Crossroads blues   (lyric, music; Robert Johnson)

 

 I went down to the crossroads , fell down on my knees

   I went down to the crossroads , fell down on my knees

   Ask Lord above for mercy, save me, if you please

 

 I went down to the crossroads, tried to flag a ride

   I went down to the crossroads, tried to flag a ride

   Nobody seem to know me, everybody passed me by

 

 

 

 十字路に立って/車を拾おうと/手を上げるが/みな通り過ぎてしまい/打ちひしがれている/という、シンプルであるゆえに意味深い内容とも云えるブルース。

  オリジナルはクロスロード伝説で有名なミシシッピのブルーズマン、ロバート・ジョンソンで1936年にレコーディングされているが、オレがこの曲を知ったのはきっと多くの人がそうであるように、イギリスのバンド、クリーム(エリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカー)のライヴ・ヴァージョンだった。そのライヴが収められている「Wheels of fire」が発表されたのは1968年、オレは3歳である。当然ながらリアルタイムではない。

 

 オレは中学生のときにビートルズをよく聴いていたのだが、「White Album」に入っている「While my guitar gently weeps」でエリック・クラプトンのむせび泣くようなギターにノックアウトされ、友人から借りた「Layla」を聴いてさらにぶっ飛び、クラプトンの過去のバンドであるクリームに遡ってブルースの入り口にたどり着いた。これが中学3年生のときだ。

 とりわけ「Crossroads」はギター雑誌にその楽譜がたびたび取り上げられ、多くのギター少年たちがこのクラプトンのソロをコピーしていたはずだ。

 

60年代はアメリカの古いブルースをバックボーンにしたブリティッシュ・ブルースバンドが大流行するがクリームもそのひとつだった。それまで黒人のものとされていたブルースを現代的にアレンジし、なおかつ人種を問わず広く世に知らしめたのは白人である彼等の功績だと云われている。

 ロバート・ジョンソンは1930年代に活躍したブルーズマンで、レコーディングされた曲は29曲しかない。だがそのほとんどがクラプトンをはじめローリングストーンズ、レッドツェッペリンなど後のロックバンドに大きな影響を与え、カヴァーされた。

 ロバート・ジョンソンのスキャンダラスな人生やブルース・ヒストリーについては、数多くの専門書はもちろんwebサイトにも詳しく記されている。それをここでオレなどが紐解くのはおこがましいので割愛するが、末端ながらオレもまたブルースに大きな影響を受けたひとりであること、そして音楽的拠り所となっていることはたしかである。

 

 さて、「Crossroads」。

 オレはクラプトンをベースにしている。だがこれをそのまま演るわけにはいかない。クラプトンを消化したうえで自分の中に取り込むには、あの有名なギターリフから脱却しなくてはいけない。オレの場合、アコギとブルースハープでのプレイなので、リフはブルースハープでアレンジし直し、ソロもブルースハープで演らざるを得なかったのだが、かえってそれが幸いし、結果的に自分の「Crossroads」が出来上がった(・・・と思っている)。現在ライヴでは、そのときどきに応じてリズムやテンポに多少変化を持たせることもある。またセッションによっては取り上げるようにしている。いずれにしろ自分にとってはライヴでのレパートリーとしてだけではなく、音楽的バックボーンとしても大事な1曲だ。

 

 何はともあれ、「Crossroads」はブルースそのものであり、今後もずっと世に受け継がれていくことは間違いないだろう。

 冒頭の歌詞はクラプトン・ヴァージョン。オリジナルの「Cross road blues」と「Traveling river side」の4番をミックスしている。ロバート・ジョンソンのオリジナルは「KING OF THE DELTA BLUES SINGERS」や「THE COMPLETE RECORDINGS」で聴くことができる。



wheels_of_fire
<WHEELS OF FIRE/ Cream    1968>


robert
 <
THE COMPLETE RECORDINGS/ Robert Johnson 2004>