み紙の華やかさと内包する感情の不安、その相反する情景が深みを生み、球場やテレビで見守る「生の野球」のざわざわと落ち着かない感じを、よく漂わせていると思います。

↓みんなが知っている感情が美しく綴られたからこそ、こんなに共感を生むのでしょう!

その気持ちが好きで、見てるんだよ!

野球とかを!



つづく第2連までの空白、ここには不安的中からの落胆…おそらくは「現実の光景」があるのでしょう。打たなかったのでしょうね、さっきの試合では。そうであるからこそ、少年は後半の段落で非常にネガティブな心情に飲まれています。「でも今日はだめ」と先に言ってしまっている。そもそもの観戦も「あったかい」より強い「あつい」の状態でようやく始まっています。「今日はあついから今度こそ打つんじゃなかろうか」と、ようやく落胆から脱して再起する気力を得たのでしょう。

でも、心は不安でいっぱいです。「でも今日はだめ、春の大山」と夏がまだ遠いことに心をとらわれ、ダメそうだと決めつけています。しかし、第1連とは逆に、じょじょに少年はチカラを取り戻していきます。ダブルプレーから始まりキャッチャーフライ、そして相手のエラーへ。ヒットという単語こそないものの出塁するところまで、大山さんへの期待感が戻ってきています。

そのとき対比される存在として出てくるのが岩田稔さんと糸井嘉男さんです。岩田さんが35歳、糸井さんは37歳、ふたりともベテランの域に差し掛かった選手です。第1連ではニュースターとの対比であったものが、今度はベテランとの対比に変わるというコントラストの見事さ。ふたりは年齢を重ねながらも奮闘をつづけている選手であり、苦難の先にも道は長くつづいていくことを示す選手たちです。

このふたりに比べれば、大山さんはまだまだ若輩者。ニュースターとの対比では「日陰」となった大山さんですが、今度はベテランとの対比において「若さ」を与えられます。まだ24歳、伸び盛り。これから10年も15年もの未来が大山さんにはあります。まだ大山さんの野球人生は始まったばかりなのです。

だからこそ「でもだいじょうぶ春だ」なのです。

第2連での春は大山さんにとって「低迷の春」であると同時に、まだまだこれからだという「若さの春」でもある。まだ大山さんは「春」であり、これからたくさんの時間があり、岩田稔さんや糸井嘉男さんのように大きな選手になるための無限の未来が残されているのです。時間や伸びしろ、すなわち「希望」が。第1連とは逆に、暗鬱とした言葉にラッピングされた内側には、実は大きな希望が再び生まれているのです。

そして、現実の阪神に目をやれば「ダブルプレーにキャッチャーフライ、たまに相手のエラー」もやはり少年の想像上の光景であることがわかります。大山さんの今季のダブルプレーはふたつで、いずれも岩田さんの登板試合ではありませんし、むしろ岩田さんの登板試合は大山さんは非常によく打っています。4月18日に岩田さんが今季初勝利を挙げた試合では、大山さんは2本塁打4打点の大暴れ。4月25日にも1本塁打、5月2日は二塁打、5月8日も2安打1打点、そして詩が書かれたあとの試合ですが5月15日にも1本塁打を含む2安打3打点の活躍。おそらく少年も感じていたのでしょう。「岩田の日、めっちゃ打つやん!」と。なるほど、そうでしょう。今季の7本塁打のうち4本が岩田さん登板試合なのですから。

第2連は第1連とは逆に、一見すると暗鬱とした言葉のラッピングによって「ダメかもダメかも…でも頑張れ!!」を謳い上げています。今度は尻上がりに希望を強めていく形で。「春の大山。」とひときわ強く溜めて。きっと、最後の「打つんだ。」のあとに、現実の大山さんは打つのです。映画で言えば、エンドロールの最後に「カーン!」という快音が響いているような感じで、この詩は終わっているのです。だからこそ、一見すると言葉のトーンは下がっているはずなのに、さわやかな読後感が生まれるのです。言葉は暗くとも、少年はどんどんどんどん希望を高めてこの詩を終えているのですから。

↓岩田さんに今季初勝利をプレゼントした2発!


この試合なんか、まさに刺激を与えそうですけどね!

詩人の創作意欲に!




少年は実際には「西の日はてんでアカンかったけど、岩田の日にめっちゃ打ったでー!」という観戦体験をしたのではないでしょうか。そして、一喜一憂し、ヤキモキし、落胆と喝采を行き来するような気持ちで大山さんを見守っていたのでしょう。その感情自体は僕らもよく知るものですが、少年がそれを言葉にするとき「落胆はあえて書かず」「喝采を送る直前に筆を止めた」ことでこの美しい詩編が生まれたように思います。

「打たんのぉー」と書けば愚痴になるものを、空白の一行によって書かずにやり過ごした。「打ったでー!」と書けば陳腐になってしまうものを、未来への美しい予感だけを漂わせて止めた。一喜一憂を書かないことで、変わらない気持ち、どんな日も応援しつづける気持ちだけをそこに遺した。素晴らしいセンスだなと思います。あえて言わないことで、さざ波のように少年の感情があとから伝わってくるでしょう。その正体がよくわからないままに。

こんなに愛してくれるファンを得た選手と、こんなに愛せる選手を見つけたファンは幸せだなと思います。大山さんを見守るなかで生まれる落胆と喝采は、日々の暮らしをとても豊かにしてくれるでしょう。毎日の6時が楽しくなるでしょう。どうぞこれからも春も夏も秋も、大山さんを見守っていってください。同じ野球ファンとして、「その時間、最高だよな」と僕も思います。控え目に言って、最高だよな、と。僕にとっては清原和博がそんな選手でした。清原の打席を待って過ごしたナイターの夜。あのときの気持ちが優しく甦ってきました。

「清原和博。打つんだ。」

僕もそう思っていたし、みんなもそう思っているのです。

想い人の名前だけ、それぞれで入れ替えながら。

「打つんだ」と。

それはとても幸せな時間なのです。打とうが、打つまいが。


推しの選手を得ると、毎日がすごく楽しくなっていいですよね!

野球は9回裏6点差から!埼玉西武サービス精神ライオンズの「最後までわからない」大熱戦にお客様もナインもニッコリ苦笑いの巻。

12:00
マーティンさん伝説の23球!

日本一働き方に厳しい球団・埼玉西武ライオンズ。ゴールデンウィークに魂の本拠地6連戦を終えたライオンズナインは「高校生が本拠地で野球大会をやっている」わけでもないのに死のロードに出ています。

ネンイチくらいで行かされる謎の群馬出張(ホーム扱い)、行き来が無駄に面倒な大宮出張(ホーム扱い)、北海道新幹線なら大宮から直通だからということで移動日なしで行かされた札幌3連戦、そして現在は無駄な分散開催で北九州&ヤフオク3連戦という九州の旅へ。今後も「オリックス相手だから気楽」ということでの移動日ナシの大阪3連戦、「え!?先週もソフバンとやりましたよね!?」「今度はウチのホーム扱いだから」「山川凱旋試合やぞ」と驚きを隠せない那覇2連戦。17日間の長い旅がつづきます。

「一回秩父に戻るからエエやろ…」ということなのか、その後も盛岡・弘前という東北民ならば「完全に旅行の距離」と唸る楽天事由の分散開催2連戦を突っ込まれるなど過酷な移動がつづく5月。旅芸人やサーカスでもこんな日程は組まないであろうという嫌がらせの連鎖。マイナー球団苦労話とほとんど同じことが、令和の日本で行なわれている。阪神が自慢げに語る「夏の高校野球死のロード」などカワイイもの。新幹線で広島・東京間を往復しているだけの移動を「死」とか言わないでもらえますかね!

↓「沖縄の客を秩父に来させるより、ワシらが行くほうがみんなラクやろ」という優しさだぞ!

自分たちが持っている球場があるのに1ヶ月のロードへ行くぞ!

秩父にはなかなか来られないみんな、待っててくれよな!


↓どうしても来られない人は映画館で応援してくれよな!

映画館に来てくれた人にはユニフォームをプレンゼント!

字幕を直すのが面倒なのでもう「プレンゼント」でいいやという判断です!



14日、これがラストチャンスかと毎回ささやかれる高橋光成さん先発で迎えた北九州でのソフバン戦。「いやー、西鉄時代を思い出すなぁ」などとオールドファンが涙を流すなかで始まった試合は、思いがけないライオンズペース。初回にパスボールで先制こそ許すものの、2回表には復調の兆しが見え始めた外崎の逆転スリーラン、3回表には秋山・山川のアベックホームラン、ボーク等での失点で再び詰め寄られるも5回表には中村のスリーランで突き離して8-3とリードする展開に。

その後も一進一退の攻防(※相手のパスボール、相手の暴投など)でリードをキープするライオンズ。勝ちが見えてきた展開にブルペンも大いに盛り上がり、「ひとつしかない勝利の方程式」を続々と投入していきます。高橋光成に勝ち投手の権利がついた瞬間に「今月だけで4試合102球」と酷使がつづく平井克典をマウンドに送ると、安定の回跨ぎで2回44球。8回はフル回転の助っ人ヒースに託し、9回表まで終わって11-5の6点差大量リード。一般の野球団なら勝利を確信し、相手方も早く凡打して帰ろうと思う展開となります。

しかし、そうは問屋がおろさない。

働け、働け、働け。

中継の実況が「平井は44球ですから明日は使えませんね」と一般論を語るなか、解説のライオンズ通マンは「どうでしょうね」と連続登板への期待をにじませるのがライオンズ魂。最後までお客様を楽しませようとする埼玉西武サービス精神ライオンズは、マウンドにマーティンさんを送り込みます。ここから始まったマーティンさんの伝説の23球に埼玉西武一同は震えました。笑っちゃって肩が震えてくるという意味で…!

1球目、マーティンさんはデスパイネをセカンドフライに打ち取って一死。2球目、松田に対して真っ直ぐで空振り。3球目、スライダーを見逃しでストライク。4球目、松田のバットは空を切るも「ボールが主審にあたって跳ねた」ことで振り逃げ出塁に。捕手・森友哉の、ボールを追うよりも「主審!大丈夫っすか!」と気遣うことを優先した優しさによって、松田は難なく出塁します。

つづくグラシアルへの5〜11球目は抜けたボールを中心に組み立て、フルカウントまで粘った末の四球に。これで一死一・二塁。9回6点差ではありますが、ブルペンでは守護神・増田が肩をつくっています。繰り返しますが、9回6点差ですが守護神・増田がブルペンで肩を作っています。どうですか、これが埼玉西武ライオンズ魂です。リードしていても、追いかけていても、最後の最後までドキドキとワクワクとハラハラとイライラを提供してくれる。

そしてマーティンさんはつづく内川聖一に対して、再びのボール球攻めで6球使ってのフォアボール。途中には「ストライクやろ!」「もう一回ぶつけたろか」「ぶつけようとすれば、それはそれでノーコンで当てられないんやけどな」という苛立ちで主審に詰め寄る場面も。気がつけば一死満塁となります。首を振る西口コーチと、完全に笑っちゃっている高橋光成。ベンチでは辻監督(※辻は1点しんにょう)が、ブルペンの様子をジトーッと見やっています。

つづく牧原大成の打席。マーティンさん自身もストライクが入らない、取ってもらえないことに自分で笑っちゃっています。イライラを通り越して笑えてきた現象。そしてマーティンさんは再び6球使ってのフォアボール。押し出しで1点を与えて11-6の5点差、なお一死満塁という状況にライオンズを追い込みます。これで「二者連続ホームランなら同点」というセーブがつく状況になったことで、9回5点差ですが守護神・増田がマウンドに向かうハメに。「やっぱり準備させてて正解やな」「さすが西武のブルペン、隙がない」「展開がよく読めている」と、目の肥えた野球ファンとマウンドに集まった野手陣も唸ります!

↓イライラを通り越して笑顔のマーティンさんに、「ノーコン投手の場合、ギリギリはボール判定やぞ」という解説コメントが突き刺さる!

「このボール判定はワシに当てたぶん!」
「このボール判定もワシに当てたぶん!」
「このボール判定もワシに当てたぶん!」

主審にボールを当てるピッチャーなんだから、ギリギリのところに球がいっても偶然に決まってる!

偶然そこにいっただけのボールをストライクとは言えませんなぁ!


↓それでも最後は守護神・増田がしめて埼玉西武ライオンズが無駄に4時間を超えた熱戦を制しました!


11点取ったのに余力を振り絞った熱戦やんけ!

選手・ベンチ・客がクッタクタwwwwwww




九州のお客様、楽しんでいただけましたでしょうか。埼玉西武ライオンズは出入りの激しい野球で、現地で見るぶんには最高な「8-7くらいの試合」を今後もご提供してまいります。沖縄のお客様、東北のお客様、ビールをたっぷりと用意してお待ちください。9回6点差からでももう一杯いけるようなエンターテインメントで、必ずや皆様のご期待にお応えできるものと存じます。何が起きるかわからないので、ゲームセットまで席は立たないでくださいね!あと、ピッチャーやブルペンには座布団などモノを投げないでくださいね!


「ヤフオク2連戦負けでいいから休ませてくれ」とは言わない生粋のプロ集団!

中日ロメロのグラブ叩きつけ悪態は、中日球団内の「よそ見にカチーン」文化によるものではないと心から信じますの巻。

12:00
「目を離すな!」「おまえもなー」

これが野球の神様のバランス感覚というヤツなのでしょうか。人を呪わば穴ふたつ。人のふり見て我がふり直せ。ブーメランブーメランブーメラン。人間というのは誰しもが同じような問題を抱えており、それを許し合って生きるものなのだと改めて実感させられるような出来事でした。

2日に行なわれたプロ野球中日VS巨人戦でのこと。3-1で中日が2点リードして迎えた5回裏巨人の攻撃。先頭の炭谷がまさかのホームランで1点差としたあと二死一・二塁のチャンスの場面で、巨人・岡本の放った打球はレフト方向に上がる大飛球となります。実況は「打ち上げた!」とアウトを予感し、打った岡本はバットを叩きつけて悔しがります。ピッチャー・ロメロは「フライでーす」と打ち取った手応えを確信するように手を挙げます。

レフト福田とショート京田は落下点へと向かいますが、打球としてはレフトが処理するだろう当たり。ショート京田は天井を見上げながら早々に足を止めます。しかし、何やら様子がおかしい。レフト福田はオーライの構えから、やおら前進を始めます。するとボールはボンヤリと上を見ていたショート京田の後方、サード高橋の前方に落ちます。どうやら東京ドームの天井に当たり、ポトリと落ちてきた模様。

↓おっ、これは令和初の天井直撃安打だな!


京田:「えっ!?」
京田:「何!?」
(ポトーン)
京田:「うわっ!!ビックリした!」
高橋:「えっ、俺!?」



これが安打となったことで二塁走者が生還して同点に。何が起きたんだと首を振るロメロは明らかにムッとした表情。解説の桑田さんは「ショートもサードも見てなかったですよね」「ボールから目を切っちゃいけないですよね」とグサッとくる本音で中日守備陣のよそ見を指摘します。

これで終わればよかったものの、何とつづく陽岱鋼の打席の初球にホームランが生まれて3点追加。これで都合この回5失点。ロメロはグラブを叩きつけるアクションから、バックスクリーンのスコアボードを眺めつつ怒りの表情を見せました。

↓ロメロ、怒りのグラブ叩きつけwwwww


銀仁朗に打たれただけでも地味に腹立つのに、よそ見落球するわ、スリーラン打たれるわwww

これが野球の神様のゴールデンウィーク盛り上げ施策www

桑田解説者の「態度に出すな」の指摘がグサリと刺さるwww




グラブ叩きつけの件について、ロメロは「ホームランを打たれたからでなく、捕手のサインに自分が首を振って、投げた球が甘くて悔しかった」と弁明しているとのこと。あーなるほど、なるほど。そうでしょうそうでしょう。首を振って投げたボールが甘くなってしまったら、それはもうグラブを叩きつけるしかないでしょう。心から納得です。

ここで「銀仁朗に打たれてイライラの下地」「京田と高橋のボール見てない態度にイライラ」「陽に打たれてますますイライラの三重苦」「体のいいウソでしょ?」とか言うのは大人ではありません。見た目は一見して「何だコレ!」の叩きつけですが、あれはあくまでも不甲斐ない自分への怒りであって、相手や味方への怒りではないのです。絶対に!

人間ですから、24時間365日集中していることなどできません。仕事中にうっかりよそ見をしてしまったりして、「何で見てないの!?」とドヤされることもあるでしょう。見ていた結果間違えることは許容できても、見ていないうえに間違えるようなことがあればカチンとくる気持ちもわかります。

しかし、それは人間同士お互い様のこと。「見てなかった」は、ときとしてあり得る想定内のミスです。たまには「まったくプレーを見ていないけど判定しちゃったり」「まったくボールを見ていなくて落球しちゃったり」することはあるのです。それをことさらに責め立てても、過ぎ去った時間がやり直しになるわけでもなく、無闇に傷口を広げるだけ。あぁ、こういうことも人間だからあるよなぁという気持ちで、「違いますよ」と正せばいいだけのこと。

ロメロさんもそういう気持ちでもって「まぁ、こういうことはある」「どっちみち天井でイレギュラーしているから捕れなかった」「俺が抑えればいいだけのこと」と切り替えつつ、次の打者へ普段の倍の集中で臨んだに違いありません。万が一にも失投などしないような極大集中でもって。だからこそ、あの怒りだったのです。

「何で見てねーーーーんだよ!!」

などと思っていたりは絶対にしない。もしもそんば気持ちがあれば、それはすでに目の前の打者ではなく「見てないヤツへの怒り」にフォーカスしてしまっているということ。試合のなかでときに起こる不運や理不尽から目を逸らし、別のものに責任転嫁してしまっているということです。「何で見てねーーーーんだよ!!」イズムがチームに浸透すれば、それは結局自分たちのトラブルへの耐性を弱めるだけであり、中日はそんなチームではない。絶対に!

今後は他球団も中日とロメロさんを見習って「見てないこともあるかもしれない」とあらかじめ覚悟し、受け入れる気持ちで戦いに臨んでもらいたいもの。そして、「ははーん、ウソやな」と思っても、そのウソを受け入れれば穏便にことが収まるのならば受け入れてあげる優しさを備えていきたいもの。ホントのことを言ったり、言わせたりしたら、処分しないとおさまらなくなっちゃう局面もありますからね!

↓ロメロさんは自分への怒り100%でグラブを叩きつけています、絶対に!

そうそう、自分への怒り!

はいはい、自分への怒りですよ!




「首はよそ見してたけど横目で見てた」なんてこともあると思います!

プロ野球各球団がぞくぞくと「令和初」を歴史に刻むなかで、埼玉西武ライオンズは令和初の押し出しなどで令和初惨敗を達成の巻。

12:00
令和初が零の球団!

明けまして令和、おめでとうございます。まるで正月が一年に2回訪れたかのようなおめでたさと、何かを始めようという気力の盛り上がり。心機一転、ここからの五連休も頑張っていきたいもの。改めてこのような機会を作っていただいたみなさんに、「今回の改元はとても楽しかったです」とお伝えしたいもの。令和を楽しんでいきますよ。

そんななか我が埼玉西武ライオンズは令和に対して完全に出遅れました。日程表を見ながら絶望さえしました。平成の最後の日に試合がないばかりか、令和の最初の日の試合はパ・リーグ揃ってナイトゲーム。「ははーん、これは巨人の陰謀だな」とピーンときました。要するに、平成最後と令和初をセ・リーグで独占したい、パ・リーグはその辺で御朱印でも集めとけということじゃないですか。ロッテが「ウチだけ17時に始めさせてもらいますわ」とちょっとだけ裏切っているのもまた許し難し。令和初の怒りがこみあげてまいりました。

「絶対に令和初を歴史に刻み込んでやる!」

ホームランだの勝利投手だの主だった記録が次々にセ・リーグに奪われていくなか、12球団でも遅いほうのグループで令和初戦が始まった我が埼玉西武ライオンズは、一体歴史に何を刻みつけることができたのか。「クソ惨敗」以外のポジティブな何かを探索していこうではありませんか。「クソ惨敗」しかないかもしれませんけれど!

↓令和初戦に臨むライオンズナインはおなじみの顔ぶれとなりました!

秩父山中の奥地からレイワ軍団がやってきた!

国歌吹奏から始まった令和元年の初ゲーム。毎年「ミラクル元年(※今年こそは頑張っていくぞの意)」を標榜する西武が迎える久々のマジ元年。いつも以上にライナも目をトローンとさせており、やる気十分です。ただし、すでにセ・リーグのゲームはすべて終わっていますので、セでやったことは全部刈り取られたあと。セがやっていないことを、パの他球団がやる前にやらなくてはならない。ゆっくり焦っていかなくては。

西武の先発は元号みたいな名前でおなじみの高橋光成。立ち上がりは三振、二塁打、三振、味方のエラーで失点、タイムリーで追加点と令和早々のご乱調。ただ、これについては中日の山井がデーゲームで初回4失点の令和初の大乱調を演じており、被安打だの死球だのもとっくのとうに記録済。レフト金子の返球を地面に叩きつけるという珍プレーは「令和初」と言えるものの、記録上はただのエラーでしかありません。エラーはもちろんセ・リーグで記録済。惜しい!

↓プレーの質(珍)という意味では令和初だけれど、記録には残らなかった!

デーゲームだったら「令和初のエラーはとんでもないエラーでしたね」って野球ニュースも大喜びだったのに!

なお、パ・リーグとしては令和初のエラーでした!


一方、攻撃では令和初回をポンポーンと三者凡退で終えますが(令和初三凡は中日・広島が記録済)、2回裏には4番山川がパ・リーグとしては令和初となる本塁打で記念の得点を挙げます。令和初ということで辻監督直筆の書も送られ、令和初のどすこーいパフォーマンスもやりました。その後も木村文紀がライトファールフライを放って「右邪飛は令和初では?」と期待感を煽りましたが、残念ながらコチラも阪神で大和が初回に記録済。なかなか「令和初」とはいきませんね!

↓パ・リーグ令和初ホームランで令和初どすこーい!

なお、令和初ホームランは巨人の坂本が記録済!

やっぱり巨人の陰謀だな!


↓記録には残りませんがこの打席で山川は「令和初」の天井直撃ファウルを放ちました!

天井がない球団には絶対できまい!

天井直撃弾も場外弾もどっちも狙えるのは埼玉西武ライオンズだけ!




3回に入ると、西武先発・高橋光成は安打と四球3つで3失点目。これは記念すべき「令和初の押し出し」でした。さらに高橋光成はタイムリーを浴びて早くも5失点目。2回2/3で降板となり、日ハムご自慢の「ショートスターター」戦術を先んじて披露します。ただ惜しむらくはソフトバンク武田翔太が1回0/3で危険球退場しており、令和初のノックアウト、令和初のショートスターターとはならなかったこと。どうせなら記録ずくめといきたかったところでした。

↓CMの収録は2回でOKだったけれど、令和初戦は2回2/3でKO!

そもそも、素人が2回でOKもらえるってのは「驚異の集中力」じゃないから!

「発注側の妥協」「この程度でいいやというハードルの低さ」「読み間違えなければいいというOKライン」によるものだから!


試合は進んで5回表、無死一塁から日ハムが送りバントを試みようとした場面、走者が飛び出してしまい一・二塁間で挟まれてアウトに。これは令和初では!?と色めきたちますが、走者が次塁方向へ走っている途中でのタッチアウトとなったため、記録上は「盗塁刺(盗塁失敗)」の扱いに。これはオリックスVSロッテ戦で先んじて記録されており、令和初とはならず。勝敗という意味では令和初の負けが見えてきましたが、歴史を刻むプレーはなかなか見えてきません。

そんななか「やられた」と唸ったのが6回表日ハムの攻撃。無死一塁から送りバントを試みるも一塁走者が二塁でアウトとなった場面、日ハム栗山監督はリクエストを要求したのです。これは紛れもない「令和初」のリクエスト要求でした。「その手があったか」「とにかく何でもいいからリクエストしちゃえばよかった」「これは確かに初って感じがする」と後悔してもあとの祭り。監督の気持ちひとつで取れる記録を逃したのは痛恨の極みでした。

7回裏には金子侑司がパ・リーグでは令和初となる盗塁を記録しますが、もちろんセ・リーグでは記録済。セが昼の試合で記録しなかった三塁打はロッテの鈴木にもっていかれ、捕逸もオリックスの若月にとられ、振り逃げはロッテのレアードに記録され、続々と枠は埋まっていきます。ていうか、オリックスとロッテは明らかに令和初狙いの試合運びを演じています。シーズンはもう絶望的だからって令和初狙いを共謀してやってくるとは!

↓オリックスVSロッテ戦では6回表に令和初の捕逸と令和初の振り逃げを仲良く同時に記録!

美しい協力体制!

西武と日ハムも令和初乱闘するくらい一致団結していきたかった!





そして試合は2-7ビハインドで最終回へ。他球場では次々と令和初が誕生するなかで、淡々と進んでいく負け試合。最後はこの日、令和初の珍プレーを記録していた金子が倒れて令和初の惨敗。「おっ、金子は5タコか」「5タコはもしかして令和初かも」「くー、ロッテと楽天が先にやってた」と細かい記録まで含めても先回りされる始末。令和に乗り切れない結果となりました。

それでもまだ令和初暴投とか令和初ボークとか令和初故意落球とか令和初フィルダースチョイスとか令和初インフィールドフライの夢はあります。二日目に突入してもなお「令和初」をやっていること自体がどうかという話はありますが、何もないよりはマシ。ぜひとも何らかの初を狙っていってほしいもの。ロクな記録が残っていないが、諦めるな埼玉西武ライオンズ!目指せ、令和初の何か!

↓結局、令和初のクソ惨敗しかありませんでした!



今日こそ何かを達成するぞ!

とりあえず初回に暴投とボークを記録しよう!


なお、令和初セーブ、令和初完封は未達成ですが西武には困難です!

打高投低な理由がわかった気がする、埼玉西武ライオンズ投手陣・野手陣の「這い上がった」に関する育成スタンスの違いの巻。

12:00
「這い上がった」ってのは、どの時点か抗争!

獅子は千尋の谷に我が子を突き落とし、這い上がってきたものだけを育てる…それは我が埼玉西武ライオンズ伝統の選手育成方針です。高額の契約金で親御さんの目をくらませ、その金を使う場所もない僻地にお子さんを連れ去り、昭和の長屋に放り込む。そこから脱出した者だけがモーニング娘や乃木坂46との交際が許される。厳しい育成環境です。

その方針自体は全員共通のビジョンなのですが、実は若干のイデオロギー抗争があります。それは「這い上がった」の定義。一般的なゴールライン到達という事象を考えると、「先端到達」こそがゴールという事例は多いもの。競馬なら鼻なり頭の到達ですし、スキーなら板の先っぽの到達こそがゴールです。一方で、「末端到達」という考え方もあります。サスケ的なレースでは完全に障害を乗り越えて、全身がセーフティまで到達しなければクリアとはなりません。

獅子のなかでも意見は割れています。

野手陣は「先端でいいだろ、ガオー」と言っている。

投手陣は「末端まで認めん、ガオー」と言っている。

それが埼玉西武ライオンズ内での育成イデオロギー抗争。野手陣はかわいい我が子を何とか育てようと、崖のヘリに前足が掛かったらヒョイッと持ち上げようと待ち受けています。一方で投手陣はその辺の小石を蹴って遊びながら、全身が崖の上にのぼりきるのをジッと見ています。ときおり蹴った小石が若獅子の鼻っ柱に当たってしまう事故を起こしては、「ゴメンゴメン」と言っている。それは悪意ではなくスタンスの問題です。悪意ではなく。

25日、獅子たちは育成大抗争を繰り広げました。もう少しで崖から這い上がりそうな若獅子をそれぞれのスタンスで見守り、厳しく育成しました。ある者は先端到達派の先輩によってお立ち台にのぼり、ある者は末端到達派の後輩によってもう一回崖の下に突き落とされたりしながら…!

↓この日の育成対象はプロ7年目の24歳、2012年ドラフト2位の相内誠!人呼んで「暴走のダルビッシュ」です!

野手陣:「相内を立派な獅子にするぞガオー!」

投手陣:「獅子になれるかな相内?ガオー!」

ファームでの投球をすれば1軍でもローテーションを守れる、そこまできています!

崖をもうすぐのぼりきるところまできています!



今季1軍初登板に臨む相内は、ゆるく大きなカーブ、長身から投げ下ろすストレート、落差の大きなフォーク、チェンジアップを繰り出し、走者こそ背負うものの無失点の立ち上がりを見せます。チームとしては昨年から年跨ぎで連勝中という相性のいいロッテが相手。今日こそはこのワケありの才能にプロの勝ち星をつけてやりたい、スタンドも親のような気持ちで見守っています。

3回表、野手陣は早い回での援護で相内を助けようと奮起します。自身も苦労人であり、投手から野手への転向を経験しながらなんとかプロ野球に喰らいついている木村文紀のヒットを足掛かりに、入れ替わった走者・金子の盗塁、源田坂46のタイムリーとつないで先制点。野手陣が「もう少しだガオー」と相内を励まします。

しかし、そう簡単に初勝利はつかめません。直後の3回裏「人生の大事なところでスンナリいかない」という天運が首をもたげたか、逆転のツーランホームランを浴びた相内。5回裏にも一発を浴び、これで1-3。相内は天を仰ぎ、一言ふたこと叫びます。出会い頭の事故への恨み言か、制御が効かなかった自身への嘆きか。5回という目安のイニングでは勝利投手に手をかけることができませんでした。

「絶対に相内を勝たせるぞ、ガオー!」

5回3失点、よくはないけれど決して悪くもない粘投。このくらいの試合を打棒で勝たせてやらなくて何が山賊か。先端到達派の野手陣は燃えました。「俺は今年で辞めるけど、みんなにレガシーを遺したい」と奮起するキャプテン秋山は、不振から脱出の兆しを見せるクリーンヒット。「俺が満塁ホームラン打つから4点までは取らせていいぞ」と大きな懐を見せる山川は、フェンス直撃のタイムリーで1点差に。そして、「投手の勝ちは俺の勝ち、俺の勝ちは俺の勝ち」と投手を盛り立てる女房役・森は、バックスクリーンへ飛び込む会心の逆転ツーラン。「相内を絶対に勝たせる」という想いが、房総の空に花火を打ち上げました!

↓相内を勝たせたいという獅子たちの想い、時速109キロで海ほたるまで飛んでいけ!

ゴルフかよ!天才バッターかよ!

相内、崖の上に頭が出たぞ!


これでスンナリ勝てるようなら7年も無勝利のままではいないか。直後の6回裏、相内はこの日3本目となる痛恨の同点弾を浴びます。「低めに投げろ」「低く投げとけば痛打はないんだ」「ま、俺は低めでも打つけどね」と懸命にサインを送っていたキャッチャー森は、打たれた瞬間にホームベース上でガックリ。ただの同点弾ではない、そんな落胆ぶり。

一度は頭まで崖の上に出た若獅子が、崖に手をかけたままのぼれず、再び落ちようとしている。それを先端到達派の野手陣は何とか救い上げようとします。勝ち投手の権利を手の下にねじ込もうとします。相内を勝たせるにはこの回しかない7回表、一死一塁から苦労人・木村が二塁打を放ち、チャンスを広げます。

自身も投手時代にはひとつ勝つのにさんざ苦労し、故障もあって野手転向をした男が、まるでかつての自分に重ね合わせるように燃えていました。守備では普段ならやらないような無理目のダイブでピンチの芽を摘もうとし、攻撃では何とか援護点を挙げようとバットを振るう。「相内頑張れ」「這い上がれ」「お前は投げろ、俺が打ってやる」と。

金子が勝ち越しの犠牲フライを、源田坂46が追加点のタイムリーを、ラストイヤー秋山がダメ押しのタイムリーを放つ…この光景をベンチで見守る相内はどれほどの涙を心で流したでしょう。仲間がいる。ひとりじゃない。俺、プロ野球選手になってよかった!そう思っていたに違いない。

「これは勝ち投手とは言わないガオー!」

しかし、末端到達派である投手陣は「マウンドを降りたあと打線が勝ち越したパターンは、真の勝ち投手と言えるのか?」と問い掛けてきます。「9回まで完全試合でも延長で負けたらやっぱり負けなんだぞ」「最後の最後、試合が終わるまで何が起こるかわからないのが野球」「何かを起こすのは、そう俺たち」とプロ野球の厳しさを叩き込もうと燃えています。「先発完投」以外は甘えなのである、と真っ赤に燃え上がっています。

7回裏、末端到達派の刺客・佐野は二死を取るも走者をふたり出して降板。一打同点のピンチを築いて、3番手・平井に「教育」を託します。平井は1球で簡単に1点を失うと、さらにタイムリーを浴びて都合2失点。「オイ相内、さっきお前が打たれたバッターな、俺も打たれたぞ」と余計な報告をしてくれました。

点差縮まって1点リードで迎えた8回裏には、4番手・野田が「教育」を買って出ます。二死二塁と得点圏までランナーを進め、一打同点のピンチ。コーチとナインがマウンドに集まり、勝負への意思統一をはかって臨んだロッテ鈴木との対決。しかし、鈴木の打球は前進守備の頭を越え右中間へ。ライト木村は絶対に届かない距離にも関わらず、この打球にスライディングで飛び込みました。10メートル以上も落下点から離れているような無駄滑りでした。でも、どうしても取りたかった。これを取れば、相内に初勝利がつく可能性が残ったから。しかし、打球には遠く及ばず、相内の勝ちは消えました…。

↓「むーーーーー、せめて試合だけは勝つぞ!」と燃える木村文紀、追いつかれたあとの9回表に怒りの勝ち越しホームラン!

ホームランラグーンに飛び込んだ!

せめて気持ちよく勝って終わるぞ!


↓「そう簡単に勝てると思うんじゃない、今日も終電までやるぞ!」と燃える5番手・増田は、あわや逆転サヨナラの場面をつくる!


「試合は終わるまでわからんぞ!」
「俺がマウンドに上がっても」
「そこからもうひと悶着する」
「そういう覚悟で試合に臨むんだ!」
「そーれ、二死一・三塁から打たれたぞ!」
(パカーン)
「くっそー!パカスカ打たれやがって!」
「何点取りゃ勝てるんだよ!」
「怒りの中継プレーじゃ!」

ライト木村⇒セカンド外崎⇒キャッチャー森とつないで同点で止めた!

ストライク返球連発からのサヨナラ阻止!

「せめて、勝って、気持ちよく終わるぞ!」の心!




怒りの野手陣、10回表の攻撃。先頭の山川がヒットで出塁するも、つづく森はつなげずファーストゴロとなります。しかし、ここでロッテは慣れないファーストに入ったバルガスの送球が逸れ、ゲッツーを取り損ねます。記録に残らないエラーでした。つづく外崎は三振に倒れ、二死一塁。ここで打席に入るのは、代走から指名打者に入っていた愛斗。4年目、22歳。昨季はファームでホームランを量産した期待の若手。いまだ1軍でのヒットはない打者を「代打は送らず、打席に送る」その期待、その重圧。

それに若獅子は応えます。大きくグラつきながらも三塁線に運ぶと、ライン際まで寄って待ち構えていたはずのロッテ鈴木はこれを捕れず、ボールはレフトファウルゾーンを転々。「若獅子が打ったぞ!」「よく打った、あとは俺に任せろ!」「絶対にお前をヒーローにしてやる!」そんな先輩が激走していきます。この試合、相内に勝ち投手を一瞬にぎらせる逆転ツーランを放ち、見事なホームクロスプレーでサヨナラを阻止してきた森友哉が、ホームに突っ込んでくる。

↓愛斗プロ初ヒット!森の激走!タイムリーとなって決勝点に!

よーーーーし、よく打った!

ネックレスの主張が気になるけれど、今日はOKです!


これが野手陣の育成です。プロ初安打を決勝のタイムリーにしてくれた森の激走。再び試合をもつれさせかねないような10回裏の大飛球も、フェンスをよじのぼってキャッチしてしまう「守備範囲めちゃ広」金子の好守。苦闘の末にようやく勝利をつかんだとき、お立ち台にはプロ初安打を放った男が立っていました。相内に勝ちはつけてやれなかったけれど、初安打で崖上に手をかけた男をヒョイッとお立ち台に上げてやれました。なんだかちょっと胸が熱くなるようなバカ試合でした!

↓ヒーローインタビューに臨んだ愛斗は、喜びいっぱいで大きな夢を語った!


「今はチャンスも少ないんで…」
「チャンスをものにして」
「球界を代表する選手になりたいです!」

チャンスが少ないんで球界を代表したいって、待てーーー!

途中、途中、途中の具体的なビジョン!

レギュラーを取りたいとか、1軍に定着したいとか、そういう段階はないんかーーーい!!


↓なお、試合後には「何で三塁狙わないんだよ!」と怒られたそうです!

ガッツポーズに忙しくて忘れてました!

ガッツポーズに忙しくて!




次は相内も崖上にのぼれるよう頑張れ野手陣!ヒョイっと上げてやれ!

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