って、誰の言葉だったったっけな？


よくシナリオセンターなんかでもよく耳にする言葉。

「ディテールこそシナリオだ」とか、
「シナリオはディテールだ」とか。

この「ディテール」ってのは、「細部」ってことだと
思うんだけどね、
どういうことなのか。

これは昨日の「キャラクター」と話がかぶってくるんだけど、

「こんな小さなエピソードでそのキャラクターがわかる」。

そういうことなんだと思うの。

ぱっと思いつく、
「ああ、これぞディテールに神が宿ってるな」ってのは。

倉本そ〜「北のくにから」。

（古くてごめん。でも私の中では未だに連ドラ1位です）

あまりに有名な話。
小道具は「一万円札」。

純（吉岡秀隆演じていた）が家を出るときに、
父（黒板五郎・田中邦衛だよ）がお金をくれた。
そのお金（一万円札）には、泥がついてる。

そんだけ。

でもこれが泣ける。
見てない人は絶対に見たほうがいい。
シナリオだとかドラマだとか、語る前にこんなすんごいの、
見逃さない方がいい。

なんで泥がついてるのか。

お父さんは一生懸命ドカタやって現金を稼ぐわけ。
そんでそのお金を巣立ちする息子にあげるわけ。
またこの息子がドラなんだよなあ。
極貧生活してる家のくせに、女にだらしなくて…みたいの。
でも、そんな息子でもその「泥」を見て、グっとくるわけ。
だからその泥のついた一万円札をお守りにするわけ。
で、持ち歩くわけ。
更に、この一万円札が盗難にあうわけ。
でも泥がついてるからすぐに犯人がわかっちゃうわけ。
そのときに「すぐ返すつもりだった」と犯人（仕事場の同僚）が
言うわけ。
でも純は許さないわけ。
「泥がついてるこの一万円札は特別なんだ」と。

このドラマは連ドラじゃなくて特別版っつうかだったと思う。
「北のくにから」は、連ドラの後にもずっと年1回くらいづつ、
やってたからな。

で、いいドラマっていうのは、そういう細部のシーンが
忘れられなく出来てる。

で、細部のシーンをうまく描くには、
上記のような「小道具」が必要になってくるんだよね。
その小道具にどんな意味を持たせるのか。

これ、考えたり転がしたりするの、すごく楽しいんだよね。
でも舞台ではなかなかそれができない。
「舞台」という特性でもあるのだろうけど、
私が舞台シナリオ（戯曲と呼んでみる）にまだ慣れてない
せいもあるんだろうなあ。

とはいうものの。

やっぱり「小道具」ってのは必要なわけで。

存在してるばっかりが「小道具」ではないわけで。

こないだなんて「波打ち際に描かれた相合傘」を小道具に、
ドラマを作ったわよ。
描いたのは私じゃないけど。
そこの撮影だけで一時間半かかりました……

ちなみにコンクール受賞作品を見ると殆どみなさん、
「小道具」をちゃんと使ってドラマを作ってますね。
それがセオリーってもんよ。
というかそれが出来なければプロにはなれないもんね。

う〜〜〜ん、小道具使いたい………
ディテール描きたい………