2017年07月06日

「ハクソー・リッジ」

_SL1200_

ハクソー・リッジ(変な名称)という場所が沖縄にあって
舞台が沖縄なら戦う相手は日本軍だったのね〜メル御大ってば。
最初観た予告編じゃそんな表記はまるで無くって
本編観て初めて「あんら、敵は我が国なのね」って
思った人は必ずしも私だけではないでしょうね〜?
こういう意図的というか、はっきり言えば
隠しというのはイヤな感じもしましたよ〜〜メル御大ってば。(^^);


前作「パッション」、あの作品に強烈に通底していたメル御大から
ほとばしり出ていた宗教観(彼はカトリックね)描写には
きっと我が国の民はいささか“引いた”感ありなんじゃないのかなぁ。
ましてこの新作の場合も
沖縄や日本兵を出さない予告編に加えて、本作には主人公デズモンド・
ドスの信念を支える確固たる彼の宗教意識を少しでも理解しないことには
言うなれば葬式仏教に象徴されるところの生きるも死ぬも全て利害や
世間体が絡む便宜上宗教観しか持ち合わせていないこの国の民というか
鑑賞者にはまたまた“引かれたんじゃ”ないかという老婆心も沸いたり。^^

鑑賞事前覚悟として
「ああ〜、またプライベートライアンの戦闘シーンかい?」
眉間にしわ寄せて臨みましたが、慣れというのは恐ろしいもので
「実際はこんなもんじゃなかっただろうなぁ」と脳内でつぶやきながら
「これってどうやって撮ったん?」なんて思いながら観てました。
主人公の人となりをじっくり描く前半、息もつかせぬ無惨な戦闘場面の
後半、あの2部構成は効を奏していましたね。

人を殺しに行くのではなく
人を助けに行くイコール国を守る為に戦争へ行く、というのがきっと
彼の論理体系であり究極それが「汝の敵をも愛せよ」にも通じるのかな。


余談。
イーストウッド監督の日本を題材にした戦争映画でもありましたが、
本作にも出てきた日本軍定番の「もぐら攻撃」。
フォーサイスの書く中東ものにもこれが出てきて
詳細に書かれていましたし、壊滅したとかのISもそうだし
絶対的物量に負ける弱小国の切羽詰まった苦肉の作戦・・・
ああ、想像しただけでもイヤだイヤだ戦争は。
しかし、
愚業といえども、これも人の姿なり。



♫ アン・バートンもいいけど、この解釈もいい。











vivajiji at 12:17│Comments(4)clip!は行 

この記事へのコメント

1. Posted by duke   2017年07月07日 22:07
vivajiji さん、こんばんは。

ハクソー・リッジ観ましたよ。私も予告編に騙されました。「Ridge」は山の背ですので、予告編の崖から場所であることは分かりましたが、ハクソーはフランスやドイツにありそうな地名ですので、てっきりノルマンディーが舞台かと思いました。予告編を作るのは別会社ですが、配給元からその旨の指示があったのでしょう。白旗を上げながら手榴弾を投げる卑怯な日本兵が出てきます。逆もありますが勝者の描き方ですね。
我が贔屓のチームは今日も負けました。ビール半額デーでしたので、酔客が多く、覇気のないプレイにリアルな野次が飛んでいました。崖っぷちとはいえ、ヤケクソーにならないで頑張ってほしいものです。
2. Posted by vivajiji   2017年07月08日 06:34

dukeさん。

以前から対公開国向け予告編改ざんは
ありましたが久しぶりに騙されました。^^;

アル中の軍服父さんの大演説があろうと
本人の意志堅固がああであろうとあの主人公、
洗脳小国日本じゃ即刻監獄直行、数分で映画終了。
所変われば、個々人重視&宗旨ありきで、
それがそうじゃなくなったエピソードに
ギブソン監督が肩入れした感じかな。
前作同様、映像的には優れていました。

>崖っぷちとはいえ、ヤケクソーに・・・

うまい。(笑)
3. Posted by オカピー(プロフェッサー)   2018年03月12日 21:55
こちらにもお邪魔致します。記事URLもお付けして(笑)

イーストウッド老も凄いですが、ギブソン氏もやりますわいね。日本の佐分利信も実は硬派のなかなか良い映画と作ったのですが、最近、日本では俳優監督が殆どいませんね。

>慣れというのは恐ろしいもので
確かに。
僕などは凄惨な映像には慣れないように努めている方で、近年リアリティー至上主義がまかり通っているので、もっと綺麗に死なせれば良いのにと思うこともしばしばですが、この凄惨さを“月並み”と言う人の神経が怖い・・・
最近は「戦争、何が悪い。格好良いじゃん」と言う若者も僅かにいるそうですが、何も知らないということは恐ろしいものです。
一見好戦的な戦争アクションでさえ、僕は、厭戦的な気分を感じ取ってしまいますがねえ。
4. Posted by vivajiji   2018年03月13日 20:04

プロフェッサーさま。

見せないで観せる、という手法も
いいもんですけどね〜 陰湿な暴力など
ハネケ監督あたり巧く撮りますね。
韓国映画の影響もあるのでしょうか、
これでもか描写も兼ね合いを間違うと
生理的にも精神的にもおよろしくないし
耐えて観ねばならないのはとんでもない。
本作もかなりの域まで行ってましたが
絵的にあの表現は悪くないと私は感じました。
9割方、打ち叩かれていた同監督の
イエス映画「パッション」に感じた息苦しさは
今回少なかったように思います。かえって
私は「プライベート・ライアン」や
「スターリングラード」の戦闘シーンの
ほうがいつ見ても構えてしまう。^^;

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