2011年10月17日
木洩れ日の家で
「こんな曇った朝に真剣こいて何撮ってんのさ〜」
たまには違った気分でPC待受け画像をマイフォトにしましょと
単に気が向いただけ、カメラ片手に黄色いゴミ袋下げて朝６時５分。
たいていはだ〜れにも会わないことが多いのに
こういう時に限ってマメな階下のお年寄りにとっつかまる。
だいたいがPCやら待受けやら説明したって、各自お暮らしのその
背景たるや皆さん見事に異なるのは必定なはずですし、
お年寄りのカタいアタマッコに私の嗜好など理解以前の問題。
雨まじり曇天の肌寒い朝こっ早く、はるか空見上げては
シャッター押すカトーのおばさんをしばし奇異な目で眺めている
竹ボーキがよくお似合いの仁王立ちお爺さん。
"お願いだから、ほっといてちょうだいな〜"（叫ぶ我が心の声・・・）
こういう時に便利なニホン語あり。
「・・・うん、ちょっとね〜・・・」
顔こっち 心あっち 言葉にごせや、やれ逃げろ。（笑）
ポーランド発婆さん映画鑑賞して参りました。
婆さんは婆さんでも正真正銘の婆さん、９１歳、
それも現役を張ってらっしゃる本国では有名な女優
ダヌタ・シャフラルスカさんの主演映画。（２００７年の作品ね）
政治体制変わる前は裕福なおうちのお嬢さんとしてお過ごしに
なられた主人公アニェラ婆さんをカクシャクとしてお演じに。
老主人公と同じく緑豊かな中に立つ老朽化した一軒の家。
思い出のすべてが詰まった古くて大きな家に暮らすアニュラと
フィラデルフィアという名の愛犬・・・・
画像、右端にいるでしょ？
このワンコ（雌）、とにかくその表情がね〜、巧いのなんのって！
古い家の処分と共に浮かび上がってくる一人息子と
意が合わない難しい現実などなど、これまでも幾多の
映画で語られてきた老いた親と子の問題、住まいの問題、
静かに語られるその内容自体目新しいものはないものの
孤独な婆さんの言動に、絶妙なテンポで呼応する
このワンちゃんの存在がもし無かったならば
私は本記事を書いてみたいという気になったかどうか。
ちょっと見づらいかも知れませんが、ワンコちゃん、
アニェラ婆さんの向かい側にちゃんといるんですよ。
本作、犬に演技をつけるトレーナーが素晴らしいんでしょうね〜
こんな言い方はヘンかも知れませんが
独特な全編匂い立つようなモノクロ画面も印象的。
あえて、ストーリーを追いかけたり探したりしないで
ひとつひとつのショットにちょっとたたずんで観る、
そんな観方がもしかして心地いいかも知れません。
直載な原題より今回の邦題つけた人に座布団１０枚。（^ ^）
ほぼ満席だったシアターキノにて絶賛上映中！
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1. mini review 12551「木洩れ日の家で」★★★★★★★★☆☆ [ サーカスな日々 ] 2012年01月16日 01:27
芸歴80年を超えるポーランドの大ベテラン、ダヌタ・シャフラルスカを主演に迎えた心にしみる人生賛歌。人生の喜びも悲しみも知り尽くした女性が、素晴らしい終幕を迎えるために奮闘する様子を陰影に富んだモノクロームの映像でつづる。メガホンを取るのは、『僕がいない場...
2. 映画評「木洩れ日の家で」 [ プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] ] 2012年04月25日 21:30
☆☆☆☆（８点／１０点満点中）
２００７年ポーランド映画 監督ドロタ・ケンジェジャフスカ
ネタバレあり
この記事へのコメント
1. Posted by 十瑠 2011年10月18日 10:16
モノクロ映画というもの昨今では珍しいですな。
クルーニーの監督作が新しい所では記憶にありますけど。
昨日も読ませてもらって、トレーラーも観ましたが、何が何でも観たいという気にならなかったのは、主人公が女性だからでしょうか。
じい様と違って、ばあ様は心迷うところが無くって、しっかりしてらっしゃる、そんな感じがしちゃうんですよね。
ただ、終盤の展開は少し気になりましたので、レンタルに並んだら手にとっちゃうかも。
クルーニーの監督作が新しい所では記憶にありますけど。
昨日も読ませてもらって、トレーラーも観ましたが、何が何でも観たいという気にならなかったのは、主人公が女性だからでしょうか。
じい様と違って、ばあ様は心迷うところが無くって、しっかりしてらっしゃる、そんな感じがしちゃうんですよね。
ただ、終盤の展開は少し気になりましたので、レンタルに並んだら手にとっちゃうかも。
2. Posted by vivajiji 2011年10月18日 15:30
十瑠さん。
「グッドナイト・グッドラック」、
いいですね〜あの雰囲気。大好きな作品。
本作のモノクロはまたあれとは趣きが
違う感じでしたね〜
婆さん、いえいえ、女性一般がしっかり
するのは当然の流れ。男性みたいに、カラダは
ガタガタ、おつむコチコチで天下国家論じても
仕事あってナンボ領域。逆に、しっかりしてない
婆さん映画じゃ、軟弱で見ちゃおれんでしょうが。
（笑）
９１歳婆さん、人生最後の「グッド・チョイス」！
機会があればレンタルでぜひ確かめてね。＾＾
3. Posted by オカピー（プロフェッサー） 2012年04月27日 10:06
ＴＢ返しして後でコメントしようとしたのが運のつき、すっかり忘れておりました。
実は老父が肺炎を患いまして、一時はこれまでかと思う程重篤でしたが、数日前に１０日ぶりに覚醒（実は意図的に眠らせていたとのこと、早く言いなさいってそういうことは）、一昨日点滴以外のものは全て外されました。
それでもこの二年間に三回もの大手術を受け体を動かせぬ身は体力がなく、別の感染症を患って、あらゆる種類の抗生剤・血液製剤を投入してもなかなか快方には向かわず、当方もほぼ連日病院へ足を運んでいます。
かくして、十瑠さんへのコメントに、正に痛く感じ入りました<(_ _)>
母は正にこの映画の主人公のように死の直前まで（一見）元気でしたが、父親はダメです。
男と女というのは、vivajijiさんの仰る通り、老いてからはこう違うものなのですね。
実は老父が肺炎を患いまして、一時はこれまでかと思う程重篤でしたが、数日前に１０日ぶりに覚醒（実は意図的に眠らせていたとのこと、早く言いなさいってそういうことは）、一昨日点滴以外のものは全て外されました。
それでもこの二年間に三回もの大手術を受け体を動かせぬ身は体力がなく、別の感染症を患って、あらゆる種類の抗生剤・血液製剤を投入してもなかなか快方には向かわず、当方もほぼ連日病院へ足を運んでいます。
かくして、十瑠さんへのコメントに、正に痛く感じ入りました<(_ _)>
母は正にこの映画の主人公のように死の直前まで（一見）元気でしたが、父親はダメです。
男と女というのは、vivajijiさんの仰る通り、老いてからはこう違うものなのですね。
4. Posted by vivajiji 2012年04月27日 14:07
プロフェッサーさま。
TB・コメントありがとうございます。
当方へのレスなんぞ、後回し、後回し。（笑）
ご家族大事でございます。
しかし、おおよそのことしか知りませんが
プロフェッサーのお父上は芯が丈夫な方のよう。
よく大手術に耐えて〜寝てるのほうも大変。
見守るほうも大変ですね〜お察しします。
えらそうに聞こえるかも知れませんが
十瑠さんへのコメントにも書きましたが
男性は九分九厘仕事あってのナンボなんですよね〜
女性は特別な場合除いて子を孕み産み育て
死ぬまで家事をする。小さな違いが後々大きな差に。
かたや先日のニュース、８０代の夫が朝食できてない、
態度が悪いとかの理由で老妻を殴り殺した事件・・・
この夫の８０年もの歴史はいったい何だったのかしら。
それにしても９１歳のお婆さん女優、
お顔の線がだらけてませんでしたね〜
眼光も曖昧じゃなくてね〜
凄いことと思います。
