スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム

陸上

国立競技場で行なわれたセイコーゴールデングランプリ陸上を観戦し、再びここに世界の選手と観衆が集う日を心待ちにするの巻。

08:00
これからも国立で陸上の大会はできまぁす!

ゴールデンウィークが終わるという絶望を振り払うように、連休の締めとなるお出掛けをしてまいりました。向かいましたのは我らがレガシー、国立競技場。今振り返ると何故有観客で開催できなかったのかトンとわからぬあの2020東京五輪以来となる、国立競技場での陸上競技会が有観客にて開催されたのです。

7日に行なわれた日本選手権の10000メートル、そして8日に行なわれたセイコーゴールデングランプリ陸上。国内外の有力選手が集い、観客とコネクトしながら展開する熱い戦いは、オリンピック・パラリンピックの残像を感じられるようなものでした。やはり国立で見る試合、とりわけ陸上は素晴らしい。陸上をやってこそオリンピックスタジアムです。

よく言われていた「国立にはサブトラックがないから五輪後は陸上の試合はできない」という話も、日本陸連が内規のほうを改定しまして、「五輪を開催した陸上競技場ならサブトラックなくてもオッケーです!」ということになりました。これからも国立で陸上競技の大会はできるのです。7月に決定される2025年世界陸上開催地、ぜひ東京に決まるように祈りたいもの。ここはひとつ委員たちにも「忖度」してもらいたいものですよね!一回東京を挟んでからほかにまわせやと!

↓やって来ました国立競技場!
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↓ハイテクゲートをくぐってセイコーゴールデングランプリ陸上2022東京観戦に向かいます!
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↓入場時にガイド冊子と携帯用消毒液、福島千里さんの引退記念品をいただきました!
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↓場内は国際大会の祝祭感あふれるいい雰囲気です!
国立競技場のスタンドには1万人に迫るたくさんのお客さんが集いました。その手にはお弁当やビールも握られ、行楽としての観戦を楽しむ姿も見られます。久々に再会したファン仲間なのか、若い女性グループが抱き合って喜ぶような場面も目撃しました。思わず僕もそこに加わってワンチームを結成したくなるような和やかな光景でした。(※結成した瞬間に警察からワンチーム飛んできそうだが…)

有観客での開催という前進に、選手たちも奮い立っているようです。陸上では「ここぞ」の場面で見られる、観客に手拍子を求めてチカラを引き出そうとする仕草も頻繁に行なわれています。素晴らしいパフォーマンスが生まれれば大きな拍手が起こり、驚きの決着となればざわめきが広がる。自分のパフォーマンスが誰かの心に響いていることを直に感じるのは、選手にとってもきっと喜びとなるものでしょう。

舞台と観衆と選手が一体となって生まれた、たくさんの素晴らしいパフォーマンスたち。フィールドとトラックで並行して競技が行なわれ、追い切れない部分もありましたが、個人的にも東京五輪のような気持ちで見守ることができ、大変盛り上がりました。こういうのをリベンジ観戦というのかもしれないなと思います。ま、もっとも、東京五輪の陸上のチケットは当たってなかったんでリベンジも何も、どの道見られたわけではないんすけどね!

↓やり投げの北口榛花さんは63.93メートルの好記録で海外勢を抑えて優勝!
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↓男子やり投げでもディーン元気さんが完全に元気になったところを示して優勝!
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↓男子400メートルハードルでは東京五輪銀のライ・ベンジャミンが貫録の優勝!
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↓女子1500メートルで期待の田中希実さんは、終盤の仕掛けで先頭に立つも最後は失速して4位に!
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↓男子3000メートル障害では三浦龍司さんが終盤の仕掛けで圧倒して優勝!
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↓東京五輪さながらの顔ぶれとなった女子200メートルハードルでは世界記録保持者のケンドラ・ハリソンが優勝!
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↓男子110メートルハードルでは順大の村竹ラシッドさんが世界陸上の参加標準に肉薄する好記録で優勝!
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↓男子100メートルでは予選で東京五輪代表のデーデー・ブルーノさんが重め残りで敗退する波乱!
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↓男子100メートル決勝では東京五輪には出場できなかった幻の金候補クリスチャン・コールマンが圧勝!
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↓世界陸上に向けて我らが織田裕二さんも熱く観戦していました!
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期待の選手が何人か棄権していたり、五輪の反動が感じられる選手がいたりするようなところもありつつ、今夏の世界陸上そして次回パリ五輪を目指す選手たちの躍動も感じられるような試合ぶりでした。なかでも、男子110メートルハードルの村竹ラシッドさんは、記録面でも、スターを続々と生み出している順大3年というプロフィール面でも、心に留めておきたくなる選手でした。フォトセッションで持たされるポカリとボディメンテ、一番かわいく持てていたと思います。そういうところ、いいんじゃないでしょうか。

そして、競技終了後には先頃引退を発表した福島千里さんの引退セレモニーも行なわれました。いまだ破られていない女子100メートルと200メートルの日本記録について、「私が持つ日本記録が更新されることをとても心待ちにしている」と語っていたのが印象的でした。いつもの福島さんのとぼけたような明るさで、本当に心からその日を待っているようでした。

超えていくこと、超えられること、そうやってつづいていくもの。誰かを目標にして成長していくすべての人は、やがて誰かに目標にされることで恩返しをしていくのかなと思います。遺された記録もまたレガシーです。レガシーはただ置いておくのではなく、活用されることに意味があります。活用されることで過去は生命を持って今を生きつづけていきます。過去の記録が、目指す人が現れたとき、超える人が現れたときに再び話題となるように。

せっかく作った国立競技場ですから、このレガシーもしっかり使って、ここで新しい記録が生み出される日を楽しみに待ちたいと思います。この舞台で陸上競技を観戦したことで、一層その想いは強くなりました。2025年の世界陸上が東京で行なわれるようであれば、そのときには福島さんの記録を始めとした幾多のレガシー記録たちも超えていける、そう思います。その日は世界のみなさんにもリベンジ観戦をしてもらえたらいいなと思います。走りやすくてアクセスしやすくて観戦しやすい、いいスタジアムですからね、国立は!

↓福島さんの引退セレモニーは動画でまとめておきました!


直前の試合のほうで大惨敗してたデーデー・ブルーノさんがとっても元気でした!

試合にはエントリーしていない山縣亮太さんもとっても元気でした!


世界のみなさん、また東京でお会いできる日をとても心待ちにしています!

今年も箱根駅伝の素晴らしい光に元気と勇気をもらいつつ、やはり「応援したいから、応援に行かない」ではやり切れないと思う件。

08:00
箱根駅伝、今年もありがとう!

正月のだらけた心身に一本芯が通るような思いで、今年も箱根駅伝を見守りました。長い鍛錬の日々を超えて、この日に自分の学生生活の結晶を示す、そんな生き様に目標を持つことの素晴らしさ、頑張ることの素晴らしさを改めて感じさせられます。今年こそ自分も…と思ってすぐに諦めることの連続ではありますが、今年こそ自分も何かの目標に向かって頑張りたい、そう思いました。

この大会を目指したすべての学生たち、大会を実現してくれた関係者の皆さん、そしてすべての応援する人たちに感謝と激励を送りたいと思います。今年も箱根駅伝をやってくれてありがとう、また来年を目指して頑張りましょう。そんな気持ちでいっぱいです!

↓優勝は前人未到の大記録で往路・復路・総合の完全優勝を遂げた青山学院大学!

パワフル過ぎる走りで大圧勝!

往路を優勝したうえで復路で区間賞・区間新を連発する圧倒的なチーム力でした!


↓原晋監督のツイッターでは往路出発前にすでに復路のメンバーが明かされていました!

1区から10区までその通りの並びでタスキに記された選手たち!

これぞ予告大圧勝!

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例年にも増して充実の内容となったレース。圧勝の青学は当然のこととして、各校とも好タイムを記録しており、なんと11位でシード権を逸した東海大まで総合10時間台におさまっています。上位数校しか10時間台ではゴールしないという年も多いなかで、10時間台でシード落ちというのは、それだけ学生たちが日々をしっかりと積み重ねてきたことの証です。ラスト1キロでシードを逃すというのは辛い出来事ではありますが、チームとしていい走りをしたこと、胸を張れる内容だと思います。

そして、順位としては下位に沈んだチームたちも素晴らしい走りを見せてくれました。とりわけ、本大会初出場の駿河台大学などは、初出場ながらも繰り上げなく1本のタスキをゴールまでつないで見せる大快走でした。有力選手を復路にまわし、とにかく繰り上げなくタスキをつなごうとした徳本監督の采配の妙。そうした配置の結果、31歳元教員の4区・今井選手から、教員時代の教え子である5区・永井選手へタスキをつなぐ「師弟リレー」も実現しました。「夢」が詰まったチームでした。

徳本監督の学生時代をほうふつとさせるようにデカめのピカピカサングラスをかけて走った10区・阪本選手がゴール後に開口一番で発した「楽しかった!」の一言は、箱根駅伝の素晴らしさを象徴するかのようでした。学生生活を捧げるに足る目標があって、そこで自分の鍛錬の成果を発揮できることの素晴らしさは、まさに生きることの素晴らしさと同じものだろうと思います。その気持ち、すべてのチームに大切にして欲しいなと思いました。

徳本監督が監督車から放った「謝ってきたら、ぶっとばすから」などの印象的な言葉の数々は、学生たちとのいい距離感を示すかのようでした。来年はまた予選会からのチャレンジとなりますが、それも含めて、「夢」へとつながる素晴らしくて楽しい道なのだとみんなが思えるようなチームを、また作ってきてもらいたいなと思います。「まるで優勝」したような喜び方を見せた選手たちに、「まるで優勝」したかのようなお祝いをしたいと思います。駿河台大学、箱根駅伝完走おめでとう!

↓個人的には今大会優勝相当のチームでした!

選手時代はいつも苦しそうだった徳本監督が楽しそうで何よりです!

またいいチームを作ってきてくださいね!



そうしたなかで、心残りな状況もありました。昨年に引きつづき、大会主催者側により応援自粛が呼びかけられるような状況にあったことです。オミクロン株流行の兆しが見え、前週比で感染者が増加傾向にあるなかでの開催でもあり、事前にこういう判断をしていたことは堅実な道だったのかなとは思いつつも、やはり寂しさは拭えませんでした。

自分自身は正月は寝て過ごすものという姿勢で、特に沿道に出てどうこうということはないのですが、選手の親兄弟、友人・知人、身近で支えてきた人たちがこうした方針の下で直接応援することができず、むしろそういった「箱根駅伝を愛し支える人たち」こそが主催者のお達しを守って家に留まっているということには、やり切れなさを覚えます。

選手たちと直接関係がないまでも、コース沿いに住まう人々には、それを地域の喜びとしている人も多いでしょう。僕が不動産屋なら「このマンションは箱根駅伝がベランダから見えますよ」くらいは当然のセールスアピールとして言います。その地域の価値のひとつでさえあると思います。地域のひとりとして一緒に参加してきた、一緒に喜んできた人たちのなかにも、愛するがゆえに我慢をした人もいるでしょう。そのあと同じ道を買い物で通るのだとしても。愛する人ほど我慢をする世の中は、率直に言って理不尽だなと思います。



箱根駅伝がこのように大きな「夢」となったことには、あの長い箱根路を埋める人々のにぎわいというものも、大きなチカラとなってきただろうと僕は思います。原初の光は選手たちが走って生まれたものですが、それに魅せられた人々が沿道に集い、そのにぎわいをメディアが広め、遥か遠くの人までも見守る大きな夢へと育っていったのです。そうして大きくなった夢が、また新たな選手たちを惹きつけるという循環が生まれているのです。どれが欠けてもここまでの夢にはならなかったはずです。

映像で見るピラミッドと自分の目で見るピラミッドが別物であるように、選手たちにとってもテレビを通じて送られる声援と、自分の目と耳で感じる声援はまた別物でしょう。一生数度の機会に、せめて大切な人とだけでも、自分の目と耳と声とで支え合う機会を持たせてあげたいというのは、毎年テレビで楽しませてもらっている身としての願いでもあります。僕自身が東京マラソンを走った経験でも、沿道を埋める人々の列やランナーに向けられた声援は忘れがたい記憶でもあります。そうした体験の最上級のものを、頑張ってきた選手たちには経験して欲しいですし、ご家族にそういう機会を持たせたい、そう思います。

もし主催者として、そうした応援や声援がかけがえのないものだと思うのであれば「どうにかしてやれるように」という気持ちを忘れないで欲しいなと思いますし、今の状況は望んでやっていることではなく「耐え難いながらも耐えていること」であると強く発信しつづけて欲しいなと思います。そして、もしも来年もこうした状況がつづいていたときには、状況がおさまるのを待っているだけではなくて、今度は一歩でも二歩でも踏み出せるようにしていって欲しいなと思います。

主催者側に「大会自体がなくなってしまう」ことへの不安や恐れがあるようなら、沿道の自治体からも大会が地域の喜びにつながっているのだと後押しをしてあげて欲しいですし、支援するメディアも「テレビ中継さえできればいい」「むしろテレビで見てくれるほうが歓迎」「全員家で見てろ!一生!」という姿勢ではなく支えていって欲しいなと思います。そして、例年沿道で見守ってきたファンたちも、本心としては「行きたい」「支えたい」「見守りたい」のであると、静かに、強く、発信していって欲しいなと思います。これは「英断」ではなく「我慢」なんだと、辛いのだと、発信しつづけて欲しいなと思います。

↓そうは言うても行く人は行くんですけどね!だって公道だから!


僕はこうして沿道に出る人をおかしいとは思いませんし、非難する気もありません。素晴らしいものがあったら見たいと思うのは自然な心の動きです。屋外での観戦であることや、総数では多くても道沿いに長く伸びているだけという人の配置を考えれば、日常生活以上の感染拡大が起きるとも思いません。「自分の好きなもの以外にも、そういう気持ちを向けて欲しかったな」とは思いますし、こういう人が「自分の好きでないもの」に対して常に攻撃的であるから、みんなが我慢しなければならない世の中になっているんだぞとは思いますが、沿道での応援なども気兼ねなくできて、正義の名のもとに批判されないような社会のほうがあるべき姿だと思います。

「こうしたい」という意志がなければ、世の中は動きませんし、希望は叶いません。自分が行くかどうかはともかく、箱根駅伝のにぎわいはあって欲しいですし、それを愛する人々が選手を直接応援できる環境であって欲しいと僕は思います。来年すぐに「誰でも歓迎!」「何百万人でもOK!」「一緒に騒ぎましょう!」と言えるような状況にはならないとしても、地域との協力のもと、中継所や特定の応援エリアなどあらかじめ定められた区画だけでも、本当にそこにいるべき人たちがいられる場所を確保してあげられるような次回大会であればいいなと思います。

「応援したいから、応援に行かない」ではやり切れない。

「応援したいから、どうにかして応援に行けるように、こうやっていこう」であって欲しい。

来年・再来年という近い未来と、この先また同じようなことが起きる遠い未来に、我慢することだけが唯一解ではなく、これまでの経験を活かして一歩でも二歩でも踏み出せる世の中であるように祈ります。箱根の温泉宿あたりも、いい加減大っぴらに客を迎え入れて盛り上がりたいでしょうしね!



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一年一年すべてやり直しが効かない時間として、尽力しつづけたいものです!

マルクス・レームさんの美しい跳躍に見る、パラリンピックとは身体の機能を失った先で生まれる創意工夫の祭典なのだという気づき。

08:00
パラアスリートは創意工夫で競い合う!

熱戦つづくパラリンピック。大会も後半戦に差し掛かった1日は大会最大のスターが登場しました。ドイツのマルクス・レーム選手。陸上男子走り幅跳びT64クラスで世界記録8メートル62を持つレームさんは、もはやパラアスリートという枠を超えた存在。この地上で、もっとも遠くまで跳ぶ人間のひとりです。

今大会での注目はパラリンピック3連覇に加えて、大記録の樹立。「砂場が小さく感じるようなジャンプを見せたい」と語るレームさんが、自身の持てるチカラを発揮すれば、同じ会場で行なわれた東京五輪の優勝記録8メートル41を上回る可能性もあります。五輪よりもパラリンピックのほうが上の記録を出す。実施日も参加選手も違う両種目の記録を比較することが適切かはともかく、「五輪よりもパラリンピックが跳んだ」は爆発的なインパクトでその偉業を彩るでしょう。大注目です。




中継の冒頭、スペシャルナビゲーターをつとめる櫻井翔さんはあえてあの話題を出します。「義足の反発力」という、レームさんに対して常に向けられてきた懐疑的な視線についてです。あの板バネがものすごいジャンピングシューズなのではないかという疑念についてです。櫻井さんは言葉を選びながら慎重に、「義足の反発力よりも義足で助走をするほうが難しいという記事を見た(つまりメリットがあるわけではないんですよね)」と、素朴に、ただしその先には毅然とした答えを期待して問い掛けます。

その問いに答えたのは、競技用の義足を研究する専門家・保原浩明さんでした。保原さんは助走はもちろん難しいとしつつ、「義足の反発力」というものについては「よく誤解されるんですが」「あの義足に反発はほとんどありません」と完全に否定しました。有利不利とかではなく「ほとんどない」のであると。ホームランを打ってくれよと投げたボールが、会心の当たりで場外まで飛んでいったような感覚。気持ちよくこのあとの競技をみんなが見られるようになる、痛快なやり取りでした。ふたりのキャッチボールに感謝しながら競技開始を待ちます。

左足が義足の選手、右足が義足の選手、両足が義足の選手、義足ではないけれど機能障がいがある選手、さまざまな選手が登場してきますが、無観客であってもレームさんの存在感は抜群です。「これ関係者全部集まってきてるだろ」と音で感じる盛り上がりです。やや向かい風、走路が雨で濡れているという悪コンディンションではあるものの、各選手は6メートル台、7メートル台の記録を順調に刻んでいきます。1回目、最後に登場したレームさんは8メートル6センチとまずはしっかり記録を残してきます。この時点で東京五輪なら8位入賞相当の記録、はたしてどこまで伸ばしていけるのか。

2回目は踏み切り合わずにファール。手拍子を求めて跳んだ3回目は8メートル9センチとわずかに記録を伸ばすにとどまります。4回目は本人的には首を振る跳躍で8メートルに届かず。5回目は8メートル18とし、五輪でもメダル争いができる記録まで伸ばしてきますが、やはりまだ首を傾げる感じ。それでも最後の6回目は、これまで以上の高さと伸びで自身の世界記録ライン付近まで迫るような跳躍。残念ながらわずかに踏み切りがファールでしたが、レームさんらしいジャンプを最後に見せてくれました。参考記録としてどこまで跳んでいたかだけでも知りたかった、そう思います。

予想通り実力通りの結果ではありますが、これでレームさんはパラリンピック3連覇。コンディションもあって記録的に上回ることはありませんでしたが、大きな足跡を東京に残してくれました。もしかしたら「東京五輪の男子走り幅跳びで勝ったのはだーれだ?」クイズの正答率を調べれば、レームさんの存在はすでに五輪をも包み込むものだと感じられるのかもしれません。「ミルティアディス・テントグル」は知ってても間違えそうですからね。「ミルミルキットクルナントカ…」的な感じで!

↓レームさんは見事にパラリンピック3連覇を達成!


↓NHKによるハイライト動画はコチラです!




レームさんの跳躍を見ていると、とにかく「キレイ」だなと感じます。まるで階段でも上がるように踏み切りから真っ直ぐ身体が上にあがり、トントンと足を踏み出すと、そのあとは反り返った身体を一気に畳むように両足を胸まで引きつけ、最後に少し左側に倒れて着地のロスを減らす。このフォームの安定感と、空中姿勢の美しさは五輪を含めて見渡しても突き抜けているなと唸ります。ずっと見ていたくなるような美しさです。

それは踏み切り足が義足というところからくる「真っ直ぐ足に乗って真っ直ぐ上に上がらないと安定しない」という結果的な美しさなのかもしれませんが、義足の使いこなしだけでなく、義足か否かは関係ない空中においても、突出した技能があるのだと感じさせます。足をバタつかせる跳び方とレームさんのような跳び方とで、どちらが距離が出るのかはわかりませんが、義足だけでなく身体も巧みにコントロールしているのだということはわかります。決して「バネでピョーン」のバネ頼みの跳躍ではありません。

レームさんは自身も義肢装具士であり、自分用の義足をメーカーと共同開発で制作しています。それはある意味で、未開の分野に挑む研究のようなものです。義足で8メートルを跳ぶテスターは自身しかいないのです。自分を使って、誰も正解を知らない分野の技術を研究していく。身体よりも頭を使う作業ですが、それができなければ今以上に強くなることはできません。「こうすればいいよ」を誰も知らないのですから。

パラアスリートは確かに身体のある部分の機能を失っているかもしれませんが、そのぶん創意工夫で補っているのだということを、大会を見るにつけ感じさせられます。手を失った、足を失ったという機能の面ではもちろん、生まれながらに視力がなく「手本を見ることができない」といった学習の面でも、パラアスリートは難しい状況にあります。手本がなく、教えてくれる人もないなかで、自分だけの正解を自分で見つけないといけません。

僕らは「バタフライとは?」ということを目で見ておおまかに理解できますし、誰かが見つけた「背面跳び」という跳び方を知っていますが、アレをゼロから発見するのはそれだけでも困難でしょう。何故アレで進むのか、何故ああやって跳ぼうと思ったのか、発想自体がそうそう出てくるものではありません。ましてや、「義足なのだが」「両手足を失っているのだが」という状態から自分だけのバタフライや背面跳びを見つける作業は創意工夫の結晶としか言えません。

今大会のなかでとても印象的だった言葉があります。

NHKが用意した競技紹介用の映像で、アーチェリーについての紹介で流れた「アーチェリーとは?」という説明の一言です。アーチェリーとは何か、と問われたら普通は「的に矢を当てる競技」と答えるでしょう。僕もそう答えます。しかし、その紹介映像では「弓をいかに自分の身体の一部として使いこなせるか」がアーチェリーなのであると言っていたのです。

矢を当てるところがキモなのではなく、弓をいかに使いこなすかがキモなのであると。その一言はパラアーチェリーの見方を変えてくれました。飛んでいく矢のほうではなく、矢を飛ばす道具をどうやって使いこなしているかを見るのだと。その答えをひとりひとりが考え、自分だけの正解を見つけ出す戦いを見るのだと。生まれながらに手がなく、足で弓を構える選手。口で矢を引く選手。「ないからそうしている仕方ない選択」ではなく「あるものをどう使うかの創意工夫」なのだということが、鮮明になりました。

身体能力により重きを置く競い合いと、創意工夫により重きを置く競い合い。その二軸は単純に混ぜればいいというものでもなく、かといって完全に別物なわけでもなく、「パラレル」な存在でありながら、もしかしたら両方を統べる可能性はあるかもしれないと夢が見られる。そういう関係なのかもしれないなと思い、また少し自分のなかの五輪・パラリンピックに対する考えが深まったような気持ちがします。そして、このあともパラリンピックの競い合いを楽しく見守りたいなと思うのです。自分では考えもしなかったことを見つけ出していく人たちの創意工夫を。もしかしたら「弓は足で持つが正解だった」と発見される未来だってあるかもしれないと想像しながら。

↓手で持てればまず試さない方法のなかに大正解がないとは限らない!




手足バタバタと一気にピョーンで本当はどっちが跳べるんでしょうね!

9年前にテレビで見た「目標」の相手との頂上決戦に勝利し、今度は佐藤友祈さんが新たな「目標」となってパリへ向かう続編始動の巻。

08:00
目標があるから有言実行!

パラリンピアンの姿を見ていると、「目標」を持って人生を過ごすことの素晴らしさを感じます。何かを目指し、そのために一生懸命になることはカッコいい。ただただ休みだけを目指し、仕事をやり過ごしながら、休日に昼寝をすることだけを考えている我が身とは対照的だなと思います。

それは制限があるからこその強さなのかもしれません。「何でもできる」と思えば迷いや悩みを生みますが、「何でもはできない」と覚悟すればむしろビジョンはクリアになるのでしょう。これはできる、これをやろう、これで頑張ろう、そういう一筋に懸ける胆力というものが生まれるのかなと思います。

その「胆力」の塊のような選手が、27日の東京パラリンピック・陸上男子400メートルT52クラスで金メダルを獲得した佐藤友祈さん。脊髄炎を患って車いすでの生活となった佐藤さんは一時自宅に引きこもっていたともいいますが、テレビでロンドンパラリンピックの陸上競技を見て、こんなにカッコいい車いすでこんなに速く走るのかと魅せられ、一念発起で車いす陸上の選手を目指したと言います。

それからの活躍はご存知の通り。リオパラリンピックでは、まさに自分に一念発起のキッカケを与えてくれた選手であるパラ陸上界のレジェンド、アメリカのレイモンド・マーティンと激闘を繰り広げ、2つの銀メダルを獲得しました。テレビで見て、憧れて、その相手と世界の頂点で戦う。「映画化決定」と言いたくなるようなドラマティックな展開です。

↓リオではマーティンに破れた佐藤さん!東京で雪辱を期す!



佐藤さんはリオ大会後の2018年に400メートル・1500メートルでの世界記録を樹立すると、2019年の世界選手権では2冠を達成し、堂々の金メダル本命候補として今大会を迎えました。しかし、世界記録を樹立しても、世界選手権でマーティンに勝っても、まだ真の勝利ではないと佐藤さんは言います。パラリンピックの王者に、まだ自分はなっていない。今大会、掲げた目標は「世界記録での金メダル」。最上級の目標を掲げ、大本番に臨みます。

迎えた決勝。佐藤さんは外側7レーンからのスタート。マーティンはさらに内の4レーンから追ってきます。佐藤さんはスタートではやや遅れるも、淀みなく一定のリズムで車いすを漕ぐことで、コマ回しの名人のように加速をつけてきます。前半は100メートルでも強さを見せるマーティンが押し、後半から佐藤さんが追い上げるという展開です。

予想通りバックストレートではマーティンが前。ふたりだけがまるで別次元の速さで、他の選手を引き離していきます。3コーナーから4コーナーの出口では、ちょっと届かないのではないかという差をつけてマーティンが先頭に立っています。通常の陸上競技ならこのパターンからの逆転はまずないような位置取りです。

しかし、ここから佐藤さんの見せ場。マーティンも淀みなく漕いではないますが、佐藤さんは小さく鋭く一定のリズムで漕ぎつづけ、マーティンよりも「ピッチ」が明らかに速い。最後の直線でグングン追い上げると、優れた競走馬のような差し足からゴール前でマーティンをキッチリととらえ、「2分の1馬身」差し切りました。マーティンとの対決を制して、ついに佐藤さんがパラリンピック金メダリストとなりました!

↓9年前に「コレを追いかけよう」と思った相手を、ついにとらえた!


↓金の佐藤さんと、銅を獲得した上与那原寛和さんとの日本勢ダブル表彰台!


↓NHKによるハイライト動画はコチラです!


これ馬券買ってたら声が枯れるほど叫ぶ展開のヤツですね!

「差せー!差せー!差せー!やったー!」のヤツ!

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「世界記録で金メダル」という目標は記録の面では達成できなかったものの、パラリンピックレコードでの金メダルという偉業を達成。それでも佐藤さんは「世界記録で金メダル」をまだ達成していないと悔しがり、このあとの1500メートルでの目標達成と、パリ大会での再挑戦に意欲を見せました。金の達成感を噛み締めたのはほんの少しの時間で、すぐさま次の目標を見据える、前向きで強い意志の塊でした。

そんな強い意志の塊を見ながら、大会開催前に佐藤さんが残した全国ネットのニュース番組での発言を思い出していました。まだ開催か中止かも定かではなかった時期に、アスリートとして開催の是非を問われた佐藤さんは「自分の仕事を中止にすべきと言われたらどう思うか」「どうやったらできるんだろうって考えて生活していくほうが何百倍も何千倍も楽しい」「パラリンピックはまさにそういうことを伝えられるカギとなるもの」と毅然と言い放ちました。

アスリートが悪者にされ、クチを開けば炎上させられるという時期においても、佐藤さんは鋭く強い意志を持ってパラリンピックに向かっていました。オリンピアンでは内村航平さんがそういう意志を示した選手だったように、パラリンピアンでは佐藤さんがそういう意志を示した選手でした。「できたらやりたい」ではなく「これをやるんだ」という確固たる意志があるならば、それを隠す必要はないのです。堂々とそこに向かうのです。それこそが「強気の有言実行」の正体なのだろうと思います。

そして、佐藤さんほどに強い言葉ではないまでも、パラリンピアンの多くは明確な目標と強い意志を持って大会に臨んでいる「有言実行」の人たちだなと感じさせられます。目標をハッキリと語り、その一点に突き進んでいます。むしろ、何でもできると思っている障がいのない人のほうが、「可能なら…」「できたら…」「いけたらいく…」みたいな言い方で人生に保険を掛けているなと思わされます。

先日、競泳で銀メダルを獲った富田宇宙さんが「24時間助けてもらわなければ競技ができない」と言っていましたが、パラアスリートが競技をつづけるのは大変なことです。車いすで国際大会に向かう。練習で伴走してもらう。日々の暮らしも含めて、自分ひとりでは解決しないことも多いでしょう。

そのとき、「できたらやりたい」という中途半端な姿勢では何も進まないだろうと思うのです。自分自身の「これをやるんだ」という強い意志があってこそ、世界を目指すためのサポートも求めていけますし、周囲も何としても助けるのだという心が決まるでしょう。それは誰もがそうしたほうがいい、健全で充実した生き方のように思えます。「自分はこれをやりたいんです!」と公言して、それに全力で向かっている人はカッコいいなと。本気の人はカッコいいなと。

パラアスリートは、アスリートである以前に「目標を見つける名人」たちなのかもしれないな、と思います。

困難のなかでも目標を見つけ、突き進むことができる強い意志を持つ人が、パラリンピアンとなって、その素晴らしさを全員に示してくれているのかもしれないな、と思います。

その意味では、このレースを通じて、レイモンド・マーティンにもまたひとつのキッカケがあったらいいなと思います。マーティンは医療系の仕事を目指しており、大会後はそちらの道に進むという話もあるそうですが、もうひと燃え、あってもいいのになと思います。ゴール前で差し切られたとき、マーティンにとっても新たな「目標」が目の前に見えたはずなのですから。

何もなければ自分の独走で終わっていたはずのレースが、熱く激しい競い合いとなった。勝ったり負けたりできる相手がパリを目指して走っている。しかもそれは、自分を見て競技を始め、自分を追いかけてきた選手である。負けた悔しさもあるかもしれませんが、こういう戦いができる喜びもあるだろうと思うのです。ライバルがいることの充実が。今大会の1500メートル、そして未来のパラリンピックで、「続編映画化決定」と言えるような展開があるといいのになと思います。また、熱い戦いが見られることを期待して、試合を見ようと思います。「あとでコレ絶対見よう」は小さな小さな目標ですが、自分もまた人生が前向きになるような気分です。

目標があれば、未来は輝く。

目標があれば、強くなれる。

オリンピック以上の強さで、そんな素晴らしさを感じるパラリンピックです!

↓1500メートルでは長い長いランニングデートの展開に期待です!


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ま、本音は「9年前に戻ってテレビ消したい」とかだったりするかもしれませんが!

80億人の夢!人類最速の男を決める東京五輪陸上男子100メートルは有識者が直前まで見てから予想しても外す大混戦決着の巻。

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人類最速の男が決定!

東京五輪も後半戦。陸上競技では大会最大の華・男子100メートルが行なわれました。勝ったのはイタリアのラモント・マルセル・ジェイコブス。大会前の自己ベストは9秒95ということで大きな注目を集めるなかでの挑戦ではありませんでしたが、予選・準決勝・決勝とタイムをあげての金メダル獲得でした。本命不在の大会とは言われつつも、まさに「大穴」でした!



ジェイコブスさんの予選、そこにはちょっとした巡り合わせがありました。予選3組に登場したジェイコブスさんは、9秒94と自己ベストを更新する「全体トップタイム」の走りで予選を通過したのですが、同じ組には日本の山縣亮太さんが居合わせていました。山縣さんは10秒15というまずまずのタイムで走るも、準決勝進出となる各組3位には届かず、4位となっていました。

4位以下の選手もタイムで救われる仕組みはあるのですが、山縣さんのタイムは惜しくも及ばず予選で敗退となります。ただ、山縣さんのタイム以下での予選勝ち上がりも3名おり、組み合わせ運があればなという感じでの敗退でした。取り立てて強い組とは思って見ていませんでしたが、よもや金メダリストとぶつかっていたとは。組み合わせ運すらなかったとは。まぁ、これが「事実上の決勝戦」だった……そう胸を張ることにしましょう。

準決勝に勝ち上がったジェイコブスさんは、そこで素晴らしい走りを見せます。9秒84と欧州記録を更新する準決勝全体3番手のタイムで決勝進出を決めたのです。しかし、たまたま同組にはアジア記録を更新して全体トップでの勝ち上がりとなった蘇炳添と、朝原宣治さんも金メダル予想にあげたアメリカのベイカーがおり、ジェイコブスさんは準決勝3組3番手での勝ち上がりでした。

イタリアというどちらかと言えば長距離のイメージがある国籍(※ジェイコブスさん自身はアメリカ出身/アメリカ人の父とイタリア人の母との間に生まれる)、国際的には際立った実績がないこと、丸っこい体型などから、何となくスルーして見てしまっていました。競馬で言えば「前々走1着」「前走3着」「好タイム」という穴人気しそうな流れであったのに、「最後はアメリカでしょ?」と思ってしまっていました。今回は当てるのが極めて難しい大会だったなと思います。

↓直前まで見てから予想した朝原さんですら「最後はアメリカでしょ?」なのだから、予想外で当然!

「あー、1着抜けた…」
「2着、3着は買ってたが…」
「3連単ヌケヌケですね…」
「5着・3着・2着…」
「ワイドで買っときゃよかった…」



迎えた決勝。プロジェクションマッピングの演出がこの種目が特別な存在であることを印象づけます。ジェイコブスさんは胸を叩いて堂々とスタート位置に立ちます。内側から2人目、3レーンに入ったジェイコブスさんは集中しています。最初の号砲のタイミングで、笑っちゃうくらい大外れのフライングで内側4レーンのヒューズが飛び出していったのですが、他選手は号砲に合わせてスタートを切ったのに対して、ジェイコブスさんは「フライングだな」と見切って号砲が鳴ってもスタートを切らなかったのです。

スタートに使う爆発的なエネルギー、「起動」だけでも消耗があるとすれば、ジェイコブスさんはただひとり、そのエネルギーの消耗を回避していました。いくら隣で見ていたとは言え、号砲が鳴ればスタートせずにはいられないのがスプリンターの習性だろうと思うのですが、ものすごい冷静さだなと唸ります。

そして2回目のスタート、今度はキレイに決まって飛び出していく選手たち。ジェイコブスさんのリアクションタイムは0.161秒と下から2番目ですが、それでも準決勝の0.179秒よりは改善されています。中盤から伸びを見せるジェイコブスさんは、アメリカのカーリー、カナダのドグラスらを抑えてそのまま1着入線!

準決勝よりタイムをあげての9秒80はそのまま欧州新記録となる好タイム。胸を叩いて駆け抜けると、ゴール奥ではつい直前に「ジャンプオフをせず2選手同時金メダル」という形で走り高跳びを制していたイタリアのタンベリがテンション高めで待っています。走り高跳びを見ていなかった人にとっては熱量高めのファン(※このあとつまみ出される)にしか見えないタンベリさんとの抱擁は、とても微笑ましい場面でした。やがてジェイコブスさんはスタンドから投げ込まれた国旗をまとうと、ともに競い合ったライバルたちと歓喜の記念撮影。最後の7人からでも当てるのが難しい金メダリストの誕生に世界が驚き、そして祝福した瞬間でした!

↓一晩で陸上の金メダリストがふたり!イタリアお祭り騒ぎだな!


↓まさか必要になるとは思っていなかったか、ジェイコブスさんのイタリア国旗が微妙に小さい!


↓タンベリさんはコアラ抱っこされる側でジェイコブスさんを祝福!


↓タンベリさんはコアラ抱っこしてもらいすぎです!

走り高跳びで金メダルを争ったバーシムが「金銀の順位を決めるジャンプオフは止めよう」と提案すると歓喜のお姫様抱っこ!

ふたりとも悲願の金メダル獲得なので、まぁこれぐらいテンション上がっちゃいますかね!



今回も素晴らしい戦いと素晴らしいドラマとで記憶に残る10秒となりました。日本勢がこの一角に加わることも決して不可能ではなかったと思うだけに、少しの無念さも覚えますが、同じアジアから決勝の舞台に立った選手がいたことには希望も覚えます。9秒台をしっかりと狙って出せるチカラがあれば、アジア人でも決して夢物語ではないのだと、勇気がわく東京五輪でした。

陸上100メートルは五輪のなかでも特別な種目です。華がある、ということもあるのですが、とても多くの国から視線が注がれるのがこの100メートルという種目である点でひときわ特別です。陸上競技には「その国・地域の誰ひとりとして出場権を取れなかった場合、男女ひとりずつどれかの種目に参加してもよい」という特別枠があります。前回リオで猫ひろしさんがカンボジアのマラソン代表となったのもその枠を利用してのことでした。

これはさまざまな国のスポーツ発展を奨励するための施策ですが、この枠を利用する多くの国・地域は男女100メートルの種目を選択します。セントクリストファー・ネービス、ツバルから参加の各2選手は男女の100メートルにそれぞれエントリーしていますし、モーリタニアから参加の2選手もこの特別枠で男子5000メートルと女子100メートルにエントリーしています。たくさんの国が陸上を通じて、とりわけ100メートルを通じて五輪とつながっているのです。(※競泳でも同様の特別枠があり、50メートル自由形・100メートル自由形に多くの選手が集う)

世界の隅々から目指せる「走るだけ」の競技だからこそ、敷居は限りなく低く、頂点は限りなく高くなる。その頂点たる100メートルは、まさに80億の夢が輝く舞台だろうと思います。ウサイン・ボルトがいなくても100メートルは特別な舞台であり、むしろ100メートルで輝いたからこそカール・ルイスやウサイン・ボルトはスーパースターになっていったのだろうと。東京五輪でもその舞台がちゃんと行なわれ、新しい歴史が作られたことを嬉しく思います。たくさんの小さな国や地域にも光を届けられてよかったなと思います。

ぜひパリでは、日本勢からも夢の舞台に加わってもらいたいもの。

そして、「まさか日本から!?」と驚かせて欲しいもの。

そのためには今のレベルの高い日本勢同士の争いを「8割の仕上げ」で勝てるくらい、さらに抜きんでたチカラが必要なのかなと思います。誰が勝つのか予想もつかない日本選手権を勝つために、そこで勝負をかけないといけない状態では、もう一回五輪にあわせてピークを作るのが難しかろうと思いますので。強い日本勢のなかの、さらに強い代表選手。そういう存在の登場に期待です!





日本勢も国立競技場に記念の日の丸を揚げられる大会になりますように!

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