2011年3月11日(金) 14:46:18,三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が起きた. 地震の規模を示すマグニチュードは M9.0. 日本国内観測史上,最大の地震だった. その大地震から,まもなく2年になろうとしている.
東京都江東区豊州地区は,IHI造船所や研究所が立ち並ぶ工業の街だった. だが今は,豊洲地区再開発事業によりららぽーと豊洲などの商業施設,ビジネスビル,超高層マンション群などが建ち急速に発展している. 築地市場もここに移転してくる.
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内閣府の中央防災会議が2004年11月17日に発表した内容では,東京湾内での最高の津波となるのは東京湾内直下型地震で,高さでも 50㎝ 未満と推定していた. 巨大きな津波を発生させるプレート型地震(海溝型地震)の東海東南海地震が発生しても,東京湾の入口が狭いことなどから東京湾内直下型地震津波の高さを超えないとされていた.
東京都江東区豊洲の丸い建物の東京電力新豊洲変電所(テプコ豊洲ビル).
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だが,実際には違った. 3.11 東北地方太平洋沖地震では,東京豊洲で高さ 1.3m, 晴海1.5m津波が押し寄せたのだ. 同じような東京湾最奥部となる船橋(船橋漁港内)においては,堤防などの形跡から 2.8m津波だったことがわかっている. 船橋漁港を囲む堤防がなければ,船橋市湊町一帯は水浸しになっていた高さだった.
丸い独特の形から,ビッグドラムと呼ばれている.
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東京都防災会議は,東北地方太平洋沖地震の教訓から学び,想定を大きく変更した. 相模トラフを震源とするプレート型地震(海溝型地震)の元禄関東地震(M8.2)の想定を加え,津波の高さを東京江東区最奥部で 2.55m(満潮時)とした. また,南海トラフを震源とする東海地震(静岡近辺),東南海地震(奈良三重沖),南海地震(四国高知徳島沖)による3連動地震(M9.1)の想定では,それぞれの地震の津波が加算されることから,東京品川区の最大津波が 2.2m と想定し,東北地方太平洋沖地震を超える. おそらく,船橋漁港では,3m を超える可能性がある.
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さらに,九州宮崎県沖の日向灘地震(慶長地震相当)を含めて4連動地震となる可能性もあるとみている研究者もいる. 4連動地震となれば,総延長 600km-700km にもなる超巨大地震(M10.1)となる. 地震は日本列島を1時間近くも揺らし続け,東京湾への津波も3連動地震を超える 4m の高さになる. 大阪湾より東京湾内の津波の方が高くなる.
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東京都江東区豊洲新豊洲変電所(テプコ豊洲ビル)は,首都東京への電力を安定的に供給するための重要変電所となっている. 地上9階建てだが,ほぼこれと同じ高さ(深さ)が地下に埋められている. 耐震性を高めるためだが,建物自体が基礎そのものになっている. 震度7クラスの大地震がきても,壊れない構造で設計されている. 地上部分のコンクリートの壁厚はなんと 2.4m もある. 近くの東京都大田区羽田には東京国際空港(通称,羽田空港)があるが,飛行機が飛びこんでも壊れないとされている. 人の出入りも2階からになる. 豊洲地区は海抜 6m-8m 程度だが,津波を想定して1階には出入り口を作らなかった. どうして,原子力発電所相当の頑丈な造りにしたのだろうか...
実は,地下は4階で東京電力変電所となっているが,地上はデータセンターとなっているのだ.
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都内の主要金融機関のデータセンターのみならず,官庁のデータセンターになっているともされている. これらのデータを守るために,日本最強の造りになっているのだ. 電源供給源も3系統から供給されるため,絶対に停電しないしくみとなっている. また,強力なガスタービン発電機も複数台装備されている. 1000年に1度の津波が襲っても,福島第1原子力発電所のような電力喪失は絶対におきないのだ. このテプコ豊洲ビル(ビッグドラム)の最大予想損失(PML)は国内最高ランクとなっている. その分,損害保険料も安くなる.
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首都東京への重要な電力供給拠点であるばかりか,データの拠点となっているテプコ豊洲ビルが完成したのは,東北地方太平洋沖地震が起きる前の2003年4月だった. だが,都内の施設でさえ,こんなにも頑丈に造られていたにもかかわらず,原子力発電所の造りはあまりにも貧弱だった. 目的が違うとはいえ,同じ会社(電力グループ)が造ったものとはとても思えない.
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